昨年、ジャンル別の達成が8つと「大躍進」できたので、波に乗って、ちはら会本命とも言える日本史-戦国時代を立ち上げます。
戦国時代-日本戦史の中でダントツの人気を誇るジャンルであり、SLG業界でも、他の時代に比べられないほどの多数のアイテムが発表されています。かくいう自分も司馬遼太郎ファンとして、この時代の小説を読みあさっており、所有数もかのWWⅡの花形-西部戦線に匹敵します。よって、紹介記事も4部に分けて掲載します。なお、[漢たちの祭り~関ヶ原戦役]については、ブログに先行掲載した記事を加筆・再録しています。
○●は、いつもの表示です。
無印…未プレイ △…軽くインストプレイ ○…ソロプレイ済み ●…まさかの対戦済み
無印…未プレイ △…軽くインストプレイ ○…ソロプレイ済み ●…まさかの対戦済み
[綺羅星のごとき、戦国キャンペーン]5点
戦国大名+エクスパンションキット(エポック)●
言わずと知れた、戦国時代マルチのパイオニアであり、「決定版」。「 」付きで書いたのは、あの時代に兵農分離と経済優位のシステムを完全に持っていたのは、織田家のみだから。慣れないうちは富国強兵に走り、やたらと戦闘で片を付けようとしましたが、だんだんと生産と調略のプレイスタイルになっていきます(世の中、銭だ!)。豊富な武将群に、シビアな経済・戦闘ルール、強烈なイベントと、当時のゲーマーにど真ん中の内容でした。が、個人的には、確率を無視して中立勢力が増えまくり自己破産(!)したイメージが強く・・・あれじゃ、服従ではなく、不服従フェイズだぁ(笑い)。

戦国ふぁいと(ツクダ)●
ボックスアートは萌え系の走りですが、中身はかなりの本格派。「戦国大名」ではできなかった封建制度の再現ができたりします。武将の能力は戦術値・作戦値・内政能力とあり、侍大将から軍指揮官、官僚まで機能的なシステムで表現されています。作戦カードは毎ターン、使い捨ての上、使用チェックが必要なので、マルチの中では極めておとなしいほう。領土を広げるには地道に包囲するのが基本で、回復には官僚(内政)が必要になるなど、実は玄人向けアイテムです。

戦国合戦絵巻(AD)●
生産-戦闘-移動だけという、最もシンプルな戦国時代マルチ。全く素人さんでも、喜んでプレイできる優れモノ。ルール説明5分とシンプルながら、織田家の圧倒的な生産力、対朝倉戦の自然な誘導、甲越が激突するように仕組まれた川中島、辺境の地故に気がつけばトップを狙える毛利と北条などが、再現できてしまう凄さ!ピリリと効いたイベントと地政学の正当性が、絶妙にマッチした傑作です。

英雄戦国時代(翔企画)●
綺羅星のごとく、現れては消える、人材が豊富な簡単マルチ。基本は、「戦国合戦絵巻」(AD)と同様なのですが、同盟国の存在が微妙で、原作に比べると、余分な追加になった感は否めません。コンポーネントが限られた中で、参加勢力を増やしすぎたおかげで、スタック上限が減り、地政学的な思考が薄くなったのは残念です。ソロも対戦もしたけど、評価は今ひとつでした。

群雄割拠(CMJ)●
傑作「History of the World」(AH)を、戦国時代に特化して落とし込んだ、シンプル・マルチ。ターン数を短くしたことで、小1時間もあれば対戦できます。3人プレイもでき、ちはら会のような零細例会には、うれしい設定です。
傑作「History of the World」(AH)を、戦国時代に特化して落とし込んだ、シンプル・マルチ。ターン数を短くしたことで、小1時間もあれば対戦できます。3人プレイもでき、ちはら会のような零細例会には、うれしい設定です。

[人間五十年、夢幻のごとくなり~信長の戦い]12点
真本信長公記(CMJ)●
在地主義と同時多発戦闘の再現に最適な太平記システム型。織田家の忠誠(裏切りチェック+1)と動員力、武田の質の高い戦闘力と機動の困難さ、上杉の飛び抜けた戦術能力、足利義満の功罪、毛利の出遅れなどが、しっかり詰まっています。おまけで秀吉の統一戦と関ヶ原の戦いまでできる豪華版。
シナリオ 信長公記●
シナリオ 真説太閤記○
シナリオ 真説徳川実紀○
ミニゲーム 真説戦国絵巻●

信長最大の危機(旧GJ)○
チットドリブンと行軍ポイントを組み合わせた、戦国らしい不確定要素満載の信長統一戦役。旧GJの発表直後から高い評価を受け、後に商業誌GJの別冊として再版されました。イベントカードも併用し、ある意味、このテーマの決定版と言ってよいでしょう。ランダム性が極めて高いので、drとカードによっては一方的になりますが、それを補ってあまりある面白さです。実は、自分は旧版しか持っておらず、新版で対戦してみたいものです。
チットドリブンと行軍ポイントを組み合わせた、戦国らしい不確定要素満載の信長統一戦役。旧GJの発表直後から高い評価を受け、後に商業誌GJの別冊として再版されました。イベントカードも併用し、ある意味、このテーマの決定版と言ってよいでしょう。ランダム性が極めて高いので、drとカードによっては一方的になりますが、それを補ってあまりある面白さです。実は、自分は旧版しか持っておらず、新版で対戦してみたいものです。

信長風雲録(ツクダ)○
ツクダが戦国群雄伝としてシリーズ化した作戦級。各大将は統率力と戦術能力、行動能力を持っています。行動能力と組織力はピカイチの織田、大兵力だけれども動きの鈍い朝倉、精鋭だがあまりに少ない浅井、低能力だけどやたらと補充能力が高い一向宗、有象無象の小大名が登場します。惜しむらくは、近畿のみを戦場としたので、最大のライバル武田や上杉が登場せず、ゲームとしては織田家の独壇場となり、対戦向きではありません。
シナリオ 金ケ崎撤退○
シナリオ 姉川の戦い○
シナリオ 義昭追放○
シナリオ 田楽狭間○

信長包囲戦(GJ)●
元亀元年以降の信長統一戦を描く、カードドリブンシステム。エリアを使い、また、カード枚数も少ないため、作戦に没頭できます。特別ルールで表していた各大名の特徴をうまくカードに落とし込んでいて、歴史好きの初心者でも十分に堪能できる同テーマの最高傑作です。実は、自分が初めてプレイしたCDSであり、その面白さに数限りない対戦を繰り返してきました。

稲生の戦い(CMJ)
信長をこよなく愛するラブノブ会が制作した、尾張統一期の戦い。正確には「武田騎馬軍団」(エポック)のヴァリエーションで、武将ユニットのみが追加になっています。
浮野の戦い(CMJ)
若き信長による尾張統一の最終戦を描く、合戦級です。最大の特徴は「戦術選択システム」と称する戦闘システムですが・・・なんと、ジャンケン!単純だけれど盛り上がる、ジャンケン大魔王必勝のミニアイテム。
萱津合戦(CMJ)
同じくラブノブ会が制作した、ユニット数わずか19個の尾張統一期の戦い。こちらもはじめは、ジャンケンシステムを採用しようとしたそうですが、ふつーのダイスパワーシステムが採用されています。

信長の賭け~強襲桶狭間~(翔企画)●
世に言う奇襲や待ち伏せほど、ゲーム化が難しいテーマはありませんが、このアイテムはダミーによる欺瞞を主軸においた成功作です。はじめは今川の物量の前に「どうやったら勝てるの?」となりがちですが、単なる隠蔽目的を切り替えて、敵後方にダミーを跳躍させることで、義元の一発除去を巡るスリリングな局地戦となります。簡単ではありませんが、義元を討ち取った時の喜びもまたひとしおです。

桶狭間1560(SA)○
エリア方式と行動チットによるシンプルな桶狭間戦ですが・・・チット選択の余地が非常に少なく、なるようにしかならない歴史再現アイテムでしょうか。ミニゲームなので、史実がそうだったかと、短時間で体験できるのが、売りか?

血戦桶狭間(同人)●
我らが千葉会会長yagiさんが製作した、1ペーパーの桶狭間。いわゆる「ガザラ・システム」を援用したもので、リプレイアビリティの高さは保証済み。いつ、信長を投入するか、決断のゲームです。
我らが千葉会会長yagiさんが製作した、1ペーパーの桶狭間。いわゆる「ガザラ・システム」を援用したもので、リプレイアビリティの高さは保証済み。いつ、信長を投入するか、決断のゲームです。

信長戦記~盟友来タレリ~(GJ)
ナポレオニックで有名な馬防柵チームが作成した、合戦級アイテム。ユニット数は少なく、各兵種(主要武器)とモラルを中心とした緒兵科連合の戦闘システムです。合戦ものは簡単という定番を、いい意味でひっくり返した、本格派です。
シナリオ 鎬を削り、鍔を割り(姉川の合戦)
シナリオ 涙の設楽が原(設楽が原の合戦)

燃えよ!姉川の戦い(GJ)
多勢の織田側が少数の浅井勢に押しまくられ、あわやというところで、少数の徳川勢が大多数の朝倉勢を撃破して、逆転勝利した対照的な戦い。自軍の後退による連鎖潰走をいかに表すかがポイントですが、デザイナーの柿崎氏は裏崩れ(味方の後退による士気崩壊)を使って、これをシステム化。
