なかなか春になりきれない弥生の日曜日に、ちはら会常連のTommyさんと自宅オフ会を開きました。この日のお題は、最近、流行の戦国ものから「関ヶ原」に。同テーマでは最新の関ヶ原合戦級の「それぞれの関ヶ原」(GJ)を対戦します。

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第一戦は、お互いに初プレイのため、手探りしながらの状況です。このアイテムは、関ヶ原の勝敗そのものよりも、大名家の功績の方が大事であり、ここぞという時まで、参加陣営と正体を隠蔽できます。当然、勝利方に付いた方が恩賞(勝利レベル)が高いため、いつ、参戦するのか(あるいは寝返るのか)がゲームの勝敗に直結します。

ランダムに選択する大名家は、吉川・小早川・長宗我部・島津であり、戦果によってそれぞれボーナスが付きます(小早川を除く)。正体を明かすまでは、交互に両軍を動かすため、露骨にてこ入れしていると、正体を見透かされたり、陣営宣言後に妨害を受けたりします。かといって、最後まで傍観を決め込んでいても、制限の中で戦闘をすることになり、勝利のチャンスを逃すことも・・・。

システムは、砲撃のないNAWであり、戦闘は選択マストアタック(隣接するいずれか1ユニットを攻撃すればよい)と、きわめてシンプル。1対1で行うため、ほとんどが退却か、効果なしで、敵を殲滅するには、包囲が欠かせません。よって、慣れてくると、弱小ユニットで敵を誘き出し(戦闘後前進は強制)、退路を断ったところで、強力なユニットによる攻撃をかけるテクニックが使えます(薩摩の釣り伏せか)。その反面、タイマンが祟って、完全包囲したはずの侍大将が、獅子奮迅の働きで脱出することも・・・。

戦闘結果が思いの外、ランダム性が高く、参戦を考えていた陣営を(自分の意思に反して)叩きのめしてしまったり、寝返りで一気に逆転できるチャンスが転がり込んだりと、まさに関ヶ原の傍観大名の心理状態に近くなります。「どちらが、勝っているのか?」「お味方でござる」「ええい、味方とはどっちじゃ!」」

今回は、先攻をmitsuが、後攻をTommyさんが担当します。

序盤、両軍は一進一退の激戦に。第1ターンに可児才蔵と加藤嘉明が討ち死にし、西軍有利かと思いきや、第3ターンには小西行長が敗死し、今度は東軍がやや有利に。

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これを見て、Tommyさんは正体を明かさないまま、東軍で参戦!待機していた小早川・徳川・吉川・東軍後方隊が一気に参戦し、西軍を押し始めます。

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ところが、またも戦闘drが傾き、福島正則の討ち死や島左近による侍大将2名の除去など、両軍がほぼ拮抗する状態になってしまいます。一体、どちらに付くべきか?!

第6ターン、迷いに迷ったあげく、mitsuが選択した陣営は、やはり東軍でした。東軍主力を率いて効率よく攻撃をかけるとともに、同時に長宗我部であることも明かし、南宮山の西軍部隊に包囲攻撃をかけます。

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結局、東軍が二人になったため、西軍は崩壊こそしなかったものの、多数の大名や部隊を討ち取られ、敗北となりました。

で、終了後の論功行賞ですが、mitsu21点:Tommy19点で、両名とも所領は倍増。わずかの差でmitsuの勝利となりました。Tommyさんの吉川も、除去したユニットは多かったのですが、西軍との戦闘で自陣営に与えた損害も多く、逆にmitsuは長宗我部のボーナス(参戦後の除去ユニットにつき、+1)をフルに生かせた結果でした。

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これでシステムがわかったので、昼食後に第二戦に。やはり、先攻をmitsuが、後攻をTommyさんが担当します。
序盤は、西軍がまたも押し出します。東軍が戦闘drに恵まれず、怯んだところに、鬼の島左近が投入し、北部の部隊を撃破していきます。

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中盤になっても、黒田隊が壊滅するなど、やや西軍有利かと思われましたが、ここでTommyさんが正体と陣営宣言!なんと島津が、東軍で参戦します。「内府に、馳走するもッソ」

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前進して戦列が伸びていた西軍を、前後から東軍が襲い、瞬く間に小西隊を殲滅します。

こうなると、mitsuも乗り遅れるなと、東軍を宣言!東軍主力で敵を粉砕する一方、南軍山近郊でも、部隊を繰り出し、少しでも敵を削ります。

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東軍の一方的な攻撃を受けて、石田三成こそ、生き残ったものの、西軍の敗北となりました。肝心の論功行賞ですが、mitsu24点:Tommy22点で、両名とも所領は倍増。またも、わずかの差でmitsuの勝利となりました。敵の侍大将を多数(6名)、討ち取ったのが、勝因でした。

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いつも敵味方がはっきりしているSLGと違い、ちょっと感覚がつかみづらい気がしますが、先に挙げた四将(吉川・小早川・長宗我部・島津)から見れば、まさに五里霧中の関ヶ原であり、こんな解釈もありかなと思えました。特に勝敗が決まった後の怒濤の寄り切り(あるいは崩壊)は、非常にリアルでして。いっそ、表題も「脇役たちの関ヶ原」とか「味方はどっちだ、関ヶ原」にすると、よかったかも・・・(笑い)。ちまちました勝敗よりも、歴史の流れを楽しむ「大人のアイテム」ですね。