今月のソロプレイ第三弾は、WWⅡ太平洋海戦アイテムから、「戦艦の戦い」(CMJ)のシナリオ10「スリガオ海峡突入」です。いわゆるレイテ海戦の唯一の水上砲撃戦であり、アメリカ軍が完勝した戦いです。
 
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この原因は、兵力を見れば一目瞭然です。
日本軍:戦艦2隻、重巡3隻、駆逐2戦隊
アメリカ軍:戦艦6隻、重巡4隻、軽巡2隻、駆逐5戦隊
 
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戦艦・巡洋艦・駆逐艦の全てにおいて兵力差は2倍以上。さらに、アメリカ軍戦艦の3隻はレーダー射撃が可能です。
 
第1ターン、日本軍戦艦隊に、アメリカ軍駆逐戦隊が襲撃をかけるところから、ゲームは始まります。闇夜を突いて忍び寄ったアメリカ軍駆逐戦隊が、戦艦隊の両舷に迫ります。その距離、わずか3ヘクス!山城・扶桑及び護衛の最上と駆逐戦隊が、近距離から猛烈な砲撃を浴びせ、1駆逐戦隊を撃沈!
 
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が、残りの2戦隊が決死の雷撃を放ち、このうち、一つが扶桑に命中!2Wの損害を与えます。
 
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幸いにして速力に影響がなかった戦艦隊は、移動フェイズで全力を挙げて前進します。一方、アメリカ軍のDD4は離脱したものの、殊勲のDD6は大胆にも敵の後方に回り込み、接触を続けます。
 
第2ターン、未だ、主力のオルテンドルフ戦艦隊とは距離があるので、日本軍は、雷撃位置を占めんと西から接近中のDD2を砲撃します。主砲を含む集中砲火で、DD2は大破(2W/2S)となります。
 
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このままでは埒があかないと判断したオルテンドルフ艦隊は、一斉転進をかけ、日本軍に接近します。これを見た日本軍も敵の頭を押さえる、いわゆる丁字戦法に出ますが・・・。
 
運命の第3ターン、ここまで煌々と輝いていた月明かりが雲間に消え、視界はわずか6ヘクスに・・・なんたる不運。敵主力を見失った日本軍に対し、オルテンドルフ艦隊はレーダーと星弾を元に砲撃を開始します。目標は、全艦とも山城!
 
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6隻の戦艦から放たれた36cm砲弾が山城を莢叉し、命中弾が連続します。その結果、速力に変化はないものの、山城は一時的に攻撃力を失う打撃(3W)を受けます。さらに先導の最上にも、ポートランドと軽巡の砲撃が集中し、大損害(2W/2S)となります。
 
日本軍は、戦艦の主砲・副砲でDD5と軽巡を中破しますが、火力の差は圧倒的です。
 
速度を生かしてなんとか突破を図りたい日本軍は、北西へと進路を向けます。アメリカ軍もこれに追従するように、接近航路を選択します。
 
第4ターン、主力艦同士が3-5ヘクスにいる至近距離で、混戦となります。副砲群が接近するDD5を捉え、これを撃沈します。さらにアメリカ軍戦艦4隻が再び山城を叩き、艦橋にヒット!またも3Wまで追い込みます。やっと、ダメコンが効果を発揮し始めた扶桑を、戦艦2隻が襲い、こちらも3W !日本軍の戦艦は、一時的に反撃の手段を失います。が、未だ、航行に支障なし!これぞ、天佑か?!
 
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日本軍も扶桑が同時砲撃でカルフォルニアに1W/1Sを与えます。また、DD3へ重巡と駆逐戦隊の砲撃が命中し、2Wとなります。
 
第5ターン、夜戦は最高潮に達します。鼻先をかすめた日本軍に対し、アメリカ軍の戦艦隊が全艦振りきりの80火力で砲撃を実施します。その結果、ついに扶桑・山城両艦とも、速度が低下します(3W1S)。また、混戦の中で、全副砲と重巡、軽巡からの集中砲撃を浴びていた最上が、ついに力尽き、撃沈されます。
 
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日本軍も必死の反撃をしますが、元々に少ない火力を損害で減少され、効果薄。唯一、山城の副砲が損傷を受けていたDD2に、引導を渡すのがやっとです。
 
一方、戦場の中央付近では、後方から駆けつけた那智/足柄隊とアメリカ軍の支隊で、重巡隊同士の激戦となります。戦力的には、アメリカ軍がやや有利な程度でしたが・・・2ヘクスの至近距離で同航戦を開始した両軍に、練度の差が大きくものを言いました。正確無比なアメリカ軍巡洋艦の砲撃で、那智/足柄が轟沈!DD6も中破(2W1S)の損害を受けます。
 
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日本軍の砲撃と必殺の酸素魚雷で、アメリカ軍の2隻の重巡も被害を受けますが、ともに小破(2Wと1W/1S)に留まります。
 
この時点で日本軍で生き残っているのは、大破した戦艦2隻と中破の駆逐1戦隊のみ。
 
第6ターン、上部構造物を著しく破壊され、それでも海峡突破に向けて前進する2戦艦に対し、オルテンドルフ戦艦隊は容赦ない砲撃を浴びせます。数えられぬほどの命中弾を受けながら、なおも前進を続ける山城/扶桑。撃っても撃っても沈まぬ両艦に、アメリカ軍の中に畏怖の念が生まれます。
 
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恐るべき耐久力を発揮した両艦でしたが、遂に破断点が訪れました。第7ターン、4隻からの水平射を浴びた山城が、浮力を失い、転覆し、沈没。
 
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翌第8ターン、戦艦6隻+軽巡1隻の信じられないほどの射撃を浴びた扶桑が、猛烈な爆発を起こし、あたりは轟々たる爆音と煙に包まれます。それが明けた時、もはや、日本軍の姿はありませんでした。
 
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唯一、生き延びていたDD6も山城と同時刻に、重巡隊の包囲を受けて、爆沈。ここに、レイテ海戦最大の砲撃戦が幕を下ろしました。
 
勝利得点は
アメリカ軍:232VP(全艦撃沈)
日本軍:59VP(駆逐艦2戦隊撃沈、その他損害あり)
で、アメリカ軍が圧勝しました。
 
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ただし、劣勢の日本軍も大いに健闘し、駆逐艦2戦隊撃沈という史実以上の結果を収めました。