この日の本命は、オファーのあった「バルジ大作戦」(CMJ)です。このところ、Das Reichさんに会うと、これしかプレイしていません(笑い)。まるで、「エポックバルジ友の会」(会員2名!)です。陣営は、ドイツ軍(mitsu)対連合軍(Das Reich)です。

連合軍のセットアップは、Das Reichさんの定番になるつつある「中央超強化策」です。第28歩兵師団の連続戦線を放棄し、1個連隊を中央街道沿いの森林に配置するもので、この布陣だと、どうあっても第1ターンの突破はできません。その分、クレルヴォ方面ががら空きですが、これは想定済みで、バストーニュさえ守れればよしという、思い切ったセットアップでしょう。
これに対し、ドイツ軍はいつもの中央から北部の消耗戦略ではなく、クレルヴォ方面に2個装甲師団を廻し、「南部突破」方針をとります。
第1ターンは、drはやや低調気味にスタートし、北でわずかに2ステップしか与えられず。が、南はほぼ想定通りに突破を果たします。第二次攻撃で中央に包囲した1個連隊に対し、5:1攻撃をかけますが、Ex2となり、早くもLehrが2ステップロスとなります。


連合軍はサン・ビットに2個連隊を籠もらせると、北部は足止め部隊で封鎖し、第二線に強化陣地を置きます。

第2ターン、北部は、巧みに配置された足止め部隊を除去するのがやっとで、ほとんど前進できず。中央は、増援も含めれば、第二次でサン・ビットの3:1攻撃が可能でしたが、戦果は少ないとみて、この案を放棄。かわりに、1個装甲師団強と増援の装甲旅団を中央につぎ込み、圧力をかけます。南部では、残りの装甲師団がバストーニュを包囲し、機甲連隊2個を拘束します。

これに対し、連合軍は果敢に限定反撃を実施し、サン・ビット包囲を一時的に破ります。

第3ターン、ドイツ軍は兵力のバランスを一気に北に傾けます。バストーニュの包囲とヌシャトー方面の圧力として1個装甲師団を拘置すると、残りを全て北部・中央戦線へ。第6SS装甲軍の攻撃は、堅い地形に阻まれ、戦果は少なかったですが、第5装甲軍と増援部隊がアムドレーブ河に到達し、一部がこれを渡河します。

連合軍は、それでも強気の姿勢を崩さず、なおもサン・ビットの一時解囲を行いますが、その分、北部・中央戦線は長くなり、どうしても兵力密度は薄くなります。

第4ターン、ドイツ軍は長大なアムドレーブ河戦線の配置ミスにつけ込み、第1次攻撃で2カ所で突破口を開きます。そこから装甲部隊が突出し、側面展開で2個連隊を包囲攻撃し、戦火を拡大します。一方、史実並みに抑え込まれていた第6SS装甲軍も、ここに来て盛り返し、マルメディに迫ります。


連合軍は、次ターンにドイツ軍が増援投入を防ぐため、一時後退することを念頭に、スパ-ヴェストル河沿いに戦線を引きます。

第5ターン、いつもならイギリス軍の介入を防ぐため、距離をおくところですが、戦略的な状況を考え、思案します。ヴェストル河の戦線が強力なため、おそらく、北部からの大突破は不可能。となると、都市占領が大きな比重を占めることに。早期に包囲したバストーニュと、兵力の少ないサン・ビットを占領できて、20点。が、ヌシャトーはがっちり守られているので論外で、第6SS装甲軍正面の兵力が後退に成功すると、ヴェルヴィエも占領できない恐れが・・・。となると、このターンの強行しかない!

Das Reichさんがドイツ軍の後退前提で引いた戦線の隙を突き、強襲でスパを占領。そのまま、装甲旅団が背後に回り込み、ヴェルヴィエを占領しながら、北部の半数の戦力を包囲下におきます。同時に中央部では、占領は難しいことを知った上で、敵兵力の誘因のため、マルシェを包囲します。

連合軍ターンに、大量の増援を得て反撃を開始しますが、機甲部隊が十分でないため、北部の一部と中央のマルシェ正面に止まります。中央は順当に平押しでマルシェの解囲に成功しますが、北部は反撃兵力自体が少なく、突破はしたものの、次ターンに逆包囲を受けるはめに。

第6ターン、第5装甲軍と合流した第6SS装甲軍が猛攻撃を開始し、スパ周辺を制圧します。第二次移動で攻撃しないことを前提に、両装甲軍がミックスで防衛線を引きます。

と、ここで、タイムアップ。ドイツ軍は大突破こそできなかったものの、作戦的な包囲を成功させ、4つの都市の確保と突破で、最大74点の可能性が残りました。後は連合軍がどれだけ効果的な反撃を行えるかで、全く予断を許さない状況です。おそらく第8ターンに、ギリギリ60点を死守するか、50点後半になるか、といったところでしょう。

以前は、終日でほぼ勝負が付いていた対戦でしたが、両者とも技量が上がり、ありとあらゆる可能性を吟味し、「最善手」を打つため、「もはや一日では足りない」アイテムに!高度な駆け引きと戦略的思考を存分に駆使するため、ダレたプレイになるわけはなく、途中で終わろうが、勝負がつかなかろうが、それを越えた密度の濃い充足感に満たされます。今度は、系譜を取って、二日がかりでやりましょうかと、相談しています。きっちりやりきったら、「バルジの名人戦」と呼んでもらえるかしら?!(笑い)