マルチが終わって、それぞれの対戦をはじめたところで、せっかくきていただいたにしさんと、ご希望の「ルントシュテットの戦い」(CMJ)を対戦をします。
第一戦は、ドイツ軍(mitsu)対ソ連軍(にし)を担当します。第1ターン、ドイツ軍は無人のメルトポリを占領すると、要衝ハリコフの攻撃に移ります。両軍ともハイロールでしたが、ドイツ軍の攻撃力の高さが勝って、これを奪取します。

第2ターンは、もう一つの得点源-クリミヤ半島へ侵攻します。セバストポリの前面に取り付いたところで、「攻城砲」のカード待ちのため、第3ターンには再び、ウクライナで攻勢に出て、スターリノを攻略します。

ここまで順調なドイツ軍でしたが、カード巡りが止まり、進撃が停滞。第5ターンに「攻城砲」が来たので、セバストポリを攻め、後一歩まで行きましたが、ソ連軍はすかさず海上輸送で、増援を送り込みます。

と、第6ターン、ソ連軍がここで逆襲に転じます。手薄なパウログラードを攻めると、そのまま、全滅覚悟で、2個軍団が浸透し、ドイツ軍の補給線を分断します。かろうじてルーマニア軍が補給を繋げますが、これをソ連軍の2個軍団が強襲。かなり厳しい状況でしたが、なんとかルーマニア軍が踏みとどまり、事なきを得ます。が、この攻防にせっかくの「攻城砲」と「支援攻撃」を消費してしまい、後になって響いてきます。

第7ターン、勝利を目指して、ドイツ軍が再び攻勢に出て、ロストフに迫ります。第9ターン、激戦の末、史実では果たせなかったロストフ攻略に成功します。が、時はすでにギリギリで、後1カ所をとれば、ドイツ軍の勝利。そうでなければ、ソ連軍の限定的勝利に。

第10ターン、最後の希望に賭けて、ドイツ軍がクリミヤとオデッサで攻勢に出ます。「攻城砲」の後で、2カ所で突撃をかけます。確率は決して低くはなかったのですが・・・ああ、ローロールを連発して、敗退。この瞬間、ソ連軍の限定的勝利が決定しました。

「もう一戦、入れ替え、行きましょうか?」にしさんのリクエストで、再戦に。今度は陣営を入れ替えて、ドイツ軍(にし)対ソ連軍(mitsu)です。
序盤、ドイツ軍は、狙い澄ましたクリミア侵攻を開始します。はじめのカード選択で「攻城砲」を選ぶと、第1ターンに装甲を含む1個軍団が、イシュンを突破します。

続く、第2ターンに「攻城砲」と「支援攻撃」のコンボで、あっという間にセバストポリが陥落!海上補給線を絶たれたオデッサも、降伏します。この時点で「目標セバストポリと「目標ケルチ」があれば、5点が確実になり、後一カ所を取れさえすれば、勝利のはずでしたが・・・。

ソ連軍は主力を西進させ、懸命に防御を行います。三度の攻防戦を戦い抜き、メリトポリが落ちたのは第6ターンでした。と、ここで「目標ケルチ」を手に入れれば、難なく勝利のはずが、なぜか、ドイツ軍は攻勢を続けます(後で聞いたら、もう手に入れた、と誤解していたそうで)。

ソ連軍は次々と部隊を投入して遅滞戦術を繰り広げ、ロストフとハリコフを守り続けます。すると、ドイツ軍が第9ターンに全くの未行動でパスをするなど、ミスが続出(後で聞いたら、ドイツ軍が勝っていると思い込み・・・)。

最終第10ターン、ドイツ軍は不利を覚悟で、正面攻撃でスターリノとハリコフを強襲しましたが、dtに恵まれず、敗退。この時点で、ソ連軍の勝利が確定しました。

ともに序盤はかなり優勢になりながらも、カード巡りや思い込みで対応が停滞し、最後はソ連軍の地力で押し切られた形でした。カードのランダム引きの振れ幅が、伯仲した展開になったようです。
東部戦線ながら1941年の南方軍集団という地味さやルントシュテットの持つ堅物イメージから、だいぶ、損をしていますが、もっと評価されてもいい作品だと思います。タイトルが「マンシュタインの登場」とか「クライスト装甲集団の突進」とか「南方軍集団の死闘」とかだったら、もっと売れたような気がしますし・・・。ともあれ、1時間ちょっとでプレイできる佳作として、ちはら会で対戦希望をお待ちしています。
