バルジの激戦の余韻に浸っていると、Dasreichさんから「最近、ハリコフが面白いんですよ」とのこと。手軽にSLGを楽しめるように発売された「ドイツ戦車軍団」(CMJ)の一作で、ハーフマップで激しい機動戦が行われる佳作です。「いやー、懐かしい」
自分もかつてはかなりやり込んだものでした。早速、再版マップを見つけたのですが、ユニットが不明。ならば、ここはオリジナルで、とオレンジが目に付く原版ハリコフで対戦することになりました。陣営は、ドイツ軍を希望でDasreichさんが、ソ連軍をmitsuが担当します。
序盤、ソ連軍は規定の前進計画に従って、突進をします。目標は、ドネツ河の渡河点とその先の鉄道線。南部と北部には最低限の部隊を回し、残りは全て、中央部に投入し、スチームローラーでドイツ軍を圧倒し続ける作戦です。かつては、兵力を各方面に平均投入して、各個撃破に合うことが多かったのですが、Double Charge誌の作戦研究から、この作戦でソ連軍常勝となりました。今回のDasreichドイツ軍の作戦は、どうか?

第3ターン、無事に渡河点を通過したソ連軍は、南西に向かって戦線を広げながら、前面で攻勢に出ます。AEさえなければ低比率攻撃もOKと、可能な限りの攻撃ラッシュをかけます(うまくDRとなれば、次ターンはそのユニットは行動できないので、戦線を揺さぶるために有効な戦術です)。

ドイツ軍の果敢な反撃もあり、はじめこそ、戦線は動かなかったもの度重なる強襲に、ドイツ軍の兵力が激減。徐々に戦線が後退し、第6ターンについに主鉄道線に到達します。

すっかり増援ルールを忘れていて、2個装甲連隊が背後に進入する珍事もありましたが、大勢に影響はなく、そのまま、最終ターンまで南部での攻勢を継続できました。

ドイツ軍もSS装甲師団を持って、ハリコフ解放と中央部への進出まで行きましたが、勝利得点都市には届かず。ソ連軍の圧勝になりました。

「なんとかドイツ軍に手はないか?」第二戦は陣営を入れ替えて、ドイツ軍をmitsuが、Dasreichさんがソ連軍を担当します。
mitsuの防御作戦は、当たり前ですが、手堅い二重線線防御。戦線の屈曲部や直線では、1ヘクスおきの戦線を張らざるを得ませんが、そのままだと敵の2ヘクスの前進で包囲攻撃されることが増加します。そのためには南部から中央部にかけては二重線線を引き、敵の進撃を鈍らせることが有効、と判断しました。
混乱した部隊のローテーション次第では、前面に2戦力ユニットが出ざるを得ないこともありますが、最大比の6:1でも1/3の確率でDRとなることを考えると、部隊の損耗は少ないはずです。この戦線の維持には、少なくとも前線ユニットの2倍+予備が必要となる点で、反撃のための兵力を集めにくくなるのはやむなしです。
序盤、ソ連軍は定石の南西への突進を行います。うまく渡河点を圧迫できたことで、敵の前進が遅れ気味になり、部隊の損失も想定内に収まります。

ソ連軍は執拗に南部戦線に強襲をかけますが、ドイツ軍はローテーションを守り、第5ターンまできっり守備をします。

反撃に移ったのは、その後半から。盤端Dから登場した装甲部隊を持って、中央部を撃破。

北か南か迷ったものの、そのまま、南部の部隊と合同でソ連軍主力に殴り込みをかけます。ソ連軍も最も濃度の高い戦線故に、低比率ながら果敢に反撃を実施。


損害数ではドイツ軍に分があり、この方面のソ連軍の1/3が壊滅したものの、南部都市の奪還は成らず。第一戦よりもVP差は少なかったものの、やはりソ連軍の圧勝でした。

やはり手練のソ連軍相手だと、勝利条件的には厳しいですが、二戦ともドイツ軍も十分に戦えることが成果でした。
