年も改まり、今月のソロプレイの復活です。第一弾は、GJ誌最新作の「ワーテルローの落日」です。年末の「Race to Tokyo」(CMJ)に引き続き、新作をプレイするのは、時局に流されない(時局がわからない?)ちはら会では、珍しいですね~。
 
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表題の「ワーテルローの落日」(GJ)ですが、先ほど再版がなった「アウステリッツの太陽」(GJ)の続編にあたるそうです。アウステリッツは、NAWにチットシステムを導入した会戦級で、初版発売当初はランダム性の高さが評価されて、かなりの人気でした。
 
ワーテルローでは、基本システムは同じですが、戦術的なルールが変更・追加されています。もっとも大きく変わったのが騎兵で、通常状態の歩兵への攻撃は効果を薄いものの、混乱した敵や砲兵にはランダムチットによる破壊的な突撃をかけられるようになりました。砲兵が強力になり、drによってはかなりの確率で混乱状態にできます。また、指揮官は前作と同様ですが、戦闘ボーナスは攻撃時のみになので、必然的に積極的な攻撃と反撃が誘導されます。
 
勝利条件は、フランス軍が北端の指定ヘクスからの突破するか、連合軍が中央のフランス軍地域の1級道路上に進入すれば、サドンデス。それ以外は、5つの重要拠点のVP累計で決まります。
 
何回か、ソロ演習をやってみましたが・・・どうにも、フランス軍の兵力が足らん。攻略すべき重要拠点は、ウーグモン、ラ・エイ・サント、パペロットと三箇所ですが、これが左右中央に分散していて、いずれか2箇所にはそれなりの兵力(軍団)を回せても、1箇所は手薄に。例え、2箇所に絞っても、drとチット引きによっては、攻略できるとは限らず、厳しい戦いが予想されます(2箇所以上、攻略できないと、毎ターン、戦意が悪化します)。
 
唯一、投入できる予備に第Ⅳ軍団があるのですが、4ターンからプロセイン軍が登場することを考えると、こちらに回さざるを得ず。となると、2箇所の重要拠点を先に攻略して、最後の切り札-親衛隊で3箇所目を取りに行くというのが、もっとも常識的な作戦になりそうです。
 
今回は、この作戦に沿って、ソロプレイをしてみました。
 
まず、第0ターン、唯一、行動できる第Ⅱ軍団を前進させ、次ターンのウーグモン強襲の準備をします。連合軍は、第1師団を前進させ、ウーグモンの側面援助に。
 
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前座が終わり、いよいよ、ゲームスタート。第1ターンの命令チットは、以下の通りです。
フランス軍:第Ⅰ軍団×2、第Ⅱ軍団×2、Cav
連合軍:第1軍団×2、第2軍団(2)、Res軍団(2)、Wellington
 
フランス軍としては、敵の準備がととなわないうちに、電撃的に3箇所に攻撃をかけたかったのですが、いきなり、連合軍チットのラッシュが続きます。第1軍団-Res軍団-第2軍団と連続し、重要拠点付近はがっちり固められます。フランス軍の第Ⅰ軍団を挟んで、またもや連合軍(第1軍団)。最左翼の第3師団は、早くも迂回包囲の準備に入ります。
 
ここで、やっとフランス軍の攻撃準備が整います(遅すぎ!)。まず、ウーグンモンを攻める第Ⅱ軍団ですが、敵の前衛がDmを耐えて、膠着。2回目も、同様に強襲しますが、包囲した前衛のD1を与えるのがやっとで、効果なし。
 
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唯一の成果は、第1次攻撃でDDRとなっていた第3ネーデルランド旅団に対し、騎兵の突撃が成功して、一発除去したことでしょうか。
 
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続いて、第Ⅰ軍団が敵の待ち構えるラ・エイ・サントとパペロットに肉薄しますが、すでにユニットの入れ替えが済んでいて、守りは鉄壁。パペロットにB1(相討ち)を与えるのが、やっとです。
 
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第1ターンが終わって、重要拠点を1箇所しか保持していないので、戦意はさらに+2の低下です。
 
続く、第2ターンの命令チットは、以下の通りです。
フランス軍:第Ⅰ軍団×2、第Ⅱ軍団×2、第Ⅳ軍団
連合軍:第1軍団(2)、第2軍団(2)、Res軍団(2)、Cav④、Wellington
 
ここでも先に動いたのは、連合軍でした。フランス軍の圧力を見極めると、中央にResのブラウンシュバイク兵を回し、いつでも対応できるようにします。
 
と、ここで、フランス軍の第Ⅰ軍団チット。まず、側面を守る4戦力歩兵に、12火力の砲撃を見舞い、見事にDDに。そこへ、騎兵が突入し、またもDDRの大戦果を上げ、敵歩兵を敗走させます(1損害)。主力はそのままの勢いでラ・エイ・サントを強襲しますが、オレンジ公指揮下の歩兵がDmに耐えて、効果なし。
 
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次の第Ⅰ軍団チットでも、側面の混乱部隊に騎兵突撃と歩兵攻撃をしかけ、ラ・エイ・サントを包囲することに成功します。が、肝心のラ・エイ・サント攻撃がAmとなり、1個旅団が混乱した上に、タイミングよく、連合軍第2軍団の反撃が成功し、歩兵を押し返します。この結果、騎兵のみが敵中に孤立する形に。
 
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また、Neyを投入したパペロットの3:1攻撃も、まさかのAmとなり、拠点落ちず(drが悪すぎ!).
 
一方の左翼のウーグンモンでも、近衛兵とイギリス軍第1師団が粘りに粘り、城館に1個旅団が取り付くのがやっとです。
 
このターンも、重要拠点を取れずに、戦意はすでに累計で6まで低下。
 
第3ターン、やっと、親衛隊が投入できるようになり、選択したチットは以下の通りです。
フランス軍:第Ⅰ軍団×2、第Ⅱ軍団×1、第Ⅳ軍団、親衛隊(すでにチットは1枚減少)
連合軍:第1軍団(2)、第2軍団(2)、Res軍団(2)、Cav④、Wellington
 
チット選択枚数で五分になった連合軍は、先手を取って、中央部で反撃に出ます。まず、Res軍団チットで、右翼から第3師団とブラウンシュバイク兵が襲いかかります。混乱しながらも、フランス軍は必死に耐えますが、続いてWellingtonチットで活性化した本国兵の前に1個旅団が壊滅。
 
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フランス軍は、遅まきながら、やっと来た第Ⅰ軍団チットを使い、全力で反撃に。またも13火力を集中した砲撃で、ラ・エイ・サントを混乱状態にします。次に中央から引き抜いた歩兵と孤立した騎兵で、乾坤一擲の強襲と突撃をかけましたが・・・これが悉く失敗!騎兵はまさかのADRで全滅してしまい、歩兵もMC失敗のとばっちりをくらって、大混乱状態に!
 
ここで、悪夢の連合軍チット!最高のタイミングで活性化した第2軍団は、中央の第Ⅰ軍団に向かって、突進!逃げ遅れた砲兵をなぎ倒し、戦闘後前進で混乱した歩兵を包囲し、殲滅します。さらに、連続チットで第2師団を活性化した連合軍は、ラ・エイ・サントからも打って出て、2個旅団を殲滅!
 
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フランス親衛隊がからくも駆けつけ、全滅は免れましたが、第Ⅰ軍団は攻勢能力を失います。
 
このままでは、崩壊は時間の問題と覚悟したフランス軍は、ウーグモンで1:2の強襲に出ますが、これもADRで敗走します(それにしても、drが悪すぎる!)。
 
7個旅団の損害と拠点未奪取の戦意低下で、選択可能チット数はわずかに2へ。なりふり構わぬフランス軍は、第4ターン、Napoleonチットまで投入しますが・・・。
フランス軍:第Ⅱ軍団×1、親衛隊、Napoleon
連合軍:第2軍団(2)、Res軍団(2)、Cav④、Prussia、Wellington、Blucher
 
兵力でもイニシアチブでも優位に立った連合軍は、プロイセン軍を投入して、一気に片を付けようとします。初手のBlucherチットを使い、警戒線を引く騎兵に対し、攻撃をかけましたが・・・親衛騎兵が反撃突撃に出て、DD2の大戦果!これで、Blucher は混乱した戦場に取り残されます。
 
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そこに、強行軍で駆けつけた第Ⅳ軍団が突入し、見事、Blucher を討ち取ってしまいます。この日、唯一のめぼしい成果に意気上がるフランス軍。中央に辿り着いた老・壮年親衛隊が攻撃の準備をはじめましたが・・・。
 
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連合軍の方が一歩早く、機動!Wellingtonチットで活性化した重装騎兵が、Uxbridgeを先頭に突進し、第Ⅰ軍団兵をなぎ倒します。さらに、第2師団が砲兵を蹂躙し、フランス軍戦意は、崩壊寸前に。
 
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と、ここで、右翼に残っていたNey率いる歩兵旅団(損耗)に対し、Res軍団の第3師団が4:1攻撃!これが見事に決まって、旅団壊滅!その混乱の中で、勇者の中の勇者-Neyが絶命し、+5ポイントを献上で、ついにフランス軍の戦意が崩壊しました。
 
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ああ、親衛隊を投入する前に、終了・・・drがツイていないと、こんなこともあり得ますが、基本的なイニシアチブはフランス軍が握っているので、戦術的には十分に楽しめます。史実で敗北しているフランス軍にはかなり厳しそうなバランスですが、砲撃と騎兵チャージが決まると、あっという間に戦線が崩壊するので、もしかしたら、という気にさせれくれるんですよね~。
 
滅びの美学がお好きなみなさん、「赤い夕陽のナポレオン」(CMJ)とともに、落日のボナパルトをともに味わってみませんか?ちはら会では、いつでも挑戦をお待ちしています