この日のメインディッシュは、茨城会常連の水戸爺さんと約束していた「リアルバトル」(TDF)です。前回のちはら会で練習プレイをしたもので、今回はルールに慣熟した「正規戦」になります。

ちなみに、今回のために独自のサマリーを作成し、機体から武装、ATシートまで、全てのカードをパウチ。ユニットはツクダ製の「バトリング」(TRPG!)から援用していますが、オーデルバックラーなど載っていないATは自作しました。作業中のBGMは、もちろん、「炎のさだめ」♪炎の匂い、しみついて、むせるゥ~でした。

第1戦は、S2のスコープドック同士の戦いで、その名の通り、ヘビーマシンガンを使用する「リアルバトル」です。01号機が水戸爺さんで、07号機がmitsuになります。戦場は、障害物が多く、射線が通りにくいバトリング会場です。

第1ターン、両陣営はローラーダッシュで中央部へ前進します。
第2ターン、敵01号機はピックターンで右向きに換えると、速度を上げて突進します。07号機もこれに合わせ、左にシフトします。

両機が接触したのが、第3ターンでした。高速のまま、盤端の通路を駆け抜ける敵01号機に対し、07号機が障害物の隙間から覗いた一瞬を見逃さず、ヘビーマシンガンを放ちます。距離6へクスでしたが、射撃に3PPをつぎ込んでいたのが幸いし、1発が命中し、2ダメージを与えます。

第4ターン、01号機はそのまま直進し、障害物の影から敵側面に射撃を試みますが、手前の建物に当たって、射線が通らず。これに気づいた07号機は、斜行して接近しながら距離4へクスで反撃をします。これが見事に3ヒットし、敵機体に5ダメージを与え、大破させます。一発は急所に命中しましたが、こちらはdrに恵まれ、パイロットは無事です。

第5ターン、01号機は大破でよろめく機体の制御に手一杯で、攻撃態勢に入れず(武装の射界外)。これを見越して、完全停止し狙いを定めていた、07号機のヘビーマシンガンが至近距離から火を噴き、5ヒットを与え、勝負あり。

第2戦は、別の機体を選んで、1機同士の戦いとします。戦場は、所々に灌木が点在する荒地です。両陣営が選択した機種と武器は、以下の通りです。
水戸爺…ストロング・バックス(2連小型ミサイルランチャー/FCS/ペンタトルーパー)
mitsu…ファッティ陸戦型(6連ミサイルランチャー/FCS/ハンディロケットランチャー)
水戸爺…ストロング・バックス(2連小型ミサイルランチャー/FCS/ペンタトルーパー)
mitsu…ファッティ陸戦型(6連ミサイルランチャー/FCS/ハンディロケットランチャー)

第1-2ターン、両軍は少ない障害物を利用しながら、徐々に接近をします。ファッティが中速で前進するのに対し、ストロング・バックスは機体を制御しながら、かなり慎重に前進します。

第3-4ターン、障害物を挟んで、両機は慎重に距離を詰めましたが・・・。

第5ターン、ストロング・バックスが思い切って、障害物の背後に進んだところで、これを読んでいたファッティが前進して、ドンピシャで射界に収めます。至近距離から放たれたロケットランチャーが敵の機体を包み込み、一気に12ダメージ!まさにAT同士の勝負は一瞬でした。

水戸爺さんもだいぶ習熟してきたところで、第3戦は、同じ機体で武装を入れ替えての対戦です。
水戸爺…ストロング・バックス(ショートマシンガン//FCS/スモークチャージャー)
mitsu…ファッティ陸戦型(6連ミサイルランチャー/パイルバンカー/FCS/ハンディロケットランチャー)
水戸爺…ストロング・バックス(ショートマシンガン//FCS/スモークチャージャー)
mitsu…ファッティ陸戦型(6連ミサイルランチャー/パイルバンカー/FCS/ハンディロケットランチャー)

第1-2ターン、両機は障害物を利用しながら中央付近に近づきます。
と、ここで、第3ターン、ストロング・バックスが果敢に飛び出し、ショートマシンガンを放ちます。が、距離があったため、はずれ。

対するファッティも、ロケット6発を一斉に放ちます。威力15(!)という高火力なので、当たれば一撃で勝負が付いていたかもしれませんが、敵が防御3PPを使用していたため、惜しくも外れ。
第4-5ターン、近距離となった両機は、必死に右方向(右手の武装の射界)に回り込みながら、武装を乱射します。距離が縮まったことで、ストロング・バックスのショートマシンガンの命中率が飛躍的に上昇(9以下で命中)しましたが・・・水戸爺さんのdrが10以上(!)と酷すぎ、悉く外れ。おお、sawadaさんばりの「不運の魔術師」ぶりです(笑い)。

対するファッティは、ターンピックがないため、旋回に苦労しながらも、ハンディロケットランチャーを一発当てます。さすがにロケット弾の威力は高く、ストロング・バックスの厚い装甲を破って4ヒットを与えます。ストロング・バックスは、予備の行動ポイントを使い切って、なんとか転倒せずに踏みとどまります。もし、倒れていたら、ファッティのパイルバンカーが炸裂するところでした。

第6ターン、持ち直したストロング・バックスは、右側面の至近距離から、ついに命中弾を出します。H級のファッティでも厳しいところでしたが、その命中箇所は・・・あろうことか、シールド(装甲値7)!どんだけ、不運なんでしょう(笑い)。

が、さすがに命中弾が出て、近距離での旋回戦では分が悪いと判断したファッティは、速度を上げると、離脱を試みます。

第7ターン、が、これが徒になりました。ストロング・バックスは巧みに機体を操ると、障害物の背後に逃げ込もうとしたファッティを捕捉。背後から放たれたショートマシンガンが、次々とファッティに命中(3発)します。そのうちの一発が急所を貫通し、パイロットが即死!度重なる不運を乗り越え、水戸爺さん、ついに勝つ!!

十分に面白さがわかってきたのですが、さすがに三戦すると頭がウニになったので、しばし、休憩で、別ゲームを。例会の後半に、再び、ウドの町に舞い戻ります。
第4戦は、シナリオからS5「ファンタムレディー」です。いわゆる素体ことプロトワンとキリコの初対決を描きます。まだ、この頃は、フィアナではなく、プロトワンなんですね~。
水戸爺…スコープドック(ヘビーマシンガン)
mitsu…ブルーテイシュドック(内蔵ガトリングガン)
水戸爺…スコープドック(ヘビーマシンガン)
mitsu…ブルーテイシュドック(内蔵ガトリングガン)
第1-2ターン、街路に沿って両機は前進をします。第2ターンが終わった時点で、スコープドックは隘路に隠れて、敵の接近を待ちます。

第3ターン、先に仕掛けたのは、プロトワンでした。高速を維持したまま、「すばらしい反射神経と制御能力」(byキリコ)で強引に斜行をかけ、そのまま、スコープドックに内蔵ガトリングガンを撃ち込みます。が、さすがに相対速度の大きさから、命中せず。キリコも反撃でアームパンチを繰り出しますが、これも同様にはずれ。

第4ターン、すれ違ったブルーテイシュドックに対し、スコープドックが隘路から飛び出して、ヘビーマシンガンを撃ち込みます。このうちの1発が背後に命中し、3ダメージを与えます。

その後、両機は狭い街路で、高速のジグザク回避とピックターンによる急速旋回で、激しい攻撃を繰り返します。ブルーテイシュドックが強力無比なクローアタックをかけ、間一髪でスコープドックが躱すと、反撃でヘビーマシンガンを至近距離で発射。が、7PP(!)を回避に廻していたPS専用機は、難なくこれを躱します。

第6ターン、ブルーテイシュドックが放ったガトリングガンが、キリコの機体を捉え、2ヒットを与えます。間髪入れず、隣接へクスから次の射撃を見舞いますが、今度は10以下命中にもかかわらず、異能者の能力か、まさかのはずれに。
勝負を決めたのは・・・直後にキリコが放った重機関銃の一撃でした。命中率5以下にもかかわらず、なんとピンゾロ!(やっぱり、異能者!)3発の命中弾が装甲を貫通し、パイロットを直撃。ああ、プロトワンは、フィアナと呼ばれることなく戦死。いかん、物語が変わってしまった?!(笑い)

最終戦の第5戦は、複数機の使用のできるS3「チームバトル」です。両軍とも、2機ずつのスコープドックが登場し、それぞれ、ベテラン(行動PP7)と一般兵(行動PP6)が搭乗します。
水戸爺…ヘビーマシンガン装備(一般兵)/ソリッドシューター(ベテラン)
mitsu…ヘビーマシンガン装備(ベテラン)/ソリッドシューター(一般兵)
水戸爺…ヘビーマシンガン装備(一般兵)/ソリッドシューター(ベテラン)
mitsu…ヘビーマシンガン装備(ベテラン)/ソリッドシューター(一般兵)

第1-2ターン、両陣営はベテランパイロットを先導に、バックアップ体制を取りながら、接近をします。

最初の接触は、第3ターンでした。水戸爺陣営のベテラン搭乗のスコープドックに対し、mitsu陣営の2機が攻撃をかけましたが、敵が十分に防御PPを割り振っていたため、ヘビーマシンガンの1発のみの命中(1ダメージ)になります。

第4ターン、最前線の敵スコープドックは、接近戦でアームパンチを繰り出します(2ダメージ)。mitsuのベテラン機も、予備の行動PPを使用して、なんとか転倒を免れます。
が、ローラーダッシュの勢いは止まらず。そのまま、ベテラン機同士が相対速度5で激突します。結果、敵のベテラン機は3ダメージを、mitsuのベテラン機は1ダメージを受けます。
そのよろめいたベテラン機に両軍の援護機が射撃を行い、ともに大破に。しかも、水戸爺陣営のベテラン機は、転倒してしまいます。

第6ターン、いまだ、立ち上がれない敵のベテラン機に対し、mitsuのベテラン機がヘビーマシンガンでとどめを刺します。

2対1の不利な状況に、水戸爺の一般兵は後退をかけ、隙を見つけ出そうとしますが、その前にmitsu陣営の2機が素早く展開し、離脱を許さず。
第9ターンに、ソリッドシューターが見事に敵の生き残りに命中し、大破転倒。もはや、勝負有りと言うことで、mitsu陣営の勝利となりました。

いやー、一日で延べ5戦となり、十分にボトムズの世界を堪能できました。実際、内容はツクダばりのかなり精密なもので、リアルな反面、慣熟までそれなりに手間がかかります。が、TDFの特徴として、記入型プロットを廃し、丁寧に作り込んでいる(デベロップしている)ので、この精度にしてはきわめてプレイしやすいです。
一度、慣れれば、ルールブックにあるとおり、1人2機程度までは普通に扱えます。むしろ、2機以上を使った方が、戦術的選択肢も広がって、面白さが増します。
ただ、いくつか、気になる点もあります・・・例えば、衝突は望めば確実にできるので、高速で多数機をキリコにぶつけて、消耗・撃破することが可能とか(dr次第で)。今回は紳士協定で、可能な限り、衝突を避けるようにしましたが、衝突の実施判定をして、失敗したら、転倒するなどが有効かも知れません。
<オリジナル改良その1-衝突成否判定>
・意図的に衝突を行う場合、成否判定をして、成功したら衝突となる。失敗したら、フェイズ側は、転倒判定をしなければならない(転倒せずに移動力が残っていたら、通り抜ける)。
・基本は、起立判定に準ずる。追加のdr修整として、未使用行動ポイント(4項目に割り振っていないPP)を使用できる(攻撃側-防御側の順に宣言し、1PPに付き、±1)。
・意図的に衝突を行う場合、成否判定をして、成功したら衝突となる。失敗したら、フェイズ側は、転倒判定をしなければならない(転倒せずに移動力が残っていたら、通り抜ける)。
・基本は、起立判定に準ずる。追加のdr修整として、未使用行動ポイント(4項目に割り振っていないPP)を使用できる(攻撃側-防御側の順に宣言し、1PPに付き、±1)。
また、ミサイルポッドなど、使用済みの装備をパージする規定がないので、以下のようにしてみました。
<オリジナル改良その2-武器の放棄>
・行動フェイズに、任意の武器1つにつき、2行動PPを使用することで、その武器をパージできる(武装の合計重量を変更できる)。
・行動フェイズに、任意の武器1つにつき、2行動PPを使用することで、その武器をパージできる(武装の合計重量を変更できる)。
まだ、クメン編やサンサ編、OVAの秘密結社系統など、未使用の機体も多いので、しばらく遊べそうです。各陣営2名(4機体)を扱ったフルシナリオも、ぜひ、やってみたいです。
茨城会のstr会長さんもボトムズ好きと聞いたことがあるので、ちはら会選抜チームと看板をかけて、一戦、行きましょうか?!(笑い)こちらは、もちろん、ブラッドサッカー機によるレッドショルダーにて・・・。