この日のメインディッシュは、傑作の呼び名の高い「戦略級銀英伝」(旧GJ)でした。以前からプレイしたかったアイテムで、こまいふさんが受けていただき、ついに対戦にこぎ着けました。
第一戦は、mitsuが銀河帝国軍で、こまいふさんが自由惑星同盟軍です。

第1ターン、ラインハルトが昇進のため(!)、史実通り、同盟領に進攻します。ただし、場所は、第1ターンにヤンが届かないはずのEl Facilです。これに対し、同盟軍はムーアの一個艦隊のみを迎撃に向かわせます。ここで、ゲーム上初の艦隊戦が起こりましたが・・・第3ラウンドでムーア艦隊が瞬殺され、El Facilが陥落。ラインハルトは、すかさず、大将に昇進し、補充でフル戦力を回復します。

これに対し、同盟軍はヤン艦隊をIselroneに進攻させ、ラインハルトの退路を遮断しようとします。ラインハルトは、これを看過するはずもなく、リアクションで迎撃します。ここに両雄の初対決が起こりましたが・・・いくらヤンが強力でも、10ユニット対6ユニットの戦いはつらかった。イニシアチブと攻撃修整でラインハルト艦隊の3ユニットを削りましたが、不用意に前進した直後に帝国軍がイニシアチブを奪い、破壊的な中近距離砲撃でヤン艦隊を全滅させます。と、負傷チェックで、なんとヤンが死亡!

こうなると、帝国軍は無理する必要がなくなり、大兵力を持って、じわじわと同盟領を侵食します。こちらの指揮官もアイゼナッハとかルッツとか標準的な提督ばかりでしたが、同盟軍も似たり寄ったり。まれに同盟軍が反撃に出ますが、昇進ができていないため、統率兵力差が大きく、損害ばかりを受ける悪循環に。

盤石の帝国軍が正攻法でハイネセンを封鎖し、第6ターン、ついに首都決戦が起こりますが・・・ラインハルトが出るまでもなく、同盟軍が全滅し、終了となりました。

第二戦は陣営を入れ替えて、こまいふさんが銀河帝国軍で、mitsuが自由惑星同盟軍です。
第1ターン、帝国軍はロイエンタールを引き、後方を固めると、ラインハルトを持って定番のEl Facil 攻撃に出ます。これに対し、同盟軍は三艦隊による迎撃を実行します。2つをすり減らしても、三ツ目で勝てればよいと、戦艦4・巡洋艦1・空母3という、ハイリスク・ハイリターン艦隊を、敵の親衛艦隊にぶつけましたが・・・これが面白いように当たり、なんと2つ目のパストーレ艦隊でラインハルトを撃破してしまいます(4ターンの負傷)。

あまりのdrの先走りに、こまいふさんは「う~ん、フォースは使ってませんよね・・・」
続く、同盟軍ターンにヤン艦隊が出撃し、Iselroneへ。帝国軍は双璧の一人ロイエンタールで迎撃するも、前座のはずだったパストーレが大活躍し、圧倒的なdrで敵を粉砕します。全然、手を汚さなかったのに、ヤンは中将に昇進し、最良の戦力となります。
2戦連続でdrに恵まれたことで、こまいふさんの「疑念」が「確信」へと変わります。「mitsuさん、絶対、フォースを使っているでしょ!」ふふふ、ほんとに持っていたら、実生活で使ってますって(笑い)。

ラインハルトとロイエンタールを一時的に欠いた帝国軍に対し、ここがチャンスとばかりに同盟軍は攻勢に出ます。無敵のヤン艦隊を前面に押し立てた攻勢に、再建途中の帝国軍は忍の一字で艦隊温存を優先します。

第4ターン、ここでもう一人の双璧ミッターマイヤーが登場。反撃するなら今でしょ、と鉄壁ミュラーと疾風ヴォルフがAmritzaの奪還に乗り出します。と、Javanharlで待機していたヤン艦隊が迎撃し、強力なイニシアチブとまたも確率を超えたdrで、これを粉砕します。ヤン艦隊は全くの無傷・・・。

前回とあまりに異なる展開に、こまいふさんからとうとう、厳しい「お達し」が・・・「茨城会でフォースは禁止です!!」(笑い)

同盟軍は、その後も着実な浸透で帝国領を蚕食し続けます。左回りでAldevaranへ前進した同盟軍に対し、帝国軍はAmritzaの奪還をしましたが・・・ボロディン以下の艦隊がJavanharlを堅め、その隙にミラクル・ヤンがAltena星域も制圧します。これにより、後方封鎖の危機に陥った帝国軍は、やむなく、兵力を引き戻すことに。


この結果、多数の領土を失った帝国の経済力は33まで落ち込み、逆に同盟は56と、経済格差を広げます。同盟軍の指揮官は決して優秀とは言えないメンツでしたが、度重なる昇進で大兵力を持つため、帝国のゲリラ的攻撃では逆転できず。
第9ターン、追い詰められた帝国軍は、乾坤一擲の反撃に出ます。血戦の舞台はAltena星域。ここに帝国軍3艦隊と同盟軍4艦隊の激しい戦闘が起こります。

まずは、ラインハルトとヤンの初対戦に。戦艦と巡洋艦主体の帝国軍に対し、巡洋艦を背骨にしたバランスのよい同盟軍は、一瞬の隙を突き、近距離へ肉薄。

そのまま、圧倒的な集中射撃でラインハルト艦隊を消滅させます。また、原作では二線級だったモートンまでが、兵力差を生かしてミッターマイヤー艦隊を撃破。主力2艦隊の壊滅を見たロイエンタールは、やむなく、Audienへ撤退します。
これで勝負あり。経済力で追い込まれた帝国は、損害の出た艦隊をフル戦力にすることもできず、4艦隊の侵攻を受けて壊滅し、同盟軍の勝利となりました。

と、この勝負を見ていたSinyamagさんが、名乗りを上げて、三戦目に突入します。陣営は、Sinyamagさんが銀河帝国軍で、mitsuが自由惑星同盟軍です。

第1ターンの展開は、面白いように第二戦をなぞります。帝国軍のEl Facil 攻撃に対し、パストーレが全滅しながらも、ラインハルトを道連れにしたおかげで、同盟軍に流れが来ます。当然、ヤン艦隊によるIselrone攻略が行われ、ヤンは昇進します。

第2ターン以降、帝国領を浸食する同盟軍とラインハルトの回復を待つ帝国軍で、激しい機動戦が起こります。Amritzaから両方向に進攻する同盟軍に、ヤンがいない場所を狙って帝国軍がライヘンバッハ・プランで対抗します。すかさず、ヤンが機動し、逃げない敵を次々と撃破しますが、進攻は遅滞します。

と、転機となったのは、第4ターンでした。いつものように、ヤンがいない星域にカウンター攻撃を仕掛けた帝国軍の3艦隊でしたが、パエッタとウランフの両提督の激しい抵抗に遭います。まず、前座のレンネンカンプは、パエッタと差し違えて、壊滅。

残りはビッテンフェルトとミュラーでしたが、ここで勇将ウランフが奮闘します。大将の階級を生かした大兵力で、ビッテンフェルト艦隊を壊滅させます(ウランフ艦隊の被害は1ユニットのみ)。続く、ミュラー戦では、隙を突かれて近距離への肉薄を許しますが、3ユニットの損害を受けながらもイニシアチブを奪還して、破壊的な乱戦に。最後は、兵力が物を言って、ミュラー艦隊も全滅させます。

この好機に、同盟軍は一気にAltena星域に進出します。帝国軍は風前の灯火と思われましたが・・・。
第5ターン、銀河帝国軍は、乾坤一擲の反撃に出ます。ミッターマイヤー艦隊でAltenaの敵を拘束すると、回復なったラインハルト艦隊で後方遮断に出ます。同盟軍もヤン艦隊を引き戻し、Alvies星域へ。兵力では互角、艦隊能力ではヤンが上ですが、万が一ここを墜とされると、補給切れでウランフ艦隊が全滅します。その血戦の行方は・・・。

序盤、戦艦を多く揃えたラインハルトが長距離戦で優位に立ちます。正確な砲撃がヤンの防御能力をも突き破り、2ユニットを撃沈します。このままでは危ないと感じたヤン艦隊が中距離に達したところで、またも砲撃が命中し、戦力差は5ユニット対8ユニットに。同盟軍に敗北の二文字がちらつきましたが・・・。
ここで、ヤンがその本領を発揮します。2ラウンド連続のイニシアチブ!敵の砲撃の隙を突き、至近距離に突撃したヤン艦隊が、破壊と死をまき散らします。圧倒的に有利なはずだった帝国軍がみるみる損耗していく姿に、sinyamagさんが茫然と一言。「いや、参った・・・勝てると思ったのに」

まさにミラクル・ヤン!これにより、ラインハルトは再び負傷し、同盟軍ターンにAudien占領は確実となりました。
それにしても、面白かった!戦略級で有りながら、艦隊戦術も味わえる楽しさ。優位に見える軍隊が、一瞬のイニシアチブの転換で壊滅する醍醐味。そして、なにより盛り上がる(?)負傷チェック。ソンシー浅野さんのデザインは、噂に違わぬ傑作でした。
次回のちはら会にも持ち込みますので、「宇宙の戦士」が終わったら、ぜひ、再戦したいものです。