歴史・戦史研究「ちはら会」Zwei

Yahoo!ブログ終了に伴い、引っ越しました。

2015年08月

8月の例会もまだですが、9月のちはら会の予定が決まりましたので、お知らせします。諸般の事情で2週連続の開催となります。

[日時] 9月6日(日) 10:00-20:00  
[会場] 菊間コミュニティセンター 2F ボランティアルーム 駐車場あり
八幡宿駅東口から「菊間団地」行きのバスに乗車、7箇所目のバス停「菊間第3」下車
[住所]
千葉県市原市菊間1870番地4
http://www.kikuma-cwc.jp/
[輸送]
10時前に京成ちはら台駅からの移送を行います。移送希望者は、前日までに掲示板「千葉会一門掲示板」への書き込みをお願いします(リンク参照)。希望者がいた場合は、京成ちはら台駅で9:55にピックアップします(京成千葉駅発9:34)。前日までに書き込みがなければ、直接、会場入りします。
[参加費]
無料
[持ち物]
ゲームとゆとりと常識

戦後70周年ですが、なぜそうなったのか、始まりが気になっています。前哨戦とも言えるノモンハンや直接の口火となったポーランド侵攻・・・。積ん読になっている史実書を読み始めていまして、合わせて、まだ、未プレイのアイテムもやってみたいものです。

イメージ 1

イメージ 2

ファイティング・ダンジョンがあまりに面白く、気がつけば5戦もしてしまい・・・最後に手軽にできるアイテムということで、「ケルベロス・ランナウェイ」(Qブランチ)を持ち出しました。1942年2月の英仏海峡突破作戦をゲーム化ということで、テーマに惹かれて、2015年春のゲムマで購入した同人のカードゲームです。プレイヤーはイギリス軍の各派閥となって、敵艦撃沈はそこそこに、自陣営の勝利のみを目指します。

イメージ 4

ゲームではこれが「正しく」表現されていまして・・・そう、そんじょそこらの攻撃では、敵主力艦に被害を与えることは、きわめて厳しいんです。

まず、各プレイヤーはそのターンの攻撃部隊を出すのですが、これはイギリス軍内の非連携(と言うより反連携)によって、簡単に相殺されてしまいます。これに生き残ったとしても、次は空軍と海軍の主導権争いで、そのターンにはいずれかしか攻撃ができません(攻撃種のカード枚数が多い方のみ)。やっとのことで攻撃に辿り着いても、ドイツ軍の強力な防御カードにより、1損害も与えられないことは珍しくありません。

まあ、ものは試しということで、mitsuとTommyさんがプレイヤーに、その他2勢力がNPCとして、ゲームを開始します。

第1ターン、ビギナーズラックか、いきなり僥倖が!グナイゼナウに続き、最後尾を守るシャルンホルストに、シニアサービスの水上艦が忍び寄ります。空軍の密かな妨害を奇跡的にクリアしたTommyさんの水上艦は、至近距離からシャルンホルストに発砲!これが見事に命中し、シャルンホルストに2発のダメージを与えます。

イメージ 1

もしかしたら、こりゃ、いけるかも、と期待したのはつかの間、第2ターン以降は、全く艦隊に効果的な攻撃ができず。やむなく上空の敵護衛機を撃墜する程度で、お茶を濁します。

第3ターンにmitsuが護衛艦を沈めますが、主力艦は未だ健在なり。

イメージ 2

最終第4ターン、各陣営は慌てて攻撃を実施するも、ドイツ軍の壁に阻止され、NPCが護衛艦を撃沈するのが、やっと。史実通り、グナイゼナウ、シャルンホルスト、プリンツ・オイゲンの3隻は、英仏海峡の突破に成功しました。

イメージ 3

VP的なトップは、2機の護衛機と1隻の護衛艦を沈めたNPCでしたが、3隻が生き残ったことにより、-10VPを喰らい、本当は次点だったmitsuが3VPで勝利となりました。う~ん、とても勝った気になりませんが・・・(笑い)。

参加者が少なかったことから、7月のちはら会でTommyさんが見学となってしまったので、急遽、自宅オフ会を開くことにしました。この日のお題は、国際通信社から発売されていたRPGamer誌の付録ゲーム「ファイティング・ダンジョン」です。リプレイアビリティの高い、編成タイプの地下迷宮もので、善陣営はキャラの編成と共闘が、悪の陣営はキャラの特性に合ったマップ制作が核になります。

イメージ 1

第1戦は、お互い、初めてだったので、お試し編成で。善陣営は戦士と騎士、エルフ、魔法使いのバランス編成で、悪の陣営は大量のゴブリンを従えたネクロマンサーが登場します。序盤、プロップを取りにいった戦士が、いきなり罠にはまる不運なスタートに。逆に悪の陣営は、敵キャラを自由に操れる道化師を獲得します。

イメージ 2

イメージ 3

道化師の影響を受けまいと、後退した善陣営に、朗報が。ドラゴントレジャーを発見!マップ端に持ち帰れれば勝利となる善陣営は、スクラムを組みながら後退を続けます。

イメージ 4

逃がしてはならじと、悪のゴブリンとホイラーが殺到し、盤端近くで乱戦になります。この中で、魔法使いが命を落としたのですが・・・ネクロマンサーがなにやら唱えると、死んだはずの彼がむくむくと起き上がり、元の仲間に襲いかかります。おお、ゾンビ!

イメージ 5

イメージ 6

わずか1HPながら、倒しても倒してもよみがえるゾンビに、善の陣営は苦戦し、エルフも死亡し、これまた、ゾンビに。このままではいかんと、善の陣営は倒れたゾンビを踏みつぶして復活を避け、なんとか同数に持ち込みますが、生き残った最後のゾンビにより、騎士が戦死。

イメージ 7

残り1人となった戦士は、まず、幻惑を持つ道化師を屠ると、背後でゾンビを操ってきたネクロマンサーに肉薄します。ゾンビマスターの危機に、唯一のゾンビは戦士に追いすがりますが、たぐいまれな防御力でこれを防ぐと、憎きネクロマンサーに戦士が正義の鉄槌を下します。悲鳴を上げながらネクロマンサーが絶命したことにより、ゾンビも消滅し、ギリギリで善陣営の勝利となりました。

イメージ 8

イメージ 9

第2戦は、悪の陣営は、最強のモンスター-ドラゴンを投入します。防御力が最高の8に加え、なんとHPは10!飛行も可能な上、最強の面制圧兵器-ドラゴンブレスを持ちます。ただし、編成ポイントが4(全ポイントの半数)もかかるので、残りは少数になります。

イメージ 11

序盤、両陣営は中央のプロップ目指して、前進。と、善陣営が、ドラゴントレジャーを発見します!ドラゴンははるか彼方で、このまま、持ち帰れば、勝利できるゾ!

イメージ 10

いきなり、盤端へのマッチレースが開始されます。悪の陣営は必死にドラゴンが飛行接近しますが、力持ちの戦士も一歩ずつ確実に出口に向かいます。

せめて足止めをと、足の速いホイラーが突入してきますが、盗賊ともう一人の戦士がこれを阻止し、ジ・エンド。せっかくのドラゴンは見せ場のないまま、善陣営の勝利となります。

イメージ 12

第3戦は、悪の陣営は、今度こそはと、ドラゴンに、通常攻撃を受け付けない人狼を召喚。善の陣営は、人狼の特殊能力を想定していなかったので、展開にかなり苦しみます。

イメージ 15

やむを得ず、戦士による正面攻撃でドラゴンを叩くものの戦果なし。ならばと、唯一の希望の魔法の剣で、人狼を襲いますが、中央付近で見つかった「悪魔の泉」(しかも二つ!)のおかげで、敵はすぐにHPを回復する始末。
善陣営も、戦士と騎士の体力と僧侶による回復で粘りますが、付け焼き刃では対抗できず、僧侶を皮切りに、一人、また一人と、悪の刃に打ち倒されていきます。

イメージ 13

イメージ 14

生き残った戦士が気力で突撃をかけますが、ドラゴンに2ヒットを与えるのがやっと。最後は、悪の手先に取り囲まれ、勇者、ついに死す・・・。

イメージ 16

この組み合わせがきわめて有効と悟った、悪の陣営は、第4戦もドラゴン・人狼コンビを招集します。善陣営は、今度は対人狼用にエルフを呼び出し、かつ、聖なるアイテムを獲得すべく、盗賊2名を投入しますが・・・。

イメージ 17

扉の向こうで、待機する善陣営に対し、悪の陣営はまたも道化師を獲得!同士討ちの危険からうかつに動けなくなった善陣営。せめて聖なるアイテムを、と盗賊を先頭に探し回りますが、なぜか、引くのは悪ばかり・・・(この戦いの後で、そのわけがわかりまして)。

イメージ 18

それでも、巧みな部隊運用で、隙を作らず、逆に突出してきたホイラーを殲滅したまではよかったのですが・・・回廊を突進してきた人狼が天敵エルフを食い殺します。この瞬間、、人狼を討ち取る手立てがなくなった、善陣営が連敗となりました。

イメージ 19

ああ、3度とも、道化師が悪の陣営に付くとは!対ドラゴン戦という、兵力集中しなければならない状況で、幻惑を使われると、同士討ちの実質的な損害もさりながら、ここ一番で共闘ができない辛さを痛感させられます。しかも、ドラゴンばかりか、魔法でしか倒せない、厄介な人狼!

加えて、引いてくるプロップは「悪魔の泉」とか「悪魔の武器」とか敵陣営のものばかり。あまりに偏りが酷いので、確かめたところ、あれ、善のアイテムがない?!そう、ここまで、善陣営のアイテムの一部を入れ忘れていることが発覚しまして。そりゃ、苦しいはずだぁ~。と、いうわけで、急遽、「正しいルール」で第5戦目に突入します。

第5戦、悪の陣営は、やたらと地形を拡散します。見通しの悪い迷路は、遠距離攻撃が得意な善陣営にとって有利なはずと、戦士をフォワードにして、魔法使いとエルフを編成します。と、ここで、悪の陣営が選んだのは、ダンジョンマスター!特殊能力のトラップ起動で、地形またはプロップに隣接する全ての敵を2d6で攻撃できる強力な相手です。かといって、地形を離れて放っておけば、迷宮構築でどんどんプロップを増やされ、雪隠詰めになるのは目に見えています。

イメージ 20

そこで、善陣営が取った策は、戦士による突進でした。エルフと魔法使いの支援を受けた狂戦士が、迷路で待ち受けるゴブリンとホイラーを排除しながら、ダンジョンマスターに迫ります。

イメージ 21

激しい戦いで、善陣営の盗賊とエルフ、戦士1名が死亡しますが、悪の陣営もゴブリンとホイラーが駆逐され、間隙から飛び込んだ狂戦士が、宿敵のダンジョンマスターを切り伏せます。

イメージ 22

イメージ 23

唯一残ったホイラーが長大な機動力を生かして隙をうかがいますが、終盤に善陣営が「聖なる泉」を発見し、これを全滅させることは不可能に。さらに、「宝珠」まで獲得したため、両陣営ともダンジョンからの脱出を計り、これに成功します。結果、2人が生き残った善陣営の勝利となりました。

イメージ 24

いやー、面白かった!1、2戦は、遠距離攻撃力とヒットポイントで勝る善陣営が押していましたが、悪の陣営が想定キャラに特化した地形とプロップ配置を始めると、主導権が逆転。3、4戦はドラゴンの強さに、道化師による同士討ちもあって、一方的に切り崩されます。が、実は、善のアイテムがなかったため、人狼を倒せないことが、敗北の主要因でした。第5戦は、それに対抗できる魔法隊を組織したところ、裏をかかれて、ダンジョンマスター!戦士の強靱さでなんとか押し切りましたが、ギリギリでした。

基本的に善陣営は力で押しまくる正攻法が売りですが、悪の陣営はHPは低いながら、様々なヴァリエーションを楽しめるため、こちらの方が楽しいかも?!気がつけば、お昼から夕方まで、息継く間もないほどの5連戦でした。久々にF級に火が付いたので、ご希望の方がいれば、また、お相手できますよ~。

今月のソロプレイは、終戦70周年を迎える帝国陸軍ジャンルから「樺太1945」(SA)です。マイナーな日本軍ものの中でもとびきりマイナーな南樺太の戦いを描いた作戦・戦術級です。終戦を間際に控えた時期に、物量で襲いかかってくるソ連軍を相手に、邦人脱出の時間を稼ぐため必死の抵抗を広げる日本軍、という設定がGood。ゲームシステムとしては、砲撃-移動-防御砲撃-戦闘と比較的簡単な部類に入ります。

ソ連軍の方針としては、主攻勢は中央の道路沿いで、狭いながらも平地が続くので、砲兵と精鋭部隊を集中して、強引に前進を図ることになります。ソ連軍の砲兵はきわめて強力ですが、接敵した日本軍のみを攻撃できるという制限があります。戦術的なテクニックとして、多少の損害は覚悟で日本軍に詰め寄り、(場合によっては塹壕を掘り!)接触状態を維持して、砲撃を誘導することが必要です。

また、助攻としては湿地帯の迂回があります。史実ではこれが思いの外、うまくいき、古屯への奇襲となりました。が、ゲームでは日本軍が足止め部隊を回すのは確実なため、望み薄です。よって、知志代方面の部隊で湿地を牽制しつつ、必要に応じて主戦場に部隊を廻すことも有効です。

日本軍は、とにかく地形効果を利用して、ソ連軍の攻撃を耐え、古屯を守り切れば、勝利です。上記の方針に従って、両軍を配置し、ソロ演習を開始します。

イメージ 2

第1ターン、ソ連軍は国境間近の半田陣地と八の字監視哨に攻撃をかけます。半田陣地では側面部隊と守備隊それぞれにヒットを与え、後方に後退させます。数人しかいない八の字監視哨は3個山岳連隊により、除去されます。

日本軍は当初の計画に従って、主力は師走川のラインに部隊を展開し、第1大隊の基幹部隊を湿地へ迂回させます。

イメージ 1

第2ターン、勢いに乗るソ連軍は、足止めの2個小隊を撃破し、亜界川に到達します。残った日の丸と知志代監視哨も一撃で屠り、次ターンに予備の重砲を呼ぶことに成功します(全監視哨を除去することが条件)。

イメージ 3

目前に敵主力が迫った日本軍は、必死に塹壕を掘り、敵を待ち受けます。

第3ターン、まだ、砲兵の展開がすまないソ連軍は、戦車と狙撃兵大隊のスタックを、師走川陣地の中央に指向し、攻撃を実施します。平地ながらも小川越し(攻撃力1/2)と塹壕(dr+2)は強力で、ソ連軍に初のヒットが出ますが、次ターンの砲撃条件を考えて、ステップロスで耐えます。

イメージ 4

日本軍は、主抵抗線を固めるとともに、迂回路の湿地にも縦深陣地を築き、迎撃態勢を完了します。

イメージ 5

第4ターン以降、師走川防衛線を巡り、激戦となります。敵に接触したソ連軍は強行を控え、陣地を構築。至近距離で正確な着弾観測を行い、展開を終えたソ連軍砲兵6個大隊が猛烈な砲撃を加えます。

イメージ 6

敵が混乱した(防御力1/2)ところで、全面にわたって攻撃をかけましたが、日本軍が粘りに粘ります。砲撃や戦闘でステップロスした部隊を後方や側面から補充し、一歩も引かず。

イメージ 7

3ターンに及ぶ猛攻の末、兵力集中に切り替えたソ連軍は、第6ターンに3カ所で前進に成功します。陣地構築による観測-重砲射撃-戦車・狙撃兵スタックによる強襲により、じりじりと師走川陣地に浸透します。

イメージ 8

正面こそ浸透されたものの、日本軍の抵抗は猛烈でした。側面の八方山や湿地で頑強に抵抗。特に湿地に陣地を構えた二個中隊は、猛烈な砲撃と二度に及ぶ突撃を、地形を生かして阻止。司令部との連絡が途絶し回復ができなくなってもなお抵抗を続け、第10ターンまでここを死守・玉砕しました。

イメージ 15

イメージ 13


イメージ 14

ソ連軍が主戦線で攻勢を再開できたのは、第10ターンでした。神無川防衛線に戦車・狙撃兵スタックがとりつき、戦いの神砲兵が猛砲撃を再開します。日本軍も増援を投入して、損害を受けた陣地を確保。

イメージ 9

なりふり構わぬソ連軍は、3個の戦車・狙撃兵スタック(!)を投入し、第12ターンについに神無川陣地の一角に食い込むことに成功しましたが・・・ここで時間切れ。邦人脱出ために、防衛線を維持し続けた日本軍の勝利となりました。

イメージ 10

イメージ 11

史実同様に展開できる戦場の範囲が限られているため、ゲームとしては歴史的展開を楽しむ部類になるかと思います。ちょっと地形効果が強力すぎるため、史実にも届きませんが・・・。湿地は戦闘力に変化無し、山地も2倍くらいでちょうどいいかも。

イメージ 12

ともあれ、南樺太の戦闘を描いた唯一の国産アイテムですので、興味のある方は終戦に合わせてプレイしてみてはいかがでしょうか?

なお、このソロプレイでWWⅡ帝国陸軍ジャンルのプレイ率が5割を超えました。そちらもご覧ください。
http://blogs.yahoo.co.jp/mitsu005jp/11314929.html

↑このページのトップヘ