今月のソロプレイは、もう一つのマイブームである中国史から、「春秋戦国」(GJ)です。有名な三國志よりもはるか以前、古代中国の様々な王朝の遍歴を描いた「史記」の世界を描いたアイテムです。
 
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1ターンはなんと60年!よって、全ての登場人物は、1ターンで寿命を終えます。かつて、1ターン10年の「英仏百年戦争」(GJ)で、人の入れ替わりの激しさに驚いたものですが、それをはるかに凌ぐスケール。まさに、古代中国の王朝絵巻といってもいいかも。
 
手順は、戦略級ながら、非常にシンプルです。カップから国名チットを引き、その国が活性化します。天命-外交-生産-移動-戦闘-人物の再配置を行います。
 
このゲームでは、人物がいなければ、軍隊は移動できません。各国で保証されたのは、君主1名のみ。よって、人物の確保が重要ですが、完全にランダム・イベント頼みです。
 
また、天命チットが枠外に出るとターンエンドになるので、最短で2フェイズ、最長は理論上は永遠に(!)ターンが続くことになります。国名チットを引ききると、もう一度、カップに戻して、エンドになるまで続けます。
 
これにより、ゲームは非常に流動的に。ほとんどの国が動けずにターンが終わることもあれば、多くの人物が登場して激しい攻防により、1ターンで盤面が一新することも・・・。
 
また、登場人物が個性的で、基本的な采配・内政・外交に加え、様々な特殊能力を発揮できます。
・初めの戦闘drを全て命中にできる「百発百中」
・讒言を起こせる「走狗煮」
・それを防ぐ「管鮑交」
・ダブルムーブを行える「日暮道遠」
・生産をする代わりに、人材登用ができる「鳴かず飛ばず」
・移動/戦闘の代わりに、自動的に8戦力を得る「臥薪嘗胆」
 
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中でも強力なのが、高い外交値を持つ人物で、1d6して能力値以下が出れば、敵の同盟国を中立化したり、寝返らせたり(!)と、強烈な威力を発揮します。ちなみに、外交値4(!)と最も高いのが、縦横家として名高い蘇秦と張儀。敵修整-1をしても、1/2の確率で、中立化や寝返りが可能です!後の諸葛孔明の「舌先三寸の計」も、真っ青ですね。
 
ユニットには、生産に5戦力もかかる戦車/騎馬がありますが、基本は歩兵です。歩兵の戦力分(最大で5まで)のdrをして、指揮官の采配値以下ならば、命中します。この時、戦車/騎馬があれば、最大2ヒットまでの追加ダメージが与えられます。あくまで、追撃兵力としての扱いです。
 
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全ての国土を失い、戦力が消滅すると、その国は滅びます。逆に言えば、国を失っても兵力さえあれば、王朝は存続するわけです。また、一度、滅んでも、亡国再興で復活もあり得ます。
 
ゲームは、9ターン終了時に、領地合計の大きい陣営が勝利します。また、途中でいずれかの陣営が全滅すると、終了です。天命と国・人物チット引きによっては、けっこう、あり得えます。
 
今回は、春秋時代からスタートのキャンペーンです。ゲームの準備で、決定した両陣営は、以下の通りです。
青陣営…楚(本国)、呉・秦(同盟国)
赤陣営…晋(本国)、斉・燕(同盟国)
 
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第1ターン、まず、動いたのが晋。いきなり、人材登用で墨子(戦闘力2!)が来ます。が、特殊ルールで攻撃には使用できないため、東方へ勢力の拡大をします。
 
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次が、楚となり、戦車生産のイベントになります。予想外に戦力が充実したので、すかさず、隣接エリアの魏に侵攻!晋の王都を墜とし、戦力を拡大します。と、ここで早くもターンエンド。
 
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打って変わって、第2ターンは各国が激しい流動を見せます。第1フェイズに楚のダブルムーブとなり、晋を追い詰めます。
 
第2フェイズは、始めて斉が動き、先制とばかりに、呉に侵攻して、ここを占領します。が、国土を失った呉に、伍子胥(絶妙なタイミング!)が登場し、ダブルムーブで中原に呉を再興します。
 
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続いて、青陣営が続きます。滅亡寸前の晋は、一旦、中山へ領土を確保し、後背地を確保します。青チットで活性化した斉は、呉がいなくなった南部に領地を広げます。
 
その後、ほぼ、両陣営が同数のチット引きになりますが、蝗害や蛮族への対応に追われ、戦闘はなし。第10フェイズで、エンド。
 
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周を挟んで、青陣営と赤陣営が対峙しています。領地数では、10:8と青陣営がやや有利です。
 
第3ターンは、青陣営の猛攻で幕を空けます。第2フェイズ、帝都周を収める呉に対し、斉が主力を投入し、ここを奪取。
 
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第4フェイズ、敗走する呉を追って、燕軍が南下し、韓でこれを撃破!呉はまたも国土を失い、西楚へ逃げ込みます。ついていないことは重なるもので、やっときた手番でも、呉は蝗害となり、風前の灯火に。
 
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第5フェイズ、国力を回復した晋が、宿敵秦へ侵攻!激戦の末、秦軍を打ち破り、秦は蜀へ敗走します。この時点で赤陣営の領土は、わずか3に減り、挽回は困難と思われましたが・・・。
 
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ここから、赤陣営の反撃が始まります。第7フェイズ、兵力を蓄えた楚が、晋が居すわる秦へ逆襲!名君荘王に率いられた楚軍は圧倒的で、一撃で晋軍を全滅させます。
 
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第8フェイズ、返す刀で韓に向かった楚軍は、燕軍を撃破!さらに、第10フェイズまで追撃し、これを半壊させます。
 
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息を吹き返した秦が、東楚を奪還したところで、ターンエンド。一時は、崩壊寸前まで行った赤陣営が、楚の荘王の超人的な活躍で、領地数5:10と大逆転します。
 
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