今月のソロプレイ第2弾は、「日本海決戦1905」(GJ) から本命のシナリオ2「決戦、対馬海峡」です。言わずと知れた、日露戦争の海でのクライマックスを描いたもので、両軍とも6個艦隊ずつの大艦隊(ロシア軍は実質5個艦隊)が激突します。
序盤、ロシア軍は旧式の第2・第3戦隊を戦闘にマップ上に進入してきます。この隊は、すぐに回頭をすると、南東方向に進路を変えます。本命の第1戦隊と第6戦隊は未だ登場せずに、日本軍の出方を見ます。敵を発見した連合艦隊第1・第2戦隊は、見敵必戦とばかりに、東郷ターンをかけると、第2・第3戦隊の頭を押さえる形で、同航戦に移ります。
回頭を終えた第1戦隊の集中射撃はすさまじく、第2ターンには戦艦オスラビアが中破し、翌第3ターンにはシソイヴェリキーも特殊損害を受けて11ヒットで中破します。
その後も、南東へ進むロシア軍の第2・第3戦隊を、主力の第1・第2戦隊と増援の巡洋艦・駆逐隊が叩き続け、第5ターンには戦艦シソイヴェリキーがついに沈没、第3戦隊旗艦のニコライⅠ世も中破となります。
が、この時、本命の第1戦隊を含むバルチック艦隊は、北東へ進路を取り、突破へとひた走ります。
これを逃がさじと、第6ターン、ロシア軍の第2・第3戦隊を、第2戦隊(装甲巡洋艦)と第5戦隊(三景戦隊)に任せると、連合艦隊第1戦隊は最大戦速で敵主力の捕捉に向かいます。同時に第3・第4・第6の巡洋艦・駆逐隊戦隊群は、編成替えで単縦陣を組み、後方から敵主力に迫ります。
第8ターン以降、第2戦隊と第5戦隊がロシア軍の第2・第3戦隊と死闘を繰り広げ、出雲と浅間が中破するのと引き替えに、装甲の厚い戦艦や海防艦に損害を与えます。
一方、連合艦隊第1戦隊は敵の第1戦隊と、巡洋艦・駆逐隊戦隊は第4・第5・第6(輸送艦)の戦隊と砲火を交えます。第8ターン、第1戦隊が敵旗艦スワロフを大破させると、第9ターンにはアレクサンドルⅢ世に13ヒットの猛烈な砲撃を浴びせ、翌ターンにこれを撃沈してしまいます。
連合艦隊旗艦の三笠も、敵の反撃により中破の損害を受けますが、与えた打撃では明らかに日本軍が有利です。
また、巡洋艦・駆逐隊戦隊は主に輸送船とその護衛艦に攻撃を集中し、のべで15ヒットを与えます。が、決して日本軍の損害も少なくなく、第4戦隊の全ての軽巡が中破となります。
終盤の第12ターン、損害を浴びながら東端にたどり着いたロシア軍第1戦隊が、旗艦をぼろぼろにされながら東端からの離脱に成功します。また、同時に第4・第5・第6(輸送艦)も最大戦速で突破に加わります。
第13ターンからは、残った敵旧式艦隊に対し、連合艦隊が全力で撃滅に向かいます。敵主力攻撃を終えた第1戦隊と巡洋艦・駆逐隊戦隊が、死闘を繰り広げてきた第2戦隊・第5戦隊に合流し、猛攻を加えます。
第14ターンに、沈没直前のナワリンを先頭にかろうじて離脱したものの、敵の第2戦隊はほぼ半壊。
3ターンに渉って、砲撃を浴び続けたロシア海軍第3艦隊が全滅したのは、第17ターンでした。
日本軍としては、かなり撃ち漏らしたかなと思いつつ、VP計算をしたところ・・・
日本軍VP:151点
[撃沈]
戦艦アレクサンドルⅢ世(30点)
戦艦オスラビア(24点)
戦艦シソイヴェリキー(18点)
戦艦ニコライⅠ世(18点)
海防艦ウシャコフ(15点)
海防艦セニャーウィン(15点)
海防艦アプラクシン(15点)
[中破]
戦艦スワロフ(10点)
戦艦ナワリン(6点)
[撃沈]
戦艦アレクサンドルⅢ世(30点)
戦艦オスラビア(24点)
戦艦シソイヴェリキー(18点)
戦艦ニコライⅠ世(18点)
海防艦ウシャコフ(15点)
海防艦セニャーウィン(15点)
海防艦アプラクシン(15点)
[中破]
戦艦スワロフ(10点)
戦艦ナワリン(6点)
ロシア軍VP:102点
[撃沈]
軽巡厳島(9点)
軽巡浪速(9点)
[中破]
戦三笠(14点)
重巡出雲(10点)
重巡浅間(10点)
軽巡高千穂(3点)
軽巡明石(3点)
軽巡対馬(3点)
軽巡松島(3点)
軽巡橋立(3点)
[突破]
輸送船A(9点)
輸送船B(11点)
輸送船A (15点)
[撃沈]
軽巡厳島(9点)
軽巡浪速(9点)
[中破]
戦三笠(14点)
重巡出雲(10点)
重巡浅間(10点)
軽巡高千穂(3点)
軽巡明石(3点)
軽巡対馬(3点)
軽巡松島(3点)
軽巡橋立(3点)
[突破]
輸送船A(9点)
輸送船B(11点)
輸送船A (15点)
よって、49点差で、史実通りに日本軍の実質的勝利でした。連合艦隊の戦艦・装甲巡洋艦に沈没がなかったとはいえ、日本軍もボロジノとアリョールをほぼ無傷で逃がしているので、ちょっとした驚きでした。たぶん、史実の成果が良すぎたものとして、VPを設定しているのかしら・・・。
この作品は、今までありそうでなかったコマンドコントロールを重視しているため、大回頭直後は砲撃がしにくかったり、逆に砲撃中はほぼ直進しかできなかったりと、まさに艦隊運用を楽しめます。どのタイミングで転進あるいは接近するのか、考える要素も多いです。また、砲撃drの振り幅も大きく、運命の一発(または大スカ)を期待できるなど、運のしも良し。それでいて、慣れれば2時間強で終わる手軽さ。ぜひ、対戦もしてみたいものです。