今月のソロプレイ第5弾は、「戦艦の戦い」(CMJ)からS3「カラブリア」です。ともに船団を護衛中に起こった、昼間の遭遇戦です。戦艦はイギリス軍が数と砲力で優り、若干有利ですが、逆に巡洋艦は重巡が中心のイタリア軍が有利です。史実では、ジュリオ・チェザーレが中破したものの、ほぼ引き分けでした。が、戦争を通じて変わらなかったイタリア海軍の消極性がここでも見られ、イギリス軍の戦術的勝利とも言われています。

両軍の戦艦が最大砲撃距離に到達したところから、ゲームは始まります。第1ターン、視認距離はわずかに13ヘクス。イタリア戦艦の砲撃は、モラルの低さを反映してか、スカ。対するイギリス軍は、戦意高揚のウォースパイトが、いきなり、コンテ・ディ・カブールにX(致命的命中)を与えます。沈没こそ免れましたが、2W2Sと大破させます。また、後続の駆逐艦を狙ったマラヤの砲撃も命中し、1W2Sの甚大な被害を与えます。

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速度の落ちた戦艦隊と駆逐艦を除き、イタリアの巡洋艦隊は、敵の頭を押さえるため、全速前進をします。一方のイギリス軍は、劣勢な護衛戦力を補うため、一弾となって移動をします。

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第2ターン、両軍の全艦艇が砲門を開き、中距離での激しい砲撃戦となります。ここでも、イギリス軍の攻撃が冴え渡ります。前方を行く重巡ポーラにロイヤル・サブリンの主砲が炸裂し、一発で轟沈!また、戦艦の護衛をしている駆逐艦隊が、同じくイギリス軍駆逐艦隊の正確な砲撃で撃沈!瞬く間に、2ユニットを失います。イタリア軍も猛然と打ち返すものの、戦果は3ポイントのみ。

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このままでは、押されると判断したイタリア軍は、さらに速度を上げ、巡洋艦隊を敵の前面に突進させます。一方、イギリス軍の駆逐艦は、傷ついたカブールに雷撃をせんと、戦列を離れ、接近をします。

第3ターン、至近距離に入り込んだイタリア巡洋艦隊とイギリス軍戦艦隊で、凄まじい乱戦となります。数で優る伊巡洋艦が一斉に砲撃を行い、戦艦隊を護衛していた英軽巡に、計7ヒットの打撃を与えます。が、イギリス軍の副砲の射撃と軽巡の反撃で、敵も8ヒットの打撃を喰らいます。

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さらに、マラヤの砲撃が損傷中のカブールに命中し、損害過多でこれを撃沈!これで、イタリア軍が一方的に3隻を沈められた形になります。

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イタリア軍は、巡洋艦隊を反転させ、敵に対し、反航戦を挑みます。一方で、戦艦を北部からの脱出させる作戦に。これに対し、イギリス軍は戦艦隊を、敵戦艦に向けて前進させます。

第4ターン、半径3ヘクス以内に11ユニットが入り乱れる大混戦に。両軍とも火力が倍増(時には3倍!)しているため、命中数が増加し、過去最大のヒット数になります。沈没艦こそ出ませんでしたが、イタリア軍で無傷の重巡は1隻のみ。また、イギリス軍は戦艦の厚い装甲により損害軽微ながら、軽巡は沈没寸前になります(2W3S)。

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あまりの損害に耐えかねて、伊重巡艦隊も北部への突破に切り替えます。

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老練なイギリス海軍は、離れ際の一瞬を見逃しませんでした。戦艦ジュリオ・チュザーレには牽制の砲撃を行いながら、残った全砲門を逃げ切りを謀る巡洋艦隊に指向します。イタリア軍も必死の反撃を行いますが、損害により、有効打は少なし。

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2ターンに及ぶ同航戦により、軽巡及び重巡トレント、駆逐艦隊が海没。イギリス軍も軽巡1ユニットを失いますが、戦力比は圧倒的です。勝負にならずと、我先にと逃走した戦艦ジュリオ・チュザーレと重巡2隻が快速を生かして、北方への突破を果たすのがやっとです。

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戦況を決定づけたのが、第5ターンの雷撃戦でした。両軍共に魚雷を発射しましたが、練度で優るイギリス軍のみが敵に命中させます。

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これにより、損害が嵩んだDD2が、第6ターンに撃沈されます。

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第7ターン以降は、もはや戦闘ではなく、残敵掃討となります。速度が落ち、英戦艦に追いつかれた巡洋艦が、次々に沈没します。最後に残った機関停止中の駆逐艦隊が一掃されたのは、第8ターンでした。

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生き残ったDD1は傷ついた機関で必死に逃げ切りを謀りますが、北方の掃討を終えた戦艦の観測射撃により、第12ターンに撃沈!イタリア軍がいなくなったことで、ゲーム終了となりました。

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VPを計算したところ・・・
イギリス軍:235点
イタリア軍:41点
キルレシオでも10隻:1隻と、イギリス軍の圧倒的な勝利となりました。

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