今月のソロプレイ第二弾は、連発で「DAGGER THRUSTS:Montgomery」(CMJ) です。史実で行われたマーケットガーデン作戦の状況をもとにしており、モントゴメリー・ファン(って、いるのか??)には堪らない設定です。
 
舞台は、ベルギーからドイツ国内までのかなり広い地域です。勝利条件は、以下の三つで史実と同じ条件ながら、マーケットガーデン作戦だけに囚われないのが、ミソです。
1.スヘルデ河口の確保
2.アルンヘムまでの回廊の確保
3.ドイツ国境要塞(ジークフリート線)の占領
 
主力となるのは第21軍集団で、のべで11個機械化師団各師団+2個機甲旅団を擁します。各師団は、9攻撃力に4ステップ、快速の12移動力を持っています。ちなみに、ドイツ軍の最強の部隊は5戦力師団(2ユニット)です。これに、助攻のアメリカ軍が4個師団+1個騎兵連隊を持っています。
 
ちなみに、このゲームでのシークエンスは、DSPと異なり、両軍とも「移動-戦闘」か「戦闘-移動」のいずれかになります。
 
3つの勝利条件について、それぞれ、数回のソロ演習で確かめ、ソロAARにしてみました。なお、勝利条件は、drによってランダム決定しました。今回の目標は、ジークフリート線の占領。3つの中では、もっとも遠い目標ですが、うまく敵の戦力を分断できれば、十分に可能性があります。
 
第1ターン、連合軍は強力なオーヴァーランを駆使しながら、ドイツ軍の薄い阻止線を切り開いていきます。前衛の消耗した歩兵連隊を除去し、ヘントを占領。その勢いで後方の2個歩兵師団を捕捉し、1ステップロスを与えます。drもよく、非常に順調な滑り出しです。
 
イメージ 9
 
続くドイツ軍ターンは、敵の目標が分からないため、とりあえず、アイントホーフェンの歩兵スタックをスヘルデ河口へ向かわせ、装甲部隊は中間地点で様子を見ます。空挺降下に備えて、アルンヘムには最強の5戦力師団を入れ、国境沿いのアーヘン周辺の歩兵は、ルール川の東岸へ引き上げます。
 
イメージ 10
 
第2ターン、連合軍の空挺降下が実施されます。降下地点はフェンロを中心とした三角地帯!ドイツ国境線が目標か!
 
イメージ 11
 
この空挺堡に合流すべく、第21軍集団はひたすら北上を試みます。機動戦闘を使用してアントワープを占領。後方から機械化部隊が跳躍し、左側面に警戒線を引きながら、オランダに突入します。
 
イメージ 12
 
ドイツ軍は足の遅い歩兵スタックは、そのまま、スヘルデ河口へ向かわせ、残りの装甲部隊等を後退させて、ロール川-マーズ川沿いに、薄いながらも戦線を引きます。
 
第3ターン、快速の連合軍は、遮二無二走って、1個師団がルール川の渡河に成功し、空挺部隊の一部と合流を果たします。
 
一方のドイツ軍は増援を投入して、果敢にも反撃を行い、第101空挺師団に1ステップロスを与えます。
 
イメージ 13
 
第4ターン、敵が迫っていることを察知したドイツ軍は、ここでルール川のダムを爆破!ルールモントまでの川沿いのヘクスを水浸しにします。これで、しばらくは東側側面は安泰になります。
 
ならば、中央部の要塞地帯を占拠せんと、第21軍集団の機械化部隊主力が、次々とルール川下流を越えます。弱小ユニットはMAで駆逐し、主力は#3306に籠もるSS師団スタックを包囲攻撃します。3:1の中比率でしたが、見事にDRを出し、後退不能で全ユニットを除去します。
 
イメージ 1
 
兵力の足りないドイツ軍は、やむなく北は5戦力師団を最後の要塞に籠もらせます。一方、南方では再び、第101空挺師団を攻撃し、3:1でBBを適用して、これを全滅させます。
 
イメージ 2
 
第5ターン、北部での攻勢は続き、最高比率の6:1攻撃で、5戦力師団が損耗します。北部の完全制覇は時間の問題です。
 
イメージ 8
 
これに対し、南部では、ドイツ軍が#3309に陣取る第1ポーランド機甲師団に、大量増援を集結して、3:1攻撃を実施。見事、DRとして、南部の要塞を取り返します。
 
イメージ 3
 
いよいよ、終盤の第6ターン。北部要塞の最後の1ユニットをMAで撃破した連合軍は、返す刀で南下し、要塞の再奪還を狙います。ORで側面を確保すると、5個師団を注ぎ込んで1:1攻撃を行いましたが、これはさすがにAS(膠着)止まり。
 
イメージ 4
 
1/2の確率で踏みとどまったドイツ軍は、メンヒュングラートバッハの三角要塞地帯に立てこもり、最後の抵抗を試みます。
 
第7ターン、南部要塞の完全確保を狙う連合軍は、第21軍集団だけで79戦力(!)に及ぶ物量をかき集め、最も抵抗の激しい#3309要塞に3:1攻撃をかけます。結果はDRで壊滅。さらに氾濫が収まって、やっとルール川を渡河できたアメリカ軍もメンヒュングラートバッハを包囲攻撃し、BBで1個師団を失いながらも、ここを占拠します。
 
イメージ 5
 
残りは、孤立した#3210の荒地の要塞のみ。最終ターンにどうにか連合軍の勝利が見えて来ましたが・・・ここで、ドイツ軍が「戦闘-移動」手順を選択。戦闘ボーナス1シフトを手に入れた北部のドイツ軍が2:1攻撃を敢行。結果はBBとなり、続く移動フェイズに、重戦車大隊を含む4個スタックが突入して、要塞を奪還してしまいました。
 
イメージ 6
 
最終の第8ターン、#3305と#3210の両方を制圧しなければならなくなった連合軍は、兵力配分に苦悩します。南部のアメリカ軍は27戦力しかなく、単独では1:2攻撃がやっと。かといって、第21軍集団を振り分ける余裕はなし・・・下した決断は、イギリス軍・アメリカ軍のそれぞれによる、再奪還攻撃でした。
 
イメージ 7
 
まず、第21軍集団が全兵力を投入して、#3305を攻撃。ここには重戦車大隊(防御時に1シフト)がいたものの、濃密な物量で6:1まで戦闘比を上げ、見事、DEで撃滅します。最後の希望は、アメリカ軍による1:2攻撃で、1/6の確率でDRがありましたが・・・勝利の女神は微笑むはずもなく、AS(膠着)で終了しました。
 
この瞬間に、ドイツ国境線(ジークフリート線)を完全制覇できなかったため、ドイツ軍の勝利が確定しました。
 
drによっては、十分に可能性がありましたが、DSPといい、楽には勝たせてくれませんね~。両方とも後一歩まではいったわけなので、そういった意味では、バランスは良好です。なれれば、1時間半ほどでプレイできますので、手軽に「運命の9月」を楽しむには、双方ともよいアイテムかと思います。