「アルンヘム」の連戦を終えたところで、いのさんが一言。「ああ、『ビルマの落日』は持ってきてる?」!!まさか、あんなマイナーアイテムに希望があるなんて!(失礼)すると、観戦していたsawadaさんまで、「自分も持っていますよ~」と、俄然やる気に。急遽、車を飛ばして、自宅から取ってきました(笑い)。

「ビルマの落日」(GJ)は、その名の通り、援蒋ルートの打通とビルマ解放狙うを連合軍の攻勢を扱います。ちょうど、今年は70周年にあたります。ゲーム初期には、帝国陸軍も悪名高きインパール作戦など攻勢を取れる状況にあります。VPの関係上、日本軍はアラカン、マニプール、雲南のいずれかで攻勢を取らざるを得ません。
システムは行動ポイントを軸にしていて、毎ターン受け取る「物資」を消費して、任意の部隊を活性化し、行動を行います。日本軍は第1ターンを除き、8ポイントを受け取れます(師団にすると4個師団相当を活性化)。対する連合軍は、はじめこそ、10ポイントですが、毎ターン、+1されて、最終第12ターンには、倍の20ポイントを受け取れます。
シークエンスは、補充-補給-活性化-回復-作戦(移動/戦闘)となります。作戦フェイズが独特で、ステップロスをすることで日本軍は最大で3回、連合軍は2回の移動/戦闘が行えます。
これに、移動力消費の激しいビルマ独特の地形や、活性状態の師団のみが持つZOC(日本軍は旅団も)、簡単に作れて戦闘で1ステップを吸収できる陣地など、シンプルながらヴァリエーションの広い展開となります。 さらに日本軍には、戦闘時に1ステップロスに付き+3シフト(!)ができる強襲、連合軍には空軍による±1の戦闘dr修整か空挺降下/補給、ベンガル湾での強襲上陸など、陣営ごとの特別ルールが雰囲気を盛り上げます。
それほど難しいわけではありませんが、独特なシステムのため、初見では展開が見えにくいようです。が、慣れてくると、十分なデヴェロップメントを経ていることもあって、丁々発止の駆け引きを楽しめます。
「日本軍は厳しいよ~」といういのさんの感想に応えて、mitsuが帝国陸軍でビルマ防衛を担当します。
序盤、日本軍はアキャブとインパール方面で攻勢を開始します。狙うはインド国内の都市占領ですが、たとえできなくても、隣接して居すわることで毎ターン1VPを得ます。また、同時攻勢に出ることで、序盤は物資ポイントの少ない連合軍の対応を限定し、いずれかでVPが上げられるはず。
第1ターン、アキャブ方面では、前線のインド師団を歩兵師団が包囲し、DR(Nが包囲により上昇)で1ステップを奪います。インパール作戦では、3個歩兵師団がチンドウィン河に迫ります。その他の戦線では、戦闘比率を上げられないように後方の部隊が前線を強化し、陣地構築に励みます。
第2ターン、チンドウィン河を越えた日本軍は、インパール東部にいた敵歩兵師団を撃破すると、第3フェイズにインパール市街地に攻撃をかけます。1:2だった戦闘比を、2回の強襲(+6コラムシフト!)で一気に6:1に。1/2の確率で占領でしたが、惜しくもDR(ステップロスに留まります)。

連合軍もこの方面に兵力を集結し、ただちに反撃に移ります。消耗尽くした1個師団(1個連隊相当)に対し、4:1攻撃をかけましたが、まさかの失敗。すぐさま、塹壕を掘った日本軍に手間取り、これを排除するのに、2ターンを献上します。日本軍は2VPを獲得し、さらに手が回らないアキャブ方面で毎ターン、VPを蓄積していきます。
あとは守るだけと、戦線を整えた日本軍は後方からの増援と補充を投入し、各戦線を強化します。連合軍も最後の攻勢に向けて物資の蓄積に励みます。

戦局が動いたのは、雨期明けの第9ターンでした。ため込んだ膨大な物資を使って、連合軍がアキャブと雲南方面で反撃に出ます。航空機を投入した戦闘により、永らくコサックバザールに隣接していた1個師団が壊滅。雲南方面も1個連隊の消耗を喰らいます。

が、後方に引いた陣地が健在で、アキャブこそ、明け渡したものの、補充により前線をキープします。結局、主要陣地帯を抜けずに、連合軍の攻勢が終了します。結果、日本軍10点:連合軍2点で、帝国陸軍の勝利となりました。

その後、観戦武官のsawadaさんが日本軍で、mitsuが連合軍で第二戦(作戦研究)に入りました。
連合軍が全力でインパールを守備する作戦をとると、「いろいろと考えることがありますね」とああでもない、こうでもないとユニット捌きを研究し、第2ターンのインパール奪取(できるかもしれない)作戦を実践しました。sawadaさんには珍しく好drで(失礼!)、なんと1/6の確率をこじ開け、インパールを占領!

2個師団は消耗し尽くしますが、「10VPが入るなら賭ける価値はある」と確認しました。となると、連合軍の作戦を研究したくなるわけで・・・。今回は時間切れだったので、ぜひ、次回以降にもプレイしたいものです。