歴史・戦史研究「ちはら会」Zwei

Yahoo!ブログ終了に伴い、引っ越しました。

2018年12月

今月のソロプレイ第二弾は、ガミラス軍による地球侵攻を描いた戦略級シミュレーション「2192 Invasion:Earth」(同人)です。yukikazeや村雨型の駆逐艦を中心とする地球防衛軍と、ガミラス艦や遊星爆弾を使用するガミラス軍が、太陽系を舞台に戦闘を繰り広げます。そのコンポーネントは、CMJ誌の編集長が関連するだけあって、同人誌離れした品質です。

ルール的には、両軍の生産と移動、戦闘、占領による得点とシンプルです。これに劇中で焦点となった遊星爆弾や前進基地がルール化されており、どっぷりと宇宙戦艦ヤマトの世界に浸れます。毎ターンの惑星支配を累積し、最終的にはPOCが多い側が勝利します。

イメージ 4

第1ターン、冥王星の基地化を終えたガミラス軍は、総統に直訴をし、重巡/軽巡の各1隻を獲得。空母を含む3隻の建造艦とともに、地球への直接侵攻を行います。これに対し、地球軍は火星駐留部隊を除く全艦艇で迎撃に出ます。

イメージ 3

まず、ガミラス軍空母が先制攻撃を行い、地球軍の駆逐艦を次々と沈めます。その後、両軍はビーム砲攻撃とミサイル攻撃を行いますが、防御力と火力で勝るガミラス軍が、地球軍を圧倒。残り3隻の損傷艦となったところで、地球軍が涙をのんで撤退します。

イメージ 2

これにより、POCはガミラス軍に5点と大きく傾きます。

イメージ 1

第2ターン、敵の防衛戦力が消耗したことを確認したガミラス軍は、戦略を変更します。地道な前進基地の進行と遊星爆弾による地球生産力の破壊です。木星までを押さえたガミラス軍は、二発の遊星爆弾を地球に発射し、うち1発が命中となります。

イメージ 5

第3ターン、なおも前進基地を進行させるガミラス軍は、重巡1+駆逐艦2の先駆隊を火星に送り込みます。これに対し、地球軍は再建途中の全艦隊を投入し、迎撃します。戦力的にはやや地球軍が上で、数を生かした攻撃により、初めて勝利を収めます。これで技術レベルは3に上昇します。

イメージ 6

第4ターン、痛手を負ったガミラス軍は、安易な侵攻を控え、ここで再び、遊星爆弾戦略に切り替えます。地球軍も必死に迎撃しますが、3ターンに渉って降り注ぐ遊星爆弾の嵐に、ついに地球の生産力は1になってしまいます。

イメージ 7

第7ターン、このままではジリ貧になると覚悟した地球軍は、最後の遊星爆弾を無視して、8隻まで回復した主力を、敵の前進基地のある木星に向けます。迎え撃つは、シュルツ率いる4隻のガミラス軍。火力的には地球軍がやや有利程度でしたが、ここで地球軍のビーム砲攻撃が冴え渡ります。3ラウンドの猛烈な射撃戦の末、ついにガミラス軍と前進基地を全滅させます。

イメージ 8

基地の陥落を知った総統は、激怒!なんと11POCを取り上げてしまいます。これにより、累積POCは、地球軍の振り切りに!

もはや、逆転は厳しいガミラス軍でしたが、せめて一矢報いんと、主力を地球圏に向けます。ところが、地球軍はここで、敵の分岐隊のいる土星をゲリラ攻撃。同時に火星も確保したため、POCの減少は-3のみ。結果、累積POC4点で、地球軍の勝利となりました。

イメージ 9

ガミラス軍は、遊星爆弾で地道に生産力を削り、あとは消耗戦を仕掛けるだけと、ほぼ順調な展開でしたが、地球軍による乾坤一擲の反撃で11POC(!)を取られたのが響きました。あれが平均値だったら、最後はPOCは0(引き分け)だったわけで、そういった意味ではバランスもとれているかと思います。今度はぜひ、対戦したいものです。

今月のソロ第一弾は、「ウォーゲームハンドブック2017」から「小牧・長久手の戦い」(CMJ)です。今年はほとんどソロAARを発表してこなかったので、年末に駆け込みを狙っています。このアイテムは、いわゆる作戦級の小牧戦役で、チットドリブンを採用しています。変わっているのは、チットは任意の1ユニットのみが移動を行うというもので、全てのチット引きが終了すると、戦闘になるシステムです。

イメージ 6

両軍ともユニット数は10程度しかないのですが、チットドリブンによって、思わぬ浸透や猛烈な反撃が可能になります。この時代らしく(砦・城内以外は)強ZOCであり、敵より大きな戦力の側は離脱ができます。

そのターンに一番はじめのチットを引いた陣営が、戦闘の主導権(組み合わせと戦闘順の決定)を取れます。戦闘は、お互いにdrし、総戦闘力を差し引きして、ヒットポイントを決めます。1ヒットにつき1へクス後退か、1ステップロスを選択します。後退は最大2へクスなので、3ヒットを与えれば、確実に1ステップロスを与えらえ、4ヒットならば全滅します。戦力差がなければ、お互いに1/12で全滅させられる可能性が有り、包囲していると10/36となります。戦闘はよい意味で振れが大きく、完全優位な戦闘でまさかの番狂わせや一か八かの特攻が成り立ちます。

地形効果は河川が-1。城・砦は+2であり、城・砦のみスタックが許されるので、2ユニット以上がいると、まず、落ちません。ZOC の無効化と相まって、城・砦効果が絶妙で、濃尾平野を舞台に、激しい機動戦と攻城戦が起こります。セットアップは指定です。敵よりも多くの城・砦を取ることが義務づけられている羽柴軍が、攻勢側となります。徳川・織田連合軍は、それを阻止するか、秀吉を討ち取れば勝利です。

第1ターン、その後の展開を大きく左右する第一手は、徳川・織田連合軍。徳川勢は、すぐさま、敵の進攻路に当たる上条へ酒井忠次を派遣します。主導権は、徳川・織田連合軍にあるため、砦にいる先手が非戦闘を宣言すれば、このターンの攻城戦は起こらず、1ターンの時間稼ぎができます。羽柴軍はやむなく3戦力部隊で上条を包囲すると、犬山に秀吉主力を増援で送り込みます。

イメージ 1

第2ターン、今度は羽柴軍が主導権を取り、上条を巡る戦いが勃発します。両軍ともこの地域に増援をつぎ込み、二つの戦闘が起こります。

まず、本命の上条攻めですが、羽柴軍が3個部隊を投入したことにより、+1となります。結果、羽柴軍が強襲で押し切り、酒井隊に2ヒットを与えます。退却できれば生き伸びられたのですが、退路を遮断されていたため、城を枕に酒井忠次が討ち死にします。一方、-1の犠牲攻撃となった池田隊対井伊・徳川隊の戦闘は、家康の巧みな戦術により池田勢が全滅となります。

イメージ 2

第3ターン、この河川地帯を巡り、両軍は更なる増援をつぎ込み、4カ所で包囲し包囲される大乱戦となります。その結果、地の利を得ている徳川勢が劣勢を物ともせず、量の羽柴勢を押し返します。マイナス戦力にもかかわらず、関白秀次を討ち取り、堀直政を消耗させ、森可成を後退させます。が、強引な城攻めをせざるを得なかった家康勢が、大打撃を受けて討ち死にしてしまいます。

イメージ 3

第4ターン、両軍ともかなりの消耗をしましたが、羽柴軍は数の優位を生かして、岩崎方面に向けて攻勢を続けます。羽柴軍は消耗した堀直政が壊滅し、徳川・織田連合軍は丹羽氏次が猛烈な正面攻撃で全滅します。


イメージ 4
                                               
最終の第5ターン、砦・城が同数のため、このままでは敗北となる羽柴軍は、トリッキーな機動で敵を翻弄し、チャンスをうかがいます。その本命は、守備隊が激減している小牧城!大胆な機動で敵の背後に回り込んだ秀吉本隊が、前後から小牧城を包囲し、+1の強襲を掛けます。勝率は4割程度でしたが・・・見事に成功!濃尾平野の要衝-小牧城に千成瓢箪の馬印が翻り、羽柴軍の勝利となりました。

イメージ 5

このプレイタイムは、わずか30分ほど。極めてシンプルなルールながら、史実通りの激しい機動戦が再現できる逸品でしょう。今度は、ぜひ、対戦したいものです。

後半に会場を歩いていると、ソフィア会主催のHAさんが、さいたまオフラインのブースにいまして(ややこしい?)。SLGamer最新刊の「Samurai of the Sky」(SLGamer)をインストしていただくことに。

このアイテムは、空戦ゲームで主流のプロットをなくし、かわりに機動カードを使ってリプレイアビリティを高めています。また、機種も大戦初期の戦闘機のみで、ドッグファイトだけに絞った潔さです。よって、ルールブックは5ページ(しかも図表類なし!)と空戦フライトシミュレーター系としては、格段にシンプルです。

三次元機動を非常に苦手とする自分ですが、カードによるプロットなら「Down in Flames」と一緒だし、これなら行けるかも、大いに期待しましたが・・・。

今回の対戦は、インストとして、零戦21型とワイルドキャットの一騎打ちです。mitsuが零戦21型を、HAさんがF4Fを受け持ちます。

序盤、F4Fは得意の高速性を生かすべく、接近しながら上昇を続けます。高度が非常に大事ということくらいは知っているmitsuも、零戦を上昇させます。

ともに高高度に到達したところで、両機がはじめての接近をします。速度で負けても旋回性能なら零の方が上(のハズ)と、巴戦を仕掛けましたが・・・ああ、drが6ばかりで全然、曲がれないじゃないですか!練度が低くて直進しかできない零を、F4Fが急襲します。この時は、射撃drに助けられ、損害なし。

イメージ 1

こりゃ、危ないと、零戦は一旦、高度を下げ、速度を増して距離をおこうとしましたが・・・あれほど大切とわかっていたはずの高度を捨てたことで、プロットが先に。この隙をベテランHAさんが見逃すはずもなく、エンジン全開で急降下に移ったF4Fが、零戦を背後から襲います。今度は、射撃drも冴え命中!しかも5/6の確率で撃破に。が、ここはまたも6を出したmitsuのdrによって、損傷に止まります。

零戦は一矢報いんと、急上昇でバーティカルロールを試みますが、これも失敗し、明後日の方向へ。どれだけ、6を出したことか!ああ、私はいったい、どこを飛んでいる?!(しくしく)

もっともこれが幸い(?)したのか、両機ともその後は接触なく、連合軍優勢でゲーム終了となりました。う~ん、ゲーム慣れや勘所の差は仕方ないにしても、機動drが酷すぎて・・・こんな簡易プロットでも、行きたいところに行けないとは!!やっぱり、自分には、軌道計算が必要な空戦ゲームは無理なのかしら・・・(泣き)。

イメージ 2

人混みをかき分けながら、ブースを一回りしたところで、yagiさんから声がかかりまして。「CMJ新作のテストプレイをしてよ~ん」。え~げーむSHOPさんのブースをお借りして、来年のCMJ 掲載予定の「菅渡戦役」を対戦しました。

デザイナーは、砂漠のキタキツネさん。ちはら会茨城会で評判の「ノルマンディの切り札」(CMJ)や箱庭南方戦線「ルントシュテットの戦い」(CMJ)など、カードドリブン系のミニゲームが好評です。

今回は前近代的な軍隊の作戦級とあって、ナポレオンの芸術的な機動防御を描いた「国内戦役1814」(CMJ)に近いシステムを用いています。これに最近、よく使用しているデッキ構築型を取り入れています。

第一戦はインストを受け、mitsuが曹操軍を担当します。

序盤、袁紹軍にはVP上、攻勢が義務づけられており、動きの速い顔良が北部で河川を渡河します。これに対し、曹操率いる主力がすぐに反応し、迎撃。鎧袖一触で、顔良を討ち取ります。

イメージ 1

中盤、出撃準備を整えた袁紹が渡河して、中央部に進出します。曹操も迎撃を試みしたが、両陣営とも損耗し、消耗戦を嫌って曹操が退却します。戦術力の差が±2あるとは言え、袁紹の戦力は最高の10で、正面決戦ではいつか物量の並みに呑み込まれます。

イメージ 2

いったん、後方に下がった曹操ですが、首都からの増援を統合し、反撃に。大将同士の猛烈な激戦を制し、曹操軍が勝利を収め、袁紹本隊はやむなく対岸に撤収します。

曹操軍も消耗していましたが、同数ならこちらが上と、側面防御をしていた文醜に襲いかかり、これも討ち取ってしまいます。

結果、袁紹軍のVPが激減。意地で淳于瓊が南方から渡河を成功させますが、時すでに遅し。曹操の支配を崩すことができず、魏の勝利となりました。

イメージ 3

どちらかというと曹操軍が有利なアイテムなようで、インスト接待をしていただいたので、第二戦は陣営を入れ替えて、mitsuが袁紹軍を、yagiさんが曹操軍を担当します。

序盤、曹操本隊が河川中央に出てきたため、(袁紹本隊以外の)強行渡河は危険と判断。上流に袁紹に次ぐ兵力をもつ淳于瓊を派遣し、下流に顔良を派遣し、敵の分散を試みます。

イメージ 4

が、曹操本隊はあえて動かず。ならばと、袁紹本隊が中央で渡河を実施します。

兵力的には圧倒的な袁紹本隊ですが、いかんせん動きが遅いため、顔良と淳于瓊にも河川を渡河させます。これに対し、曹操本隊は顔良隊に機動防御を実施。強行軍で渡河したばかりの顔良を捕捉し、これを討ち取ってしまいます。

イメージ 5

ならばと、文醜隊が袁紹本隊を乗り越えて中央部を侵食しますが、舞い戻った曹操本隊がこちらも討ち取り。

全く占領地が増えず、モラル的に追い込まれた袁紹は川沿いに南下し、河内河南エリアを占拠します。が、南部にいた于禁が、最後の手番で逆渡河を実行し、この支配を切り崩してしまいます。結果、士気が零になった袁紹軍の敗北となりました。

イメージ 6

なんとか手はないかと、第三戦も同じ陣営で対戦します。

焦って前進しても曹操本隊の餌食になるばかりと思った袁紹軍は、未占領による士気の低下にはあえて目をつぶり、袁紹・淳于瓊の高戦力部隊の慎重な前進と「田豊カード」の入手を優先します。第1ターンに先駆隊として淳于瓊が渡河し、第2ターンに袁紹本隊が続きます。

イメージ 7

イメージ 8

この状況を作ったところで、北部及び南部で軽機動部隊による浸食を始めます。これに対し、曹操本隊はまず北部の淳于瓊を迎撃し、これを撃退します。本来であれば、ここで北部の再占領を行うところですが、同時に顔良隊と文醜隊が突出したため、急ぎ、南下し、顔良隊を襲います。が、袁紹本隊が介入し、消耗戦に。と、その隙に文醜隊が敵領土深くに浸透し、後方を荒らし回ります。

イメージ 9

曹操本隊が河川付近で、袁紹本隊相手に死闘を繰り広げている間に、この後方攪乱により領地が減り、曹操軍の士気が下がり始めます。曹操軍は曹洪隊を派遣し、文醜隊を掣肘しようとしますが、するりと抜けた文醜が汝南エリアの支配を切り崩し、さらに士気が低下。第6ターンに、曹操軍の士気が崩壊し、袁紹軍の勝利となりました。

イメージ 10

イメージ 11

いやー、面白かった!ひたすら物量で押す袁紹軍に対し、高能力の本隊による機動防御の曹操軍という対比が見事。迎撃の成否や戦闘によるブレも適度に有り、今の最善手が何か、いい意味で悩み多い多いアイテムです。それでいて、1戦あたり、1時間程度のプレイしやすさ。かつて10番勝負を楽しんだ好ゲーム「国内戦役1814」(CMJ)に、近い印象を持ちました。バランス的には曹操軍にやや有利のようですが、袁紹軍を持って史実を覆す戦役にしてみたいものです。

先月最後の休日に、千葉会yagiさんのお誘いで、ゲームマーケット2018秋に行ってきました。二日目ということも有り、若干、空いているなと思ったのは大間違いで、中には溢れんばかりの人、人、人!案内いただいたyagiさんも、自分のブースがわからなくなるほど(笑い)。

イメージ 1

イメージ 2

SLGの常連組は前日の出展が多かったようですが、この日でもサンセット、え~ゲームi-OMGなどの大手に、さいたまオフライン、YSGA、ジブセイルズ等が参加されていました。

イメージ 3

イメージは、軍装した三楽堂の店長さん。来場者に「国防軍の夜2」をインストされていました。

イメージ 4

yagiさんから「テストプレイ、つきあって~」と、CMJのブースに行き、新作予定「菅渡戦役」をローテンション。これを見かけた来場者から「これはどこで売ってるんですか?」とお声がかかるなど、宣伝効果もあったかな・・・。

イメージ 5

最後に、ついつい、購入してしまった戦利品。Bonsai Gamesの「TOGO」に、話題の「300」。新作の「ウォーゲームハンドブック2018」と名作カード戦術級のヴァリアント「PANZER WAFFE WEST FRONT」。

イメージ 6

お隣のブースで販売されていた「ボードウォーゲームをプレイしてみよう Vol.2」。仙台から来たということで、少しでも帰りの荷物を減らせるよう(?)お布施買い。

極めつけは、アルンヘムシステムを用いた「東大安田講堂強襲」。ジブセイルゲームの新作で、当時に東大キャンパスを描いたマップ上で、火炎瓶や敷石投擲、放水車、催涙ガスなどが飛び交います。「かえんびん、投げられま~す!」という呼び込み文句が「危険がアブナイ」と、つい、購入してしまいました(笑い)。

イメージ 7

イメージ 8

古代戦ジャンルのプレイ率が4割を超えたので、更新と本ブログへの移転をします。それにしても、このジャンルは歩みが鈍く、初稿からもうすぐ9年目ですが、更新記録は今回を入れて2回だけ。20アイテムですが、マイナー故にちはら会でもなかなか相手が見つからず。ソロでも頑張りますが、どなたか、よろしくお願いします。

<初稿掲載:2010/01/24 >
 
多種多様のSLGの中でも、独特の雰囲気を持ったテーマが存在します。紀元前から西ローマ帝国崩壊までを扱った古代戦です。

イメージ 1

その最大の特徴は、やはり史料の稀少さ故、解釈が様々に分かれるところでしょう。数少ない史料をつきあわせて、当時の様子を描き出そうとする故に、足りないところは合理的な類推が補うことになります。前後の文化性や流れを元に、こうあったはず、と理知的に補完をしていくのですが、時には一つの新発見で、通説が覆ってしまうこともしばしば・・・。現存する最も古い戦闘の記録といわれている「カデッシュの戦い」でも、実は起こっていなかったという、極端な説もあるくらいですから・・・。

イメージ 2

また、その期間の長さも、他のSLGに比べると、対照的です。もっとも人気のあるWWⅡアイテムが、足かけ6年間の時期を扱っているのに対し、古代エジプトだけでも3000年(!)の歴史を誇るわけですから、汎用システムなど、できようがありません。

つまり、この時期の戦いは、デザイナーが主説を選択し、思い入れたっぷりに演出していくことが可能になっています。ファラオや大王を中心とした英雄物語でもいいし、古代文明の興亡をマクロ的に描いたものでも、良いわけです。

イメージ 18

○●は、いつもの表示です。
無印…未プレイ △…軽くインストプレイ ○…ソロプレイ済み ●…まさかの対戦済み

<人類誕生から地中海文明の興亡まで> 3アイテム

STICKS&STONES~人類創世記(T誌付録) 
 人類最古の時代の戦闘級。時代は、紀元前1万年!!マンモス狩りもあります。

イメージ 3

CIVILIZATION~文明の曙(AH)●
 かなり真面目な文明史。キャンペーンだと1日で終わらないそうで、ちょっと時間がかかります。

イメージ 14

History of the World(アークライト)●
 正確には、古代史だけではありませんが、文明の発祥から古代史もプレイできるので、こちらに入れました。プレイヤーは歴史の見守り手という斬新な観点で、古代から現代までの帝国・王国・民主国家・その他の勢力の攻防を描きます。新版になってプレイ時間も3時間ほどと、とてもやりやすくなりました。

イメージ 13

<偉大なる古代エジプトとオリエント・ヘレニズム文明>  9点

カデシュの戦いCMJ) 
 記録に残る最古の戦い。奇襲を受けたエジプト軍でしたが、最後はラムセス二世の活躍で劣勢をはねのけたとか。

TRIREME(AH) 
 紀元前400年から紀元前後までの水上艦隊戦。この間、ハードは、ほとんど進歩していないんですね。

イメージ 7

300(同人)●
 映画「300」の背景になった、ペルシア帝国対ギリシアポリス国家群との戦いを扱った戦略級。 同人ながらCMJの中黒氏デザインで、コンポーネントと内容ともに、商業誌レベルのキレッキレの出来です。量対質の典型的な戦いで、脳みそ沸騰ものの駆け引きが秀逸です。

イメージ 8

ペロポネソス戦争(VG)
 アテネ対スパルタの古代ギリシアの戦いを描く、戦略級。珍しいのは、ソロ専用と言うことで、一方の陣営でスタートして、攻めきれないと、途中で陣営が変わるという、「目から鱗」の得意なシステムを採用。Victory Gamesらしく詳細なルールなので、いつかどっぷりソロしてみたいです。

イメージ 9

アレクサンドロスの戦い(CMJ別冊)
 アレクサンダー大王の偉大な足取りを体験できます。よくもまあ、SLG「冬の時代」明けに出したものだ!偉いぞ、CMJ!

アレクサンドロスの遺産(AD) 
 大王亡き後の後継者争い。マルチにすると、面白そうで・・・。なんと、GJ誌で再版となりました。

イメージ 10

ALEXANDER(AH) 
 ガウガメラの激戦を再現した会戦級。昔は、これしか手に入らなかった。

Alexander the Great(GMT) 
 大王の4つの会戦をクワドリで、再現。オプションまで入ると、かなり精密です。

イメージ 11

アレキサンダー・トライアンフ(アドテクノス)
 抜群のプレイアビリティを誇る浅野竜二氏のデビュー作。基本システムは、ローマン・トライアンフ(旧GJ)と同様です。対ペルシア戦の3つの戦い-グラニコス・イッソス・ガウガメラをプレイできます。

イメージ 12

<古代地中海の覇権> 5点

ハンニバル(Valley Games)● 
 カードドリブンの最高傑作の呼び名もある、第二次ポエニ戦争もの。あまりに美しいコンポーネントに痺れます。すっかり、mitsuの定番となったアイテムです。

イメージ 19

ポエニ戦争(SPI/T誌付録)○ 
 評判の高い戦役級。第1次から第3次までの戦いが楽しめます。古いゲームなので、時代を超えて、指揮官ユニットを共用しますが、指揮官名があったら盛り上がったでしょうね(自作で行くか?!)。

イメージ 16

ローマン・トライアンフ(旧GJ)● 
 ハンニバルの全ての会戦を、シンプルにゲーム化。あの戦象隊が登場します。

イメージ 15

ピュロスの勝利(CMJ)○
 「スパルタクス」のヴァリアント。アレクサンダー大王の血を引くピュロスの対ローマ戦を再現。

イメージ 17

スパルタクス(CMJ)○ 
 ローマを揺るがせた剣闘士の叛乱を扱った戦役級。会戦では、陣営の再現までできて、整然と並んだ戦列が激突する様は、圧巻です。

イメージ 4

<全ての道は、ローマに通ず> 3点

CAESAR(AH)
 カエサルの最も困難で成功した戦役-ガリア征服のクライマックスを描く会戦級。外周から押し寄せるおびただしい数の蛮族と、内線の利を使って迎え撃つ精鋭ローマ軍団の激突を余すことなく、再現します。

イメージ 5

ローマ帝国の滅亡(T誌付録)○
 珍しいソロシステムのローマ帝国滅亡史。衰弱した帝国に、無数の蛮族が押し寄せる様は、壮絶。特に、シナリオ5「フン族来る!」では、21戦力のレギオンに対し、なんと130戦力のフン族が襲いかかります。

ローマを継ぐもの(旧GJ)
 西ローマ帝国の崩壊と、ゲルマン王国とビザンチン帝国の攻防を描く、マルチゲーム。プレイを堪能できる(知識を持つ)5人を集めることから、ゲームが始まるか?!

イメージ 6

戦国時代とWWⅡからこの趣味に入ったため、古代戦に興味はなかったのですが、カルタゴを巡る興亡やラムセス二世の活躍などを、通書や物語で知り、徐々に史料とアイテムを集めることになりました。知らないテーマは極力、控えたにもかかわらず、気がついたら16点のアイテム数に・・・。

ここまでプレイできたのは、わずかに1つで、6%(!)と、過去最弱。唯一、プレイ済みの「ローマン・トライアンフ」(旧GJ)も、まだ、未プレイのシナリオが残っています。とりあえず、2割突破をめざして、あと2アイテムを頑張ります。古代戦ファンのみなさん、ちはら会で一戦、いかがですか?

<2010/2/28の追記>
先日、プレイした「ポエニ戦争」(T誌付録)で、古代戦アイテムのプレイ率が2割を越えました。


また、オークションで、以下のアイテムを手に入れました。

アレキサンダー・トライアンフ(アドテクノス)

これで、総数は17アイテムです。次の目標は、地道に3割突破、あと3点です。 

<2018/12/6の追記>

先日、プレイした「300」(同人)で、古代戦アイテムのプレイ率が4割を越えました。前回の更新後に、プレイされたアイテムは、以下の通りです。

ピュロスの勝利○
History of the World(アークライト) ●
300(同人)●

また、新たに追加になったアイテムは、以下の通りです。

ペロポネソス戦争(VG)
CAESAR(AH)
300(同人)
History of the World(アークライト) 

こちらは、古代戦ジャンルにエントリーしていましたが、ゲームシステムと展開からファンタジー級に変更しました。

トロイ戦争(T誌)

これで、総数は20アイテムで、プレイ済みは9点となりました。次の目標は6割突破で、あと3点です。

↑このページのトップヘ