今月のソロプレイ第2弾は、仮想戦の「プラン・オレンジ」(CMJ)から最大のバトルシナリオ2「アルマゲドン」です。
この仮想アイテムのクライマックスを描いた戦術級で、両軍合わせてすさまじい数の艦艇が凌ぎを削ります。その規模は、太平洋のジェットランド海戦と言ってもよいでしょう。

<日本軍>
戦艦…6隻
高速戦艦…5隻
軽巡…8隻
駆逐艦…33隻(11ユニット)
<アメリカ軍>
戦艦…8隻
巡洋戦艦…2隻
軽巡…4隻
駆逐艦…30隻(10ユニット)
アメリカ軍には、第2ラウンド以降の増援として、以下の艦艇が登場できます。
戦艦…3隻
重巡…2隻
駆逐艦…12隻(4ユニット)
 
この全艦について、砲力・船体耐久力・速度・雷撃力の管理をするわけですから、尋常ではない作業量です。さらに、砲撃・雷撃時にはどの艦艇がどれを目標にするのか、指定するわけで、大いに混乱します。このために追加の目標マーカーを作成し、指定を明確にし、プレイアビリティを上げています。
 
まず、セットアップですが、アメリカ軍は主力戦艦8隻を中央に配置し、南北の隣接ヘクスに巡洋戦艦及び軽巡、駆逐艦を配置します。続いて日本軍は、駆逐戦隊を目標に、南部に集中配置をします。
 
第1ラウンドの第2カプレット、日本軍は戦艦隊の長距離砲撃を実施し、初弾を駆逐艦隊に浴びせます。この超長距離砲撃によって、いきなり、駆逐艦4隻が沈没し、7隻が砲撃能力を失います。
 
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第3-4カプレット、低速故に動けぬ敵主力艦隊に対し、日本軍は全艦で突進をかけます。が、いまだ、主力艦隊まで3ヘクスに距離があり、日本軍の索敵は失敗。
 
対するアメリカ軍は発見に成功し、第5カプレットに日本軍の戦艦隊に一方的に砲撃を浴びせます。のべ7ヒットを命中させ、長門以下5隻の戦艦にそれぞれ1-3ダメージを与えます。主力を発見できなかった日本軍は、やむなく駆逐艦に砲弾を集中し、さらに1隻を撃沈、3隻を砲撃不能にします。
 
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続く、第6カプレット、アメリカ軍は軽艦艇を後退させ、代わりに巡洋戦艦隊を前進。これを見た日本軍は、水雷戦隊を先発させ、雷撃戦の準備に入ります。
 
第8カプレットの砲撃戦は、戦艦同士による超長距離砲撃戦になります。ここではアメリカ軍のdrが冴え、前回を凌ぐ10ヒットを命中させます。対する日本軍は7ヒットで、徐々に損害を与えるものの、両軍とも未だ、軽微な被害に留まります。
 
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第9カプレット、やっと主力(速力1)が移動可能になったので、アメリカ軍は増援の期待できる北西方向に後退。日本軍はこれを全力で追いかけ、第11カプレットは前回同様の超長距離砲撃戦に。ここでのdrは互角で、日本軍は10発を、アメリカ軍は9発の命中弾を出します。
 
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第12-13カプレットも、逃げるアメリカ軍に追う日本軍と同様の展開となり、第14カプレットの長距離砲撃を経て、第1ラウンドが終了します。
 
この結果、第1ラウンドの両軍主力の損害は
日本軍…主砲損害14、副砲損害10、船体損害9
アメリカ軍…主砲損害3、副砲損害8、船体損害10
となり、アメリカ軍が優勢ですが、もとより攻撃力・隻数とも日本軍が多いので、差が縮まった程度です。
 
第2ラウンド、50%の確率でしたが、ここでのアメリカ軍増援はなし。ならば一気に決着をつけんと、日本軍は水雷戦隊を先導に、敵への突進を行います。砲撃距離が中-近距離になったため、命中率が2-3倍になるとともに、砲撃力自体も上昇し、戦場は濃厚な砲煙に包まれます。
 
第2カポレット、日本軍が放った砲弾25発が命中し、インディアナとモンタナの機関を直撃!ただでさえ、低速な両艦の速力は1Sに低下します(これは、各ラウンドに1ヘクスしか動けない状態です)。さらに、戦艦尾張が単艦でウエスト・ヴァージニアに5発の命中弾を出し、クリティカル・ヒットを含め、甚大な被害をもたらします。
 
対するアメリカ軍の砲撃も熾烈を極め、なんと日本軍を上回る32発を命中させます。単純計算でも各艦に平均3発以上の命中であり、メリーランド、インディアナ、モンタナが全て致命的命中を与え、尾張、金剛が速力1に低下します。
 
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続く、5カプレットに両軍はさらに激しい洗礼を受けます。主砲弾の命中が日本軍で34発(!)を数え、テネシー、カリフォルニアが1Sに、コロラドに至っては航行不能(DIW)に陥ります。対するアメリカ軍も43発(!)という驚異的な命中弾を出し、陸奥、愛宕、比叡、榛名が速力1に、金剛がDIWとなります。同時に小艦艇同士の近距離戦も起こり、約1/3以上の駆逐艦が撃破されます。
 
真の破壊は、その直後に訪れました。砲撃を潜り抜けた駆逐艦、軽巡による一斉雷撃!その数は、日本軍が74発、アメリカ軍68発(!)という、史上最大の魚雷攻撃となります。速力が落ちていた艦も多く、放たれた悪魔の弾頭が次々と戦艦に命中します。
 
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その結果、コロラドが損害に耐えきれず、撃沈。さらにのべ36ダメージに及ぶ船体ダメージにより、カリフォルニア、メリーランド、ワシントン、ウエスト・ヴァージニア、モンタナの5隻がDIWに。一方の日本軍は巧みな操艦が冴え、船体ダメージは20に留まります。
 
まさに、史上最大の雷撃戦!このカプレットが終わった時点で
日本軍…DIW1隻、速度低下5隻
アメリカ軍…沈没1隻、DIW5隻、速度低下2隻
という、驚愕の結果となりました。
 
第8カポレット、損害のため砲撃力が落ちていましたが、近距離とDIWによる命中率の上昇で、両軍とも31発ずつの命中弾を出します。これにより、DIWだったカリフォルニア、インディアナが沈没。軽巡一隻と駆逐艦10隻も海の藻屑と消えます。日本軍の損害も甚大で、ついに金剛が沈没。続く、第二次雷撃により、長門も後を追います。
 
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第11カポレット、両軍の攻撃力はほぼ変わりませんが、低速力からDIWになる艦艇が続出したアメリカ軍が、不利な修整を受けるようになります。+16%の命中率追加は強力で、アメリカ軍の被弾26発に対し、日本軍は16発と明らかな差が生じ始めます。結果、ワシントン、ウェスト・ヴァージニア、テネシーが水没します。一方、日本軍の沈没は愛宕、比叡となります。
 
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以後、この状況は変わらず、第14カポレットに、モンタナとコンステレーションが、撃沈されます。
 
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第2ラウンドの両軍主力の損害は
日本軍…沈没4隻、DIW2隻、通常航行5隻
アメリカ軍…沈没8隻、DIW1隻、通常航行1隻
となり、アメリカ軍の生き残りはわずかに2隻に。
 
第3ラウンド、遅れていたアメリカ軍の増援が登場しますが、刻すでに遅し。速度が低下したアメリカ軍に対し、生き残りの日本軍7隻が集中砲火を浴びせ、第5カポレットまでに主力艦隊の全艦を壊滅します。生き残ったのは、船体への被弾を免れた駆逐艦1隻のみでした。
 
なんとか一矢報いようと、アメリカ軍の増援艦隊が日本軍への接近を開始しますが、巧みな艦隊運動で射程距離ギリギリを維持した日本軍は、超長距離砲撃で一方的に損害を与えます。
 
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第4ラウンドに入り、やっと有効射程に入ったアメリカ戦艦隊が砲撃を開始。これにより、DIWに陥っていた陸奥と紀伊が沈没します。が、ここまでの超長距離砲撃の損害がきき、第8カプレットに増援最強のネヴァダが沈没。
 
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第14カポレットには、フロリダも壊滅し、生き残ったユタも全砲塔を失って、この時点で残りの全艦の全滅が確定しました。
 
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両軍合わせて、戦艦25隻による大砲撃戦は、以下のVPで日本軍の勝利となりました。
日本軍…1536点
アメリカ軍…927点
 
アメリカ軍太平洋艦隊の残存兵力は、駆逐艦1隻のみ。連合艦隊も海戦には勝利したものの、主力艦8隻を失い、生き残ったのは高雄、榛名、加賀のみ。まさに、「強者どもが夢の後」でした。
 
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