今月のソロプレイは、春の戦いにちなんで「パリ陥落1940」(CMJ別冊)です。本体自体はすでにプレイ済みなので、今回は仮想ヴァリアントの「ドイツ逆侵攻1939」です。これは、ポーランド戦開始直後に、フランス軍が西部戦線で攻勢に出ていたら、という仮想設定です。

ルール的には、ほぼ親ゲームを踏襲していますが、「パリ陥落」では連合軍が変動戦力だったのに対し、こちらでは防御側のドイツ軍が変動戦力になっています。かつ、ドイツ軍の増援2ユニットを除き、全てが1ステップです。
国境のジークフリート線と河川防衛線に立てこもるドイツ軍の2級師団に対し、遅まきながら集結を始めたフランス軍が、ルールへの侵攻を図るというものです。
第1ターン、まず、フランス軍の攻勢は、Saarbrucken近郊で始まります。開始時にスタックできているのがここのみであり、かつ、移動-戦闘手順の戦闘比が-1シフトをさけるためには、この攻撃は序盤の定石と行っていいでしょう。

52号のリプレイでは、2ヘクスからの集中攻撃が勧められていましたが、ここで突破をしないと、後方予備が殺到し、以後の展開が厳しくなるので、あえて、1スタックで#2839へ攻撃をかけます。変動戦力も低めとなり、4:1攻撃によって、除去に成功!続く、移動フェイズに小突破を果たします。

続く、第2カポレットで、増援を絶った上で、#2939への包囲攻撃に成功し、突破口の拡大に成功します。これに対し、ドイツ軍は、南部へ増援を集中するとともに、中央部から北部では、河川を利用した予定の防御ラインに、後退をします。

第2ターン、フランス軍は突破口の拡大と増援兵力の投入のために、#2638へ包囲攻撃をかけますが、ここでドイツ軍守備隊が頑強な抵抗を示し(変動戦力で9!)、2:1攻撃でまさかの1/0となります。ここで消耗のリスクを冒すわけにはいかなので、ほぼ全力を投入し、第2カポレットで撃破します。

時間を得たドイツ軍は、後方から予備部隊を投入し、Saarbrucken北東の平地で3枚スタックを組み、防御態勢を固めます。
Saarbrucken正面の防備が堅いと見たフランス軍は、ここではじめて移動-戦闘の手順を選択。戦闘比が-1シフトの不利を承知で、主力を#3040の要塞に向け、電撃的攻撃でここの攻略に成功します。同時に、集結なったルクセンブルク方面でも、河川越しの攻撃を行い、#2732へ1:1攻撃をかけます。

が、ここも、ドイツ軍の守備力が勝り、突破はならず、1/1の消耗となります。ドイツ軍は、すかさず、予備を投入し、侵攻を食い止めます。
正面を厚くされたフランス軍は、第2カポレットも、移動-戦闘を選び、#3141要塞も攻略しますが、後方の荒地にスタック防御をされ、華々しい結果は得られず。

第4ターンも、南部での消耗戦となり、1ヘクスずつの前進はするものの、どうにも突破ならず。敵に消耗を与え、攻撃で第一陣は抜くものの、すぐに予備でふさがれ、膠着・・・う~ん、まるで、第一次世界大戦の塹壕線のような様相です。

第5ターン、激しい消耗戦の中、drの女神がフランス軍に微笑みます。#3139と#3341、#2928へ損害上等で大兵力をぶつける攻勢で、奇跡のハイロールが続き、2個師団の壊滅と引き替えに、ドイツ軍の4個師団が消滅します。

ドイツ軍は戦略予備の1級師団(8-10-6)を投入し、どうにか戦線を維持しますが、変動戦力によっては、いつ、突破が起こってもおかしくない状況に。

が、第6ターン、女神は気まぐれでした。同じ3箇所に攻勢をかけ、全てで2:1攻撃を確保したにもかかわらず、まさかの2/0など、あと1ユニットが生き残ってしまい、突破ならず。ああ、街(ルール)は遠すぎたのか?

最終の第7ターン、もはた、フランス軍の勝利はありえませんが、せめてもの意地で、攻撃を続行。結果、#2928と#3130で、ついに突破に成功します!後方部隊が雪崩れ込み、中央の丘陵地帯で2ヘクスの前進をみます。

第2次攻撃で、ドイツ軍の1級師団も撃破し、自動車化部隊の突進でKoblenz前面まで辿り着きます。また、南方でも耐えきれなくなったドイツ軍がAlsenz川に向けて退却を開始しましたが・・・刻すでに遅し。この時点でゲームエンドになりました。


う~ん、リプレイにもありましたが、ルールへ到着することは、ほぼ不可能なようです。ただ、適切な機動によるブラフをかけることで、どこが正面か誤認させ、兵力集中を防げれば、小突破の可能性は残されています。ただ、これさえも、変動戦力と戦闘drで「運」に恵まれないと厳しいですが・・・ (笑い)。
ともあれ、今回のフランス軍は、無謀な攻撃を避けたため、後半まで戦力を温存でき、イニシアチブを失わなかったことは、効果的だったと思います。あなたも、遠すぎた街の攻略に、挑戦してみませんか?(って、このバランスじゃ、いないだろうな~、笑い)
