今月のソロプレイ第四弾は、もう一つの強化ジャンル-仮想戦ジャンルから、「大艦巨砲主義」(旧GJ)シナリオ4「オレンジ計画」です。いわゆる海軍軍縮条約が締結されず、軍拡に走った両国が、日米関係の悪化とともに、戦争に突入するというものです。仮想戦ジャンルでは鉄板のテーマらしく、なんと6アイテム(全体の1/3)で取り上げられています。
 
このシナリオでは、火力と装甲厚で優るアメリカ太平洋艦隊を、速力と練度で優位に立つ連合艦隊が迎え撃つ、という設定です。日本軍には世界に誇るビッグ7の長門を筆頭に(当時の)高速戦艦が揃い、かつ、砲撃修整に+1drmがつきます。ベース6システムで、+1の修整が以下に大きいかは、自明のことかと思います(例えば、最大距離での砲撃戦では、日本軍の命中率は2倍になるわけです)。
 
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まず、セットアップですが、後攻の日本軍が、アメリカ軍の頭を押さえる丁字戦法をとります。
 
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ゲーム開始とともに、両軍は距離を縮めます。第1ターンの第3ラウンドに、先頭のコロラドが砲撃距離に入ったところで回頭し、同航戦を意識して、戦列を組みます。このターンは、回頭のため、二番艦のメリーランドのみが砲撃をしますが、前方射界のため砲門が制限され、命中弾はなし。代わりに、連合艦隊の旗艦長門と同型艦の陸奥が砲門を開き、いきなり7発の莢叉弾。うち3発が有効となり、上部構造物の1ヒット、船体に2ヒットを与えます。
 
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第4-6ラウンド、主力の遠距離砲撃が交わされます。コロラド、メリーランド、W・ヴァージニアが一斉射撃で長門を狙い、船体に3ダメージを与えます。対する連合艦隊の砲撃も正確で、長門型の40cm砲が立て続けに命中弾を出し、コロラドの船体にさらに6ヒットを与えます。さらに、金剛型の36cm砲も加わり、コロラドの第1砲塔に直撃弾が出ます。16inch防御をしている砲塔は貫通こそしなかったものの、衝撃で故障してしまいます。
 
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第7ラウンド、初めの喪失艦はこのコロラドでした。6発の40cm砲弾がヴァイタルパートを撃ち抜き、一瞬にして撃沈されます。アメリカ軍も決死の反撃を行いますが、いかんせん、遠距離での命中率が違いすぎ、有効弾は約半分です。
 
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なんとか、命中率を上げたいアメリカ軍は、距離を縮めようとします。それを狙い澄まして、長門級と金剛級が先頭艦に集中射撃を行います。射撃艦が増えるに従い、有効弾も比例して増加し、毎ラウンドに20-30発以上の命中弾を受けた二番艦メリーランドは、最終ラウンドで行動不能に陥ります。
 
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旗艦の長門と金剛も上部構造物・船体ともに半数を超える損害を受けますが、なお、闘気は高く、高速を生かして、敵の頭を押さえ続けます。
 
第2ターン、2/3以上の戦艦が戦闘に参加し、激しい砲撃戦が続きます。日本軍は初期の方針を徹底し、先頭艦となったW・ヴァージニアに砲撃を集中し続けます。毎ラウンドに30発以上(!)の命中弾を受けながら、アメリカ軍の用兵思想が結実した厚い装甲と十全の耐久力によって、W・ヴァージニアは耐えに耐えます。が、第3ラウンド、ついに全ての上部構造物を破壊され、行動不能に陥ります。
 
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アメリカ軍も、長門ともに、装甲の薄い金剛に反撃を集中し、同時にこれを撃沈します。これで、沈没艦はともに1隻、行動不能艦はアメリカ軍が2隻、日本軍はなし。
 
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第4ラウンド以降、伊勢/日向も砲撃に加わったことで、日本軍の丁字戦法は頂点に達します。16inch砲16門、14inch砲48門(!)という空前の火力が、敵の先頭艦に降り注ぎます。6inch副砲による射撃も始まり、その結果、船体は無事ながら、上部構造物の損害が鰻登りになります。
 
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あまりの損害の多さに、接近を断念して同航戦に移りますが、この回頭中を狙い撃たれます。短時間のうちにテネシー、カリフォルニアが旗艦機能を喪失し、大破に。恐るべし、丁字戦法と日本軍の練度!
 
第7ラウンド、やっと回頭を終えた主力艦2隻は、連合艦隊と同航戦に入ります。が、ここで、日本軍は単縦陣の切り離しを狙い、装甲の薄いペンシルヴェニア級に照準を移します。10ヘクス以上の遠距離から放たれた東征射撃により、回頭前のペンシルヴェニアが水柱に包まれます(最大距離にも関わらず、20発が命中!)。次の瞬間、ペンシルヴェニア、撃沈!跡形もなく、消え去っていました。
 
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その後も、36cm砲のサルヴォは正確無比な砲撃で、アリゾナを行動不能にし、ネヴァダを撃沈します。あまりの猛攻に耐えかねたオクラホマが反航戦で逃げ切りを図ります。
 
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明けて、第3ターン、苦闘の太平洋艦隊は、またもや先頭艦のアイダホを大破されます。当時に反転したオクラホマが捕捉され、こちらも行動不能に。
 
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アメリカ軍も意地の反撃で、ついに旗艦長門を行動不能にしましたが、もはや戦力差は圧倒的です。
日本軍:撃沈1隻、行動不能1隻
アメリカ軍:撃沈3隻、行動不能6隻
残存艦は、わずかに2隻:9隻。
 
と、ここで日本軍は一気に勝負をかけてきます。旗艦を変わった陸奥と金剛級3隻による、突撃!が、これまで辛酸をなめてきたアメリカ軍は、一時的に砲力が落ちたことを見逃しませんでした。残り2隻の全砲門を集中し、接近中の金剛級-霧島に焦点を合わせます。2ランドに渡る猛砲撃によって、第4ラウンドにこれを撃沈!
 
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が、反撃もここまででした。回頭を終えた陸奥と接近中の金剛級2隻、長距離に入った伊勢・日向、そして山城・扶桑が、一斉射撃を再開。猛烈な鉄の暴風により、アイダホが行動不能に。
 
最後に残ったミシシッピが、3つの砲塔の基部を破壊され、力尽きたのは第5ラウンドでした。
 
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最終的な損害は
日本軍:撃沈2隻、行動不能1隻
アメリカ軍:撃沈3隻、行動不能8隻(回収不能のため、実質は撃沈扱い)
 
このソロプレイで仮想戦ジャンルのプレイ率が3割を超えました。ジャンル別記事も更新しましたので、ご覧ください。
パラレル・ワールドを呼び起こせ!~仮想戦アイテム
http://blogs.yahoo.co.jp/mitsu005jp/8453579.html