久々の「今月のソロプレイ」は、年末に向けてにわかにスパートに入った、仮想戦ジャンルで「戦艦の戦い」(CMJ)S13「竜頭蛇尾」です。ワシントン軍縮条約が不調に終わり、日米の建艦競争が続いた後、ついに両国が20年代に激突するというIFものです。このあたりの設定は「オレンジ計画」として、いくつかのアイテムが出ています。今回のシナリオは、その前哨戦にあたる巡洋戦艦同士の砲撃戦になります。


セットアップは固定で、スタート。薄暮と言うことで、第1ターンの視認距離は10ヘクス。お互いに視認できない距離でしたが、アメリカ軍が観測機の発進に成功!長距離から一方的な砲撃を行います。さすがに精度は高くなかったのですが(-3修整)、幸先よく、高雄1Wを与えます。

第2ターン、両軍は5ヘクスの距離を保ち、同航戦に。主力艦艇数ではアメリカが優るものの、日本軍は主砲の口径と乗組員(優秀)で有利です。日本軍は着実に命中弾を出すものの、当たり所が悪く(損害drが低すぎ)、レンジャーに1Wのみ。対するアメリカ軍は、赤城とCLに1Wずつを与えます。左回頭で逃げる日本軍を追って、アメリカ軍も回頭。

第3ターン、日本軍の後衛とアメリカ軍の前衛の距離が4ヘクスになり、砲撃は激しさを増します。条件はほぼ同じでしたが、ここでもアメリカ軍のdrが冴え、高雄に2W1Sを与え(これで一時的に砲撃不能に)、CL及びDD2にも大きな損害を与えます。一方の日本軍の攻撃結果は、先頭艦に1Sのみ。

第4ターン、速度が落ちた日本艦隊に、アメリカ軍が追いつき、至近距離での砲撃戦により、両軍に甚大な被害が出ます。これまで一方的に叩かれるばかりであった水雷戦隊が決死の突撃を行い、ユナイテッド・ステイツに魚雷を命中させるなど、善戦します。が、いかんせん、主力艦数の違いから、このままいけば、日本軍が先に消耗し尽くすのは明らかです。

第5ターン、損害により速度がまちまちになった日本軍の戦列がばらけ始めます。アメリカ軍は高速を生かして、敵を追い抜きながら、砲撃を実行。落伍した駆逐艦隊が全滅し、後衛に被害が集中します。

第6ターン、敵が猛追するのを見越して、日本海軍は一斉に左回頭し、アメリカ軍の背後を駆け抜け、一時的に距離をとることに成功します。

第7ターン、夜間に紛れて逃走を図る日本軍ですが、速度の回復しない後衛が再び、追いつかれ、集中射撃を浴びます。

第8ターン、このままでは全滅しかねないと判断した日本軍は、速度の落ちた損傷艦を南に向かわせ、ほぼ無傷で生き残った赤城と愛宕を全力で東進させます。案の定、損傷艦が捕捉され、ついに巡洋戦艦高雄が撃沈されます。

と、ここで待ちに待った日本軍の主力艦隊が登場します。ダメコンに成功しているため、機能は維持しているものの、少なからずの損害を受けているアメリカ艦艇は、一斉に転進し、北への離脱を始めます。前衛のサラトガとコンスティテューションのみが、もう一撃だけ、加えようと、進路を維持しますが・・・。

第9ターン、深入りしすぎた先頭のサラトガに、日本戦艦隊の星弾砲撃が集中!2Wの損害が出ます。隻数で6:2と完全に逆転され、ここにいたり、サラトガとコンスティテューションも北への退避を始めます。

第10ターン、攻守入れ替わりで逃げるアメリカ軍に、日本軍の正確な射撃が降り注ぎ、サラトガに機関部に損傷!速度が低下します。

第11ターン、逃げる術のないサラトガに砲撃が集中し、損害は3W2Sに!(沈没一歩手前)ここにきて、ダメコンも効果を上げず、もはや万事休す。
最終ターンに、サラトガは6隻の集中砲撃を浴び、アメリカ軍の初の沈没艦となります。が、この犠牲により、他の5隻は北方からの離脱に成功します。

ここで、ゲームエンド。VPを調べたところ・・・
<撃沈>
帝国海軍 …55点(サラトガ)
太平洋艦隊…115点(高雄、CL1、DD1、DD2)
<損傷>
帝国海軍 …15点
太平洋艦隊…13点
<合計VP>
帝国海軍 …70点
太平洋艦隊…128点
よって、太平洋艦隊の勝利。
<撃沈>
帝国海軍 …55点(サラトガ)
太平洋艦隊…115点(高雄、CL1、DD1、DD2)
<損傷>
帝国海軍 …15点
太平洋艦隊…13点
<合計VP>
帝国海軍 …70点
太平洋艦隊…128点
よって、太平洋艦隊の勝利。

沈没艦の多さから言って、妥当な結果でしょう。アメリカ軍は数の多さを生かして押しまくってVPを稼ぎ、増援が出てきたら離脱、という作戦が奏功しました。日本軍は、水雷戦隊がほとんど役に立たなかったことと砲撃drの低さから、苦戦となりました。小艦艇は荒天のため4移動力しか発揮できず、そのくせ、VP的には巡洋戦艦1隻に近い得点となるので、登場させない方がいいのかも?!
仮想戦ゆえ、希望が多いとは思えませんが、S15「ア・ビッグ・ガン・エピック」とともに、いつでも挑戦を受けますよ~。