歴史・戦史研究「ちはら会」Zwei

Yahoo!ブログ終了に伴い、引っ越しました。

2014年07月

猛烈な暑さになっていますが、次回はこれまた暑いお盆の例会となります。8月のちはら会の予定が決まりましたので、お知らせします。
 
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[日時] 8月16日(土) 10:00-20:00
[会場] 菊間コミュニティセンター 2F ボランティアルーム 駐車場あり
八幡宿駅東口から「菊間団地」行きのバスに乗車、7箇所目のバス停「菊間第3」下車
[住所]
千葉県市原市菊間1870番地4
http://www.kikuma-cwc.jp/
[輸送]
10時前に京成ちはら台駅からの移送を行います。移送希望者は、前日までに掲示板「千葉会一門掲示板」への書き込みをお願いします(リンク参照)。希望者がいた場合は、京成ちはら台駅で9:55にピックアップします(京成千葉駅発9:34)。前日までに書き込みがなければ、直接、会場入りします。
[参加費]
無料
[持ち物]
ゲームとゆとりと常識
 
夏と言えば海!ということで、イメージは、近々、kawaさんと対戦予定の「日本機動部隊2」です。もう、この時期になると史実シナリオではどうしようもないですが、それを楽しんでこそ、ちはら会!(笑い)先日、5シートのユニットを切り終えました。とりあえず、海戦シナリオから楽しみたい(苦しみたい?)と思います。
 
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今年後半に向けて、未達成ジャンルの更新を進めるとともに、未だ、巨大すぎて手をつけていない「WWⅡ東部戦線ジャンル」も軽く取りかかりたいと思います。アイテム数の下調べの段階で、すでに総数は100を越えていまして・・・紛う方なき、ちはら会最強ジャンルです。他のジャンルと異なり、年ごとの記事にするか、あるいは戦場ごと(!)のミニジャンルもあるかも?!
 
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都合により、予定対戦は流れたものの、せっかく持ってきたんだからと、最後にエンジョウさんと「バルジ大作戦」(CMJ)をプレイしました。すでに、エンジョウさんとsawadaさんがすでに一戦を始めていたので、もう一戦は二面打ちをすることに。陣営は、ドイツ軍(mitsu)対連合軍(エンジョウ)です。
 
エンジョウさんのセットアップは、第4歩兵師団の前線を放棄して、いつもの中央強化策。と、今回はさらにサンビットはおろか、クレルヴォにまで歩兵連隊を配置する徹底ぶり!
 
これに対して、mitsuは中央が抜ければ同じと、第5装甲軍の3個装甲師団を中央に集める強気のセットアップ(鹿内ギャンビット)。果たして、展開は・・・。
 
序盤、ドイツ軍のdrが冴えず。せっかく装甲を集中したのに4:1でD1を出し、中央を抜けず。北では、退路を遮断した6:1(騎兵連隊攻撃)でAopt。泣く泣く損害を出しながら二次攻撃するも、Ex2と早くも装甲に損害が。さらに、相討ち上等の2:1と1:1では、A1とARと散々な展開に。
 
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第2ターンになっても、不運は続き、増援遅延任務のハイトは降下せず。分厚い北のスタックは1:1がやっとでAR。それでも、サンビットを墜とせれば装甲集中ができると、第3ターンまでの連続攻撃で、これを奪取。スコルツィーニの特殊部隊を先頭に、恐怖の奔流が一気に西進します。
 
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勝負の第4ターン、早くもアンブレーブ河に到着したドイツ軍先鋒は、ユイ東方の部隊を攻撃し進路を開き、二次で迂回と包囲攻撃を行います。同時にトロワポンでも第6SS装甲軍が強襲をかけ、消耗戦を仕掛けます。二次で後方から到着した2個師団を持って、アンブレーブ河主戦線に3:1攻撃をかけましたが、ああ、またもdrがさえず、A1Rに。
 
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これを見て、連合軍が果敢に反撃!敵の攻撃失敗で乱れた戦線を付き、1個装甲連隊を包囲殲滅します。そのまま、前線を強化して、イギリス軍到着まで一歩も引かない構えです。
 
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第5ターン、ドイツ軍は北方で最後の攻勢をかけ、翼端からの迂回とスパ近郊での強襲で戦線をこじ開け、6個連隊を包囲することに成功します。が、ここでイギリス軍が登場し、反撃と戦線整理で北を立て直し、万事休す。
 
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もはや、北からの突破は望めないドイツ軍は、この方面で防御態勢に入ると同時に、中央及び南部へ主攻勢軸を切り替えます。すでにバストーニュを包囲していた第7軍と1個装甲師団を持って、ヌシャトーへ。ここを守る空挺4個連隊を、背後からの迂回で後退させ、2個連隊を撃破。第7ターンにヌシャトーを陥落させます。
 
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同時に、中央ではマルシュを軸に歩兵で阻止線を引くとともに、快速の装甲部隊を一気にディナンに走らせ、ここを占領。スコルツィーニがまたも先行して、ルートを広げ、歩兵による戦線形勢が間に合います。
 
と、ここで時間により、終了。次ターンにバストーニュが落ちれば60VP越え、そうでなければ連合軍の反撃次第で50点台かという、非常に緊迫した接戦でした。dr的にはあんまりな状況でしたが、それでも接戦まで持ち込めたのは、装甲集中の有効性かと思います。
 
久しぶりのドイツ軍でしたが、いやー、やっぱり、バルジは面白い!すでにマップはボロボロで、1ユニットが紛失(PCで再生)なので、再版を心待ちにしています。

謀略級で冷や汗をかいた後は、涼しい海戦アイテムということで、kawaさんと「RUN SILENT,RUN DEEP」(3W)シナリオ16「ハーダーの雷撃」を対戦しました。タンカー3隻を護衛する2隻の日本駆逐艦に対し、Gato級のハーダーが挑むもの。勝利条件は、タンカー2隻の撃沈か、突破です。
 
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このアイテムはkawaさんと最も多く対戦していまして。はじめはただ単に雷撃と爆雷攻撃を繰り返していましたが、数々の死闘を通して、潜水艦戦術と対潜戦術が驚くほど高まってきました。例えば・・・

[潜水艦戦術]
 探知を潜り抜けるための「無音潜航+変温域往復戦術」(探知-3drm!)
 退避潜航するだろうという予測を逆手に取った「50fの浅海域行動」(勇気が要るけど)
 間近に迫った爆雷投下を紙一重で躱す(かもしれない)「完全停止」(もっと怖いけど)
 装填時間を誤解させるための「中距離&近距離魚雷コンボ攻撃」(!いつ、撃ったの?)
[対潜水艦戦術]
 敵潜の攻撃を避けるため、定期的にハンターとキラーグループを入れ替える「相互交替戦術」
 魚雷攻撃を読んで急激な速度変化とステップで躱す「緩急ステップ退避」
 至近の魚雷を紙一重で躱す(かもしれない)「実質停止移動」(6移動力で円を描く)
 数隻の対潜艦で横隊を作り、爆雷域で埋め尽くす「絨毯爆雷攻撃」
 油断している敵に一撃を見舞う(かもしれない)「高速深読み爆雷」
 
まさに、持つべきはよき戦友です。ただ、これまでかなり危ない場面もあったのですが、mitsuの潜水艦撃沈はまだなく・・・(2ヒットが最高)。どうしてもmitsuの潜水艦を沈めたいということで(笑い)、担当はアメリカ軍(mitsu)対帝国海軍(kawa)です。
 
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序盤、ハーダーは距離はあるものの(中距離)、タンカーを狙って広角一斉発射(6発)を行います。次ターンには命中判定ができるはずでしたが、ここでkawaさんがドンピシャで船団の進路を変更!大量の魚雷が、間一髪で躱されます。
 
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ならば、今度は後部魚雷でと、敵の進路を見極めた上で、第5ターンに4発の魚雷を発射。全て読み通りに命中判定になり、うち1発が先頭のタンカーに命中!轟沈!
 
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日本軍も回避ステップ運動をしながら、必死に探知を試みます。が、予測方向を誤ったため、「無音潜航+変温域往復戦術」(探知-3drm)を駆使するハーダーをどうしても見つけられず。
 
前部魚雷管の再装填が成った第8ターン、再び、ハーダーが雷撃。そろそろ、探知が来そうだったので、先手を打って目標は駆逐艦!これが成功し、船団前方で探索をしていた薄雲を撃沈します。第11ターンには、今度は後部魚雷でタンカーに命中を出し、これを航行不能にします。
 
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もはや一隻で探知・撃滅チームがなくなった夕凪は、ここで「高速深読み爆雷」攻撃に変更します(通称:あてずっぽ爆雷)。距離もあったので大丈夫だろうと油断していたら、第10ターンにまさかの同深度命中!!drが低かったので難を逃れましたが、場合によっては強制浮上もあっただけに、冷やっとしました。
 
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この仕打ちは魚雷でお返しと、第14ターン、タンカー全滅の完全勝利を狙って、4発の魚雷を先頭船に発射します。確率的にはほぼ9割方で命中率でしたが・・・なんと、全弾はずれ!
 
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もはや、魚雷は2発のみに。完勝は逃したけど、ここは勝利を取りに行こうと、第18ターンに、最後の魚雷を航行不能のタンカーに向けます。これも確率的には9割以上で命中のはずでしたが・・・ああ、はずれ!停止しているの当たらないとは、なんてこったい!!
 
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潜水艦側としては魚雷16発の命中判定を行うなど、ほぼ完璧な内容にもかかわらず、drの極低調で引き分けに終わりました。ああ、不運の魔術師sawadaさんのdrを笑えないです。
 
逆にいえば、一度も潜水艦を探知できなかったにも関わらず、爆雷を命中させたASW側の読みと粘りは賞賛されていいでしょう。
 
この対戦で、未プレイシナリオはあと二つになりました。ソロができないブラインドで、ありがたい限りです。ぜひ、今年中に対戦できれば、うれしいな~。

午前中から、そこそこの人数が揃ったので、このところ、すっかりブームになっている「謀略級三国志」(GJ)をプレイしました。
 
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第一戦は、4人で対戦。このとき、mitsuが引き当てたのが、左慈。その勝利条件は「魏呉蜀が滅亡していること」で、しかも勝利宣言ができず。ほとんどの軍師が魏呉蜀に絡んでいることを考えると、ほぼ達成不可能ですって!
 
やむなく、取った作戦が「獅子身中の虫」プランです。そう、外から敵を攻め滅ぼすことがノーマルですが、この三国は人材も多く、呂布を持ってしても、一勢力を滅亡できるかどうか?ならば、初めは三国のいずれかに入り込み、勢力を拡張するふりをして、他の勢力を撃滅。最後に、群雄に自殺攻撃を命じ、敗北して一気に自国を滅亡させる、自爆テロ作戦です。それでも、さらに魏呉蜀以外の誰かに勝利宣言をしてもらうという、他力本願に頼らないといけないんですが・・・。
 
こう考えると、無茶もいい処なんですが、なんと、第一戦で、これが填りまして。まず、人材の宝庫の魏に入り込んだmitsuは、同じ陣営のsawadaさんと協力。優秀な人材を補充しながら、中原に進行します。行きがけの駄賃とばかりに蜀を滅ぼすと、そのまま、南下して呉も殲滅してしまいます。と、ここで一気に、自国を滅ぼす自爆テロ作戦を敢行!後継者を単独で進行させ、自ら敗北。と、ここで「泣いて馬謖を切る」カードを使って、敗北の責任をsawada軍師に押しつけ、パージ!そのまま、曹操を単騎で突っ込ませ、見事に魏呉蜀を崩壊に導きます。鮮やかに「決まった!」(fromトリック)
 
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ここで、sawadaさんが劉表に乗り換えて勢力を拡大。後一歩で勝利宣言か、というところまで進みます。こりゃ、まさか、行けるかもと思いきや、蜀に縁の深い(らしい)kawaさんとyagiさんが、蜀を復活させてしまいます。ならば、内部崩壊をしかけるべく、mitsuも蜀に入り込み、3人が軍師に!これほど、思惑がバラバラの軍師陣なんて、いないぞ!(笑い)。
 
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と、先にsawadaさんが勝利宣言しそうになったので、カードを使って一時、これを停止。その後、劉備を単騎進行させ、思惑通り、蜀を崩壊寸前に追い込みましたが、怪しまれた二人に阻止され、成らず。
 
ここで、蜀の社領を守ったkawaさんが、手番中に領土を拡大し、勝利宣言!姜維で見事に勝利を達成しました。
 
○姜維(kawa)・買詡(yagi)・龐統(sawada)・左慈(mitsu)
 
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う~ん、惜しかった!これだけ、困難な左慈で、後一歩まで行ったのに!おかげで、しっかり、油断のならない「獅子身中の虫」と思われたようで・・・。
 
気を取り直して、第二戦へ。次は、もうちょっとましだろうと、引いた軍師は、またも左慈!一体、どうなってるんじゃい!(笑い)
 
しようがないので、カードを集めた後、魏陣営に入り込んだmitsuでしたが・・・「う~、どうしても味方だと思えないゾ!」と警戒心むき出しの同陣営のkawaさんからパージに合い、しばらく放浪。再度、入り込む直前に、kawaさんが勝利宣言。おお、程昱!こりゃ、やられたと思ったら、実は同じ魏陣営にいたyagiさんが貂蝉で、鮮やかな逆転勝利。
 
○貂蝉(yagi)・程昱(kawa)・龐統(エンジョウ)・周喩(sawada)・左慈(mitsu)
 
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勝てはしませんでしたが、非常に楽しい対戦でした。なれれば、2時間かからずに決着の付く三国志マルチなので、また、ちはら会や他の例会にも持ち込みます。

蒸し暑い先週の日曜日に、第114回ちはら会が開催されました。参加者は、遠方組の2名に加え、常連5名の7名となり、久しぶりに充実した例会となりました。
 
残念だったのは、「バルジ大作戦」(CMJ)を対戦予定だったDasreichさんが、都合により欠席。作戦級の鬼との本戦は、来週以降に持ち越しに。代わりに、復活のsawadaさんとエポックフリークのエンジョウさん、mitsuの3人で、バルジ2面打ちを楽しみました。
 
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先日、プレイされたいアイテムと戦績は、以下の通りです。
 
謀略級三国志(GJ)2戦
 ○姜維(kawa)・買詡(yagi)・龐統(sawada)・左慈(mitsu)
 ○貂蝉(yagi)・程昱(kawa)・龐統(エンジョウ)・周喩(sawada)・左慈(mitsu)
日露大戦(CMJ)3戦
  ○日本軍(yagi)対ロシア軍(Tommy)●
  ●日本軍(山田)対ロシア軍(yagi)○
  ●日本軍(山田)対ロシア軍(yagi)○
RUN SILENT,RUN DEEP(3W)シナリオ16 アメリカ軍(mitsu)対帝国海軍(kawa)引き分け
グレネード作戦(HJ) アメリカ軍(Tommy)対ドイツ軍(kawa)第4ターン終了
バルジ大作戦(CMJ)2戦
 ○ドイツ軍(エンジョウ)対連合軍(sawada)
  ドイツ軍(mitsu)対連合軍(エンジョウ) 第7ターン終了
 
手頃な時間でできる「日露大戦」(CMJ)は、まだに人気が高く・・・。yagiさんがTommyさんを誘い、その後にyagiさんと山田さんが連戦。いずれもベテラン側が寄り切っていたようです。
 
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こちらは、昔懐かしい、西部戦線シリーズの「グレネード作戦」(HJ)。なんで今?と思ったら、たまたま、kawaさんがソロをしていたからだそうで・・・。練度に基づく戦力確定システムの趨りですが、戦場がガチの陣地戦だけにほとんど正面攻撃で、戦力差の影響が少ないあたりが玉に瑕。お二人とも久しぶりだったので、膠着上等で楽しんでいました。 
 
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バルジの激戦の余韻に浸っていると、Dasreichさんから「最近、ハリコフが面白いんですよ」とのこと。手軽にSLGを楽しめるように発売された「ドイツ戦車軍団」(CMJ)の一作で、ハーフマップで激しい機動戦が行われる佳作です。「いやー、懐かしい」
 
自分もかつてはかなりやり込んだものでした。早速、再版マップを見つけたのですが、ユニットが不明。ならば、ここはオリジナルで、とオレンジが目に付く原版ハリコフで対戦することになりました。陣営は、ドイツ軍を希望でDasreichさんが、ソ連軍をmitsuが担当します。
 
序盤、ソ連軍は規定の前進計画に従って、突進をします。目標は、ドネツ河の渡河点とその先の鉄道線。南部と北部には最低限の部隊を回し、残りは全て、中央部に投入し、スチームローラーでドイツ軍を圧倒し続ける作戦です。かつては、兵力を各方面に平均投入して、各個撃破に合うことが多かったのですが、Double Charge誌の作戦研究から、この作戦でソ連軍常勝となりました。今回のDasreichドイツ軍の作戦は、どうか?
 
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第3ターン、無事に渡河点を通過したソ連軍は、南西に向かって戦線を広げながら、前面で攻勢に出ます。AEさえなければ低比率攻撃もOKと、可能な限りの攻撃ラッシュをかけます(うまくDRとなれば、次ターンはそのユニットは行動できないので、戦線を揺さぶるために有効な戦術です)。
 
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ドイツ軍の果敢な反撃もあり、はじめこそ、戦線は動かなかったもの度重なる強襲に、ドイツ軍の兵力が激減。徐々に戦線が後退し、第6ターンについに主鉄道線に到達します。
 
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すっかり増援ルールを忘れていて、2個装甲連隊が背後に進入する珍事もありましたが、大勢に影響はなく、そのまま、最終ターンまで南部での攻勢を継続できました。
 
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ドイツ軍もSS装甲師団を持って、ハリコフ解放と中央部への進出まで行きましたが、勝利得点都市には届かず。ソ連軍の圧勝になりました。
 
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「なんとかドイツ軍に手はないか?」第二戦は陣営を入れ替えて、ドイツ軍をmitsuが、Dasreichさんがソ連軍を担当します。
 
mitsuの防御作戦は、当たり前ですが、手堅い二重線線防御。戦線の屈曲部や直線では、1ヘクスおきの戦線を張らざるを得ませんが、そのままだと敵の2ヘクスの前進で包囲攻撃されることが増加します。そのためには南部から中央部にかけては二重線線を引き、敵の進撃を鈍らせることが有効、と判断しました。
 
混乱した部隊のローテーション次第では、前面に2戦力ユニットが出ざるを得ないこともありますが、最大比の6:1でも1/3の確率でDRとなることを考えると、部隊の損耗は少ないはずです。この戦線の維持には、少なくとも前線ユニットの2倍+予備が必要となる点で、反撃のための兵力を集めにくくなるのはやむなしです。
 
序盤、ソ連軍は定石の南西への突進を行います。うまく渡河点を圧迫できたことで、敵の前進が遅れ気味になり、部隊の損失も想定内に収まります。
 
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ソ連軍は執拗に南部戦線に強襲をかけますが、ドイツ軍はローテーションを守り、第5ターンまできっり守備をします。
 
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反撃に移ったのは、その後半から。盤端Dから登場した装甲部隊を持って、中央部を撃破。
 
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北か南か迷ったものの、そのまま、南部の部隊と合同でソ連軍主力に殴り込みをかけます。ソ連軍も最も濃度の高い戦線故に、低比率ながら果敢に反撃を実施。
 
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損害数ではドイツ軍に分があり、この方面のソ連軍の1/3が壊滅したものの、南部都市の奪還は成らず。第一戦よりもVP差は少なかったものの、やはりソ連軍の圧勝でした。
 
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やはり手練のソ連軍相手だと、勝利条件的には厳しいですが、二戦ともドイツ軍も十分に戦えることが成果でした。
 
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今度のちはら会例会で対戦予定の「バルジ大作戦」(CMJ) ですが、お相手のDasreichさんから入電。「しばらくやっていないので、スパーリングを」とうれしいお誘いが・・・。やっと、事情も落ち着いたところだったので、二つ返事で承諾しました。というわけで、自宅オフ会で初夏のアルデンヌ対戦です。
 
陣営は、「やっぱりドイツ軍が落ち着くので」とDasreichさんがドイツ軍を、mitsuが連合軍を担当しました。今回、いろいろな関連記事やブログの対戦記事を読み直して見て、あるセットアップを仕掛けます。基本は、大平氏が唱えた「ベストセットアップ」なんですが、ちはら会常連のエンジョウさんが考案した後方重視とCMJ誌に載った南部の突破防止を組み合わせた、ちはら会ヴァージョンです。
 
具体的には・・・
1.最南端の第4師団の1個歩兵連隊と第9機甲師団の1個CCを、サンビットに配置。これにより、第5装甲軍が中央で突破されても、サンビットには最低でも2個連隊が籠もれる。
2.クレルヴォ前面の第28歩兵師団の1個連隊を、#2530ではなく#2430に配置。こちらから突破を狙う場合(史実策)は、#2231と#2430の両方の歩兵を排除しなければならず、バストーニュへの進撃が遅れる。
3.第9機甲師団の2個CCを、バストーニュに配置。第2ターンの増援の第10機甲師団とともに、バストーニュ前面に半円形戦線を構築し、第3ターンの空挺増援まで時間を稼ぐ。
 
配置1により、北部の戦線に1個連隊を多く回せる計算になり、装甲7個師団を中央に集中する鹿内ギャンビットにも対抗しやすくなります(実際、後の対戦で、このありがたさを痛感することに!これをしなければ、サンビットは一撃で落ちていました)。
 
また、配置2により、ドイツ軍が南方に3個装甲師団を投入しても、かなりの確率で突破を防げることになります。
そして、3の配置で、バストーニュの防御を固めた後は、機甲連隊5個の機動予備(打撃)グループを組めるハズでした(こちらは思わぬ、「迷子」連発で、ご破算になることに!)
 
これに対し、ドイツ軍は第5装甲軍の機動部隊を全て中央に集中する、いわゆる鹿内ギャンビットを取ります。
 
第1ターン、必勝の気迫に溢れるドイツ軍の攻撃drが冴え、初期の消耗上等のEXも含めると、全ての攻撃が成功します。中央の第5装甲軍では、焦点の4:1と5:1攻撃がいずれも成功し、中央部に間隙ができます(D2によるオプション後退とD2R!)。第二次移動・攻撃で装甲師団がこれを押し広げ、鮮やかな中央突破に成功します。
 
北部では、定石の騎兵連隊攻撃が成功。シェーネアイフェル高地を装甲師団が突進します。また、その側面で森林に立て籠もる第99歩兵師団への2:1攻撃も成功(D1R!)し、こちらも高地突破の準備が整います。
 
また、兵力の少ない南部でも、要衝ディーキルヒを3:1攻撃し、EX2でここを奪取します。(これにより、後退を当て込んでいた第4歩兵師団の1個連隊が包囲されることが確実に)。
 
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のべ5ユニット(11ステップ)の除去で、連合軍はギリギリの戦線構築しかできず。サンビットにも2個連隊が籠もるのみ。
 
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第2ターン、史実では降下できなかったハイト連隊が降下に成功!しかも、その場所は#1305の幹線道路上。これにより、SWから登場する空挺師団が迂回を余儀なくされ、北部に回すべき、増援の遅延が決定します。
 
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これを見た第5装甲軍は、サンビット攻略ではなく、前進を選択します。3個の装甲師団を先頭に中央経由でバストーニュ方面に展開。スコルツィーニのコマンド部隊も、後方から飛び出し、次ターンの戦略移動の布石を打ちます。中央には、連合軍の有効な戦線構築を妨害するため、1個連隊とFG/FB旅団を派遣し、前衛がトロワポンでアンブレーヴ河を渡河します。
 
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北部では、薄くなった戦線に第6SS装甲軍が圧力をかけましたが、地形妨害もあってA1などの結果で、ドイツ軍の損害が出始めます。
 
連合軍は、北部では、増援を注ぎ込んで、突出した装甲連隊を撃滅するとともに、地形効果を最大限に利用したスタック防御を展開します。
 
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南部でもコマンド狩りをしながら、ハイト連隊の妨害で遅れた分を取り戻そうと、部隊を前進させましたが・・・ここでスコルツィーニ部隊が、尋常ではない活躍を見せます。増援の第10機甲師団を2回、惑わせ、バストーニュに向かった第101空挺師団を丸々、迷子にさせる奇跡!(7回振って、排除できたのは1個部隊のみ)。Dasreichさん曰く「どんだけネイティブなしゃべりをしたんだ」(笑い)。
 
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が、連合軍は笑うどころではなく、部隊配備が大きく狂い、機甲5個連隊でバストーニュ前面に半円形戦線(バストーニュ・ドーム)を構築するのが、やっとです。
 
第3ターン、スコルツィーニに運気があると踏んだドイツ軍は、バストーニュ・ドームを正面から攻撃するとともに、コマンド部隊を縦横に走らせ、バストーニュ後方へ前進ルートを広げます。正面は持ちこたえたものの、バストーニュの背後に回った装甲1個師団が増援ルートを遮断。これで、空挺師団の市街地投入はご破算に!
 
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連合軍は、貴重な機甲兵力でバストーニュに立て籠もり、空挺師団はやむなく、ヌシャトー前面に防衛線を引きます。機動予備の打撃グループ(鹿内ブランへの対抗策)が結成できなくなったため、敵の動きを牽制することがほぼ不可能になり、あとはひたすら戦線を整備し、増援が来るまで耐えるしかなくなります。
 
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北部では、第6SS装甲軍が攻撃を続けますが、交通の要衝サンビットが生き残っているため、満足な機動が制限されます。結果、地形効果が有効で、4:1以上を作ってもA-optionなど、攻撃が停滞します。こちらは、史実通りになりつつあります。
 
第4ターン、南部での優勢を確保したドイツ軍は、ここで鮮やかな攻勢正面の転換を図ります。戦略移動!スコルツィーニをフルに活用し、中央部のマルシュまでを確保していたドイツ軍は、第5装甲軍をミューズ河に向けます。また、迂回が遅れていた第6SS装甲軍も、トロワポン経由で一部を西進させ、増援の装甲部隊と共同で、アンブレーヴ河戦線に攻撃をかけます。正面の3:1攻撃はEX1で膠着となるものの、翼端の1個連隊を包囲殲滅し、北部の最終防衛線を突破します。
 
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もはや、まともな戦線は引けず。援軍もなく、リエージュまでの戦線構築が不可能になった連合軍は、北方は維持したまま、西端を放置!部隊をばらして足止めするという、最終手段に!そう、次ターンにイギリス軍を移動させるための捨て身の戦術です。
 
運命の第5ターン、このまま、強行突入すべきか?一撃だけ加え、次ターンのため、一旦、戦線を引くか?考えに考え抜いた末、Dasreich司令が出した答えは、北部戦線の強襲でした。ここで1箇所でも抜ければ、北部を崩壊させられる!ドイツ軍は、比率は低いけれども、成功すれば極めて成果の大きな賭に出ます。その結果は・・・Cont(膠着)とA1 。
 
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一方、第5装甲軍主力が転進してきた中央部では、第82空挺師団の2個連隊が守るディナンを包囲強襲します。1/6の確率で全滅の可能性がありましたが、こちらもCont(膠着)。連合軍は紙一重のところで、踏みとどまることに成功しました。
 
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ミューズ河への突進により、イギリス軍の移動制限は即刻解除され、ただちに反撃に出ます。狙いは、同じくドイツ軍翼端のアンブレーブ河流域。包囲されない移動力ギリギリのところで戦線を張っていた装甲擲弾兵の2個連隊を、歩戦共同で撃退すると、そのまま、機甲旅団が追撃し、4個機械化部隊を包囲。ともに3:1の確率でしたが、果敢に二次攻撃をかけ、撃滅!これにより、北部戦線は確実に息を吹き返しました。
 
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一方、ディナンを攻撃中の敵については、直接攻撃するには兵力は不十分です。そこで、4個連隊を使って、これを間接包囲します。敵のディナン攻撃はまだ可能ですが、後退ができないので、かなりのリスクになるはずです。
 
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しかし、強心臓のDasreichさんは全く動ぜず。「まだ、行ける!ディナンさえ取れれば、包囲部隊を逆に殲滅できる。」第6ターン、ドイツ軍は乾坤一擲の3:1攻撃をかけます。1/6の確率で、即時撃破ができる状況でしたが・・・ああ、無情にもdrはA1R!この瞬間、第5装甲軍の2個装甲師団が壊滅し、勝負あり。
 
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なんという、逆転劇でしょう! わずか、2ターン前には戦線を引くこともままならなかった連合軍が、執拗な、しかし、紙一重の防御で凌ぎきり、反攻に。イギリス軍の果敢な反撃により、イニシアチブを取り返し、最後の反撃も封じて、勝利を収めました。しんどかった!でも、最高に楽しかった!
 
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数限りなくバルジを対戦してきましたが、記憶にないくらい、強烈な対戦でした。Dasreichさん、濃密な、充実した時間をありがとうございました。持つべきものは、まさに「強くてゲーム愛に満ちた」戦友です。来週の本戦を、心から楽しみにしています。

今月のソロプレイ第二弾は、バルジ熱冷めやらぬ西部戦線から「Aus dem Traum」(旧GJ)です。同人誌時代のGJで発表されたもので、イメージを見ていただければわかるように、実質B5のマップという、師団規模のミニゲーム扱いです。
 
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シークエンス自体は通常の移動-戦闘-予備移動ですが、オペレーションポイント(OP)という補給システムを有機的に組み込んでいます。通常の移動力は1ですが、1OPを消費すれば、そのスタック(通常は2個師団)は3移動力を得ます。敵に一切、隣接せずに道路上だけを移動するならば、これが6移動力に(!)。もっとも、これだけ狭いマップなので、ドイツ軍は滅多に使えませんが・・・(逆に、連合軍は使えないようにしないと、厳しくなります)。また、混乱状態になったユニットを回復する時にも、1OPを消費します。
 
このOPが潤沢にあればドイツ軍は無敵ですが、備蓄は15OPのみ。毎ターン、2OP強が補充されますが、10ターンを戦い抜くことを考えると、決して浪費できるものではありません。連合軍に至っては、初期の備蓄はわずかに2OP(!)なので、初めのうちは戦線維持のための移動さえ、ままならないことも・・・。
 
戦闘は、同一ヘクス内戦闘で、いずれかが全滅するか退却するまで続きます。通常は、進入した主攻部隊の戦力と支援部隊のサポート(+1または+2)で、戦力差のCRTを使用します。この時、1OPを消費すると、戦闘しない部隊がいる隣接ヘクス数の戦力修整が得られます(理論上は最大で+6)。CRTは基本は損耗型で、はじめの1損害は混乱状態となり、それ以上ならば継戦能力値まで1ヒットずつ、受けていきます。ちなみに師団規模だと継戦能力は3で、旅団は2、連隊は1となっています。
 
珍しいシステムなのではじめは勘所がつかめませんが、かなり理にかなった戦況になります。たとえば、第12SS装甲師団(支援力+2)に支援されたLAH装甲師団(戦闘力が最強の8)が、森林の町(ともに地形効果+1)に立て籠もる支援付きの歩兵師団(戦闘力4)を攻撃すると、戦力差+3となります。この時、隣接の2ヘクスに味方の歩兵がいて1OPを消費すると、共同攻撃で戦力差+5に。このコラムでの平均ヒット数は、攻撃側0.5:防御側2で、R(退却)の確率も1/3です。はじめの一撃(平均2ヒット)を耐えたとしても、第二ラウンドで壊滅する(3ヒット)確率が高くなります。そこで、防御側は、次のラウンドは。予備だった歩兵師団を前面に押し立てて、損害を受けた歩兵を支援に回します。このローテーションを使えば、最大で8ヒットまで耐えられることになります。攻撃側も同様で一定の損害を受けたら、予備の部隊と後退して、戦闘を継続することになります。
 
ユニット数が多いアイテムだと、詳細すぎてやってられませんが、戦闘が多くても5-6箇所程度という、この規模(師団相当)ならではシステムだと言えます。CRTもよく練り込まれていて、最大差+7で攻撃しても、1/6の確率で損害が出るようになっていて、ほどよい流動性を生み出しています。
 
勝利条件は、3つの重要都市を落として、ミューズ河を補給状態で越えれば、ドイツ軍のサドンデス勝利。それ以外は、最終ターンの確保している都市の種類と数で決まります。基本的にドイツ軍はサドンデス勝利を、連合軍はその阻止を狙いますでは、ソロ演習のAARを。
 
第1ターン、ドイツ軍は敵のユニットを減らすべく、総花的に比率の高い消耗戦を仕掛けます。第6SS装甲軍で+7攻撃を2箇所、第5装甲軍で+4から+6攻撃を3箇所、第7軍で+2攻撃を1箇所です。ドイツ軍もやや多い損害(3ヒット)を出しながらも、5ユニットの除去に成功します。
 
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OP寡少によりまともな機動もままならない連合軍は、要衝のサンビットとマルメディにスタックを作り、最低限の道路封鎖をします。
                              
第2ターン、ドイツ軍は中央部のサンビットとクレルヴォ近郊では、力押しを実施します。地形効果により、戦闘比は高くありませんでしたが(+2と+4)、drがよく敵にダメージを与え、退却を余儀なくします。また、北部と南部で増援の装甲部隊を注ぎ込んで、高戦力の強襲を行い、同様に打撃を与えます。
 
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連合軍は、サンビットを叩き出された2個連隊で足止めをしながら、増援を投入して北部の守りを固めるます。中央部と南部では空挺師団と機甲師団を要所に配置し、敵の進撃を待ちます。
 
第3ターン、ドイツ軍は、中央の敵を蹂躙しながら前進。守りの堅い北部ではガチンコ勝負上等で装甲師団を集中して、マルメディ周辺に圧力をかけます。ともに0/1となり、連合軍は戦線を維持しながら、退却。一方、南部では、バストーニュ近郊で攻略準備を仕掛けるとともに、南部の補給地点エテルナッハを強襲し、敵を退却させます。
 
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連合軍は、オイペン-スパ間を歩兵師団で埋めるとともに、バストーニュに籠城して、敵の動きを待ちます。
 
第4ターン、中央部は燃料節約のため、通常移動をしつつ、北部と南部で攻勢に出ます。北部では陣地に籠もる歩兵師団に対し、SS装甲師団をスタックさせ、歩兵との共同攻撃を実施。確実な戦力集中が効いて、損害なく3ダメージを与え、さらに敵を退却させます。南部では、南端の機甲連隊を同じく平押しで西側に押し込みます。
増援のない連合軍は、北部では最低限の混乱部隊をOPで回復させ、要衝ヴェルヴィエとオイペンをスタック防御をします。
 
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第5ターン、ドイツ軍は総力を結集して、ヴェルヴィエの攻略に出ます。SS装甲師団を集中投入して、森林河川の主要都市に立て籠もる精兵歩兵師団を攻撃しましたが・・・結果はR1/1Rで敵も退却させるも、自軍も敗退。
一方、中央部では、ミューズ河への突進に向けて、第2装甲師団スタックで、ラ・ロッシュの第82空挺師団を攻撃し、これを撃退します。
 
南端では、補給源を狙って攻勢を継続し、ついに2箇所の補給道路を確保します。次ターンにかけて、ここから2個師団が突破し、連合軍の南部の増援を引きつけます。
 
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連合軍は、到着したイギリス軍を、ミューズ河越しに配備するので手一杯で、消耗する前線の補給はできません。
 
第6ターン、この最も敵が薄くなった瞬間を狙って、ドイツ軍がピンポイントで強襲をかけます。先に戦闘で消耗したLAH装甲師団に代わり、DR装甲師団を先頭に、再び、ヴェルヴィエを強襲!戦力差+2は同じでしたが、退却と消耗で薄くなった防衛線を突破し、ついにここを攻略します。
 
中央部と南部では、逃げる敵を捕捉し、再び、痛打を与えて敗走させます。これにより、中央突破と3主要都市の占領が現実的になったドイツ軍は、予備の部隊や増援を中央に集め、突破を図ります。
 
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増援を得た連合軍が選んだのは、北部での逆襲でした。最精鋭の第3機甲師団をオイペンから突出させ、ヴェルヴィエの側面を守る擲弾兵師団を撃破。さらに、次ターンの補給切れ上等でもう片方の側面を、2個歩兵師団が強襲し、ここでも擲弾兵師団を撃破します。その結果、ヴェルヴィエに進行した3個SS装甲師団を含む、4個師団が補給切れに追い込まれます!
 
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第7ターン、北部の危機にドイツ軍は増援を持って足止めをするともに、ヴェルヴィエ救出部隊の集結を急ぎます。一方、中央部では、5個機械化師団を含む6個師団を集中投入し、損耗していた敵を共同攻撃します。これが見事に決まり、中央部で苦しい後退戦を行ってきた第82空挺師団が壊滅します。ついに、ミューズ河への道開く!
 
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連合軍は、ヴェルヴィエでポケットを作ったまではいいものの、主力が損耗していたため、回復を優先し、掃討は次ターンに。一方、危機的状況の中央部には、1個機甲師団を派遣するともに、増援の機甲師団を予備にして、敵の侵攻に対応させるようにします。
 
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第8ターン、ドイツ軍は次ターンのミューズ河渡河に備え、主力の第12SS装甲師団と第150装甲旅団部隊を、慎重に距離を図って前進させます。一方、北部では、駆けつけた装甲師団が救出作戦に備えます。
連合軍は、ミューズ河渡河阻止に向けて、慎重に部隊移動を行い、全てのポイントで8戦力以上をスタックさせます。
 
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第9ターン、北部では包囲下のヴェルヴィエに向けて、救出部隊が出撃。地形効果は高いものの自身も補給切れのスパを狙い、猛攻を加え、補給路を開設に成功します。
 
そして、今や、主攻となった中央部では、燃料を惜しげもなく注ぎ込んで、ディナンを占領。ここからの渡河攻撃を実施します。これが決めればサドンデスという展開に、連合軍は空軍の投入を決定。第12SS装甲師団・第150装甲旅団部隊とイギリス軍近衛機甲師団と第51歩兵師団のガチンコ勝負に。戦力差はわずかに+1!4ラウンドに及ぶ激戦の末、連合軍が4ダメージを受けながらも、敵のR1でギリギリで踏みとどまることに成功します。
 
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後がない連合軍は、補給で必死に両部隊を回復させ、最終ターンの攻防を待ちます。また、北部では連絡路は開通したものの、未だ補給が届かないヴェルヴィエに対し、機甲師団を先頭に奪回戦を挑みます。共同攻撃により戦力差+5になりながも精鋭SS装甲師団が粘りましたが、第4ラウンドの連続攻撃により8ヒットを受けて、LAHと第9SS装甲師団が壊滅!これで、ドイツ軍の占領都市は2個に減り、サドンデス条件を満たせないことに。
 
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第10ターン、ドイツ軍は最後の希望をかけ、まず、バストーニュを攻撃します。敵の機甲師団がサンビット奪還へ出撃したため、残りは第101空挺師団のみでしたが、堅い防御効果もあり、戦力差は±0。1/6の確率で攻撃失敗でしたが・・・第4ラウンドの猛攻の末、1個装甲擲弾兵師団の壊滅と引き替えに、空挺師団を全滅させます。これで、再び、サドンデス条件の3都市占領を満たします。
 
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そして、最後の気力を振り絞って、二度目となるディナン渡河作戦へ。先陣を切るのは、史実通りの第2装甲師団。退却ならばスタックオーバーで全滅という背水の陣を持って、消耗しきったイギリス軍を強襲します。結果は・・・第一撃で敵に痛打を与えたことで、戦闘差が拡大し、連合軍の勝機がなくなり、ジ・エンド。ドイツ軍、ついにミューズ河を越える!この瞬間、サドンデス勝利が確定しました。
 
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いやー、面白かった!最終ターンまでもつれ込む希に見る死闘で、ドイツ軍にとってはまさに薄氷の勝利でした。連合軍は北部での反攻が決まり、一旦は敵の勝利を押しとどめたのですが、まさかのバストーニュ陥落が響きました。もっとも、北部反攻をしなければ、ミューズ河は守り切れたかもしれませんが、勝ちに行くなら、この展開でしょう。
 
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形は小さいけど、システム的にもバランス的にもよく練られた秀作です。今なら、WGHBとか第二付録あたりで、再版してもいいかも(ただし、中級向けで)。希望の方がいれば、ぜひ、対戦したいものです。濃密な2時間バルジを楽しめると思いますよ~。

ちょっと家庭事情があって、ブログ更新が滞っていましたが、本日からぼちぼち、再開します。
 
今月のソロプレイは、「バルジ大作戦」再版で気運の高まるWWⅡ西部戦線アイテムから、「激突!バルジ突破作戦」(GJ)です。師団規模ながら戦術色豊かな展開を見せる、作戦戦術・チットシステム(出本システム)で、発表当初からプレイの機会を狙っていました。が、気がつけば、もう、5年半が経っていまして・・・。ちょうどアルデンヌ攻勢から70年ということもあり、バルジ戦の気運に乗って、ソロをしてみました。
 
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基本は、自軍の移動・戦闘と敵側の対応移動・戦闘というシンプルさです。これにより、両軍とも自軍ターンと敵軍ターンに、一度ずつ、移動・戦闘が可能です。
 
これに鮮やかな彩りを付けるのが、いわゆる支援チットです。浸透移動や地形効果を無視できる移動系と戦闘結果を大きく左右する戦闘系の二種類があります。これを各ユニットに秘密裏に張り付けて(配属して)、使用するときに宣言をします。
 
ほとんどの戦闘系は、戦車ユニットでシフト効果やAT能力を持ちます。中でも、ドイツ軍のパイパー連隊はオーバーランを含む連続移動ができたり、トロイの木馬旅団はZOCを無視できたりと、攻勢時に大きな役割を発揮します。対する連合軍で、効果が大きいのが砲兵支援で、drを自由に決定できる(!)優れモノです(数もドイツ軍の倍)。このゲームのCRTでは、最大比率(5:1)では1/2の確率で攻撃側に損害が出るので、戦闘には勝ったけれども、ドイツ軍が大損耗して攻勢能力を失う、といった場面が多々、出てきます。
 
これ以上の強力なのが、支援チットに混ざっているイベントで、引いた途端に効力を発揮します。ドイツ軍には、補給切れの1ユニットを除去できる「恐怖の奔流」や増援を遅らせる「ノルトヴェント作戦」、補給状態を改善できる「集積所」などがあります。連合軍には、敵の1ユニットから支援チットを全て奪い取る「空軍支援」と砲兵支援のドイツ軍損害を+1する(!)「VT信管」、増援を早める「パットン増援」などがあります。
 
総じて、ドイツ軍は戦闘比を上下する戦車系支援チットが多く、連合軍は防御戦闘を有利に運ぶ戦闘系チットが多くなっていています。
 
支援系チットはブラインド配置のため、本来はソロには向きませんが、最も合理的な取り付けをすることにして、演習をしてみました。
 
第1ターンは、特別ルールにより、ドイツ軍の移動・戦闘(と連合軍の対応移動・戦闘)になります。まずは、史実通り、LAH師団にパイパー連隊を装備し、砲兵支援を持って、騎兵連隊を除去します。空いた突破口から、LAH師団はマルメディへ。それ以外の歩兵が第99歩兵師団と第106歩兵師団を包囲します。第99歩兵師団を包囲攻撃したのですが・・・ここには「要塞」と「砲兵支援」の最強の組み合わせが!結果、2:1でA1となり、3個の戦車チットを失います(損害の補填)。
 
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一方、南では工兵の架橋で河川を渡河した第2装甲師団が、Lehrや第26擲弾兵師団とともに、第28歩兵師団を包囲攻撃しましたが・・・これも5:1にかかわらず、A1D1に。1個師団が混乱状態になり、その他も多数の戦車チットを損害の補填で失います。考え得る最悪の展開になってしまいました。
 
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明けて第2ターン、連合軍は補給ポイントが減少することを覚悟で、増援R1を呼び寄せます。少ない支援付きの第78歩兵師団と第9機甲師団で、北部方面の進撃路を封鎖し、トロワポンに増援を送り、半円形の防御線を引きます。1個機甲師団は予備として、リエージュに待機させ、支援チットを装備します。
 
一方、南部ではバストーニュ周辺に増援で阻止線を張り、中央部の要衝ホーファライズには、チット装備の第4歩兵師団を移動させます。
 
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ドイツ軍は反撃フェイズに、損耗した第28歩兵師団をD1で除去し、前進の足がかりを作ります。が、痛烈な損害を受けた第99歩兵師団には損害上等の3:1攻撃を行いましたが、NEとなり、未だ、パイパー以外の前進はありません。
 
この危機を救ったのが、ドイツ軍イベント「恐怖の奔流」でした。重包囲と二度にわたる攻撃で孤立していた第99歩兵師団が降伏勧告に従い、投降!北部戦線に勢いが戻ります。
 
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12補給ポイントという十分な支援を受けたドイツ軍は、各地で前進と攻撃を実施します。攻勢の最前線を行くパイパー連隊は、機械化移動でトロワポンへ接敵すると、パンター効果と砲兵支援によって、チットを持たない歩兵師団を一撃で葬り去り、ここを占拠します。
 
また、北部に空いた突破口から歩兵が回り込み、第2歩兵師団と第78歩兵師団の退路を遮断してしまいます。
前ターンに包囲下にしていた#2710の第106歩兵師団には、要塞効果を相殺するゴリアテを付け、5:1でこれを撃滅。
 
さらに、南部ではハーフトラックを装備した第2装甲師団が森林に突入し、他の2個師団とともにノーヴィルの第82空挺師団を撃破します。
 
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北部と中央部に前進ルートが空き、マネー近郊にはハイトが降下し、増援路を遮断。南部も数的にドイツ軍が優位に立ちます。
 
第3ターン、このままでは戦線が引けない連合軍は、やむなくチット補強を諦め、増援R2を呼ぶことに。支援チット引きはわずかに3枚だったのですが・・・なんとここにパットンの救援!一気に9個師団が到着します。ゆとりを得た連合軍は、4個師団で突破口を防ぐと、残りは次ターンに備えて、補給源でチットの装備に回します。
 
さらに、引いてきた空軍支援で、南部の攻勢の中心となっている第2装甲師団を空襲し、ハーフトラックを含む3個の支援チットを除去します。
 
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形勢が一気に不利になったドイツ軍は、電撃的な侵攻にかけて、反撃フェイズに南部から中部への強襲を行いますが、第7機甲師団への3:1攻撃はNEに。包囲した第4歩兵師団への攻撃でも敵を除去するも、A1の損害が出て、完全に勢いが止まります。
 
このままでは、早くもイニシアチブを失いかねないドイツ軍は、ここで総力を上げて、バストーニュ強襲を行います。LAH師団、DR師団を含む5個装甲師団による包囲攻撃によって、最大比でここを奪取!しかしながら、A1の損害により、2個装甲師団が混乱状態になり、3個の戦車チットが失われます。
 
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第4ターン、早くも防御態勢に入ったドイツ軍に対し、連合軍が15補給ポイントによる怒濤の反撃を開始します。まず、北部から中央部に戦線を引いた擲弾兵師団に対し、VT信管を解禁となった支援砲撃が降り注ぎます。その結果、3:1攻撃4箇所で全てD3(!)として、これを全滅させます。
 
また、南部では最強のLAH師団を空軍が襲い、これを混乱状態にしてしまいます。
 
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戦線に穴が開いたドイツ軍は、やむなく増援R1を呼び寄せるとともに、兵力を転用して、かろうじて薄い戦線を引きます。
 
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が、十分な反攻準備をしていた連合軍は、対応移動と反撃で中央部に猛攻を加え、サンダース軍曹(dr+3修整)やNUT!(両軍の損害を±2)などにより、戦線を分断します。
 
第5ターン、中央と北部に開いた穴から部隊が浸透し、サンビットを奪還します。そのまま、周辺の部隊を包囲し、エルゼンボルン近郊で1個師団を撃破します。サンビットを突破した機甲師団に、ドイツ軍が増援部隊を持って反撃を行いましたが、強力無比な砲兵支援でA2(!)を与え、攻撃を阻止。逆に、第9SS装甲師団を壊滅させてしまいます。
 
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南部では、バストーニュをめぐる戦闘が始まります。空襲でバストーニュのDR師団の支援チットを撃破すると、中央からの突破で3個装甲師団を包囲。砲兵支援を付けた2箇所の攻撃で敵を撃滅し、バストーニュ直接攻撃の準備を整えます。
 
唯一、強靱な抵抗をしたのがヴィールサムの擲弾兵師団で、タイガーⅡに支援されたこの部隊は、5:1ながらD1で踏みとどまります。
 
続く、ドイツ軍ターン、最後の12補給ポイントを使って、十分な支援を得ると、2箇所で3:1攻撃を実施し、クレルヴォとサンビットを一時的に奪還します。
 
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が、連合軍のスチームローラーは止まらず、孤立したバストーニュを包囲攻撃し、これを占領。さらに、殊勲のヴィールサムも5:1の猛攻で、損害を出しながらも奪取(A1D2)。

第6ターン、もはや、戦線を引くこともままならないドイツ軍に対し、連合軍の15補給ポイントの大攻勢がのしかかります。3枚の空軍支援で敵の支援チットを封殺すると、ジークフリート線からサンビット、クレルヴォ、バストーニュ近郊で6箇所の攻撃を実施。その全てで攻撃に成功し、敵を全滅させます。
 
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まともな機動部隊が消滅したドイツ軍にできることは、再編成で登場した部隊とわずかな支援チットでドイツ国内の都市を固めることくらいでした。これに対しても、連合軍は対応移動・反撃で猛攻を加え、4箇所で3:1攻撃を実施。ドイツ軍も死に物狂いの反攻でNEやA損害を与え、1箇所では「俺のケツを舐めろ!」(両軍の損害を±2)で敵を撃退しましたが、すでに時遅し。
 
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このターン終了時点で、ドイツ軍の占領都市が9個に減少し、ゲーム終了としました(勝利条件は、補給の繋がる20都市以上)。
 
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 今回のドイツ軍の敗因としては、序盤のdrが悪すぎたことでしょう。それでも、通常の展開ならば、まだ、戦いようはあったのですが、わずか3ターンで「パットンの救援!」が来て、連合軍の戦線が安定。さらに、第4ターンの「VT信管解禁」により、破滅的な砲撃を受け続けたことで、戦線があっという間に崩壊しました。史実でも、連合軍の勝利の要因は砲兵支援だったわけですが、この組み合わせになると、あまりにも一方的になってしまいました。
 
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チット引き(特にイベント)により、展開が大きく左右されるので、バランスは微妙です。が、勝敗はともかく、その中で最善を尽くして、バルジらしさを味わうには、もってこいのアイテムかと。チットの精通や森林の守り方など、少し癖があるので、あまりインスト向けではありませんが、興味がありましたら、ちはら会へどうぞ。

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