8月中盤の日曜日に、新京成にのんびり揺られて、松戸の千葉会に行ってきました。この日は、会長のyagiさんと事前に対戦が決まっていて「HANNIBAL」(Valley Games)にどっぷり、浸かることに・・・。

第一戦は、カルタゴ軍をmitsuが、ローマ軍をyagiさんが担当します。第1ターンは、いつものPC合戦のあと、史実通り、ハンニバルがアルプスを越えます。越境の損耗は1戦力と軽微でしたが、ローマ軍は豊富な高オペレーションカードを駆使して、プブリウス・スキピオをCisalpiniaに送り込むと、2回の動員で15戦力まで兵力を増強します。

第2ターン、ローマ軍には早くもファビウス(!)が登場し、戦力は20に。とてもこれを抜くことはできないと判断したカルタゴ軍は、イタリア北部の山脈を越えて、Etruriaに侵攻します。ここは戦略的な袋小路ですが、ハンニバルの戦術能力を駆使して時間を稼ぎ、その隙にマゴまたはハシュドルバルが南イタリアなどに進出して、占領地を増やす作戦を狙います。

ローマ軍はこのターンにもカードに恵まれていて、すかさず、キャンペーン・カードでハンニバルに波状攻撃をかけます。第1戦のスキピオ戦は、第5ラウンドでハンニバルが勝利しましたが、兵力を消耗します。
続いて、残りの全力を率いてロングスが殺到。退路を防ぐため、Falelli経由で侵攻するローマ軍に迎撃を試みますが、カルタゴ軍はこれに失敗。ならばと、戦象で戦術的揺さぶりをかけますが、ああ、「戦象の恐慌」でBCが2枚減少する羽目に。結果、カード数は11対11のイーブンに。それでも戦術値の差は4:2とカルタゴ有利のはずでしたが・・・ハンニバルが2回にわたってイニシアチブを落とし、第3ラウンドにまさかの敗北!退路のないカルタゴ軍は全滅し、ハンニバル死す!!

普通に考えると、この後の展開はかなり厳しかったのですが、ここまでのカード巡りがよくなかったので、後半に取り返せるはずと、「いけるところまで」続けることに。
第3ターンは、流れは変わらず。カルタゴ軍は兵力の再建をし、ローマ軍は国内の親カルタゴ部族を相当していきます。

流れが大きく変わったのは、第4ターンでした。カルタゴ軍に奇跡のように、強力なカーが集中します。まずは「フィリップⅤ世の同盟」で制海権を得て、敵のカードを1枚、除去します。と、続けざまに「メッセンジャー・インターセプト」を浴びせて、カード差は3枚差に。さらに「シラクサの反乱」と「コルシカの反乱」が来て、このターンに一気に占領地を10:8に広げます。

第5ターン、ローマ軍はコルシカとシラクサに執政官を投入し、占領地の奪還を計りますが、シラクサの制圧は遅々として進まず。と、この隙に、マゴが少数を率いて、南イタリアに上陸してLucaniaを占拠し、内通によって電撃的にTarentumを制圧してしまいます。占領地の10:8は変わらず。

第6ターン、苛立つローマ軍は、最強のアフリカヌスを投入して、マゴを蹴散らし、Tarentumの奪還に乗り出しますが、ここでハシュドルバルが一か八かの強襲上陸をかけ、なんとアフリカヌスを撃破してしまいます。

この危機にローマ軍は、コルシカ制圧を終えたフラミニウスを投入し、ハシュドルバルに逆襲をかけます。カルタゴ軍は「傭兵の脱走」でBCをイーブンにしましたが、2回の攻撃を凌ぐことができず、二重包囲で敗北。敗走表での結果は、ALL(全滅)!さすがに、ここがカルタゴ軍の限界か・・・。

第7ターン、またも戦力を補充するカルタゴ軍に対し、ローマ軍は占領されたと回復を図ります。と、ここで、カルタゴ軍に「シシリアの反乱」!占領地数は9:8に。

第8ターン、先手を取ったカルタゴは、すかさず、シシリアにPCをおくと、アフリカで養った兵を引き連れ、マゴがフル戦力で上陸をします。放置できないローマ軍は、アフリカヌスを投入して、マゴの粉砕とシシリア奪還を狙いましたが、BC15:14の優位にもかかわらず、なんと敗北。

それでも大量の戦略予備を持つローマ軍は、消耗上等でマゴに波状攻撃をかけます。第2戦はプブリウス・スキピオ(父親)がフルスタックでの攻撃をかけ、アフリカ象が暴走したのですが、マゴが押し切って勝利。
怒り心頭のローマ軍は再び、アフリカヌスを投入し、第9ラウンドに及ぶ激戦となりましたが、これを寄り切って、カルタゴ軍が奇跡の3連勝!

このあたりから、さすがのローマ軍も消耗が激しく、フル戦力が揃えられなくなります。が、消耗しているのはカルタゴ軍も同じと、意地の連戦を仕掛けます。いずれもローマ軍がBC数で上回っていたのですが、ここでマゴが鬼神と化します。第4戦で再び、プブリウス・スキピオ(父親)を、第5戦でローマ最後の希望-フラミニウスを打ち砕きます。

これまで数十戦の対戦をしてきましたが、マゴ単独での5連勝はかつてなかったことです。まるで、ハンニバルの怨霊が乗り移ったかのような戦いぶりで、たった一人でローマ軍の背骨をたたき折り、敵の戦力を枯渇させました。結果、占領地数は11:7と圧倒的な大差に。

カード巡りによってはまだ可能性はありましたが、第9ターンの手札を見て、ローマ軍は形勢挽回は不可能と判断し、投了となりました。ハンニバル死すとも、カルタゴは永遠なり!
第2ターンにハンニバルを死なせてしまい、かつ、相手は手練れのyagiさんということから考えると、「あり得ない勝利」でした。中盤からのカード巡りの極端な優位と、シラクサの驚異的な防衛(一体、何度、1と2が出たことか!)、そして、マゴによる奇跡の5連勝!ゲームの女神は、なんと愛憎が大きいことか。
昼食でもがっつり充実した会話があり(こちらの話題につきあってもらってありがとうございました)、戻ったところで再戦に。陣営は同じく、カルタゴ軍をmitsuが、ローマ軍をyagiさんが担当します。
第1ターンは、おきまりのPC合戦にはじまります。この時、早くも「フィリップⅤ世の同盟」が来たので、実行。結果、ローマ軍のリアクション数が減ったことを確認して、ハンニバルは難なくアルプスを越え、Cisalpiniaを支配します。
第2ターン、ローマ軍の執政官は、ヴァロとネロに。大胆にもEtruriaに進入したハンニバルを、両執政官が交互に強襲します。ハンニバルは戦象の恐慌に悩まされながらも、圧倒的な戦術能力をもって、これを撃退します。

第3ターン、執政官はマルケルスとフラミニウスに。別働隊のギスゴを血祭りに上げると、ローマの剣マルケルスが、カルタゴ軍に攻撃をかけますが、戦闘カードが優れずに第1ラウンドでローマ軍は即撤退に。続いてフラミニウスが攻撃をかけますが、こちらは5ラウンドで敗退します。


第4ターン、兵力を消耗したローマ軍と占領地で優位に立つカルタゴ軍は、お互いに次の準備で、にらみ合いになります。
第5ターン、兵力回復なったローマ軍はフラミニウスを投入しますが、多少の消耗はさせたものの、またもや敗退が続きます。

第6ターン、待望のアフリカヌスが登場し、プブリウス・スキピオとの親子コンビで、ハンニバルに攻撃をかけます。まず、父親のプブリウスが先制し、6ラウンドまで粘って、敵を消耗させます。別働隊がCisalpiniaを奪還したことで、戦闘ボーナスが減ったカルタゴ軍を、真打ちアフリカヌスが襲います。戦闘カードは14枚:16枚とローマ軍が有利でしたが・・・勝利の女神はカルタゴを見捨てず、これにもハンニバルが勝利します。

ハンニバルが無双の戦いを続けている間に、カルタゴ軍はマゴをシシリアに海輸し、ここの支配を奪い取ります。

第7ターン、ここまで7連勝と、ハンニバルは天才の名をほしいままにしています。しかし、さすがの連戦で兵力は消耗し、カルタゴ軍は危険な状態に。そこで、増援のマゴを南イタリアに送り、なんとかハンニバルと合流させようとします。南下を始めたハンニバルを追って、ロングスとアフリカヌスが追撃をかけますが、その都度、巧みな迎撃でこれを退けます。

最後に残されたのは、ローマ近郊にいるネロのみ。強行軍による機動力を生かして、ハンニバルに縋り付き、2
回に及ぶ会戦で、ついに勝利!敵の支配地域の真ん中で退路を失ったハンニバルは戦死します。

しかし、ハンニバルの稼いだ時間は貴重でした。第8ターン開始時点で占領地数は10:8と未だカルタゴ軍が有利で、イタリア南部にはマゴが盤踞しています。ローマ軍は、一路南下を始め、マゴに決戦を挑みますが、カルタゴ軍は不利な戦闘カード差にもめげず、驚異の粘りを発揮し、これを打ち破ります。

第9ターン、ローマ軍は機動力のあるネロを使って、再び、マゴを攻めますが、これも敗退。と、この隙にヒスパニアにいたハシュドルバルが一気にアルプスを越えて、Cisalpiniaを取り返します。ここに至り、占領地数は11:7と決定的に。

最終ターンの手札を見た上で、ローマ軍は逆転は不可能と判断し、カルタゴの連勝となりました。
今回は、久しぶりのHANNIBAL連戦で、十二分に楽しめました。思えば数年前にこのアイテムを教えていただいたのはyagiさんでして、それ以来、断続的に熱い戦いを繰り返しています。Das Reichさんとの「バルジ大作戦」(CMJ)もそうですが、気心の知れた仲間と、ハードでタフでホットな対戦がありがたいです。持つべきは、真摯でかつ高い練度の戦友たちですね~。
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