歴史・戦史研究「ちはら会」Zwei

Yahoo!ブログ終了に伴い、引っ越しました。

カテゴリ: WWⅡ太平洋陸海空キャンペーン

梅雨の変わりやすい天候の土曜日に、三ヶ月ぶりに松戸の千葉会に行ってきました。季節柄か、参加者はやや少なめでしたが、会場では「Path of Glory」(GMT)やASL、「メッツ攻防戦」など、千葉会らしいアイテムがプレイされていました。

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自分は、この日の初戦にこまいふさんと約束をしていた「レイテ湾強襲」(GJ)をプレイしました。前回のちはら会で対戦したフィリピン決戦のCDSです。今回は、mitsuの希望で日本軍を、こまいふさんがアメリカ軍を担当します。

日本軍の作戦は、手堅く序盤の特攻で、敵上陸船団を叩くことです。レイテによるイニシアチブ保持とカード差が少ない序盤に、水上艦隊によるレイテ湾突入と小沢艦隊によるアウトレンジ空襲を狙います。上陸船団は海上では1ヒットで撃沈できる上に、1.5VPを獲得できる「大票田」。史実で連合艦隊が計画した通り、艦隊全滅上等の特攻作戦です。ここで一定の得点を稼いでおけば、あとは得意の時間稼ぎで、作戦的勝利をもぎ取れるはず。

第1ターン、空母による空襲の後、レイテ島への上陸を開始したアメリカ軍。と、先に3枚のカードを使わせたところで、おもむろに栗田艦隊が出撃します。補給を使った南方迂回で、早くもスリガオ海峡に突入します。ここにはアメリカ軍水上艦艇が待ち構えていましたが、「全世界は知らんと欲す」でクリアし、次ターンの突入態勢を整えます。

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第2ターン、想定通り「天佑を確信し~」がやってきて、栗田艦隊が悲願のレイテ湾突入に成功します。敵は「謎の反転」を試みましたが、日本軍は前ターンから大切に保持していた「第3艦隊はいずこにありや?」を投入し、見事、攻撃に成功します。

「全砲門、開け!」にっくきマッカーサーの上陸船団を捉えた栗田艦隊は、猛烈な砲撃により4ユニット(4個連隊)の船団の撃破に成功します。

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想像以上の大損害に怒り心頭のアメリカ軍は、残った陸上戦力の緊急上陸を続けながら、栗田艦隊に猛烈な空襲を浴びせます。数回にわたる航空攻撃により、ついに大和/武蔵を残すだけに・・・。

と、動けぬ栗田艦隊が敵の空襲を引きつけている隙に、今度は小沢艦隊がエンガノ沖に進出し、アウトレンジ攻撃を試みます。敵航空母艦をすり抜けて、輸送船団に到達した航空隊はさらに1ユニットの船団撃沈に成功します。

アメリカ空母部隊は慌てて小沢艦隊を叩きますが、辛くも生き残った千代田隊がここで「カミカゼ」を実行!全滅と引き替えに、敵軽空母2隻を道連れにします。これにより、日本軍のVPは8.5点に到達します。

第3ターン、やっと先手を取ったアメリカ軍により、大和が壊滅します。後は、持久戦法に向け、マニラに航空機をスタックさせ、敵の動きを牽制します。

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と、ここで上陸を急ぐアメリカ軍が、致命的なミスを起こします。陸上部隊をASWの護衛なしで、ダバオ湾に・・・。雲霞のごとき敵船団を発見した、日本海軍の潜水艦部隊が一斉に襲撃に入ります。一昼夜に及ぶ攻撃の結果、あの水上特攻を上回る5ユニットの船団を撃破!フィリピン攻略部隊にとどめを刺したのは、ドン亀と揶揄された伊号潜水艦でした。

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この時点で、日本軍のVPは16点に達し、サドンデス勝利となりました。カード巡りにもよりますが、周到にそして大胆にかけた特攻の成功が大きかったです。サドンデスはたまたまですが、仮に最終ターンまでいっても、8.5点分を加算するのは、相当、難しいかったかと。

寡兵ながら奇襲による一発逆転を狙う日本軍と、大兵力ながら細心の運用を求められるアメリカ軍の構図がよくできていると思います。ご要望があれば、いつでもお相手しますよ~。

この日の初戦が、こまいふさんと約束をしていた「レイテ湾強襲」(GJ)です。あの再現が難しいレイテ決戦(と言うよりフィリピン決戦)を、CDS+エリア式で描きます。複雑になりがちの三軍統制を、同一のフォーマットで取り纏めており、かつ、CDSの特長を生かして、特別ルールは全てカードに落とし込んでいます。

陣営は、こまいふさんの希望で日本軍を、mitsuがアメリカ軍を担当します。

序盤、アメリカ軍は、航空攻撃を多用し、レイテ島の敵兵力の削減した上で、上陸を急ぎます。対する日本軍は、先手でレイテへの増援を送り込むと、早くも小沢機動部隊をラモン湾へ進入させます。敵の航空攻撃から輸送船を守るために、ハルゼー機動部隊は間髪を入れず、空襲を実施し、伊勢・日向を除く空母戦力を殲滅します。

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第2ターン、空母部隊が壊滅したため、日本軍は押っ取り刀で主力の戦艦隊がシブヤン海に出撃します。当然のように、ハルゼー機動部隊がこれを叩き、金剛・榛名と駆逐艦隊を撃破します。護衛艦艇がいなくなったところで、第3ターンに潜水艦攻撃を実施し、大和以下、全艦が全滅します。

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と、この間に、アメリカ軍はレイテ島を攻略し、カード枚数を7:5にします。

敵主力がほぼ壊滅したため、ハルゼー機動部隊は早くもラモン湾に進撃し、補充でやってくる敵の航空機を先手必勝ですり潰していきます(可能な限り、反撃の芽を摘むため)。

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その後、アメリカ軍は南部の諸島の攻略を進め、第5ターンにはダバオを攻略(カード枚数は8:4に)。同時に6個師団の大軍をミンダナオ島に上陸させます。

第6ターン、生き残った旧式戦艦を主力とする日本艦艇が、相打ち上等(VP狙い)で夜間にスリガオ海峡に突入してきます。まもなく発砲を始めようとした瞬間、先にアメリカ軍がレーダー砲撃を開始します。まさに史実と同じ「待ち伏せ」によって、日本軍最後の希望も粉砕されます。

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後顧の憂いがなくなったアメリカ軍は、第7ターン、ラモン湾のハルゼー機動部隊が猛烈な空爆でマニラとリエンガンを叩きに叩き、陸軍の突撃と合わせてこれを攻略。この瞬間にアメリカ軍のサドンデス勝利となりました。

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今回は、こまいふさんがほぼ史実通りの動きをしたため、経過もそれに近いものになりました。T部隊による空襲や神風、水上部隊の突入など、被害を受ける可能性もありましたが、それを見越して「待ち伏せ」や「謎の反転」を確保していたことが奏功し、望外の無血勝利となりました。

それにしても、複雑でバランスの難しいレイテ戦役を、これほどスマートに処理できていることは、驚きです。その上、日本軍が史実通りの作戦をとれば、ほぼ想定内の結果になるところも、秀逸。このシンプルな表現とゲームとして破綻させない手腕は、さすが「ふ~ら~中村」氏ですね~。

対戦でも想像以上に面白かったので、ぜひ、ご希望があれば、お受けしますよ~。

なお、この対戦で「太平洋戦争の陸海空キャンペーン」ジャンルが、5割を達成しました。そちらもご覧ください。
http://blogs.yahoo.co.jp/mitsu005jp/9527848.html

HANNIBALが一息ついたところで、ちょうど参加していたaoさんにお願いして、「太平洋戦史」(CMJ)をインストプレイしてもらいました。システム確認のため、一応、2回ほど、ソロ演習をしていたのですが、対戦ははじめてです。どうしても日本軍が勝つ手がわからないので、mitsuが連合軍を、aoさんが日本軍を担当です。
 
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序盤、シンガポールとフィリピン、ボルネオを支配した日本軍はトラックを拠点に、次の侵攻先を探ります。と、ここで、連合軍がミッドウェイを空にするというミスをします(まだ、前線の概念が身にしみておらず)。すかさず、日本軍は本土から艦隊を派遣し、基地機の展開により、ミッドウェイとジョンストン島まで占領してしまいます。
 
遅らばせながら、連合軍もラバウルを確保して、敵の侵攻を防ぐとともに、ハワイから反撃をして、第3ターンまでにジョンストン島を奪還します。が、このミスのおかげで、VP的にはサドンデスをギリギリで凌ぐ展開に。
 
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第4ターン、初めの手番でミッドウェイを奪回した連合軍は、フリートトレインを駆使して、満を持してラバウルに進行します。圧倒的な戦力を前に、日本軍は本土に撤退。
 
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第5ターン、史実通り、マリアナ諸島を陥落させた連合軍は、2回ほど、dr主導権に頼りながらも、いよいよ、日本を舞台に最終決戦に。大量のエセックス級空母と護衛空母を主力とする連合軍は、空母戦・水上戦とも圧倒的なdrを発揮し(ともに「6」!)、連合艦隊を圧倒。その数、1ラウンドのみでも、17ヒット!
 
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まさに鉄の暴風が吹き荒れ、最後は新鋭戦艦の砲撃で日本軍を全滅させ、マッカーサーの上陸(地上戦力2)により、勝利となりました。
 
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やはり、44年の連合軍の火力は尋常ではないです。日本軍としては、こうなる前に43年でサドンデスを取る必要があり、第1-2ターンの展開が重要です。カードにもよりますが、日本軍のオプションがいろいろと考えられそうです。
 
記念の対戦となったaoさん、どうもありがとうございました。また、いつか、ご勇姿を・・・。

今月のソロプレイ第2弾は、同じく太平洋陸海空キャンペーンから、「太平洋空母決戦」(CMJ)です。このアイテムは、2012年度版WGHBの付録ゲームで、マーカーを含めわずか90ユニットと4ページのルールで、1943年末までの太平洋戦役を描きます。このところ、抜群のキレを見せる、2010年代中黒デザインの嚆矢と言える作品です。
 
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本命の艦船ユニットは、空母と新鋭戦艦が1隻につき、それ以外は戦隊ごとに、1ユニットとなっています。これに、陸軍機(LAC)と輸送艦が加わります。残りのほとんどは、占領や修理のマーカーです。
 
マップは基本的にポイントトゥポイントで、空母等の機動部隊のみは、海域も利用することができます。両軍の機動部隊の柔軟性を現しているものと考えられます(が、ゲームではほとんどが、移動力の多いライン移動になり、海域はほとんど使用せず)。
 
移動は、日本軍-連合軍が交互に手番を行い、ランダム判定により5-8ラウンドとなります。無尽蔵の補給のあるアメリカ軍と違い、日本軍には、厳しい燃料制限があります。何をするにも燃料を消費するため、時間が経つにつれ、必然的に展開が狭まります。
 
戦闘は、極簡単。敵ユニットに自軍を割当て、ステップ数分だけdrし、戦闘力以下で1ヒットを与えます。この時、空母または基地機がいる側は、任意で航空戦(航空兵力だけが攻撃を行える)を選択できるため、空軍力を持つ側が一方的に攻撃をすることになります。まさに、史実の航空優勢主義です。
 
勝利判定は、最終ターンに両軍が占領していたVP(と連合軍の壊滅した陸軍ユニット数)の合計になります。これが殊の外、日本軍に厳しく、ルール通りではまず持って日本軍の敗北となります。
 
このゲームについては、CMJ誌106号と107号に、F男さんによる優れた作戦研究があり、これを参考に、ソロ演習をしてみました。で、今回の日本軍は、その中の「ジョンストン島攻略作戦」を実行してみます。果たして、中部太平洋の奇襲は、連合軍の反攻にどこまで通用するのか?!
 
第1ターンは、まずは定石の真珠湾攻撃から。中部太平洋にいる日本機動部隊を使って、真珠湾攻撃を行います。6隻の空母による空襲で、確率的には旧式戦艦隊を撃滅できるはずでしたが、惜しくも撃ち洩らします。LACによる逆襲は失敗で、敵の全滅こそできませんでしたが、まずまずのスタートです。
 
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その後は、ボルネオ以外には東南アジアに一切、兵力を送らず、主力を中部太平洋に向けます。マリアナ海峡を陸軍で制圧し、そのまま、本土の陸軍でミッドウェイ島を攻略します。
 
これに対し、連合軍はハワイ島のLACをオーストラリア経由で、ジャワ島に送り、ここからボルネオ空襲をします。戦闘drが抜群で、第二艦隊を撃滅してしまいます。
 
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敵の陸軍航空隊の脅威に、トラックに戻っていた南雲機動部隊は、電撃的にインドネシアに侵攻し、空襲でLACに1ヒットを与えます。が、殊勲のLACも猛烈な反撃で、高速戦艦隊を損傷させます。
 
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作戦的にはまずまず、想定内の侵攻ですが、思いの外の損害もあり、厳しいスタートです。
 
[第1ターン終了時点]
 日本軍VP…9点(マリアナ、ラバウル、アッツ島、ボルネオ、ミッドウェイ島)
 残存燃料…23ポイント
 
真打ちの第2ターン、前ターンの再配置で、トラック島に集結していた聯合艦隊主力及び輸送船が、出港します。目標は、ジョンストン島!空母に守られた大船団がジョンストン島沖に到達します。
 
これに対し、連合軍はハワイ諸島の空母機動部隊を迎撃に差し向けます。ここに、史上初の空母決戦が惹起します。その結果は・・・空母及び護衛艦艇を個別に狙ったアメリカ軍の空襲で、空母赤城が沈没し、戦艦隊2つが損傷。対する日本軍は、不沈空母エンタープライズに目標を絞り、全力攻撃でこれを撃沈します。
 
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両軍が航空兵力による死闘を繰り広げている間に、陸軍一木支隊がジョンストン島を攻略。ここに海軍航空隊を送り込んで、拠点化することに成功します。これにより、海兵隊が登場するまでは、アメリカ軍が奪還することは不可能になります。やむなく、連合軍は前線を増強しながら、ラバウルとアッツ島を取り返すゲリラ的対応に終始します。
 
しばらく、安泰の日本軍は、主力は燃料消費を嫌って、トラックに籠もって動かず。補給切れで敵が損耗したフィリピンに陸軍を上陸させ、ここを占領する程度です。
 
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[第2ターン終了時点]
 日本軍VP…9点(マリアナ、ボルネオ、フィリピン、ミッドウェイ島、ジョンストン島)
 残存燃料…16ポイント
 
第3ターン、どうせなら行けるところまで全力で、と日本軍は南太平洋制圧に乗り出します。ラバウルとガダルカナル島を陸軍で占拠すると、本命のフィジーに侵攻。機動部隊による二度の空襲で、敵LACを撃滅します。が、さすがにこのターンの上陸は間に合わず、フィジーはギリギリのところで、連合軍が死守します。
 
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一方、次ターンの本格反攻を目論むアメリカ軍は、前哨基地にある敵の航空隊の撃滅に努めます。ハワイ諸島から飛び立ったLAC4ステップが、ジョンストン島とミッドウェイ島を空襲します。日本軍も空中戦で抵抗しましたが、執拗な攻撃により、両島の航空兵力は全滅となります。
 
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[第3ターン終了時点]
 日本軍VP…14点(マリアナ、ボルネオ、フィリピン、ミッドウェイ島、ジョンストン島、ラバウル、ガダルカナル島)
 残存燃料…11ポイント
 
第4ターン、いよいよ、海兵隊が登場し、連合軍の反攻が始まります。前ターンに敵航空隊を排除したジョンストン島に海兵隊が上陸し、早くもここを奪還します。そのまま、1個艦隊がミッドウェイ島に侵攻し、攻略に取りかかります。
 
中部太平洋での前進を終えた連合軍は、続いて南太平洋での反撃に移ります。真珠湾攻撃から回復した旧式戦艦が、フィジー経由でガダルカナル島で侵攻。これに対し、日本軍は戦艦大和を含む水上艦隊4ユニットを派遣し、一撃で旧式戦艦を屠ります。
 
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「敵艦隊、動く」の報に接したアメリカ軍は、すかさず、真珠湾から空母機動部隊を出撃させます。目標は、敵の水上艦艇群。5隻の空母艦載機が練度の高さを発揮し、一方的な空襲により、大和を除く3隻を撃沈します。占領地こそ大きく変わりませんが、日本軍の損害の多さに、先行き不安になります。
 
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[第4ターン終了時点]
 日本軍VP…10点(マリアナ、ボルネオ、フィリピン、ラバウル、ガダルカナル島)
 残存燃料…10ポイント
 
第5ターン、前ターンに消耗した空母を修理しつつ、連合軍は中部太平洋からの前進を再開します。主力となったのは、戦艦隊と基地航空隊。序盤にマーシャル諸島を海兵隊で奪取すると、一大航空基地を作り上げます。
ここに7ステップのLACを送り込み、猛烈な航空撃滅戦を仕掛けます。目標は、マリアナ諸島!まず、初空襲で敵のLACを一撃で撃破。
 
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本来なら、トラックの空母群で基地機を叩きたいところですが、燃料不足と史実のラバウル消耗戦の二の舞にならないように、出動せず。代わりに、やむなく本土から大和と武蔵、輸送船を投入し、死守の構えを見せます。
 
この戦艦隊を、LACが猛爆撃をし、巨大戦艦に1ステップずつを与えます。この2隻はターン終了時に修理のため、本国に回航する羽目になり、ますます、日本軍の戦力が厳しくなります。
 
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[第5ターン終了時点]
 日本軍VP…10点(マリアナ、ボルネオ、フィリピン、ラバウル、ガダルカナル島)
 残存燃料…9ポイント
 
第6ターン、準備万端となったアメリカ軍は、マーシャル諸島から敵の本丸であるトラック諸島に航空撃滅戦を仕掛けます。3度による猛烈な空襲によって、燃料不足で泊地に籠もっていた日本機動部隊が大きな損害を受けます。飛龍、翔鶴、隼鷹がなすすべなく撃沈され、瑞鶴も損傷します。対する反撃は、わずかに敵LACに1ヒットのみ。
 
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このままでは全滅すると判断した連合艦隊司令部は、トラック諸島からの撤退を命令し、機動部隊は本土へ引き上げます。すかさず、アメリカ軍が侵攻し、ターン終了時にここを占拠します。また、ガダルカナルに籠もっていた1個師団も、海兵隊2個師団が排除し、ここも奪還します。
 
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[第6ターン終了時点]
 日本軍VP…7点(マリアナ、ボルネオ、フィリピン、ラバウル)
 残存燃料…9ポイント
 
最終の第7ターンは、ミクロネシアとその周辺をめぐる激闘となります。もはや、勝利はないものの最後まで闘う意志を固めた日本軍は、マリアナとフィリピンへ陸上機と戦艦隊を送り込み、死守態勢に入ります。
 
これに対し、パラオを陥落させたアメリカ軍はLAC、空母機動部隊、戦艦隊が総力を上げて、攻撃に出ます。LACの長距離反復攻撃を皮切りに、機動部隊による空襲により、フィリピンにいた武蔵と敵のLACを撃破します。
 
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やむなく日本軍は、本土にいた機動部隊をマリアナに送ると、虎の子のLACをマリアナからフィリピンに移送し、全滅上等の遅滞行動を行います。
 
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アメリカ軍は、ここに機動部隊+輸送船の攻略部隊を送りましたが、さすがにLACの撃滅はできず、後退。と、ここでdr判定によって、ゲーム終了となりました。
 
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[第7ターン終了時点]
 日本軍VP  …6点(マリアナ、ボルネオ、フィリピン)
 残存燃料   …9ポイント
 アメリカ軍VP…27点
 
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F男氏推奨の日本軍VPの2倍調整を行っても、連合軍の確実な勝利でした。ゲーム上は日本軍の勝利はないものの、展開自体が楽しく、もしかしたら、という夢を見れるあたりが、このゲームの魅力ですかね~。

今月のソロプレイは、「太平洋戦史」が出て話題性の高い「太平洋戦争の陸海空キャンペーン」ジャンルから、「ガダルカナル戦記」(同人)です。以前、CMJが自主出版支援プロジェクトとしてはじめた一作で、デザイナーはかの中黒氏。最近で言う「盆栽ゲームズ」の走りでしょう。
 
シークエンスは、一風変わっていて、両軍が交互に行動をし、ともにパスをしたら終了です。各艦艇は、基本的に一度、戦闘(または任務)を行うと、根拠地に帰還し、次ターンまで使用できなくなります(空母のみは、2回までの空襲が可能です)。艦艇の編成によって、以下の任務が行えます。
ア)空母機動部隊(空母を含む艦隊) 
    昼間移動/空襲/ガ島への空襲/帰還
イ)輸送部隊(輸送船を含む艦隊、空母がいても輸送船がいれば輸送部隊となる)
    昼間移動/揚陸/帰還
ウ)水上部隊(上記以外の艦隊)
  夜間移動/艦砲射撃/ネズミ輸送/帰還
エ)基地機
    空襲のみ
 
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マップは、南太平洋、海峡、鉄底海峡(Iron Bottom Sound、以下IBS)、サンタクルーズ諸島のわずか4エリア。編成によって、進入できるエリアに制限があるため、必然的に戦闘はガダルカナル中心となります。
ガ島の支配を得るためには輸送船や補給を送るのですが、そのため、海空の立体作戦が必要となります。モデルケースとしては・・・
 
1)空母機動部隊によって、ガ島周辺の海域の制海権を得る。両軍がこれを行う過程で、必然的に空母戦が発生する。

2)水上艦による艦砲射撃や空母による空襲で、ガ島の基地機を排除する。これを妨害するために、空母機動部隊とガ島基地機の空襲や水上戦闘が起こる。

3)鉄底海峡の安全を確保した上で、輸送船や補給を送り込む。これを妨害するために、空母機動部隊とガ島基地機の空襲や水上戦闘が起こる。
 
普通のゲームは、この過程がシークエンスで「見える」わけですが、このアイテムはそこを全くのフリーにしていて、かなり戸惑いました。慣れてくると、次の任務で何を優先すべきか、そのための編成をどうするか、自由度の高い分、いろいろな駆け引きが楽しめます。
 
正直、出版仕立てのころは、「よくわからん」ゲームとして、お蔵入りにしていました。ここ最近、「盆栽ゲームズ」をプレイするようになって、中黒スタイルと気づき・・・引っ張り出してみたら、実に面白い!
 
で、数回のソロ演習の後、本戦に入ります(先ほどふれた「わかりにくい」シークエンスのため、第1ターンのみは、詳細に表記します)。
 
第1ターン、先手となるアメリカ軍は、鉄底海峡に艦隊を送るための準備として、空母ワスプをサンタクルーズ諸島に送ります。対する日本軍も、空母龍驤をスロットに派遣します。
 
第3ラウンドに、アメリカ軍はDDに護衛された補給船を、鉄底海峡に送り込み、2VPを獲得します(補給線の確保)。
 
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これに対し、日本軍は、大和・陸奥を含む強力な水上艦隊を派遣し、ここを制圧します。
 
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第5ラウンド、アメリカ軍は空母エンタープライズ、サラトガの機動部隊を、鉄底海峡に突入させ、敵戦艦隊に一方的に空襲をかけます。この時、日本軍の対空砲火が鮮烈を極め、なんと4ヒット。攻撃力の落ちた艦載機で、大和・陸奥を小中破するのがやっと。
 
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第6ラウンド、生き残った重巡が、ガ島へ艦砲射撃をお見舞いし、基地機を粉砕してしまいます(2ヒット)。
 
第7ラウンド、アメリカ軍は二度目となるDDに護衛された補給船を、鉄底海峡に送り込み、再び、2VPを獲得します(補給線の確保)。
 
第8ラウンド、日本軍も同様に、金剛級の高速戦艦4隻を基幹にした水上艦艇を派遣。DDを排除します。
 
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第9ラウンド、ならば、今度は空母ワスプが空襲を行いますが、単艦では霧島を中破させるのがやっと。生き残った日本艦艇は、二度目となる艦砲射撃で、ヘンダーソン基地にさらなる打撃を与え、1VPを獲得します。
 
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と、ここで満を持して、翔鶴・瑞鶴の日本軍機動部隊が南太平洋に進出します。アメリカ軍には空母ワスプのみであり、劣勢は明らかだったため、やむなく、これを撤収させます。
 
完全な制空権を得た日本軍は、鉄底海峡に輸送船を投入します。アメリカ軍には戦艦ノースカロライナと重巡3ユニットがいましたが、空母からの空襲を考えて、投入を断念。日本軍の輸送船が揚陸に成功し、3VPを獲得します。
 
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第1ターンを終わった時点で、総VPは±0に。
 水上艦による艦砲射撃…日本軍1VP
 空母によるガ島空襲 …日本軍2VP
 輸送船揚陸     …日本軍3VP
 初期得点            …アメリカ軍2VP
  補給船確保     …アメリカ軍4VP
 
第2ターン、先手のアメリカ軍はガ島への補給線設定を目指し、駆逐艦隊を鉄底海峡に投入しますが、増強されたラバウル航空隊がこれを迎撃し、撃沈してしまいます。
 
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と、日本軍は有力な空母機動部隊を南太平洋に展開し、圧力をかけます。空母には空母と、アメリカ軍も3隻の正規空母を投入。ここに、空母6隻による南太平洋海戦が発生します。激しい空襲の結果、両軍の空母が大きな損害を受けます。
 日本軍  …瑞鶴、瑞鳳沈没。
 アメリカ軍…ホーネット沈没。エンタープライズ、サラトガ中破
 
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攻める日本軍は、ここで3隻となった金剛級の高速戦艦と重巡を投入。艦砲射撃により、ヘンダーソン基地に2ヒットを与えます。
 
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さらに、生き残った翔鶴とワスプで、第二次南太平洋海戦に。結果は、両軍とも全滅となり、アメリカ軍の稼働空母は一時的に零になります。
 
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この隙をついて、日本軍がもう1ユニットの輸送船の揚陸に成功し、3VPを獲得し、ついにヘンダーソン基地を奪還します!
 
第2ターンを終わった時点で、総VPは日本軍+1。
 水上艦による艦砲射撃…日本軍2VP
 輸送船揚陸     …日本軍3VP
  補給船確保     …アメリカ軍4VP
 
続く、第3ターン、空母がないアメリカ軍に対し、日本軍が終始、優勢に戦いを進めます。
 
やむなく、戦艦と重巡による水上艦隊を投入したアメリカ軍に、日本軍は空母による空襲を実施。これを撃退してしまいます。
 
日本軍は、航空優勢の傘の下、駆逐艦による補給作戦「東京エクスプレス」を実施し、地道にVPを稼ぎます。
 
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さらに、軽巡・駆逐艦に守られた輸送船団を派遣し、一気に勝負を付けに来ますが、アメリカ軍は生き残った艦艇を結集し、これをかろうじて撃退します。
 
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が、その後に、後続の輸送船団が現れ、揚陸に成功します。これで、VPは日本軍有利の6点になります。
 水上艦による艦砲射撃…日本軍3VP
 東京エクスプレス  …日本軍1VP
 
第4ターン、やっとエンタープライズとサラトガが損害から回復し、両軍は最終決戦へ。
 
まず、戦艦サウスダコタを単独(!)で鉄底海峡に突入させますが、これが日本軍潜水艦の警戒網にかかり、触雷!ガ島を前に、無念の撤収をします。
 
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この隙をついて、日本軍は東京エクスプレスを成功させ、得点は日本軍7VPまで上昇します。
 
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絶体絶命となったアメリカ軍は、ここから逆襲を始めます。エンタープレイズでガ島空襲を行い、2ヒットを上げる僥倖で、1VPを取り戻します。気合いが乗り移ったのか、この直後に行われた東京エクスプレスは、わずか1/6の確率で失敗してしまいます。
 
流れを掴んだアメリカ軍は、水上艦隊を惜しげもなく投入し、補給線確保で4VPをゲット。驚異の粘りで、日本軍のVPを2点にまで削ります。
 
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しかしながら、、一か八かで投入した輸送艦隊は、隼鷹と海鷹の前に、鉄底海峡の藻屑に。
 
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これで水上艦は底をつき、あとは日本軍が一度でも揚陸を成功させれば、勝利は間違いなしに。
 
最終盤に、戦艦比叡及び大量の重巡・駆逐艦に守られた日本軍の輸送船団(2ユニット)が鉄底海峡に出発します。これに対し、アメリカ軍潜水艦が迎撃し、軽巡1ステップを除去。さらに、空母サラトガが決死の爆撃を行い、輸送船1ユニットを除去しましたが・・・最後の1隻が揚陸に成功し、ジ・エンドに。
 
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なおも、容赦ない日本軍は、隼鷹と海鷹を持って空母戦をしかけ、空母サラトガを撃沈して、見事に幕を引きました。
 
終了時の得点は、日本軍+2で、日本軍の勝利。
 東京エクスプレス  …日本軍1VP
 輸送船揚陸     …日本軍3VP
  補給船確保     …アメリカ軍4VP
 空母によるガ島空襲 …アメリカ軍1VP
  敵主力艦の撃沈   …アメリカ軍3VP
 
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わずか4ターンながら、シンプルなシステムと知恵を絞る駆け引きで、ガ島をめぐる激しい戦闘が表現されています。ゆっくりインストしても2時間程度なので、ご要望があればちはら会でいかがでしょうか?

 先々週の日曜日に、第105回ちはら会が四街道で開かれました。Tommyさんから、簡易報告が届いているので、掲載します。
 
 参加者はkawaさんエンジョウさんと私3人でした。
 
 太平洋の覇者(AH)をエンジョウさん=日本、kawaさん=連合軍でプレイしました。英軍が踏ん張ってインドネシアを維持したものの、日本軍はハワイ支配に成功し、連合軍に反攻の隙を与えず勝利しました。
 
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 もう一つのAFRIKA!(Bonsai Games)を英軍tommy、枢軸エンジョウでお試しプレイしましたが、損害の適用の仕方がよく理解できませんでした。
 
 次回は、通常の菊間CCでの開催になります。みなさん、よろしくお願いします。

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