歴史・戦史研究「ちはら会」Zwei

Yahoo!ブログ終了に伴い、引っ越しました。

2018年07月

列島全域で、連日、灼熱の暑さが続いていますが、みなさま、お元気でしょうか?なんでも歴史的な高気圧の猛暑配置だそうで、8月はもう少しよくなっていることを祈って、次回の例会のお知らせをします。

イメージは、夏の那須連山。

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[日時]8/19(日) 10:00-20:00 
[会場]おゆみ野公民館 2F 第2講習室
[住所]千葉市緑区おゆみ野中央2丁目7-6
[アクセス]
京成電鉄千原線「学園前駅」または「おゆみ野駅」から徒歩10分
または、JR鎌取駅発小湊鉄道バスでおゆみ野中央二丁目バス停降り、徒歩1分(20~30分おき)
[参加費]無料
[持ち物]ゲームとゆとりと常識

すみません、前回までは8/18(土)の開催を予定していましたが、諸般の事情により、一日ずれて、8/19(日) の実施となります。来場のみなさまは、お気を付けて、いらしてください。


前回、対戦した「ノルマンディの切り札」(CMJ)が非常に面白かったので、ご希望の方がいたら、ぜひ。

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もう一つ、究極の幕末維新アイテム「戊辰戦争」(同人GJ)も、最優先でお受けします。

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目下、準備中なのが、最新のWWⅠアイテム「皇帝の戦争」(CMJ)。かなり、やり応えのありそうなアイテムですが、ソロ演習が間に合えば、こちらも候補に。

最後に、次々回以降の予定を。

第164回ちはら会 9月1日(土)10:00-20:00 おゆみ野公民館 第2講習室
第165回ちはら会 10月14日(土)10:00-20:00 おゆみ野公民館 第1講習室

この日、最後にプレイしたのが、ちはら会の定番となっている「Wizard's Quest」(AH)です。これがなければ、作戦級だけのまともな例会(?)で終わるところでした(笑い)。今回は、T誌掲載の追加シナリオを、二本、プレイしました。

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まずは、追加シナリオのS3「大龍狩り」です。その名の通り、マルノンに棲むドラゴンをプレイヤーが退治するものです。通常のドラゴン攻撃(ヒーローまたは魔術師のみが実施可能)に加え、ドラゴンの飛来時に生き残った戦力があれば、通常戦闘を行えます。ともに成功すれば、1ヒットを与えられ、合計で6ヒット目を与えたプレイヤーが勝利します。通常のオークも有り、それと戦いながら、ランダムに飛来するドラゴンを攻撃するわけで、運の要素が大きいです。

ゲームは、まず、第2ターンに、橙国(kawa)さんが先手を取って、ドラゴンを攻撃します。反撃で6ヒット(!)を浴びますが、敵に一太刀を浴びせます。

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その後は、飛翔先の黄国(にし)や紫国(Tommy)、再び、橙国(kawa)と、「大龍狩り」のため、各国が協力して、攻撃を続けます。

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が、12という最多の領地を持ち、飛来する確率が高いはずの赤国(mitsu)とその近辺には、なぜか、ドラゴンは現れず。

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それでも、いつか来るはずと、せっせと迎撃用の戦力を各地に累積し続けましたが・・・あろうことか、6度目のドラゴンが舞い降りたのは、紫国(Tommy)の魔術師部隊スタック!しかも、drしたのは赤国(mitsu)じゃないですか(苦笑い)。

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ドラゴンは3兵士を屠ったものの、圧倒的な戦力で取り囲まれ、万事窮す。数世紀の永きにわたりマルノン島に厄災をもたらし続けた大龍、ついに死す!紫国(Tommy)曰く「ラッキーな勝ち」を拾いました。

続いて、取り組んだのが、追加シナリオ1.5「ローニンの遺産」です。かつての大戦乱が終息し、永き平和が続いていましたが、調停者が安心してここを離れている間に、世代は変わり、再び、人間達の争いが起こります。その隙を突いて、滅びかけていたオークが復活!クリスタルマウンテンを占拠します。各国は、軍隊を率いて、再び、オークの討伐に乗り出します。

このシナリオは、かなり、特徴的な勝利条件と特別ルールを持ちます。まず、勝利条件は、調停者が戻るまでに、オークの戦力した土地をより多く取り返すか、あるいは、他の王国の宝物を全て集めることです。

調停者は、ドラゴンフェイズに6ゾロが出ると帰還するので、相当の時間が見込まれます(1/36)。となると、全ての宝を集めることが、早期に達成しやすくなっています。

このシナリオの宝物は、オリジナルと違い、キャラによって持ち運びができますが、奪われると本来の持ち主は、ボーナス分の戦力を失い、略奪者に与えることになります。かつ、全ての宝物を奪われたプレイヤーは、祈願カード以外に増援を得ることができなくなるため、一気にバランスが傾く恐れがあります(強きものはより強く、弱気ものは確実に滅亡へ!)。

序盤、各国はオークを攻撃し、領地ポイントを増やしていきます。オークの蜂起を受けながらも、着実に領土を増やし、中央のクリスタルマウンテンの制圧を進めます。

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各ターンに1-2の領土を奪還し、ポイントを積み重ね、第5ターンには、それぞれ、7-8ポイントを獲得します。

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唯一、出遅れたのが赤国(mitsu)で、オークジェネレーションで領地を削られた上に、なんと2ターン連続で、増援なし(祈願カード)という、不運さです。それでも、第5ターンまでには、4ポイントと他のプレイヤーの半分程度までは復活しましたが・・・。

展開が大きく変わったのが、第6ターンでした。東岸から中央部の制圧を進めていた黄国(にし)が、突然、赤国(mitsu)に宣戦布告し、主力部隊を撃破してしまいます。と、ここに、オークから奪回した宝物を一カ所に集めていたため、赤国(mitsu)は7戦力を失った上に、祈願カード以外の補充が不可能に。

すると、今度は、紫国(Tommy)が、電撃的に黄国(にし)の後背地を襲撃し、全ての宝を奪ってしまいます。黄国(にし)は急いで兵を戻して、宝物の奪還を狙いますが・・・。
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ここで、動いたのが、最後まで様子を伺っていた橙国(kawa)でした。なんと、東海岸を南下し、紫国(Tommy)の城を攻略!このことにより、赤国(mitsu)、黄国(にし)、紫国(Tommy)は通常増援の途を絶たれます。そのままならば、橙国(kawa)の一人勝ちは確実です。

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唯一、逆転の見込みは、紫国(Tommy)のオーク領土奪還ポイントが橙国(kawa)を上回っていること。橙国(kawa)が全ての宝物を集める方が早いか、調停者の帰還が早いかの勝負でしたが、結果は橙国(kawa)が第10ターンに紫国(Tommy)を滅ぼし、ジ・エンド。いつにない過激なマルノン物語に、幕を下ろしました。

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これで、「Wizard's Quest」(AH)の正規シナリオ及び追加シナリオ6本を全てをプレイし、コンプリートです。簡単で手軽なFantasy級マルチとはいえ、のべで10戦弱を対戦できたわけで、十分に堪能しました。

この日の緒戦は、にしさんのリクエストの「ノルマンディの切り札」(CMJ) です。ノルマンディ戦では珍しいCDSのキャンペーンで、CMJ誌の最新作になります。システムは以前、テストプレイをした「マンシュタインの切り札」(CMJ)とほぼ同じで、手堅い展開にカードドリブンで色を付けた印象です。

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攻撃側の連合軍をmitsuが、防御側のドイツ軍をにしさんが担当します。

まず、上陸ターンですが、2個空挺師団がスカッターするものの、損害はなし。続く、上陸戦闘ではジュノー海岸で1損害は受けたものの、無事に上陸に成功します。

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第1ターン、連合軍は「揚陸」を使って、内陸部への侵攻を行い、第716歩兵師団を包囲殲滅します。また、オマハビーチでは、第352歩兵師団を撃破・後退させます。

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更なる兵力展開をしたいところでしたが、先々の効果を考えて、あえて「後方攪乱」をプレイします(ドイツ軍デッキに、混乱カードが入る)。

ドイツ軍は、「戦略移動」等を使って、とりあえず、戦線の構築をします。

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第2ターン、早期のシェルブール攻略を狙って、コタンタン方面に機甲師団を投入し、空挺部隊との連携で、第709歩兵師団を包囲殲滅します。また、カランタンの包囲を狙って、歩兵師団による単独攻撃をかけますが、これはEXとなります。

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すかさず、ドイツ軍は後方に待機していた装甲教導師団を投入し、これを固めます。

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第3ターン、当初の計画通り、シェルブールに取り付いた歩戦3個師団がこれを強襲し、艦砲射撃と合わせて、要塞の一角を占拠します。

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と、ここで、バイユーに取り付いていたアメリカ軍の歩兵師団スタックに、ドイツ軍が巧みな機動で1:1の包囲攻撃をかけます。結果は、A1/D2となり、アメリカ軍は2ステップロスとなります。

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アメリカ軍は装甲師団の逆包囲を狙いましたが、装甲師団は補充で戦力を回復すると、素早く撤退をします。ならばと、バイユーにアメリカ軍の3個歩兵師団が強襲をかけ、敵の高射砲師団を撃破します。

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第4ターン、シェルブールを予定通り、陥落させると、その兵力を転用して、カランタンを強襲します。もはや保たないと判断したドイツ軍は、これを放棄します。

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第5ターン、敵の注意が中央から西側に向いている隙に、今度はイギリス軍が攻勢でます。シェルブールが落ちているために「モントゴメリー」の効果は4作戦値となり、カーンの南岸に対し、5個師団での強襲をかけます。都市効果(2シフト)も物ともせず、drが冴え、これを奪取します。

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第6ターン、連合軍は戦線を押し上げると、中央付近で高地に籠もっていた装甲師団を、2回にわたり強襲し、これを壊滅させます。

転機となったのは、第7ターンでした。今度は、東のサンロー方面でアメリカ軍が攻勢に出て、側面を突破。ドイツ軍としては、後退を余儀なくされます。と、ここで、2回にわたる「後方攪乱」が効果を発揮します。わずか4枚の手札に「混乱」が2枚も来ていたため、連合軍の突進に後退が追いつかず。

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サンローに続き、要衝ビールが陥落し、2個装甲師団が包囲下に残されます。

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第8ターン、この2個師団を包囲殲滅すると、アヴランシュへと続くヴィルビューを包囲し、強襲でこれを陥落させます。

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この時点で、アヴランシュには1個師団しかおらず、VPは19.5点に達し、連合軍の勝利は確実かと思われましたが・・・。

勝負を決めるはずのアヴランシュ攻撃は、わずかにD1。ステップロスで耐えたところに敵の増援が到着します。

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なおも、第二次強襲をしかけ、1損害でも与えれば、まだ、可能性はあったのですが、まさかのA1。この時点で、アヴランシュの攻略は、不可能になりました。

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最後に残されたのは、後方で孤立するクータンスのみ。実は、最終ターンにはじめからクータンスを攻撃していれば、ほぼ攻略できたのですが、これを町と勘違いしていて、攻撃が遅れまして。最後の最後に、2:1の急襲を賭けたのですが・・・ああ、drが届かず。

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結局、19.5VPのまま、引き分けに終わりました。

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凡ミスで勝ちを逃したものの、ゲーム展開は実に小気味よく・・・早速、陣営を入れ替えて、第二戦に。連合軍をにしさんが、ドイツ軍をmitsuが担当します。

序盤、連合軍は、無事に上陸を果たすと、兵力を増強して、順当に戦線を押し上げます。

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と、前回のプレイが効いたのか、コタンタン半島に4個師団を投入して、シェルブールの早期攻略を目指します。

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一方、カーン方面では、第3ターンに機甲師団を集中し、中央寄りの歩戦スタックを攻撃し、これを後退させます。

が、これは、やや突出しすぎでした。ドイツ軍は装甲師団をかき集めると、その両翼を突破。2個師団を包囲下におきます。

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第4ターン、連合軍はこれを解放しようと、再攻勢に出ますが、いかんせん、イギリス軍のみでは、部隊数が足りません。かといって、アメリカ軍はコタンタン半島に主力が集中しているため、増援を差し向ける余裕もなく。

連合軍は、艦砲射撃と低オッズのExで装甲擲弾兵を撃破しますが、これで薄くなった戦線を装甲師団に打ち破られ、包囲下攻撃でさらに2個師団が昇天します。

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止めは、捨てずにとっておいた「水際作戦」で、これにより、連合軍のVPがマイナスに転じ、サドンデス負けになりました。

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自分にとっては、これまで師団級のノルマンディ戦でよい評価のアイテムがなかったのですが、これは十分に面白い!デッキ構築の要素も有り、カード周りが決まったときの高揚感と逆に思うようにならないままならなさもよし!まだ、しばらく、やり込んでみたいですね~。

関東はじめ、列島各地で酷暑となった日曜日に、第162回ちはら会が開かれました。参加は4名と少なめでしたが、CMJ誌の最新作から、作戦級の古典、最後はちはら会らしくFantasy級マルチと、終日の対戦を楽しみました。

先日にプレイされたアイテムと戦績は、以下の通りです。

ノルマンディの切り札(CMJ)
 〇連合軍(mitsu)対ドイツ軍(にし)●
 ●連合軍(にし)対ドイツ軍(mitsu)〇
ダンケルク[ドイツ戦車軍団](CMJ)3戦
 〇ドイツ軍(Tommy)対連合軍(kawa)●
 〇ドイツ軍(Tommy)対連合軍(kawa)●
 ●ドイツ軍(Tommy)対連合軍(kawa)〇
Wizard's Quest(AH)
 S3「大龍狩り」 〇Tommy・kawa・にし・mitsu
 S1.5「ローニンの遺産」 〇kawa・にし・Tommy・mitsu

イメージは、古き良き作戦級アイテム「ドイツ戦車軍団」から「ダンケルク」(CMJ)3戦です。お手軽アイテム好きのTommyさんが、kawaさんを誘って対戦。古典と言っていい作品ですが、kawaさんはほとんどプレイしたことがなかったとのことで、三戦目にして勝利となりました。

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今月のソロプレイ第2弾は、このところ、お気に入りの「Wizard's Quest」(AH)のヴァリエーション「マルノン物語」からシナリオ4「最後の戦闘」です。このゲームは、シンプルなルールと勝利条件の設定が絶妙で、プレイヤー間の戦闘が必ずしも主ではないあたりが秀逸です。ランダム要素も適切で、ほどよく運が、ほどよく戦略が組み合わせられています。よって、マルノン物語のような派生シナリオが作りやすくなっています。

このシナリオ4「最後の戦闘」は、文字通り、マルノン島における、人類対オークの最後の戦いを描きます。勝利条件は非常にシンプルで、もっとも多くのオークを退治した勢力が勝ちです。ちなみに、ランダム殺戮のドラゴンは前シナリオで死亡したそうで、出てきません。調停者はいるものの、基本は人類によるオーク殲滅戦になります。

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今回は、最大の6勢力の設定で、行います。ランダムdrの結果、セットアップは赤からになり、どこにでも向かいやすい中央に城を構えます。その後、時計回りに黄-肌色-緑-紫-青の順に中央から周辺へセットアップしていきます。

次に、オークの配置ですが、drの結果、南の6スペースに集中します。それ以外は、北に3つ、中央に2つ、東に3つと偏りが出ます。

最後に、それに向けて赤から順に王国を広げていきます。いくつかの飛び地はあるものの、各勢力の王国は以下のようになりました。
 赤…中央
 黄…南東
 肌色…北
 緑…北東
 紫…北西
 青…南

第1ターン、まず、オーク・ジェネレーションですが、地方1と3が2回、4と6が1回づつとなります。結果、地方1と3のオークが凶暴化します。地方1はでは、2カ所のオークが紫軍に攻撃をかけます。1-1(地方1の第1スペース)では、たった1戦力の兵士が、4戦力のオークを押しとどめ、撃退に成功します。が、1-5では、逆に3戦力の紫軍が一方的に壊滅させられます。

続いて、地方3のオーク凶暴化ですが、攻撃を受けた青軍が、巧みな地形効果とWizardの援護により、最後はWizardのみになりながらも、なんと8戦力(4戦力×2)のオークを壊滅させます。

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ここを攻撃されるとまずかったのですが、その直後に調停者が3-1に舞い降り、都合よく「平和」となります。
次に各軍の行動ですが、これまた、青が第1プレイヤーとなります。すかさず、戦力を補充すると、調停者の効果の及ばない西部への攻勢をかけます。以下、他のプレイヤーも周辺のオーク狩りと王国の拡張を進めます。

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第1ターンの終了時の殲滅オーク数は、
 赤…3
 黄…5
 肌色…3
 緑…3
 紫…5
 青…10
と、オークの凶暴化を逆襲で全滅させた青軍が、大きくリードします。

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第2ターン、オーク・ジェネレーションは地方2と地方4が2回ずつ、対象になりましたが、すでに地方2のオークは全滅しているため、地方4のみが凶暴化します。このオークはかなり強力で、4-4で戦士を含む緑軍を壊滅させてしまいます。

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にっくきオークへの復讐を誓った緑軍だったのですが、なんとここに調停者が飛来。特殊効果で戦闘ができないじゃないですか!怒り心頭の緑軍は、Wizardを投入して、この調停者を排除することに成功しますが、反撃で3打撃を受けたため、肝心のオーク攻撃ができず。

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一方、中央付近を拠点にする赤軍は、ライヴァルの少ない地方6のオーク狩りを後回しにして、飛び地の4-1からオークの城6に攻撃をかけます。城に籠もるオークは強力で25打撃を受けたものの、4戦力のオークを壊滅させることに成功します。

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また、トップの青軍も順調にオークを狩って、スコアを伸ばします。第2ターンの終了時の殲滅オーク数は、
 赤…7
 黄…6
 肌色…6
 緑…4
 紫…6
 青…14
と、緑が伸び悩み、青軍がほぼ独走状態になります。

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第3ターン、ほぼオークの領土が1/3以下となっているため、ジェネレーションは一部のみに。

そろそろ、最後のオークの追い込みが始まりますが、「強制平和」の調停者が降り立ったのは、またも地方4!一人出遅れていた緑軍は、ランダムdrを恨みつつも、大損害を出しながら、この調停者とオークを排除します。

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一方、南部では、青、赤、黄が、残ったオークの撃破とライヴァルの牽制を行います。まず、赤軍が城6から、わずか4ヒットレンジの魔術師隊で、無謀にも5ヒットレンジの森林オークに攻撃をかけ、撃滅されてしまいます。先を越された黄軍は、この無主の城に次ターンにオークが現れるとことを見越して、赤のスペースの排除を行います。これを見た青軍は、このまま、逃げ切るためとオークの確保を求めて、赤の拠点近くに北上します。

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第3ターンの終了時の殲滅オーク数は、
 赤…7
 黄…10
 肌色…6
 緑…8
 紫…7
 青…16
で、青軍のリードは盤石ながら、黄軍が追い上げてきます。

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第4ターン、オークジェネレーションは地方6でのみ起こり、山地で待ち構える赤軍がこれを撃破して、スコアを稼ぎます。

ここで運のよいことに、第1プレイヤーは青に。すかさず、地方2に残っていたオークを襲撃し、これで撃破数は18と盤石な態勢となります。さすがにまずいと感じた次点の赤が魔術師隊を持って、この青の魔術師隊を撃破します。赤と戦争を開始した黄色を除き、肌色、緑の各国もこれに続きます。

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第5ターン、いよいよ、オークが少なくなり、このままでは青の独走とみた各国は、一斉に青への攻撃を開始します。第1プレイヤーの肌色に始まり、赤と対立していた黄色まででが一時休戦して、青の領土を一気に浸食します。

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第6ターン、ここで微妙な変化が・・・次点の赤の領土でオークが凶暴化し、身の程知らずの攻撃により、3VPを赤に献上します。これで、13点になった赤に、同点または逆転の可能性が生まれます。

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続く、プレイヤーターンに、唯一の居城に追い詰められた青が、執念で第1プレイヤーを引き、補充兵を全て城に籠城させます。が、これも紫軍の圧倒的な20兵力に呑み込まれ、ついに青が崩壊します。

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となると、残りは赤とかろうじて黄色の可能性が残されます。黄色は、当然、赤に宣戦布告し、泥沼の混戦に突入します。

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第6ターンの終了時の殲滅オーク数は、
 赤…13
 黄…10
 肌色…8
 緑…8
 紫…7
 青…18(滅亡のため、これ以上は伸びず)
となります。

第7ターンは、赤対黄色の二大勢力に、勝利の可能性のなくなった3国がゲームを盛り上げるために介入と助太刀をし、もはや百年戦争ばりのケイオスに。それでも、二番手となった赤がさらに3オークを撃破し、トップの青に後2点まで迫ります。

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最終となった第8ターン、ここで注目の赤が第1プレイヤーに!これぞ、天運とばかりに赤の主力の魔術師隊がオークを攻撃し、ついにトップの青に並びます。これにより、黄色が追いつくことは不可能になり、城に籠もる最後のオークを緑王国が撃破し、ゲームエンド。

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勝利判定は、
 赤…18
 黄…10
 肌色…8
 緑…12
 紫…7
 青…18
となり、赤と青の二王国が勝利となりました。

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祈願カードがないので、ちょっと寂しいですが、ドラゴンもおらず、プレイはスムーズで、なれれば60分かからないかも。他のシナリオも楽しみです。

夕方にかみさんとシンプル空戦アイテム「Down in Flames」(CMJ) を対戦しました。選んだのは、キャンペーンゲームのミッドウェイ・シナリオです。日本軍をmitsuが、アメリカ軍をかみさんが担当します。

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先攻は、日本軍のため、まず、空母ヨークタウンを狙います。空母を撃沈すると、敵のオプションが減り、かつ、2隻とも撃沈できれば、圧倒的勝利となるためです。史実なら、ミッドウェイ島への空襲ですが、このシナリオでは特に限定されていないので、運命の5分間の轍を踏まないよう、敵空母を狙います。

兵力は、九九艦爆2機と九七艦攻を、零戦2機が護衛します。アメリカ軍は、F4F2機を選択します。

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先手必勝と、まず、零戦がF4F1番機に襲いかかります。初めの攻撃こそ、巧みな機動で切り抜けたF4Fですが、カードを消耗したところに、攻撃カードの多い零戦2番機が連続攻撃をかけ、これを撃破します。

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F4F2番機は怒り心頭で、零戦1番機に逆襲しますが、ヨーヨーやバレルロールを駆使した零戦を捉えることができず。

こうなると数の優位が物言い、粘るF4Fでしたが、第3ターンに撃墜され、CAPが全滅します。

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そのまま、無傷で対空砲火に突入した攻撃隊は、2ヒットずつを受けながらも、同時雷爆撃に成功し、ヨークタウンを撃沈します。

攻撃に成功したため、イニシアチブは日本軍のままに。そのまま、もう1隻のワスプに攻撃をかけます。

兵力は、九九艦爆と九七艦攻2機を、零戦2機が護衛します。1番機にはエースの杉田庄一が登場します。一方のアメリカ軍もここが先途と、F4F2機を選択し、やはりエースのマカスキーを投入します。

第1ターン、杉田機は果敢にマカスキー機に挑みます。エース同士の対決は、激しい機動戦となり、横を取ったりとられたりドッグファイトに。結果的には、F4Fの連射性能が物を言い、杉田機に2ヒットを与えます。が、ここでカードを消費したマカスキー機を2番機が襲い、4ヒットを与えます。さらなる攻撃をエースチットを使って躱したものの、早くも切り札を使い切ります。

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遅ればせながら、ここでF4Fの2番機が介入し、杉田機の側面を取り、1ヒットを与えます。

第2ターン、ここで杉田機は「高機動性」を生かして「シザーズ」を成功させます。そのまま、空戦機動でマカスキー機の背後を取ると、20mm機関砲の3連射を見舞います。エースチットを消費していたマカスキー機は、これをかわせず、撃墜となります。

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これで、フリーとなった零戦2番機は、F4Fの僚機に襲いかかります。F4Fは杉田機への優位をかなぐり捨てて、必死に振りきりを図ります。

が、さすがに多勢に無勢で、第3ターンにカードが尽きたところで、零戦2番機が正確な射撃を命中させ、撃墜。

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攻撃隊の雷爆撃がワスプに炸裂し、アメリカ空母2隻の撃沈を持って、ミッドウェイ海戦は幕を閉じました。

この日の緒戦は、久々に「バルジ大作戦」(CMJ)に。はじめはDas Reichさんが「朝鮮戦争」(CMJ)と二面打ちしていたので、セットアップの都合で、連合軍をmitsuが、ドイツ軍をDas Reichさんが担当します。

連合軍のプランは、前線を薄くしても機動予備を増やす「北の防人」作戦です。これに対し、ドイツ軍は第5装甲軍の全装甲師団を中央部に向けます(ほぼ、鹿内ギャンビット)。

第1ターン、ドイツ軍の攻勢は、ほぼ想定通りの範囲に収まります。中央は損害も与えるも突破ならず。「北の防人」作戦をとっているため、高比率で2ユニットが除去されますが、南部で3:1でEx2が出たのが僥倖かしら。

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連合軍も想定通りに、機動予備を使い、北部を封鎖するともに、中央から南部にCCでスクリーンを張ります。

第2ターン、めったに想定通り降下しないハイトが、きっちり降ります。しかも、シェーネアイフェル高地の真裏に!北部の要の2個歩兵スタックが包囲攻撃を受けます。第一撃は耐えたものの、第二撃でここを突破されます。まずいことに、CCを隘路に配置したため、深い森を通れず、貴重な機甲部隊を遊兵にしてしまいます。

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やむをえず、連合軍は第2ターンの増援を使い、エルゼンボルン尾根沿いに戦線を引きます。また、敵の中央での停滞に助けられ、一時的にバストーニュ・ドームの形成にも成功します。

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第3ターン、ドイツ軍はエルゼンボルン尾根に襲いかかりますが、地形効果により、ここは抜けず。正面突破は厳しいと見たドイツ軍は、装甲師団の多くを中央部に迂回させます。

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連合軍は、バストーニュに空挺スタックを突入させると、道路遮断に突出した装甲擲弾兵連隊を機甲で包囲し、殲滅します。

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第4ターン、なおも北部では2個装甲師団が消耗戦を仕掛け、Exながら敵に圧力をかけます(本来なら、もう少し低比率になるはずだったのですが、第2ターンのハイトの降下成功と主力の消耗が影響しています)。そして、中央迂回をした4個装甲師団相当(第6SS及び第5装甲軍+増援)がウェルボン付近の連合軍哨戒線に攻撃をかけ、撃破します。

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連合軍は、やむなく、歩兵部隊を犠牲にして、早くも時間稼ぎの二重戦線に。

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第5ターン、事態を大きく変えたのが、北部での3:1攻撃でした。ここで、ドイツ軍会心のピンゾロ-D2R!これで、北部正面戦線の2個連隊が包囲され、実質上、スパの防御はほぼ不可能になります。

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が、このターンからイギリス軍が登場。撤退ができない第82空挺師団の2ユニットを足止めにすると、リエージュ-ヴェルヴィエを結ぶヴェストル沿いに、背水の陣を敷きます。

一方、南部ではユニット数で勝るドイツ軍が延翼運動でヌシャトーを半包囲をしつつありました。が、隘路に入り込んだ装甲擲弾兵連隊を、連合軍は巧みな機動で退路遮断をすると3:1で包囲攻撃します。これが見事に成功し、ヌシャトー防衛と南部の増援がほぼ確実になります。

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第6ターン、ドイツ軍はなおも攻勢を続け、4:1でミューズ沿いの1個連隊を除去します。ここから、強引に1個師団がリエージュの西部市街地に突入し、郊外にいた2個歩兵連隊に2ステップロスを与えます。が、ここがこのターンの限界で、どうにか連合軍はヴェルヴィエを確保しています。

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ここで、Das Reichさんが帰宅のため、時間切れで終了となりました。現在、ドイツ軍は4都市を取れる算段で(サンビットがまだ落ちず!)、drが冴えればヴェルヴィエも奪えるかもしれません。また、連合軍部隊が30個弱、壊滅しており、突破による得点も5点以上が見込めます。(最大85点前後)。

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一方、ドイツ軍も5ユニットほど壊滅し、かつ、北部の先鋒部隊が大きく消耗しているため、反撃によっては10点単位でVPを失う恐れがあります。よって、第8ターンでドイツ軍が60点を確保できるかどうか(または取らせないか)は、微妙なところでしょう。

アップが遅れましたが、6月の千葉会に参加してきたので、報告です。

天候の悪い土曜日に、八柱の千葉会に行ってきました。地元ちはら台では大雨だったので、長傘を持っていったのですが、森のホールでは上がっていまして。やっぱり、ドア・トゥ・ドアで2時間は伊達ではない?!

会場入りすると、ロシアによるアフガン侵攻とイギリスの横やり、とか、いつものように一風変わったゲームたちが。
作戦級の鬼Das Reichさんは、yagi会長と「朝鮮戦争」(サンセット)を。その奥では、いつもの日露教室「日露戦争」(CMJ)も。自分もDas Reichさん二面打ちで「バルジ大作戦」(CMJ)と、最後にknpn さんと「独ソ電撃戦」(CMJ)までプレイしまして。図らずも、会場はエポック祭りになっていました。

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先日、プレイしたアイテムと戦績は以下の通りです。

バルジ大作戦(CMJ) ドイツ軍(Das Reich)対連合軍(mitsu)時間切れ
独ソ電撃戦(CMJ) ●ドイツ軍(mitsu)対ソ連軍(knpn )〇
Down in Flames(CMJ)ミッドウェイ・シナリオ 〇日本軍(mitsu)対アメリカ軍(かみ)●

イメージは、最後に対戦した「独ソ電撃戦」(CMJ)。作戦級の基礎がシンプルに詰まっている古典ですが、やりこむとまず、ソ連軍が必勝となります。knpn さんもドイツの勝ちを見たことがないとのことで。ドイツ軍(mitsu)対ソ連軍(knpn )で対戦したのですが、全般的には1-2を連発して、ほとんど戦力を削れず。

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6ユニットのEXが出た上に、パラノウィッチの明かりさえ見えない惨敗でした。とほほほほ・・・。

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 大量アイテムの東部戦線やB級ジャンルのアップで、危険なくらいに戦線を拡大していますが、もうひとつ、旧ブログから幕末・戊辰戦争ジャンルを移植します。8年の間に、プレイ済みと購入済みともに増えて、アイテム数が大きく増加しました。一時は、後1アイテムまでいったのですが、いい意味でこのマイナージャンルが拡大したので、仕切り直しでセットアップします。

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<初稿掲載:2010/03/11>

 今年はテーマを広げ続けていますが、乗りかかった船は勢いで行くしかないので、さらにもう1ジャンルを掲げます(笑い)。ちはら会名物の日本史ものから、幕末・戊辰戦争アイテムです。

 歴史小説の人気を二分する戦国時代と幕末ものですが、SLGでは戦国ものばかりが脚光を浴びています。戦国時代なら、ご当地ものも多いだろうし、綺羅星のごとく、出てくる武将や戦国大名の魅力で、支持を受けやすいのはわかりますが・・・幕末・戊辰戦争は極端に冷遇されていませんか?
 
 確かに幕末・戊辰戦争は、ガチンコの戦闘というより、交渉や根回し、陰謀、思惑などで勝負が付いたのがほとんどで、極めて「日本的」。対立する勢力同士の軍事衝突を得意分野とするSLG には、ちょっと合わないかも。CDSがあったとしても、ほとんど戦闘なく、カードプレイで決着が付くのが、正しい「幕末・戊辰戦争」でしょう(笑い)。

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 そんなわけで、自分が所有しているアイテムでも、まともなキャンペーンは、明治維新(翔企画)の一つだけ・・・。後は、イロモノか、地方戦のみ。日本史アイテムの中でもマイナージャンルだからこそ、ちはら会で頑張って救援しましょう!(笑い)
 
 イメージは、薩長が砲火を交えた蛤御門。

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 ○●は、いつもの表示です。
  無印…未プレイ △…軽くインストプレイ ○…ソロプレイ済み ●…まさかの対戦済み
 
<維新の夜明けはもうすぐ・・・>7点

大江戸捕物帖(CMJ)●
 正確には幕末ではありませんが、珍しい江戸時代のアイテム。ねずみ小僧次郎吉の活躍(?)を、シングルブラインドシステムで描いたものです。奉行方には、相手の性格を読んで、罠にかける楽しみがあります。実は、mitsuの一番の得意分野だったりします(なんて、性格の悪い!笑い)

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東海遊侠伝~次郎長三国志~(CMJ)●
 テーマはイロモノですが、中身は日本の誇る正統派の太平記システム。幕末任侠映画で気持ちを盛り上げ、プレイしたいです(あるいは日光江戸村か?!)。採用されなかった宗春さんの艶やか表紙に、惹かれるな~。

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新撰組・池田屋騒動(CMJ)●
 池田屋事件を描いたハガキゲーム。WGJ「新撰組始末記」のユニットを援用して、プレイできます。新撰組って、どうしても内ゲバのイメージが強くて、二の足を踏んでいるんですが・・・(子どもの頃、ニュースで見た新左翼の内ゲバが、トラウマになっていまして)。

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新選組始末記(WGJ)●
 幕末任侠があってこちらがないはずが・・・と思っていたら、WGJ第一弾として、ゲーム化されました。デザイナーは、小回りの効くミニゲームを作らせたら右に出るものがいない、中嶋真氏。システムは当然、傑作「太平記システム」で、しかも市街戦!もっぱら戦略級が多かったので、今までにない斬新さでした。辻の使い方が特徴的で、駆け引きの難易度は、同システム史上、最高です。

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壬生狼顛末記(WGJ)
 新たに箱入りアイテムとして蘇ったウォーゲーム日本史の第一弾。各プレイヤーは天誅と言う名のテロがはびこる幕末京都で、市中見回り隊を組織し、白色テロで治安の回復を図ります。最後は、戊辰戦争でいかに活躍するかが、勝敗の分かれ目だとか?!

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御陵衛士始末記(CMJ)
  その名の通り、新撰組から分裂した御陵衛士の近藤暗殺計画を描きます。が、史実通り、斎藤一が内偵として潜り込んでおり、この裏切りをいかに防ぐかがポイントだそうで。1プレイわずか15分のミニカードゲームです。

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幕末京都騒乱(GJ)
 幕末京都のテロ合戦(?)をCOINシステムで描く、4人用マルチ。プレイヤーは、会津藩、新撰組、長州藩、脱藩浪士の4つに分かれて、自陣営の勝利を目指します。尊皇派と佐幕派はそれぞれ共通点はあるものの、勝利条件の違いから微妙に思惑が違うあたりが秀逸だそうで・・・。

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<時代の回天~戊辰戦争>13点

江戸幕府の黄昏(GJ)●
 GJ誌で発表された、最新の幕末・戊申戦争アイテム。政治闘争を的確に表現できる傑作CDS「Twilight Struggle」を援用したアイテムです。なじみのあるテーマで、かつ、元アイテムより手軽ということで、高い率でプレイされています。

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明治維新(翔企画)○
 これまで唯一だった戊辰戦争のキャンペーン・アイテム。交渉一発で敵ユニットを吹っ飛ばす、「西郷どん」が、強烈でした。個人的には、弱々の松平容保(なぜか風間杜夫?)を活躍させてあげたくて・・・。政府軍・幕府軍がともに勝利できないと、諸外国の勝ち(植民地化!)という設定も、すごい。

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幕末維新始末(GJ)
 このところ、幕末維新に傾注しているGJ誌最新作で、イベントカードを使った戊辰戦争キャンペーン。単なる戦争のみでなく、リーダーを各藩に派遣して味方に引き入れるという、内戦らしいシステムです。

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戊辰戦争(同人GJ)●
 デザイナー自ら、「敷居も高ければ、難易度も高い」と宣言する、北陸戦争のIFキャンペーン。維新前夜の事件の生き残りチェックから始まり、上野戦争や海軍など、ありとあらゆる要素を、制限なく詰め込んだ(!)HG級ゲームです。有象無象の幕末志士から幕府軍の諸部隊までユニット化されていて、じっくりプレイしてみたいラスボス。

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鳥羽伏見の戦い(GJハガキ)●
 あの鳥羽伏見の戦いを、わずか14ユニットで再現。幕府軍-薩長軍の順に、移動・戦闘・回復のいずれかを選び、行動します。8カ所ある拠点を全て占領すれば勝利です。

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上野戦争(GJ)●
 寛永寺に立てこもる彰義隊を、大村益次郎率いる官軍が、1日で討伐した作戦戦術級。クォーターマップのミニゲームながら、精強薩長軍に、アームストロング砲、切り込み隊など、ほどよいスパイスが効いています。発売当初は、ちはら会でもかなりプレイされました。つい、さっきに気がついたんですが、デザイナーは「信長包囲戦」の池田康隆さんです(手軽で、おもしろいはずだ!)。

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河井継之助 最後の賭け(CMJ)●
 ダミーを用いたチットシステムの長岡戦争もの。長岡をめぐる丁々発止の戦いが楽しめます。システム上、ソロには向かないので、プレイ準備を終えたまま、雌伏の時を過ごしています。誰か、継之助に愛の手を!(対戦者を募集中です!)

白河城奪還(志乃原オリジナル)●
 今は亡き、中野歴史研究会主宰の志乃原さんが制作した、オリジナルアイテム。会津戦争の緒戦となった白河城攻防戦を、アルンヘムシステムで描きます。ちはら会オリジナルの「ペデスタル作戦」と交互にプレイした、懐かしい思い出の一品です。

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箱館戦争(SA)○
 良くも悪くも「ヒストリカルな」箱館戦争キャンペーン。政府軍の上陸地点が選べるので、ヴァリエーションはありますが、ある程度、研究すると、押し合いへし合いに終始します。まだ、千葉会に参加する前だったので、詳細なソロ研究をしていました。ご希望があれば、作戦研究をアップしますよ~(文字ばっかりだけど)。

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箱館戦争(WGJ)
 ドナルド・ブースが作った最も新しい箱館戦争アイテム。ポイント・トゥ・ポイントのカードドリブンで、たった40ユニットで、この戦役を描きます。

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箱館湾海戦(WGJ)
 上記と2in1の箱館湾海戦の戦闘級アイテム(!)です。たぶん、なるようにしかならないでしょうが、プレイすることに意義がある?!

北海道共和国(アドテクノス)キャンペーンゲーム○
 今はなき、アドテクノス得意の半仮想戦アイテム。カスター将軍が旧幕府軍を応援したり、西郷どんやぼけ達磨(大村益次郎)が北海道旅行をしたりと、一見、破天荒な設定ですが、システムは堅実な作戦戦術級だったりします。新撰組+土方歳三のスタックは、難攻不落の要塞か?!ヘタをすると10時間くらいかかりますが、時々、無性にやりたくなるんですよね~。

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北海道共和国(アドテクノス)海戦ゲーム○
 同梱されていた、至極真っ当な、維新期の海戦もの。その存在自体が貴重ですが、史実では、座礁のため、対戦が叶わなかった、開陽対甲鉄のガチンコ勝負ができます。にわかにプレイ意欲がわいてきたゾ~。

<滅び行く士族の叛乱~西南戦争>3点
 
西南戦争1877(GJ)●
 最新の幕末・戊辰戦争アイテム。これが手軽で、面白い!史実通り、薩摩軍はきついですが、戦術的優位を持っており、ひょっとしたらという気にさせます。すでに御親兵が編成されているので、正確には「もう一つの帝国陸軍ジャンル」なんですが、戊辰以来の内戦(内乱)の終結という意味では、こちらでしょう。熊本城を開放された時点で勝ち目はないんですが、やはり、城山までプレイしてしまうこと、請け合い・・・。

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激闘田原坂(T誌付録)○
 その名の通り、西南戦争の激戦-田原坂の戦いを描いた作戦級。T誌付録でしたが、マップとユニットが公開されていたので、得意の自作で臨みましたが・・・薩軍が圧倒的に強く、政府軍は十分な増援が来る前に蹴散らされてしまいます。バランス調整が必要なようです。

田原坂の戦い(CMJ)
 ウォーゲームハンドブックに掲載された最新の幕末維新アイテム。移動-戦闘というオーソドックスなシステムで、「西郷どん」人気の初心者を勧誘か?

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 というわけで、総数は12点(2010年当時)と結構な数になります(日清・日露戦争より多い!)。プレイ済みは7つなので、すでに5割を越えています。戊辰戦争(旧GJ)を除けば、手軽なアイテムが多いので、できれば例会で対戦したいものです。目標は7割突破で、あと2つ!みなさまの対戦希望をお待ちしています。

<2010/3/28の追記>
 
 先日のオフ会で、幕末・戊辰アイテムのプレイ率が8割を突破しました!わずか、3週間で、目標の7割越えです(パチ、パチ、パチ)。なんでも、オープンにしてみるもんだぁ~。
 
ソロプレイ及び対戦でプレイが叶ったのは、以下のアイテムです。
 
北海道共和国 海戦ゲーム(AD) ○
 http://chiharakai2005.at.webry.info/201003/article_3.html
 http://chiharakai2005.at.webry.info/201003/article_4.html
 
河井継之助 最後の賭け(CMJ) ●
 http://chiharakai2005.at.webry.info/201003/article_11.html
 
新撰組・池田屋騒動(CMJ)●
 http://chiharakai2005.at.webry.info/201003/article_12.html
 
 残るは、イロモノの「東海遊侠伝~次郎長三国志~」(CMJ)とラスボスHG級の「戊辰戦争」(GJ)のみ。これは、初の完全制覇ありか?!
 
 ただし、前者はテーマ的に、後者はシステム的に、相手探しが苦しそう・・・。だ、誰か、お相手を!求む、奇特な(?奇矯な)挑戦者たち!

<2018/7/5の追記>
   
 前回の更新以来、この業界でも幕末・維新ジャンルがしぶとく拡大しまして。追加されたアイテムは以下の通りです。

新選組始末記(WGJ)
壬生狼顛末記(CMJ)
御陵衛士始末記(CMJ)
幕末京都騒乱(GJ)
大江戸捕物帖(CMJ)
江戸幕府の黄昏(GJ)
幕末維新始末(GJ)
鳥羽伏見の戦い(GJハガキ)
箱館戦争(WGJ)
箱館湾海戦(WGJ)
田原坂の戦い(CMJ)

 また、その後のリプレイ記録になります。




大江戸捕物帖(CMJ)●
鳥羽伏見の戦い(GJハガキ)●
江戸幕府の黄昏(GJ)●
戊辰戦争(同人GJ)〇

 これにより、アイテム総数は23に達しました。プレイ済みは、16点ですので、プレイ率は、70.0%です。8割を目指して、後3点を行きます。

それでは、「戊辰戦争」(同人GJ)のソロリプレイをお届けします。

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ただし、そのままではコンポーネント上、不便な部分があったので、ちはら会謹製の追加マーカーに、イベント一覧、戦術戦闘シートを作成しました。さらに、次号に掲載されたエラッタも全て反映しています。

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まず、有名キャラの生き残りチェックですが、以下のようになりました。

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安政の大獄…井伊大老の弾圧で、吉田松陰が刑死、川路聖譚が切腹。
桜田門外の変…井伊大老が死亡し、彦根藩が薩長軍に。
寺田屋事件…篠原国幹が上意討ちも、西郷吉之助、有馬新七、大山巌が生き残り。
天誅事件…桂小五郎と安政の大獄を生き延びた梅田雲浜が挙兵失敗で死亡、岡田以蔵は国元で処刑。
開明派への天誅…佐久間象山がテロに、横井小楠と橋本左内は天誅2へ。
池田屋事件…天誅事件で京に潜伏していた武市半平太が、池田屋で新撰組に斬殺される。
禁門の変…長州に舞い戻っていた久坂玄瑞が京に進軍し、戦死。
天狗党の乱…武田耕雲斎が加賀で斬首。
長州クーデター…高杉晋作のみ、抗争により憤死 宮部、井上、真木、吉村、吉田稔麿が生き残り。
薩長同盟の時局…人斬り半次郎、田中新兵衛が京で斬殺される。
新撰組の内紛…伊東甲子太郎が油小路に倒れる。
大政奉還の時局…横井小楠と中岡慎太郎斬殺(陸援隊解散)、橋本左内と坂本竜馬が生き残り。
鳥羽伏見の戦い…沖田総司のみ戦死、土方、近藤、佐々木、佐川が生き残り。
にせ官軍…相良総三処刑、赤報隊解散。
蟄居閉門…永井尚志が憤死、岩瀬忠震は蟄居を解かれる。
佐賀藩の動静…時勢を鑑みて、2ユニットを派遣。
関東及び北陸の中立藩…佐倉、高崎、黒羽藩が幕奥軍に、それ以外の6藩は薩長軍に。

全般的に史実に沿った生き残り(または憤死)ですが、幕奥軍は近藤勇等の現場指揮官が多く生き残り、薩長軍は橋本左内等の実務派がやや多めです。

続いて、各陣営の人材編成ですが、以下のようになります。( )内は使用できる数値です(最大が5、会津防衛軍と江戸守護職は8)。

[幕奥軍]
 総参事…小栗上野介忠順(5)
 外国奉行…福地桜痴(5)
 公議府長…勝海舟(5)
 同盟軍総裁…大鳥圭介(4)
 海軍奉行…松平太郎(3)
 会津防衛軍…佐川官兵衛(6)
 長岡藩指揮官…河井継之助(オプションルール)
 現場指揮官…土方歳三、近藤勇、星旬太郎

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[薩長軍]
 京都総裁…大久保利通(5)
 外務局…吉田稔麿(3)
 内務局…橋本左内(4)
 進行軍総裁…西郷隆盛(5)
 海軍参謀…世良修蔵(3)
 江戸守護職…大村益次郎(8)
 現場指揮官…大山巌、谷千城、真木和泉

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幕奥軍は、海軍奉行を除けば、ほぼ満点に近い登用です。薩長軍は、大久保、西郷、大村がいるものの、幕奥軍に比べると、若干、見劣りがします。今後の人材登用で誰が来るかがポイントになりそうです。なお、長岡藩指揮官には、オプションルールで河井継之助(幕奥軍最強!)を配置しています。

続いて、セットアップですが、幕奥軍が規定の配置をした後、幕府緒隊がランダム配置となります。今回は、白河と新潟に2ユニット、日光・水戸・仙台に各1ユニットとなります。会津軍は、北陸方面に2ユニットを配置し、残り3ユニットは勢至堂峠に配置します。

対する薩長軍は、高田藩が官軍に付いたため、ここに強襲上陸部隊4ユニットと海軍を配置します。海援隊を土浦に増援として配置します。これ以外は全て江戸にスタックさせ、彰義隊討伐と敵軍の侵攻に備えます。いよいよ、ゲーム開始です。

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第1ターンのイベントで、いきなり、薩長軍に「密使」が来ます。その使者として選ばれたのが、伊藤俊介(後の博文)です。最北の久保田藩に向かった伊藤は、藩主を説き伏せ、官軍への寝返りを成功させます(会津城の包囲値-1)。

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補給ポイントの段では、官軍は薩長札を増刷し、最高の15ポイントを獲得します。が、これにより、インフレが発生し、薩長札と維新政府への外国の信頼が低下します。当然、外交の段にも影響し、幕奥政府が1ポイントを上昇させます。

進軍の段に移り、5月上旬に先に動いたのは、薩長軍です。まず、大村益次郎を持って、上野の彰義隊討伐を実行し、史実通り、一日でこれを壊滅させます。敗軍の天野八郎は、親幕奥軍の佐倉藩に逃げます。

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続いて、京都から随時、兵力を関東及び北陸に移送を行います。同時に、高田に集結した長州鉄砲隊スタックは船舶に乗り込むと、出雲崎に上陸し、戦闘移動で新潟へ攻撃をかけます。戦闘は河越え-1と不利でしたが、谷千城に率いられた精度の高い射撃と長州千城隊の突撃により、これを電撃占領します。

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幕奥軍フェイズでは、黒羽の土方隊が関東で主導権を取るべく攻勢に出て、宇都宮を占領します。同時に水戸の幕奥軍が速攻で土浦を占領します。さらに、下旬には逃げる敵を追って、古河まで前進します。

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最後の作戦行動となった下旬の薩長軍フェイズに、江戸を立った大山隊が土浦に逆襲をかけ、天野隊を一蹴し、ここを奪還します。

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進軍の段が終了し、人事・弾・修理の段に入ります。彰義隊討伐を終えた大村は江戸守護職を世良修蔵に譲り、前線に向かいます。

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第2ターン、まず、イベントですが、今度は幕奥軍に有利となります。drの結果は「天誅」。選ばれたのは、まだ、未登場だった坂本竜馬でした。

外交フェイズでは、福地の交渉が五代友厚の訴えを上回り、幕奥軍の外交ポイントは4に上昇します。

進軍の段に移り、6月上旬で薩長軍が先手を取ります。まず、関東で後顧の憂いを断つべく、佐倉藩を包囲攻撃し、これを殲滅します。同時に、大村率いる江戸逗留軍が艦船に乗って北上し、浪江に上陸後、中村藩に攻撃をかけます。一撃でこれを奪取したものの、横柄な官軍への不信感から、中村藩は投了せずに幕奥軍で抵抗を続けます。また、北陸では京都方面から増援を繰り出し、新潟を固めます。

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幕奥軍は、天野率いる幕府・会津連合部隊を河越えに突入させ、江戸の街を指呼の間に望みます。同時に、敵中に孤立した忍藩と館林藩を、近藤・土方の新撰組コンビで攻め、ともに全滅させます。

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6月下旬、この危機に薩長軍は、大山隊で河越に逆襲をかけます。薩摩・長州の砲兵・鉄砲隊を動員した諸兵科連合攻撃により、刀剣を得意とする天野勢を圧倒し、これを潰走させます。また、北関東に上陸した大村隊は、三春藩を攻めて下し、官軍への恭順を誓わせます。

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背後の補給路遮断に脅威を感じた幕奥軍は、このターンの江戸突入は不可能とみて、部隊を後退させ、古河-水戸の防衛線を引きます。余剰となった戦力を北部に転用し、大村隊を巧みな機動で包囲します。

このターンの人事では、幕奥軍に榎本武揚が、薩長軍にそれより劣りますが井上聞多が、登場します。

第3ターン、連続してイベントが起こりますが、今度はなんと幕奥海軍旗艦の開陽が座礁!しかも引き続く暴風雨のせいで、離脱もままならず、仙台沖で沈没していまいます。これにより、幕奥軍の海軍力は、薩長軍の半分となり、相当のハンディとなります。

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その反動か、外交では相変わらず、幕奥政権の方が諸外国の信頼も厚く、外交ポイントは5となります。また、新政府軍は懲りずに薩長札を刷ったのはいいのですが、やはり、「にせ札」の疑惑は大きく、ついにボーナスは±0になってしまいます。

7月上旬、その分は、軍事行動で取り替えさんとばかりに、薩長軍が「にせ札」で手に入れた潤沢な補給を使って、各所で攻撃に出ます。関東の要衝-宇都宮に陣取る優秀な幕府軍(土方直率)に大山隊が正面攻撃を実施します。

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砲撃と銃撃、白兵戦が入り乱れた戦闘は一進一退が続きましたが、後半、土方の指揮が乱れ(回復で1-3が出せず)、ついにここを明け渡します。

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北関東の大村隊は再度、補給線をつなげるべく、海岸線への後退を行います。

また、北陸では十分な戦力の集積ができた谷隊が、万全の態勢で新発田藩を強襲します。河川越しの攻撃でしたが、銃撃が冴え渡り、これを下します。形勢不利とみた新発田藩は途中で官軍への恭順を申し出て、寝返ります。

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7月下旬、勢いに乗る官軍は、関東で逃げ遅れた高崎藩や会津藩砲兵を包囲攻撃し、これを殲滅します。さらに、北陸では村松に別働隊を派遣して側面を固めると、津川に追撃をかけ、星隊を後退させます。

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怒り心頭の幕奥軍ですが、戦線の拡大による配置換えに補給ポイントを消費して、大規模反撃までは至らず。代わりに、大村隊が後退した後の三春藩(寝返り)を攻め、これを全滅させて溜飲を下げます。

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このターンに長引く戦闘で弾薬を消費した幕奥軍は、人事・弾・修理の段で残ったポイントを消費して、弾薬の購入を行います(新潟を押さえられているので、弾薬1に付き、補給2ポイント)。

人事では、幕奥軍に古屋作左衛門が、薩長軍に伊地知正治の前線指揮官が登場します。

第4ターン、災難続きの幕奥軍に吉報が届きます。これまで内戦の結果を見守ってきた諸外国は幕奥政権に理があるとみて、新式銃と装甲艦ストーンウォールの売却を行います。これにより、ラム攻撃ができる新型艦を手に入れた幕奥海軍に、反撃の余地が生まれます。

8月上旬、関東方面に敵が多くの部隊を転用したことにより、膠着気味となった薩長軍は、北陸での攻勢に比重を移します。戦えば連勝の谷隊が会津-米沢街道に向かって突進をかけ、峠で守る星隊を圧迫します。同時に沼田を発した伊藤小隊がするすると北上し、長岡-会津街道を一時的に遮断してしまいます。

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これに対し、幕奥軍は河井継之助を派遣し、街道を奪還します。当時に白兵戦主体となると踏んだ北部街道には、近藤勇を派遣し、封鎖を目論みます。

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そして、狙うならここしかないと、新編成なったばかりの幕奥海軍を使って、仙台に集結していた額兵隊・新撰組らを輸送すると、川崎に上陸。古屋及びジョン万次郎による乾坤一擲の江戸攻撃を仕掛けます。白兵戦に巻き込めれば勝機はあったのですが・・・江戸守護職の井上聞多の指揮の下、河越えの敵に対し、薩長軍の正確な砲撃と射撃が降り注ぎ、幕奥軍は大混乱を起こします。さらに「錦の御旗」が立てられ、逆襲に転じた薩長軍の前にあえなく敗退します。

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8月下旬、江戸攻撃の脅威が去ったと見た薩長軍は、周辺を緒部隊で封鎖すると、戦略的反撃に出ます。水戸に集結していた世良隊を海軍で輸送すると、石巻に逆上陸をかけます。そのまま、手薄になった仙台藩に攻撃をかけ、これを陥落させてしまいます。

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北関東では転戦なった大村隊が、土方率いる幕府軍に強襲をかけます。大村益二郎対土方歳三という両雄の直接対決は、射撃力に勝る大村隊の勝利に。

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また、北陸では河井の転戦で手薄になった長岡城に、谷・真木の連合軍が急襲をかけ、一撃でこれを奪取します。

幕奥軍は、急ぎ、戦線を縮小すると、峠を中心に防衛線を引き直します。また、残りの支配下の港が宮古だけとなったため、盛岡藩から泣く泣く1部隊をここに派遣します(全ての港を失うと、弾薬の補充ができなくなる)。

そして、最後の段で、節約した補給ポイントを使って、弾薬2の購入を行います。

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第5ターン、イベントで薩長軍に新式銃が来たので、3火力の部隊に装備させます。

続く、外交フェイズでは、6まで来ていた幕奥政権の外交レベルを押しとどめるべく、切り札の西郷吉之助を投入しましたが、drが優れず、ついに振りきりの7まで行きます。この時点で、諸外国は幕奥政権を正式に認めます。

ならば、武力で崩壊させるのみと決意した薩長軍は、各地で猛攻を加えます。9月下旬、釜石に上陸した伊地知隊が宮古の盛岡藩兵を強襲し、ここを奪取します。これにより、全ての港湾を失った幕奥軍は、弾薬補充の道を一時的に絶たれます。

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関東では、両雄決戦に勝利した大村隊が、要衝白河に強襲をかけ、これを奪取します。

幕奥軍は海軍による陸上砲撃と盛岡藩兵の反撃で、宮古奪還を狙います。と、ここで、太平洋上で捕捉を試みていた薩長海軍と、初の海戦が起こります。後に宮古沖海戦と名付けられたこの戦いでは、幕奥海軍の底力が発揮されます。

第1ラウンドに、ラムを持つ軍艦甲鉄が、薩長軍の旗艦春日にアボルダージュを仕掛け、これを乗っ取ってしまいます!

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こうなると艦船数は4:3と逆転し、薩長軍にとってかなり不利に。数ラウンドの殴り合いの結果、薩長軍の2番艦朝陽が撃沈されます。

さらに三番艦も損傷を受け、このまま、全滅かと思われましたが、ここで薩長海軍の奇跡のdrが炸裂し、なんと軍艦甲鉄を撃沈してしまいます。

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このままでは陸上砲撃の目的を達成できないと判断した幕奥海軍は、いったん、戦列を離れ、宮古にいる伊地知隊を砲撃します。結果は見事に命中となり、伊地知隊は敗走し、宮古は再び幕奥軍に。

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下旬に再び、イニシアチブを取った薩長軍は、攻勢を再開します。北陸で谷隊が、峠に陣取る近藤隊に攻撃を仕掛けます。これを待ち伏せした近藤隊が先手を取りましたが・・・ああ、攻撃drがほとんどスカ。これで混戦になった戦闘は、10ラウンド以上に及ぶ大乱戦となり、結果は谷隊の勝利となります。

また、土方隊が陣取る勢至堂峠が堅いと判断した大村隊は、郡山にいた天野隊を急襲し、これを敗走させます。

さらにやっと回復した宮古に対し、伊地知隊が再攻撃をかけ、再奪還に成功します。

第5ターンが終わった時点で、幕奥軍はほぼ会津盆地を囲む峠に押し込まれ、かつ、自港がないために弾薬の補充ができない状況です。

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いよいよ、降雪の可能性が見え始めた10月(第6ターン)、ここでイベント「派閥争い」が発生します。倒幕路線の対立から、進行軍総帥の西郷が下野します。ここで後継者に剣豪などを引いてきたら目も当てられなかったのですが、やってきたのは板垣退助で、事なきを得ます(戦略値が5から一つだけ落ちて4に)。

もはや、最終局面に入り始めた会津攻防戦では、回復ができない天野隊を薩長軍先鋒隊が追撃し、二本松を抜きます。また、領地に立て籠もる棚倉藩兵を包囲攻撃し、これを殲滅します。北陸ではついに米沢-会津街道に到達した谷隊が近藤・星隊を押しまくり、ついに会津盆地直前に迫ります。

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そして、関東では川崎に籠もっていた幕奥軍上陸部隊に対し、三方から包囲攻撃をかけ、これを全滅させます。

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幕奥軍はこれに対し、反撃を試みます。まず、宮古への転戦で兵力が減少した仙台の敵陣地に、庄内藩兵と新撰組を核とした4ユニットが攻撃をかけ、これを奪還します。

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同時に米沢-会津街道の峠を取り戻すべく、星・河井隊が反撃をかけますが、猛将谷千城指揮下の長州兵の抵抗に遭い、これは失敗します。あろうことか、この撤退戦の中、最優秀指揮官の河井継之助が戦死してしまいます。

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やむを得ず、持久戦に入るべく、各峠に足止め部隊と指揮官を残すと、主力は会津盆地に撤収します。

磐梯山にうっすらと雪雲がかかり始めた10月下旬、薩長軍は米沢街道から会津盆地への攻撃を開始します。先頭に立つのは、これまで7戦で6勝を挙げている勇将谷千城。

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さすがに最終決戦であり、幕奥軍にしては珍しく、ガトリング砲装備の長岡藩兵や砲兵、幕府衝鉾隊など豊富な火力部隊で、これを迎え撃ちます(薩長軍を上回る火力)。

しかし、薩長軍がタイミングを見て投入したのは・・・戦術イベント「豪雨」でした!

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これにより、両軍の火力は無効となり、雨中の白兵戦に突入します。数で勝る薩長軍を、銃を投げ捨てた桑名雷神隊、幕府御料兵などが迎撃し、一時は薩長軍を敗走寸前まで追い詰めます。が、谷及び吉田稔麿の必死の督戦により、士気を盛り返した諸藩兵が、土壇場で踏みとどまります。この乱戦の中、幕奥軍の指揮官-星旬太郎が戦死し、会津城に撤退します。

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十重二十重に城を包囲した薩長軍は、昼夜を問わず、砲撃を実施し、ついに会津城が陥落します。藩主松平容保は城を出て謹慎し、ここに会津藩が降伏。鳥羽伏見から続いた奥羽北陸戦争は、薩長軍の勝利で幕を下ろしました。

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はじめに書いたとおり、かなり、複雑な(トリッキーな)アイテムですが、それだからこそ、味わえる非常に楽しいリプレイでした。当然、時間もかかりますが、適度にランダム要素が入るため、リプレイアビリティも高く、久々にハードなウォーゲームを堪能した感があります。特別ルールが多く、サマリーを作る手間はありましたが、十分に報われたかと思います。

絶版の同人アイテム故、厳しいでしょうが、このテーマの決定版と言ってもよい「戊辰戦争」が、一人でも多くのゲーマーによってプレイされ、再評価されることを期待しています。

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