この日にkawaさんと対戦予約をしていたのが、「ノルマンディ上陸作戦」(アドテクノス)です。今月のソロプレイで、上陸とその後の戦闘についてアップしましたが、今回は侵攻計画と防衛計画をブラインドで準備するフルオプションです。陣営は、連合軍(mitsu)対ドイツ軍(kawa)になります。

上陸作戦準備は、1月1日からはじまり、1週間が1ターンになります。史実通り、6月6日に上陸となるわけではなく、連合軍の任意で上陸予定日が決定します。それまで、両軍はブラインドで侵攻計画と防衛計画を準備していくのですが、作業の遅れからスタッフ会議を開いて日程をずれ込ませることもできます。その分、ドイツ軍の防衛も厚くなるわけで、多少、未消化の分野があってもそのまま決行するのか、あるいは万全を期して延期すのか、判断が求められます。
ドイツ軍にしても、いつ上陸が始まるのか、不明のまま、陣地や砲台の構築か、野戦部隊(特に装甲師団)のノルマンディ配置要請か、を選択することになります。
今回の連合軍の作戦予定日は、史実より二週早い5月第3週にします。ここならば、史実を道標にするドイツ軍の裏をかけ、空挺降下を左右する月出こそ+1ですが、上陸の潮目は0のままです。
侵攻部隊としては、上記の理由から、空挺部隊を減らして上陸部隊を増強します。第一波の上陸海岸を6カ所にして、その後の補充能力を高めるとともに、後続師団を含めた総数は9個と史実と同様にします(10個師団となると、作業量が一気に+13となり、消化に苦労するため)。


若干、上陸も早いので、空軍を8個、海軍を9個、DD戦車を7個と減少させ、作業量の縮減を図ります。いよいよ、ゲームスタート。
序盤、連合軍は、作戦会議を多用し、各スタッフの能力を高めます。最大の作業力のある上陸用舟艇と輸送システムに4スタッフ、海軍に3、その他多数は2で、なくても何とかなるDD戦車は1、空軍と訓練は0にしていたのですが、消化の基礎スピードを上げるため、第5ターンまでにそれぞれの上昇を計ります。

第6ターンからは、将軍を各作業の指揮に送り、速度を上げて、作業を消化していきます。dr自体は低調気味で、輸送システムと人工港が遅れますが、他はどうにか作業を進めます。
序盤にまとめて将軍を投入した空軍は、第8ターンから生産可能になり、戦略爆撃による交通破壊が開始となります(ドイツ軍は以後、各ターンに1d6して1を出すと、交通破壊値が1上昇。ちなみに史実では2でD-DAYを迎えます)。
猛威を振るったのは、早々に4スタッフまで上昇させた「機密保持」でした。ドイツ軍に食い込んだスパイ網がデマゴーグを流し続け、途中からドイツ軍上層部の判断はカレー説一色になります。
後でわかったことですが、焦るロンメルは総統への陳情を繰り返し、若干の部隊のノルマンディ投入を認めさせたものの、あまりの頻繁さに顔も見たくないほど嫌われます(ヒトラーイニシアチブは6!)。
しかしながら、連合軍の作業drも振るわず、上陸予定2週間前になっても、未消化の分野が5つも残る状況に。敵の準備も進んでいないはずなので、決行するかどうか、かなり迷いましたが・・・ここは勇気を持って1ヶ月の延期とします。
史実のD-Day(6月6日)を過ぎ、そして、迎えた6月の第3週(第23ターン)に、ついに「彼らは来た!」。ノルマンディ上陸作戦が開始されます。
連合軍が全ての作業を終了し、万全で迎えたのに対し、ブラインドを開けたドイツ軍は史実以上に苦しい状況に。危機に陥ったイタリア戦線に3個ものPanzeを引き抜かれ、ノルマンディに投入できた装甲師団は、たったの二個?!イタリア戦線は何をしている!!


しかも、交通破壊は3と、1/2の確率で部隊を投入できず、ブンむくれたヒトラーが装甲師団を足止めし、戦線もまともに張れない状況です。
当然、連合軍の上陸は、ほぼ完璧に実行されます。ユタビーチこそ、2回の上陸戦闘で橋頭堡の整備度がBとなったものの、他の海岸は全くの無風か1回の戦闘で上陸に成功します。


第1ターン、連合軍は戦線を構築しながら、部隊を押し上げ、バイユーとカーンの歩兵師団を包囲攻撃します。
ドイツ軍は投入dr自体はよかったものの交通妨害が効き、満足に戦線を張ることもできません。

これを見た連合軍は、第2ターン、数を生かして、カーン-サン・ローのラインに引き、第3降下猟兵師団を包囲します。

ただでさえ少ない部隊を3つ失ったドイツ軍は、全域での戦線構築を放棄。接敵で転進不可能な歩兵を除き、全ての部隊を西方に撤収し、モントブールからカランタンを経て、サンロー-南端の戦線を引きます。

これ以降は、西方での消耗戦が続きます。サン・ロー近郊での殴り合いが続く一方、連合軍は占領及び突破得点を得るべく、コタンタン半島で攻勢を続けます。

ドイツ軍も一歩も引かず、戦線を維持しますが、連合軍17ポイントに対し、ドイツ軍5ポイントという補充能力の差が、ボディブローとなって戦力差を拡大します。

頃合いよしと見た連合軍は、第5ターン、カランタンの攻略に乗り出します。湿地に籠もるとは言え、わずか1個連隊の高射砲部隊に、3個師団が襲いかかり、損害を与え、自殺攻撃を強要し、これを奪取します。

同時に、北端の第709歩兵師団の掃討を終えた歩兵と機甲師団が一気に南下し、A端への道を確保します。
最終の第7ターン、この回廊から6個師団が突破。カランタン、バイユー、カーン2へクスの都市占領と合わせて、のべ14点を確保し、連合軍の戦略的勝利となりました。

侵攻準備・上陸・地上戦闘とさすがに3つのステージのため、ルール量的には多めですが、それぞれは最低限に抑えられているため、進行自体はシンプルです。特に、侵攻(迎撃)準備・上陸については、ブラインドと相まって、抜群に面白いです。
が、地上戦闘はほぼNAWシステムで、あまりに簡単すぎて決して楽しいと言えないのが、残念です。もう1-2時間かかっても、倍量くらい充実した地上戦闘だったら、もっと評価も高かったと思います。
ともあれ、情報マーカーまで自作(!)したので、もう1回くらい、やってみたいですね。次はドイツ軍で・・・どなたか、いませんかね~。