歴史・戦史研究「ちはら会」Zwei

Yahoo!ブログ終了に伴い、引っ越しました。

2014年01月

今週のソロプレイ第4弾は、「戦艦の戦い」(CMJ)から、太平洋戦争の仮想戦となる「サマール沖決戦」です。史実では、小澤艦隊の陽動に引っかかて、主力を北上させたハルゼーですが、ここでは用心のため、サン・ベルディノ海峡に戦艦隊を残した設定になっています。レイテ湾に向かう栗田艦隊と封鎖中のアメリカ艦隊が、深夜のサマール沖で砲撃戦を交えます。
 
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主力の戦艦隊では、アメリカ軍が総合火力で、優勢。一方、重巡洋艦は日本軍が数で優位に立ちます。が、最大の特徴は、アメリカ軍の全艦艇が発展型レーダーを搭載していることです(日本軍は、大和のみ、しかも初期型)。
 
となると、アメリカ軍はレーダーの優位を生かして、距離を置いて一方的に攻撃を行いたいところです。日本軍は、逆になるべく接近戦をしかけながら、隙を見てレイテ方面(東端)からの突破を目指します。
 
第1ターンは、アメリカ軍の完全な奇襲から始まります。可能な限りの速度で、闇夜を手探りで前進する日本軍に対し、丁字戦法をとったアメリカ軍が、遠距離からレーダー射撃を浴びせます。
 
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突然に起こった一方的な砲撃で、日本軍は大混乱に陥ります。装甲の薄い巡洋艦と金剛級を狙った射撃で、のべ、10ポイントの損害を受けます。特に、マサチューセッツの放った砲弾は、重巡羽黒のヴァイタルパートを貫通し、一撃で同艦を海の藻屑に変えます。
 
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慌てた日本軍は、最大戦速に増速すると、敵艦隊の分散を狙って、北方に向かう重巡艦隊と南方からの突破を狙う主力艦隊に、別れます。
 
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第2ターン、一時的に月明かりを得た日本軍ですが、レーダーを積んだ大和以外の戦艦はは敵艦への砲撃を行えず。精密なレーダーを持つアメリカ軍は、北に向かう巡洋艦に砲撃を集中し、さらに8損害を与えます。これにより、速度が低下した艦は6隻に及びます。
 
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第3-4ターン、頭を押さえたアメリか軍による、ほぼ一方的な攻撃で、重巡鈴谷が沈没し、戦艦榛名が一時、航行不能に陥ります。日本軍も反撃をするものの、戦艦に2ヒットを与えるのと止まります。
 
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損傷艦を置き去りにしても突破を急いだことで、第5ターンからやっと同航戦に移ります。が、不安定な月明かりでは、大和以外の連続した砲撃は不可能で、日本軍の必死の反撃に対し、アメリカ軍は安定したレーダー射撃でほぼ2倍の砲撃の機会を得ます。
 
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唯一、レーダー射撃で対抗した大和も、第6ターンに特殊損害でレーダー装置を破壊されてしまいます。
 
また、北方では巡洋艦3隻と駆逐隊に加え、戦艦アラバマが加わったことで、日本軍の巡洋艦隊が危機に瀕します。日本軍もお家芸の夜間雷撃などで、アラバマに損害を与えるなど、抵抗しますが、いかんせん、多勢に無勢。
 
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第9ターンまでに、重巡利根・筑摩が沈没、機関への損害で速度が低下した鳥海・熊野も随時、捕捉され、シブヤン海の底に沈みます。唯一、機関が無事だった駆逐隊が、第10ターンに突破できたことが、僥倖でした。
 
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一方、南方では、アメリか戦艦の間断なき砲撃を浴びながらも、大和がその強靱な防御力を生かして、前進を続けます。この大和が敵を引きつけ続けたことで、速度が落ちていた長門と金剛は大きな損害を受けずに、後続します。
 
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第9ターン、敵戦艦隊が大和に接近する隙に、突破ヘクスに近づいた長門と金剛は北東に転進します。気づいたアメリカ軍は、一斉に北へ転操舵し、2戦艦に砲撃を集中しますが、drが優れず、軽微な損害を与えるに留まります。ここに来て、日本軍のダメコンも光り、速度を維持。
 
第11ターンの大和に続き、第12ターンに長門と金剛が、ついに突破に成功します。
 
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怒り心頭のアメリカ軍は、後続の巡洋艦を次々に血祭りに上げながら、唯一、残った大型艦-榛名に3隻が襲いかかります。戦艦ワシントンが至近距離で猛烈な撃ち合いをしながら、残りの2艦が急な転舵に備えて緩包囲し、集中射撃を加えます。
 
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のべ、3ターンに渡る激しい砲撃を受けながらも、ダメコンと巧みな操艦であと東端に4ヘクスまで迫った榛名。が、第15ターン、北方から駆けつけた戦艦アラバマも加わったことにより、4隻の猛砲撃を受けて、ついに沈没。全ての日本艦艇がいなくなったことで、ゲーム終了となりました。
 
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VP計算の結果は・・・
[日本軍]309点
  敵艦の撃沈…62点
  敵への損害…16点(CA1隻、DD2隻)
  東端からの突破…231点(大和、長門、金剛、DD)
[アメリカ軍]274点
  敵艦の撃沈…250点(榛名、CA6隻、CL1隻、DD1隻)
  敵への損害…24点
となり、日本軍の勝利となりました。が、その差は35点ほどで、あの突破したDDが沈んでいれば、ほぼ均衡する状況でした。そういった意味では、バランスのとれたシナリオでしょう。
 
このプレイで「戦艦の戦い」(CMJ)の太平洋戦争シナリオは、全てプレイ済みとなりました。

今月のソロプレイ第三弾は、WWⅡ太平洋海戦アイテムから、「戦艦の戦い」(CMJ)のシナリオ10「スリガオ海峡突入」です。いわゆるレイテ海戦の唯一の水上砲撃戦であり、アメリカ軍が完勝した戦いです。
 
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この原因は、兵力を見れば一目瞭然です。
日本軍:戦艦2隻、重巡3隻、駆逐2戦隊
アメリカ軍:戦艦6隻、重巡4隻、軽巡2隻、駆逐5戦隊
 
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戦艦・巡洋艦・駆逐艦の全てにおいて兵力差は2倍以上。さらに、アメリカ軍戦艦の3隻はレーダー射撃が可能です。
 
第1ターン、日本軍戦艦隊に、アメリカ軍駆逐戦隊が襲撃をかけるところから、ゲームは始まります。闇夜を突いて忍び寄ったアメリカ軍駆逐戦隊が、戦艦隊の両舷に迫ります。その距離、わずか3ヘクス!山城・扶桑及び護衛の最上と駆逐戦隊が、近距離から猛烈な砲撃を浴びせ、1駆逐戦隊を撃沈!
 
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が、残りの2戦隊が決死の雷撃を放ち、このうち、一つが扶桑に命中!2Wの損害を与えます。
 
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幸いにして速力に影響がなかった戦艦隊は、移動フェイズで全力を挙げて前進します。一方、アメリカ軍のDD4は離脱したものの、殊勲のDD6は大胆にも敵の後方に回り込み、接触を続けます。
 
第2ターン、未だ、主力のオルテンドルフ戦艦隊とは距離があるので、日本軍は、雷撃位置を占めんと西から接近中のDD2を砲撃します。主砲を含む集中砲火で、DD2は大破(2W/2S)となります。
 
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このままでは埒があかないと判断したオルテンドルフ艦隊は、一斉転進をかけ、日本軍に接近します。これを見た日本軍も敵の頭を押さえる、いわゆる丁字戦法に出ますが・・・。
 
運命の第3ターン、ここまで煌々と輝いていた月明かりが雲間に消え、視界はわずか6ヘクスに・・・なんたる不運。敵主力を見失った日本軍に対し、オルテンドルフ艦隊はレーダーと星弾を元に砲撃を開始します。目標は、全艦とも山城!
 
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6隻の戦艦から放たれた36cm砲弾が山城を莢叉し、命中弾が連続します。その結果、速力に変化はないものの、山城は一時的に攻撃力を失う打撃(3W)を受けます。さらに先導の最上にも、ポートランドと軽巡の砲撃が集中し、大損害(2W/2S)となります。
 
日本軍は、戦艦の主砲・副砲でDD5と軽巡を中破しますが、火力の差は圧倒的です。
 
速度を生かしてなんとか突破を図りたい日本軍は、北西へと進路を向けます。アメリカ軍もこれに追従するように、接近航路を選択します。
 
第4ターン、主力艦同士が3-5ヘクスにいる至近距離で、混戦となります。副砲群が接近するDD5を捉え、これを撃沈します。さらにアメリカ軍戦艦4隻が再び山城を叩き、艦橋にヒット!またも3Wまで追い込みます。やっと、ダメコンが効果を発揮し始めた扶桑を、戦艦2隻が襲い、こちらも3W !日本軍の戦艦は、一時的に反撃の手段を失います。が、未だ、航行に支障なし!これぞ、天佑か?!
 
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日本軍も扶桑が同時砲撃でカルフォルニアに1W/1Sを与えます。また、DD3へ重巡と駆逐戦隊の砲撃が命中し、2Wとなります。
 
第5ターン、夜戦は最高潮に達します。鼻先をかすめた日本軍に対し、アメリカ軍の戦艦隊が全艦振りきりの80火力で砲撃を実施します。その結果、ついに扶桑・山城両艦とも、速度が低下します(3W1S)。また、混戦の中で、全副砲と重巡、軽巡からの集中砲撃を浴びていた最上が、ついに力尽き、撃沈されます。
 
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日本軍も必死の反撃をしますが、元々に少ない火力を損害で減少され、効果薄。唯一、山城の副砲が損傷を受けていたDD2に、引導を渡すのがやっとです。
 
一方、戦場の中央付近では、後方から駆けつけた那智/足柄隊とアメリカ軍の支隊で、重巡隊同士の激戦となります。戦力的には、アメリカ軍がやや有利な程度でしたが・・・2ヘクスの至近距離で同航戦を開始した両軍に、練度の差が大きくものを言いました。正確無比なアメリカ軍巡洋艦の砲撃で、那智/足柄が轟沈!DD6も中破(2W1S)の損害を受けます。
 
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日本軍の砲撃と必殺の酸素魚雷で、アメリカ軍の2隻の重巡も被害を受けますが、ともに小破(2Wと1W/1S)に留まります。
 
この時点で日本軍で生き残っているのは、大破した戦艦2隻と中破の駆逐1戦隊のみ。
 
第6ターン、上部構造物を著しく破壊され、それでも海峡突破に向けて前進する2戦艦に対し、オルテンドルフ戦艦隊は容赦ない砲撃を浴びせます。数えられぬほどの命中弾を受けながら、なおも前進を続ける山城/扶桑。撃っても撃っても沈まぬ両艦に、アメリカ軍の中に畏怖の念が生まれます。
 
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恐るべき耐久力を発揮した両艦でしたが、遂に破断点が訪れました。第7ターン、4隻からの水平射を浴びた山城が、浮力を失い、転覆し、沈没。
 
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翌第8ターン、戦艦6隻+軽巡1隻の信じられないほどの射撃を浴びた扶桑が、猛烈な爆発を起こし、あたりは轟々たる爆音と煙に包まれます。それが明けた時、もはや、日本軍の姿はありませんでした。
 
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唯一、生き延びていたDD6も山城と同時刻に、重巡隊の包囲を受けて、爆沈。ここに、レイテ海戦最大の砲撃戦が幕を下ろしました。
 
勝利得点は
アメリカ軍:232VP(全艦撃沈)
日本軍:59VP(駆逐艦2戦隊撃沈、その他損害あり)
で、アメリカ軍が圧勝しました。
 
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ただし、劣勢の日本軍も大いに健闘し、駆逐艦2戦隊撃沈という史実以上の結果を収めました。

まだ、1月ですが、次回のちはら会まで2週間となったので、お知らせします。
 
[日時] 2月2日(日) 10:00-20:00
[会場] 菊間コミュニティセンター 2F ボランティアルーム 駐車場あり
八幡宿駅東口から「菊間団地」行きのバスに乗車、7箇所目のバス停「菊間第3」下車
[住所]
千葉県市原市菊間1870番地4
http://www.kikuma-cwc.jp/
[輸送]
10時前に京成ちはら台駅からの移送を行います。移送希望者は、前日までに掲示板「千葉会一門掲示板」への書き込みをお願いします(リンク参照)。希望者がいた場合は、京成ちはら台駅で9:55にピックアップします(京成千葉駅発9:34)。前日までに書き込みがなければ、直接、会場入りします。
[参加費]
無料
[持ち物]
ゲームとゆとりと常識
 
イメージは、ツクダの[大航海時代]。いわゆる南北大陸への進出を扱うマルチですが、かなり手順が煩雑でして。一部では「大後悔時代」と呼ばれているそうで・・・これをプレイした人がいるんですね(笑い)。
 
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最近、新紀元文庫の同名の書籍を読んで、プレイしたくなったのですが、人には勧められそうにないので、ソロでしょうね~。

先日の例会のメインイベントが、Dasreichさんとの「砂漠の狐」(エポック)でした。ご存じ、「作戦級の鬼教官」で知られ、その論理的思考から導き出される戦略と確実な戦術は、この業界でも随一。
 
今回は、管理の難しい連合軍をDasreichさんが、ブラフの必要な枢軸軍をmitsuが担当しました。
 
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序盤、連合軍は1個機甲師団を含めた4個師団で、ハルファヤ峠を攻めます。ここにはイタリア軍+ドイツ軍歩兵の最強スタックをおきましたが、drもよく、3ターンほどで壊滅します。
 
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と、そのまま、前進を続けるかと思いきや、落としたハルファヤ峠に1個師団をスタックさせ、残りはダミーをかぶせて、戦線を引いて守勢に。
 
しばらく、小競り合いが続きます。第3ターン、威力偵察を試みた歩兵1個師団半が、第90軽師団に接触。第21装甲師団を加えた反撃でこれを撃破します。
 
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第5ターン、そのまま、戦線を南下させた枢軸軍は、集積基地前面にいた1個スタック(最速の第4機甲旅団!)を包囲し、撃破します。が、イギリス軍の戦線は堅く、それ以上、付け入る隙が見つからず。
 
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と、この時、DAK主力が付近にいないと踏んだトブルク守備隊が突出します。セオリーと逆の西側の陣地を攻め、こちらを解放。そのまま、ビル・エル・ハマートを伺う姿勢を見せます。
 
枢軸軍も2ターンほど、ブラフで凌ぎましたが、第6ターン、包囲陣崩壊の危機に、中央部にいたアリエテ師団と第15装甲師団を呼び戻し、突出部を粉砕します。
 
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イギリス軍の移動制限が解除される中盤から、連合軍が一気に反撃に出ます。中央部にいた枢軸軍ダミーを歩兵と偵察大隊が一掃し、機甲を含む3個師団が海岸通りに殺到します。

戦力差は圧倒的で、ソルーム、フォート・カプッツオ、バルディアが相次いで陥落します。
 
砂漠方面でも攻勢が始まり、残りの機甲師団が前進を開始します。ここには、トリエステ師団とDAK2個師団がいたため、正面からの打撃戦で反撃し、一時的に敵を撃退することに成功します。
 
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ここで、枢軸軍は決断を迫られます。海岸通りには、陣地群を攻略した敵の3個師団がトブルク解放に向かっています。一方、中央部は敗走中の敵がいて、集積基地を狙うなら、まさに「今でしょ!」。下した判断は、トブルク包囲陣への一部増援と主力による集積基地の襲撃でした。
 
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第12ターン、DAKとアリエテを主力とした打撃群が最西端の敵を攻撃し、西方から集積基地に迫ります。連合軍も戦線を引いてローテションによる打撃力の減殺を狙いましたが、ここで思わぬ誤算が・・・混乱状態からの回復ができない!集積基地の修整もあり、2/3で成功するはずが、ほとんどの部隊が失敗。
 
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その結果、戦闘による損害を回復しきらず、戦線が薄くなります。ドイツ軍のdrが冴えまくったこともあり、集積基地目前まで迫ります。
 
が、ここでイギリス軍も意地の回復を見せ、主力でもってドイツ軍の先頭部隊に包囲攻撃をかけます。第15ターン、隣接ヘクスにまで迫ったドイツ軍とイギリス軍が一歩も引かぬ死闘に。最終的には、集積基地の破壊に至りませんでしたが、この方面の連合軍の反撃をさせず、時間を稼ぐことができました。
 
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一方、もっとも勝利に影響したのが、トブルク攻防戦でした。第12ターン、海岸沿いに驀進するイギリス軍3個師団を包囲陣地の手前で、アリエテ師団がどうにか迎撃し、損害を与えます。
 
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ならばと迂回を謀った砂漠で、第15師団から派遣した10戦力装甲大隊が待ち伏せ!主力の機甲大隊のうち、1つが半壊します。
 
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第13ターン、それでも、イギリス軍はジョンブル魂で攻勢を続行!トブルク内部の兵も突出し、包囲陣地付近で激しい包囲・被包囲戦が繰り広げられます。枢軸軍も陣地部隊とアリエテ師団、装甲大隊が入り乱れて、乱戦に突入!どちらが、先にトブルクに到着するのか?
 
第14ターン、間一髪、トブルク占領に成功したのは、枢軸軍でした。生き残った守備隊をイタリア軍が殲滅し、トブルク陣地を確保します。
 
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第15ターン、それでも諦めないイギリス軍は、今度はトブルクの包囲(!)狙って、2:1攻撃をかけましたが・・・drに恵まれずに失敗。この時点で、枢軸軍のトブルク確保が決まり、VP上での勝利が確定しました。
 
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最終ターンまでもつれ込む激戦で、ああ、しんどかった!しばらく、放心状態の後、Dasreichさんとは、様々な作戦プランを話し合いました。
 
選択ダミーがなければ、枢軸軍は必敗であると、意見が一致しました。その上で、両軍の取り得る作戦を相談しました(やはり、経験者の戦略眼は貴重です!)。
 
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[枢軸軍]
・枢軸軍の最有力の作戦は(選択ダミーを使わずに勝利できる手としては)、速攻(力攻) によるエジプトへの突破である。第2ターンから海岸通りにDAKを投入し、(半分は 磨り潰す覚悟で!)、突進する。
・集積基地は(よほど隙がない限りは)狙わない(砂漠に入り込むと、数ターンは転進ができないので)。ただし、道路沿いの一帯には進出して、圧力をかける(いくぞと、思 わせることは必要。あるいは隙があれば、本気で突入する)。
 
[連合軍]
・イギリス軍は、ハルファヤ峠の早期攻略に全力を尽くす(ここが手に入れば、DAKの 突破を阻止できる)。
・基本的に、移動制限の解除される第8ターンまでは、集積基地前面に防御線を作り、耐える(持久戦にすれば、イギリス軍が有利になる)。
・第9ターン以降の反撃は、海岸通りと砂漠方面で(できれば、両翼を攻めて、数を生かした浸透を)。
・反撃の主体は、少なくとも3個師団以上を投入して、海岸通りで(そのまま、海岸通りを押し切り、トブルクを解放する)。
 
サドンデスにならなかった場合、トブルクの占領または解放がキーポイントになります(±10VP!)。枢軸軍としては、後半までいかにDAKを温存するか、同時にイギリス軍を損耗させ圧力をかけるか、という二律背反する課題があります。連合軍は、解放部隊の兵力配分とトブルクからの突出タイミングが、悩ましいです。
 
あと、選択ダミーを使用する際の戦術(mitsu試案)ですが・・・

・ダミーと見え見えでも、本物とスタック・攪拌してから分離する(特に枢軸軍は数が足りないので、兵力を集中するにはブラフしかない!)。その際には、ダミーから先に動かすこと(戦線を張るふり)が有効。
・ただし、本戦線には穴が開かないように、十分に注意。数が多くなると、管理もたいへんだが、番号確認は確実に(前回、Tommyさんが1個師団を本当に迷子に!)。
・攻撃をかけさせたい場所(DAKなどの隠匿ヘクス)はわざと二重戦線にして、ダミーの フリをする高等テクニックあり。この時、本物の戦線を二列目にすると、決まったときの心理的動揺は大!(なんて人が悪いこと)。ただし、相手とタイミングを選ばないと、 普通に押し切られることもあり、こちらに動揺が・・・(笑い)。
 
ちなみに、Dasreichさんから再戦のリクエストを受けていますが、このまま、逃げ切って「鬼教官に勝った漢」で人生を終えたいものです(うそ、笑い)。本当は、勝っても負けても、ヘロヘロになるのがしんどいですよね~。できればその前に、どなたかとスパークリングがいいな~。
 
ダミーの心理戦故に、なかなかインストがしにくい(途中で作戦・戦術を伝えられない!)アイテムですが、簡単なルールで手軽に「疑心暗鬼」が楽しめる「砂漠の狐」を、みなさんもいかが?

寒さもひときわ増した休日に、第108回ちはら会が開催されました。事前の確認では、頼りの常連さんが、軒並み、都合により、キャンセル。こりゃ、午前中はソロプレイかと覚悟していたところ、遠路遙々、強力無比な2名が参加してくれました。千葉会会長yagiさんと作戦級の鬼教官ことDasreichさん!お二人に、心より感謝申し上げます。
 
午後になると、盟友のTommyさんと久々の参加の山田さんも来場し、賑やかに。みんなで珍来オフ会で締めくくりました。(おせんべいもおいしかったです)
 
先日にプレイされたアイテムと戦績は以下の通りです。
ガザラの戦い(CMJハガキ)3戦
 ○ドイツ軍(mitsu)対イギリス軍(yagi)●
 ○ドイツ軍(Tommy)対イギリス軍(yagi)●
 ●ドイツ軍(Tommy)対イギリス軍(yagi)○
砂漠の狐(エポック) ●連合軍(Dasreich)対○枢軸軍(mitsu)
日露大戦(CMJ) ○日本軍(yagi)対ロシア軍(Tommy)●
モスクワ冬将軍(翔企画) Tommy・yagi・山田 ●全員敗北(モスクワ陥落せず)
常徳殲滅作戦(CMJ) ○日本軍(mitsu)対国民党軍(yagi)●
 
開場一番にセットアップの合間(!)にプレイした「ガザラの戦い」(CMJハガキ)。バランス調整のため、千葉会系で採用になっている「枢軸軍疲労」と「守備隊の除去条件」を適用してのプレイでしたが、ドイツ軍のdrが冴えまくり、トブルクが陥落して勝利。その後、yagiさんがTommyさんとも2戦をして、一勝一敗に。
 
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こちらは、Dasreichさんと最終ターンまでの死闘になった「砂漠の狐」(エポック)。オプション・ダミーを使用した「だまし合い」で、疲労困憊でした(笑い)。Dasreichさんとの対戦は痺れるような充実感があるのですが、身も心もヘロヘロになります。そういえば、はじめてバルジを闘ったときも、夜半に頭痛が起きたっけ・・・(笑い)。
 
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最後に、yagiさんのインストで、話題の「常徳殲滅作戦」(CMJ)を初プレイできました。簡単なシステムながら、選べるオプションが多く、いい意味で悩ましいアイテムです。日本軍は歩兵ながら突進力に長けたドライブ感が楽しめます。強襲上陸で急速に選択肢が増す中盤からの展開は、秀逸!観戦武官(指導教官)がDasreichさんという、実に贅沢極まる対戦でした。
 
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砂漠戦にすっかり疲労していて、「日露大戦」(CMJ)と「モスクワ冬将軍」(翔企画)は気がついたら、終わっていました(笑い)。みなさん、ありがとうございました。

今月のソロプレイ第二弾は、最近、熱の上がっているWWⅡ太平洋海戦アイテムから、「戦艦の戦い」(CMJ)のシナリオ8「第三次ソロモン海戦」です。ガダルカナル島への艦砲射撃を目論む帝国海軍と、それを阻止すべく派遣された太平洋艦隊の新鋭戦艦との夜間遭遇戦です。
 
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戦艦同士の夜戦と言っても、日本軍は金剛級のいわゆる巡洋戦艦であり、アメリカ軍は精鋭の高速戦艦のため、まともに撃ち合っては勝ち目はありません。かつ、アメリカ軍には初期型ながらレーダーが備えられていて、視認距離によっては一方的に叩かれる可能性があります。
 
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演習ソロでは、霧島と重巡2隻を南北に分離し、突破を試みたものの、日本軍が撃てない距離からレーダー射撃を浴びせられ、日本軍が惨敗したことがあります。
 
そこで、今回は全艦艇を一点に集中し、南北いずれからか突破を狙うことにしました。ちなみに突破VPのない駆逐艦隊と軽巡は敵戦艦に接近させ、星弾の発射や妨害砲撃でのマイナス修整などを行い、あわよくば雷撃を試みる予定です。
 
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第1ターン、セットアップにより接近しすぎた帝国海軍の軽巡隊に、ワシントンとサウスダコタのレーダー射撃が降り注ぎます。40cm砲の威力により、いきなり、2W2Sの重損害を負います。
 
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第2ターン、速力の落ちた軽巡に対し、アメリカ軍は北上して集中砲撃を浴びせます。戦艦の主砲・副砲に随伴の駆逐艦の砲撃も加わり、軽巡は海の藻屑と消えます。
 
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サボ島の背後から飛び出して、接近する日本軍を避けるように、アメリカ艦隊は反転して距離を取ります。
 
第3ターン、またしても一方的なレーダー射撃で、日本軍の駆逐艦隊を叩きます。機関部をやられて、2ユニットとも速度が落ちます(1W1Sと1S)。
 
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アメリカ軍が速度を落として、中央付近で遊弋するのを見た日本軍は、ここで主力の戦艦・重巡隊を、一気に南下させ、距離を取ります。
 
第4ターン、アメリカ軍はレーダー射撃で砲撃を行いますが、捕捉距離を外れていたため(-3drm)、戦果を挙げることができません。
 
ワシントンとサウスダコタは大きく左回頭をして、同航戦で敵主力を叩きに行きます。
 
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第5ターン、敵に接近した駆逐艦が、先頭を行く敵重巡に星弾を発射。赤々と照らされた2隻に向かって、新鋭戦艦の主砲が火を噴きます。結果、愛宕を一発で撃沈!これが条約明け戦艦の威力なのか!?
 
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第6ターン、このままでは危ないと判断した帝国海軍は、駆逐艦隊を突撃させます。副砲による甚大な損害を受けながらも、魚雷発射。確率は極めて低かったのですが(2d6で4以下)、これが見事に命中!サウスダコタに2W2Sの大損害を与えます。
 
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一時的に戦力が半減したアメリカ軍は、なおも敵主力に接近し、砲撃を行いますが、drに恵まれず、戦果なし。霧島と高雄も激しく砲撃を浴びせますが、アメリカ戦艦の分厚い装甲に阻まれて、こちらも損害なし。
 
第8ターン、マップ端まで辿り着いた日本軍に対し、最後の砲撃を行い、莢叉までしましたが・・・空しく水面を叩いただけ。結果的に、霧島と高雄が無傷で突破を果たしました。
 
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第9ターン、最後の駆逐艦隊を、アメリカ軍が撃破して、ゲーム終了となりました。
 
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VP判定では・・・
日本軍:99点(突破80点、敵の損害19点)
アメリカ軍:72点(敵の沈没64点、損害8点)
史実を覆して、日本軍の勝利となりました。
 
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作戦的には両軍とも大きなミスはなかったと思いますが、第6ターンの長距離魚雷命中とアメリカ軍drの低調が、この結果になったと思います。実質的に40分ほどですので、軽く一戦したい時には、よいシナリオかと思います。

今月のソロプレイ第一弾は、昨年の新ジャンルから「珊瑚海海戦ソリティア」(CMJ)です。その名の通り、珊瑚海海戦をソロで楽しむアイテムで、プレイヤーはアメリカ軍を担当します。以前、VG社から発売されていた「CARRIER」と同じコンセプトですが、ルールとしてははるかにシンプルです。
 
10Pほどのルールで、索敵、航空攻撃、水上戦、艦砲射撃と一通り、揃っています。対空砲火が思いの外に強力で、結構、損害が出ます。逆に航空攻撃は(他の空母戦と比べると)やや、おとなしめです。試しに行った演習では、アメリカ軍が慎重策を取ったために、空母戦は起こらず、ポートモレスビー攻略部隊への空襲と水上戦で、航空機と水上艦艇の損害のみで、引き分けに終わりました。
 
このゲームの特徴として、日本軍の位置がわかっていることが上げられます。攻撃するためには、諜報活動等で確定をしないといけませんが、アメリカ軍としては適度な距離を保つことが可能です。あとはタイミングを見て、最大距離での空襲をかけ、MO機動部隊(空母2隻)とMO攻略部隊(空母1隻)の各個撃破を狙います(もちろん、敵はdrで最大3ヘクスのランダム移動をするので、間が悪いと懐に肉薄されることもありますが・・・)。
 
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これを元に、早速、セットアップをして、リプレイに移ります。
 
まず、敵の主力がいない序盤に、水上艦艇及び航空兵力の再編成を行います。ニューカレドニアを出港した機動部隊及び駆逐艦隊を再編成し、全てをTF17に統合します。これにより、対空火力及び水上戦力が倍加し、かつ、航空機の運用も効率的になります。
 
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また、オーストラリアからポートモレスビーに戦闘機1戦力を送ると共に、北部飛行場に集結した陸上攻撃機で、ラエへの空襲を行います(成果はなし)。
 
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一方、日本軍はツラギ攻略隊が目的地に到達し、夜間の揚陸で早くも20VPを獲得します。
 
明けて、5/4の昼間ターン(第3ターン)、発生イベントは、指揮の混乱。敵の主力が登場するために、諜報を大規模に行うはずが、-5CPと大きな痛手です。それでもなけなしの2CPを注ぎ込んだ諜報は、案の定、成果なし。
 
アメリカ軍主力が珊瑚海への進出を急ぐ一方、日本軍は増強されたラバウル航空隊を使って、ポートモレスビーを襲撃します。が、ここに3ポイントのCAPを上げておいたおかげで、敵のLMB3ポイントを撃退。爆撃も成果なしに終わります。
 
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いよいよ、敵が接近する第5ターン、アメリカ軍は突進してきたMO攻略部隊(空母1隻)に焦点を定め、多数の情報網を張り巡らせます(諜報CP6) 。見事にこれが敵艦隊を捕らえ、確定済みにします。一方、日本軍も水上機により、警戒網を形成していたアメリカ軍のCYPを発見します。
 
史上初の空母戦が、ここに幕を開けます。まず、アメリカ軍がレキシントンとヨークタウンの全力を持って、MO攻略部隊を攻撃します。日本軍もTF17を航続距離内に収めていましたが、確定していたCYPに向かって、攻撃隊を送り出します。
 
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先手を取ったのは、アメリカ軍でした。護衛戦闘機の援護の下、2ポイントのゼロ戦をかいくぐると、のべ10ポイントの戦爆連合が敵の輪形陣を捉えます。目標選択のdrもよく(任意!)、空母翔鶴に300%の攻撃!重巡洋艦にも、200%の雷爆撃を見舞います。結果は、ともに撃沈!幸先のよいスタートです。
 
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一方の日本軍は、結果的に囮となったCYPを撃沈しますが、CAPをしていた零戦2ポイントを除いて、全航空機が燃料切れで不時着します。
 
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さらに、夜間の第6ターン、空母を失ったMO攻略部隊は、なんとTF17に夜襲をかけてきます(移動drが接敵)。が、のべ10ユニットの重巡と駆逐艦の壁は厚く、1ユニットの駆逐艦隊の損傷と引き替えに、日本軍の重巡及び駆逐艦隊が戦闘不能に陥ります。
 
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この日の戦闘により、動揺ポイントは7になり、VPは日本軍29点:アメリカ軍87点と2倍以上の開きになります。
 
翌5/5(第7ターン)、アメリカ軍は損傷した駆逐艦に護衛の2ユニットを付けて、機動部隊から分離します(艦速が低下するため)。主力の空母隊は全力で北方に向かい、南下してきたポートモレスビー攻略部隊に空襲をかけます。
 
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なんとか輸送船を叩きたかったのですが、日本軍の必死の対空砲火で照準を狂わされたのか、護衛の重巡を撃沈破するに留まります。
 
日本軍も艦隊を支援しようと、ラバウル航空隊が長駆、オーストラリアの北部基地を叩きますが、戦果はなし。
 
ここで夜間になったため、難を逃れたポートモレスビー攻略部隊は、目的地に肉薄します(後1ヘクス)。が、運命の女神(dr)は気まぐれでした。ポートモレスビー沖まで到達した輸送船団は、謎の反転(!)をして、陸地から離れてしまいます(2年早い、栗田艦隊か?!)。
 
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多少なりとも上陸されることを覚悟していたアメリカ軍は、この僥倖に欣喜雀躍し、空母機動部隊の全力を持って空襲を実施。さらに、北部基地から出撃した重巡艦隊と合同で、空母も加わって(!)の水上戦を仕掛けます。
 
まず、航空攻撃で、攻略部隊で最大の攻撃力と防御力を持つ駆逐艦が沈没。続く、水上戦で日本軍が果敢に攻撃(!ここで戦術的主導権)をかけてきましたが、分厚い水上艦艇の壁にぶち当たって、最悪のA3(過半数が沈没し、残りが戦闘不能!)
 
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ここに、ポートモレスビー攻略部隊とMO攻略部隊が完全に壊滅し、士気の低下した日本軍は恐慌状態に陥ります。
 
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実質的な勝敗は、この時点でつきました。もはや、ポートモレスビーを落とすことはできないと判断した大本営は、虎の子の空母機動部隊の撤退を指令。アメリカ軍も追撃を考えましたが、前方に展開する潜水艦のスクリーンを用心し、これを断念します。
 
代わりに、逃げ遅れた掩護部隊(水上機母艦及び砲艦)を血祭りに上げ、VPを重ねます。
 
全くよいところのなかった日本軍も、ラバウル航空隊が意地を見せ、TF17を二回にわたり空襲しましたが、濃密な対空砲火とCAPに阻まれ、航空機の損害を増やしただけでした。
 
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ゲーム終了時のVPですが・・・
日本軍47点:アメリカ軍269点と、圧倒的な戦果で戦略的勝利となりました。
 
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空母戦アイテムは数あれど、このゲームでは戦術的な目標選択がほぼdrによって決まります。よくある「効率のいい」攻撃ができないわけで、提督の立場が明確にシミュレートできています。プレイヤーにできるのは、航空攻撃のタイミングと投入量のみであり、実際にどの艦艇を攻撃できるのかは、現場の攻撃隊長の判断(dr)となるわけです。
 
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そういった意味では、今回はMO攻略部隊を単独で叩けたり、戦術的にも最良の任意選択だったりと、かなりついていました。dr次第とはいえ、敵の機動部隊とポートモレスビー攻略部隊がまとまって侵攻することもありえるわけで、航空攻撃の成果が他のゲームより控えめな分だけ、苦戦する展開も十分にありえます。
 
聞くところによると、作戦級ですが、「ソロモン・キャンペーン」(CMJ)も同じ戦闘解決システムをとっているそうなので、そちらもぜひ、対戦したいものです。

三が日開けの1/4に、盟友Tommyさんと自宅オフ会を行いました。アイテムは、Tommyさんから希望の出ていた「砂漠の狐」(エポック)です。以前、4ターンほどのお試しプレイをしていましたが、今回はきっちりと対戦できました。陣営はTommyさんの希望で英連邦軍を、mitsuが枢軸軍です。
 
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第1ターン、イギリス軍はシディ・オマールを攻撃。ここは、足止めの1戦力しか置いていなかったので、敵が順当に占領します。
 
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驚いたのは、いきなりのトブルクからの突出!第2ターンには接敵ができないと踏んでの攻勢ですが、こちらも東側の陣地を88m砲を含むフルスタックで固めていたので、イギリス軍が一方的に損害を受けます。
 
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第2ターン、枢軸軍が動き出しますが、特別ルールによりZOCに入れないので、バルディア周辺とビル・エル・グビ周辺に警戒線を張ります。各戦線では、中央はあえて弱兵の偵察大隊にして、両翼にDAKを配置。迂回してくるであろう敵を待ち伏せます。
 
イギリス軍がこれにかかります。いきなり最強の第4機甲旅団が、第21装甲師団に接敵し、1:2攻撃を余儀なくされます。
 
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第3ターン、消耗した第4機甲旅団に対し、第21装甲師団とアリエテが反撃!包囲が成功し、これを全滅させます。
 
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少しは被害を与えたいと、今度は第22機甲旅団が第21装甲師団を攻撃しましたが、若干の被害に留まります。
第5ターン、待ってましたとばかりに、第90師団も反撃に加わり、第22機甲旅団も殲滅!ここまでイタリア軍1ユニットの損害と引き替えに、英連邦軍10ユニットが昇天します。
 
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さすがに分が悪いと思ったイギリス軍は、この方面からの撤退を始めます。
 
第6ターン、敵の後退に乗じて、DAK主力はガブル・サレー周辺へ。イギリス軍は、フォート・カプッツオ攻略を終えた機甲・歩兵を、こちらに回し、側面からの攻撃に出ます。包囲攻撃のチャンスがありましたが、道に迷って包囲できず。
 
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ここで、ドイツ軍はあえて第90師団を突出させます。実は、これがドイツ軍の「撒き餌」でした。包囲したくなる隣接ヘクスに、未だ、正体を現していない第15装甲師団を隠匿配置し、必殺の罠を張ります。
 
第7ターン、この餌に敵の歩兵師団が食いつきます。包囲のチャンスと思いきや、最強の第15装甲師団が待ち伏せ!いずれも1:2攻撃にしかならず、イギリス軍は甚大な被害を受けます。
 
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第8ターン、包囲された第90師団の外から、さらに第15装甲師団が第7機甲旅団を包囲。さらに、戦線を迂回したトリエステ師団の一部が歩兵師団の退路を断ち、包囲攻撃。結果、2個師団がほぼ半壊します。
 
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やむを得ず、イギリス軍は包囲された部隊をDDにして脱出させますが、もはや戦線はボロボロです。
 
このチャンスにDAKは猛烈な追撃に移ります。敗走した敵を猛追する共に、なぜか中央付近にいた第1南アフリカ師団と歩兵連隊を撃滅します(あとで聞いたら、ダミー番号を間違えて、本当に「迷子」になっていたそうで!笑い)。さらに、陣地や丘は迂回して、補給基地に向けて突進。
 
第10ターン終了時には、組織的な抵抗はできなくなり、補給基地の破壊が確実になります。イタリア軍の損害3ユニットに対し、英連邦軍は25ユニットの壊滅と、圧倒的な勝利となりました。
 
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はじめて、まともに対戦したのですが、いやー、面白かった!ダミーのもたらす心理的な効果と罠を張る楽しさ(く、くらい!笑い) が、カウンター好きにとってはたまりません。以前、シミュレーター誌で新保氏が「敵に攻撃をさせる(罠にかける)」と言っていたのが、よくわかります。
 
全く同じテーマでダブルブラインドの傑作「第8軍」(CMJ)もありますが、「砂漠の狐」ははるかに手軽で、似たような緊張感が味わえました。昔のアイテムなので、ルールに若干、不明な点はありますが、十分に楽しめると思います。まだ、しばらく、対戦がしたいです。求む、砂漠の有志!

最後に対戦したのが、このところ、マイブームの「項羽と劉邦」(GJ)です。第一戦は、エンジョウさんが漢軍を、mitsuが楚軍を担当します。
 
序盤、漢軍のdrが悪く、やや出遅れます。咸陽を攻めた樊噲がギリギリの兵力だったので、攻略失敗。次ターンに落とすものの、次の要地である洛陽も一撃で落ちず。
 
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一方の楚軍は、早々にやってきた竜旦を使って、薊を攻略します。漢軍の同盟軍である彭越が、寿春を落とすものの、項羽主力の反撃にあって、戦死します。
 
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普通なら、楚軍有利の展開ですが、漢軍には第3ターンに張良が、第4ターンに韓信が来るという僥倖で、なんとか洛陽-榮陽ラインで対峙します。楚軍は、鉅鹿を確保し、持久戦の態勢に入ります。
 
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その後、張良が「共に謀らず」で退去したり、張耳の引き抜き合戦があったりしながらも、ほぼ、膠着状態に。
 
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最終第7ターン、このままでは楚軍の勝利となるため、漢軍は韓信率いる主力隊で、項羽のいる寿春に殴り込みをかけます。両軍で合わせて20ヒット(!)という猛烈な激戦になりましたが、楚軍が踏みとどまり、そのまま終了。補給エリアを多く持つ楚軍の勝利となりました。
 
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第二戦も、同じ陣営で再戦します。漢軍の人材の引きの良さは変わらずで、早々に張良と韓信がやってきて、途中、黥布の妨害を排除しながら、順当に中央部まで進出します。
 
楚軍は、項羽と種離味の主力を北部に回し、電撃的な勝利を狙いますが、襄国で漢軍主力とぶつかり、膠着状態に。
 
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第4ターンに、天下三分の計で韓信が独立するものの、豊富な手札を生かして、漢軍の同盟軍に引き留めます。ならばと、項羽主力が襄国に殴る込み、韓信を戦死させます。
 
これで、漢軍には樊噲を除けば、戦術値1の武将しかいなくなりましたが・・・対韓信戦で消耗していた項羽隊に、漢軍の主力が消耗戦を仕掛けます。戦術値は4:1と圧倒的でしたが、ここにきて項羽のdrが振るわず。三度に及ぶ継続戦闘の末、ついに項羽軍を壊滅させます。
 
ここで、エンジョウさんの気合いを込めた討ち取りチェックで、見事に「1」!最強武将項羽が退却戦の中で命を落とし、漢軍の勝利となりました。
 
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エンジョウさんは初プレイでしたが、「信長包囲戦」系の対戦が豊富なので、スムーズに取り組めていました。drの生み出すランダム性がよかったらしく、「十分に面白い」と評価していました。マイナーテーマだけあって、なかなか、AARを見かけませんが、個人的には傑作「信長包囲戦」より上かも、と思っています。また、各種の例会に持ち込みます。

昨年最後のWWⅡアイテムは、「バルジ大作戦」(CMJ)でした。困ったときは、とりあえず、バルジでと、エンジョウさんの二面打ちです。陣営は、mitsuがドイツ軍で、エンジョウさんが連合軍です。
 
第4師団戦区を半分ガラ空きにしてまで、極端な中央集中を引いたエンジョウさん。そう、ちはら会では有名なエンジョウ・ギャンビットです。こちらが、装甲の中央集中策を取ることを見すえて、突破を塞ぐ陣形でしたが・・・第1ターン、ドイツ軍のdrがそれを上回ります。のべ7箇所ほどの攻撃で、ピンゾロが2回。しかも1回は、最も守りの堅い第28歩兵師団地区でDEとなり、せっかくの集中配備を無にする中央突破に成功します。
 
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「う~ん、こんなに早い消耗は初めてだぁ・・・」慌てた連合軍は、サンビットを放棄し、第一撃で装甲が届く前面に戦線を引きます。
 
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第2ターン、北部では第6SS装甲軍が力攻をする一方、中央部では敵の弱点に向けてピンポイント攻撃を行います。これにより、3個連隊が壊滅!
 
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第二次移動で間隙から装甲が滑り込み、さらに3個連隊に痛打を与えます。
 
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連合軍は、エルゼンボルン尾根からアンブレーブ河にかけて戦線を引きますが、消耗と延翼運動で、前線の兵力密度は薄くなります。
 
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第3ターン、二枚スタックと一枚スタックの連結部に当たるトロワポンに2個装甲師団強の兵力で強襲をかけ、ここを一点突破します。
 
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第二次移動で浸透した装甲師団が側面展開し、さらに4個連隊を包囲殲滅します。また、スコルツィーニを先導に、2個の装甲擲弾兵連隊が戦略移動でリエージュ近郊まで前進し、第82空挺師団の増援を阻止します。
 
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北部戦線が崩壊し、わずか1個師団の増援では焼け石に水と、連合軍のモラルが崩壊。この時点で、ドイツ軍勝利となりました。
 
ドイツ軍の中央重視に対し、連合軍の集中防御が機能せず、突破に成功。が、本当の原因は、その後のスコルティーニの跳躍を許したことでしょう。戦線の補強のため、これを防ぐはずの機甲師団によるスコルティーニ狩りができず、わずか3ターンでアンブレーブ河まで到達されたことが響きました。
 
ダブルダイスなのでdrによる差が大きいかと思われがちですが(実際、そういう場合もありますが)、つくづく、機動戦アイテムと言うことを実感しました。そろそろ、CMJ誌付録のマップもほころび始めたので、早くJWCで再版してほしいです。

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