この日、kawaさんと予約していたのが「ラウンド・ヴァーニアン」(ツクダ)です。TVアニメ「銀河漂流バイファム」のRV同士の戦闘を再現する戦闘級ですが、ツクダの中でも後発と言うことも有り、かなり詳細な(作業手番の多い)作品になっています。

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基本は、ツクダ系の特徴である、宇宙空間の慣性移動とパイロットポイントを使用した精密戦闘です。が、この「ラウンド・ヴァーニアン」では、パイロットのミス判定がルール化されています。各計器のパネルチェックに始まり、操縦ミス判定、レーダーと目視の二つの確認、相対速度やPPを比較する詳細な戦闘判定と続きます。挙げ句の果てには、戦闘の結果によるパイロットの精神状態チェックまで!

劇中では子どもがパイロットのため(文字通り、ティーン以下もいます)、不注意から色々やらかしていて、それをルール化したのでしょう。が、そのために、「ガンダム戦史」などと比べても手順が倍以上になり、ただでさえ面倒くさい「ツクダシステム」がさらに面倒なことに。どんなアイテムでもプレイするがモットーのちはら会ですが、果たして、プレイを楽しめるのか?!

ともあれ、やってみるしかない(?)と、まずは、オリジナル設定で、バイファム1機(PP18 )対ウグ1機(PP23)の一般兵同士の単機戦をしてみます。陣営は、地球連邦軍(mitsu)対ククトニアン軍(kawa)です。

中央に向けて接近した両機は、第2ターンにともにレーダー確認に成功します。ここで、バイファムはいきなり射撃をします。バイファムが命中PPにつぎ込んでいたのと、ウグがこれを想定していなかったため、初弾が命中します。距離があったため、威力は低めですが、ウグは右足に2ヒットを受けます。これで、ウグのパイロットに、焦りが生まれます(一時的にPPが1/2に)。

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第3ターン、ここでウグがレーダー確認に失敗し、バイファムだけが一方的に射撃を行います。が、敵も十分に回避PPを入れていたため、はずれ。

第4ターン、敵がすれ違いざまに旋回すると読んだバイファムは、バーニアを最大限に生かして制動をかけます。果たして、ウグの真後ろに入ることに成功します。射撃距離は1へクスと最高でしたが、近い分、相対速度修整が異様に高くなり、かつdrにも疎まれ、外れ。ウグは、センサー範囲外のため、確認さえできません。

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第5ターン、再び、離れた両機は、射撃のチャンスを持てるはずでしたが、ウグはここに来ても確認に失敗。バイファムは射撃をしますが、あと一歩ではずれ。至近弾を浴びたウグは再び、第二次被害判定をしますが、ここは乗り切ります。

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両機ともバーニアを吹かせて、再び、接近を始めた第6ターンに、事態は動きました。ウグとバイファムとも視認に成功します。バイファムは、モニターにもそれなりにPPを向けていたため、目視にも成功。両機とも同時に発砲しましたが、この差が物を言い、ウグの射撃は外れ、バイファムのみ、2回目の命中を出します。これが胴体を貫いて、爆発!緒戦は、地球連邦軍の勝利となります。

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ゲームプレイ自体の感想は、面倒と言えば面倒ですが、なんとかできないことはなし。最も二人ともこれまでツクダブランドに慣れているため、錯覚(?)しているきらいはありますが、ゲームにはなっていたので、いよいよ、シナリオに挑むことにします。

最も使用機数の少ない「第19話 もう一つの戦争 ジェイナスの小さなママ」です。両陣営のOBは、以下の通り。

ジェイナス側(mitsu)
 バイファム(ロディ:PP15) 、ネオファム(バーツ:PP16)
ククトニアン軍(kawa)
 ルザルガ(一般兵:PP18)3機

第1ターン、両陣営とも最大限にバーニアを吹かし、接近します。ククトニアンは数の優位を生かして、両翼に大きく広がる機動で、半包囲を目論見です。対するジェイナス側は、左方向に偏差しながら推力を使用し、中央から片方のみを狙う構えです。

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両軍ともECCMに電子戦ポイントを割り振っていたため、ともにレーダー確認に成功します。ここで、またもロディが遠距離射撃を行い、一発を中央のルザルガ01号機に命中させます。当たり所もよく、バーニアに命中し、1ヒットを与えます。

第2ターン、ジェイナス側に危機が訪れます。PPに劣るロディとバーツは、各ポイントをギリギリに削っていたことが災いし、なんとロディが操縦ミス!敵を前にして旋回バーニアの噴射を間違え、中央付近で敵に背を向けてしまいます。これに対し、ルザルガ01号機が射撃を行いますが、ここは相対速度修整がきいて、命中なし。

と、左翼では、初めの計画通り、バーツのネオファムとルザルガ02号機が、ともにレーダー確認に成功し、射撃戦に入ります。ルザルガのビームは照準が甘く、はずれ。ネオファムのビームは、敵の機体が大きいこともあって(寸法修整+2)、見事に命中!これが胴体を貫き、ルザルガは爆発。やるぞ、バーツ!

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これで2対2になった第3ターン、最接近した両軍は射撃を行うはずでしたが・・・ここでククトニアン軍の2機がともに、操縦ミス!が、間違えた操作が奇跡的にほぼプロット通りだったため、大きな影響はなし。

ジェイナス側は先に被害に出ている01号機に射撃を集中し、命中弾を出します。これが左REに当たり、1-4で誘爆でしたが、ルザルガはギリギリ、持ちこたえます。逆襲でルザルガ03号機は、ネオファムに射撃を行います(もう1機は操縦ミスで射界を取れず)。これが左手に命中し、破壊。命中のショックで、バーツは茫然となります(移動・攻撃不可)。

第4ターン、両軍はすれ違いざまに射撃を行います。ジェイナス側は、バーツが茫然のままなので、ロディのみが射撃します。が、防御に多くを割り振っていたため、命中せず。あろうことか、「12」を出していまい、ハンドキャノンが故障!ククトニアンも敵の回避PPのため、命中しませんでしたが、圧倒的に有利になります。

ここで、ロディが選択したのは、ポッドによる離脱でした。ただ、火器を失い、標的となるだけより、貧弱ながら武装のあるポッドで戦いを継続しようという意志です。

第5ターン、事態が大きく動きます。ルザルガはともに健全なネオファムを攻撃し、ジェイナス側は中破している01号機を叩きます。近距離からの射撃戦の結果は・・・ネオファム・ルザルガともに撃破!

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これにより、ともに勝利得点を超え、両者の引き分けとなりました(ククトニアン軍:21点、ジェイナス側22点)。

う~む、機数が増えると、個々のプロットはもとより、全ての敵についてレーダー及び目視確認が必要になるため、かなり面倒です。かつ、目視に成功してもdr修整+2のみなので、作業プレイアビリティを考えると、どうも割に合わず。途中、面倒になったkawaさんなど、レーダーだけで十分と、モニターさえ見ない(!)状況に。

それでも、時折、起こる操作ミスが思わぬ影響を引き起こすので、想像以上に楽しめました。なんとか、3機程度なら操れるし、結構、行けるかもと、みんなにもらしたら「はじめの期待値が低すぎたから、まだ、ましと思えただけじゃない?!」と笑われました。

ともあれ、全機種の専用シートまで作ってしまったので(!)、ぜひ、もう1-2戦をしてみたいです。たぶん、ガリアン・シミュレーション・マニュアルよりは、ましだと思うけど・・・(笑い)。