第二戦は、GW例会で対戦希望の「RUN SILENT,RUN DEEP」(3W)から、シナリオ10「ヘルメス対スプレンディッド」です。このシナリオは、地中海でのイギリス潜水艦とドイツ駆逐艦の対決を描いた珍しいものです。ちなみにドイツ海軍の対潜クルーが乗り込んでいるヘルメスは、もとはギリシア海軍籍(!)だったりします。陣営は、mitusが枢軸軍(駆逐艦)で、Tommyさんがイギリス軍(潜水艦)です。

序盤は、両軍が慎重に行動し、ともに攻撃はなし。ヘルメスも雷撃を避けるため、高速航行を行っていて、探知できず。スプレンディッドは、敵の動きが読めず、雷撃の機会を待ちます。
イギリスの潜水艦が、ついに雷撃をしたのは、第5ターンでした。敵駆逐艦の動きを想定して広角に魚雷を放ちましたが、ヘルメスは巧みな高速ステップでこれを躱します。

と、ピンチの後にはチャンスありで、第6ターンにヘルメスが敵潜の探知に成功します。雷撃を見舞わんと、速度を上げて接近しましたが・・・ああ、無情にも次ターンに接触が途切れてしまいます。

その後、速度を落として探知を試みるも、drも優れず、変温層の下に潜り込んだ敵潜を見つけることができません。
時間だけが過ぎていき、終盤の第11ターンに、やっとスプレンディッドを再発見します。が、4メガヘクスほど離れており、かつ、スプレンディッドには再装填を終えた魚雷が待ち受けます。

やむなく、増速をしたところ、またも接触が途切れましたが・・・残りはあと3ターンで、敵も魚雷発射をためらっています。ならば、一か八か!敵の動きを読んで、最大戦速での爆雷攻撃を決断します。
第13ターン、(後から知ったのですが)雷撃位置を求めて接近中のスプレンディッドに向かって、ヘルメスが突進をかけます。余りの高速に雷撃する間もなく、その直上をヘルメスが通過。と、乾坤一擲で放った爆雷が同深度で炸裂!船体に大きな損害が発生し、スプレンディッドは浮上を余儀なくされます。

第14ターン、少しでも距離を置きたいスプレンディッドが退避に移るであろうことを、ドイツ海軍の対潜クルーは読んでいました。最大戦速のまま、180度ターンをかけると、再び、高速での爆雷攻撃!またも同深度で炸裂した爆雷により、ついに船体が崩壊し、撃沈!史実通り、ヘルメスの勝利で幕を下ろしました。

いやー、半分以上は勘でしたが、本当にうまくいきました。実は、高速爆雷戦術は、以前から考えていたものです。これまでの対潜では、対潜艦艇が探知のために速度を落とした瞬間を狙われていました(自分もそうやっていました、笑い)。最近は潜水艦側の技倆も上がっており、わずか1-2隻程度の護衛艦艇では、まず、戦果を上げられません。
そこで、探知に成功したなら、敵の動きを想定して、一か八かの高速爆雷攻撃を行うことにしました。艦速を上げることにより、魚雷を当てにくくなり、爆雷の退避コースも読みづらくなると考えました。
命中はまさに僥倖だったのですが、前ターンに接触が途切れたため、敵が攻撃のため、接近して来るであろうこと、最後の探知位置からおそらく射角をとるため、駆逐艦のやや右舷にいるはずと予測を立て、あとは一か八かの爆雷投下。
第13ターンに、Tommyさんがつい洩らした「まずい!」の一言に、攻撃の成功を確信しました。退避に移るだろう敵のルートを読んで、行った2回目の爆雷が、またもビンゴとなり、望外の勝利となりました。いやー、護衛艦1隻で、潜水艦を沈めたのは、はじめてです。
潜水艦戦としては最もシンプルであり、ややゲーム的なテクニックもありますが、それを補ってあまりある「腹の探り合い」がたまらないアイテムです。20あるシナリオも、これで15点までプレイできたわけで、ぜひ、次回のちはら会でも再戦したいものです。希望は、最後のビッグシナリオのS7「SC104船団」かな・・・。