「若手でHANNIBALの希望者がいるので、相手をしてくれない?」と、会長のyagiさんから依頼がありまして。約半年ぶりに、現役学生(!)のMCさんと、対戦をすることに。

前回のちはら会のマンシュウさんもそうでしたが、老齢化の進むこの業界にあって、自分の子供より若い方とは頼もしい限りです。MCさんは、対戦者がいなかったので、VASSALで海外修行(?)をしていたとのことで、かなりの腕前です。陣営は、ご希望によりMCさんがカルタゴ軍を、mitsuがローマ軍を担当します。

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第1ターン、ローマ軍はわずかに1枚だけ来ていた3OPカードを使って、イタリア本土への進入口を封鎖すると、補充カードを使って兵力の増強をします。カルタゴ軍はお約束のアルプス越えでキサルピアに進攻します。

第2ターン、ハンニバルは兵力を増強しながら対峙に入ります。ならばと、兵力に余裕のあるローマ軍は、ヴァロをヒスパニアに進攻させます。本来は2個軍団が派遣できるようになってからなんですが、MCさんの戦術対応を見てみたかったので、早期に揺さぶりをかけましたが・・・。ハシュドルバルの外連味のない迎撃を受けて、ヴァロが敗走。

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第3ターンには壊滅し、ヒスパニアは安定を取り戻します。

その後、ハンニバルは一歩も動かず、戦線は膠着します。ローマ軍はファビウスを使って揺さぶりをかけますが、ハンニバルの戦術を打ち破れず。

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カルタゴ軍もコルシカの反乱や本土から離れたシシリアでディプロマシー等を仕掛けるのみで、ひたすら領土の防衛に。鎮圧のみで、ローマ軍も兵力の回復のため、動きはありません。

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このまま、いけば、領土数が同点で、カルタゴの判定勝ちになるため、第6ターンにアフリカヌスが来たところで、攻勢に出ようとしますが、こういうときに限って、キャンペーンカードが来ず。

反対にマゴがシシリアに上陸し、奪取を目指します。海を渡れないローマ軍は陸路でパウルスを派遣し、激闘の末、これを全滅させ、安定化させます。

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やっと、カードが来たのが、第8ターンでした。マイナーキャンペーンを使って、アフリカヌスをヒスパニアに上陸させます。これを迎え撃つハシュドルバルを退けて、橋頭堡を築きます。

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最終の第9ターン、これを奪取できれば勝利でしたが・・・兵力を十分にため込んでいたカルタゴ軍は、再びハシュドルバルで決戦を挑みます。アフリカヌスの戦術が今ひとつで(イニシアチブが取れない!)、第10ラウンドを超す激戦となり、ついに敗北。

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それでも、ローマ軍はもう一人のプロコンを送り込んで、再戦を挑み、今度はハシュドルバルを全滅させましたが、時すべに遅し。


カルタゴ軍は大事に持っていたDiplomacyで南部の支配を切り崩し、支配地は10:8に。最後に、ローマ軍がヌメディアの蜂起で一時的にイーブンにしたものの、補給が続かず、最後は9:8で敗北となりました。

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若手にもかかわらず、練度は十分で、実に外連味のない戦略でした。戦術的な運用も、極めて実直で安定しています。あとで聞いたところ、ハンニバルはキサルピアだけを押さえて、一切、南下せず、そのまま、土地を守り切って、判定勝ちをする作戦でした。実はこれはyagiさんと「カルタゴ軍の必勝法」として、話していた手でした。

ローマ軍としては、今回のように序盤に兵力を浪費せず、アフリカヌスが来たところで、2個軍団を持ってヒスパニアかアフリカに侵攻するのが、対抗策となります。が、対戦としては余り面白くはないので、いつもは両軍とも「戦略的な勝利」を目指して、派手な戦闘になります。まあ、このあたりは、SLGに何を求めるかといった、好みでしょうね~。

ともあれ、MCさんの練度は年齢を考えると、驚くほど高いものでした。いや、若いからこその集中力かもしれません。今はもう、あれだけの熱中はできないな~。ふと「世代交代」という言葉を思い浮かべました。