今月のソロプレイ第2弾は、このところ、お気に入りの「Wizard's Quest」(AH)のヴァリエーション「マルノン物語」からシナリオ4「最後の戦闘」です。このゲームは、シンプルなルールと勝利条件の設定が絶妙で、プレイヤー間の戦闘が必ずしも主ではないあたりが秀逸です。ランダム要素も適切で、ほどよく運が、ほどよく戦略が組み合わせられています。よって、マルノン物語のような派生シナリオが作りやすくなっています。

このシナリオ4「最後の戦闘」は、文字通り、マルノン島における、人類対オークの最後の戦いを描きます。勝利条件は非常にシンプルで、もっとも多くのオークを退治した勢力が勝ちです。ちなみに、ランダム殺戮のドラゴンは前シナリオで死亡したそうで、出てきません。調停者はいるものの、基本は人類によるオーク殲滅戦になります。

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今回は、最大の6勢力の設定で、行います。ランダムdrの結果、セットアップは赤からになり、どこにでも向かいやすい中央に城を構えます。その後、時計回りに黄-肌色-緑-紫-青の順に中央から周辺へセットアップしていきます。

次に、オークの配置ですが、drの結果、南の6スペースに集中します。それ以外は、北に3つ、中央に2つ、東に3つと偏りが出ます。

最後に、それに向けて赤から順に王国を広げていきます。いくつかの飛び地はあるものの、各勢力の王国は以下のようになりました。
 赤…中央
 黄…南東
 肌色…北
 緑…北東
 紫…北西
 青…南

第1ターン、まず、オーク・ジェネレーションですが、地方1と3が2回、4と6が1回づつとなります。結果、地方1と3のオークが凶暴化します。地方1はでは、2カ所のオークが紫軍に攻撃をかけます。1-1(地方1の第1スペース)では、たった1戦力の兵士が、4戦力のオークを押しとどめ、撃退に成功します。が、1-5では、逆に3戦力の紫軍が一方的に壊滅させられます。

続いて、地方3のオーク凶暴化ですが、攻撃を受けた青軍が、巧みな地形効果とWizardの援護により、最後はWizardのみになりながらも、なんと8戦力(4戦力×2)のオークを壊滅させます。

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ここを攻撃されるとまずかったのですが、その直後に調停者が3-1に舞い降り、都合よく「平和」となります。
次に各軍の行動ですが、これまた、青が第1プレイヤーとなります。すかさず、戦力を補充すると、調停者の効果の及ばない西部への攻勢をかけます。以下、他のプレイヤーも周辺のオーク狩りと王国の拡張を進めます。

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第1ターンの終了時の殲滅オーク数は、
 赤…3
 黄…5
 肌色…3
 緑…3
 紫…5
 青…10
と、オークの凶暴化を逆襲で全滅させた青軍が、大きくリードします。

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第2ターン、オーク・ジェネレーションは地方2と地方4が2回ずつ、対象になりましたが、すでに地方2のオークは全滅しているため、地方4のみが凶暴化します。このオークはかなり強力で、4-4で戦士を含む緑軍を壊滅させてしまいます。

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にっくきオークへの復讐を誓った緑軍だったのですが、なんとここに調停者が飛来。特殊効果で戦闘ができないじゃないですか!怒り心頭の緑軍は、Wizardを投入して、この調停者を排除することに成功しますが、反撃で3打撃を受けたため、肝心のオーク攻撃ができず。

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一方、中央付近を拠点にする赤軍は、ライヴァルの少ない地方6のオーク狩りを後回しにして、飛び地の4-1からオークの城6に攻撃をかけます。城に籠もるオークは強力で25打撃を受けたものの、4戦力のオークを壊滅させることに成功します。

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また、トップの青軍も順調にオークを狩って、スコアを伸ばします。第2ターンの終了時の殲滅オーク数は、
 赤…7
 黄…6
 肌色…6
 緑…4
 紫…6
 青…14
と、緑が伸び悩み、青軍がほぼ独走状態になります。

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第3ターン、ほぼオークの領土が1/3以下となっているため、ジェネレーションは一部のみに。

そろそろ、最後のオークの追い込みが始まりますが、「強制平和」の調停者が降り立ったのは、またも地方4!一人出遅れていた緑軍は、ランダムdrを恨みつつも、大損害を出しながら、この調停者とオークを排除します。

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一方、南部では、青、赤、黄が、残ったオークの撃破とライヴァルの牽制を行います。まず、赤軍が城6から、わずか4ヒットレンジの魔術師隊で、無謀にも5ヒットレンジの森林オークに攻撃をかけ、撃滅されてしまいます。先を越された黄軍は、この無主の城に次ターンにオークが現れるとことを見越して、赤のスペースの排除を行います。これを見た青軍は、このまま、逃げ切るためとオークの確保を求めて、赤の拠点近くに北上します。

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第3ターンの終了時の殲滅オーク数は、
 赤…7
 黄…10
 肌色…6
 緑…8
 紫…7
 青…16
で、青軍のリードは盤石ながら、黄軍が追い上げてきます。

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第4ターン、オークジェネレーションは地方6でのみ起こり、山地で待ち構える赤軍がこれを撃破して、スコアを稼ぎます。

ここで運のよいことに、第1プレイヤーは青に。すかさず、地方2に残っていたオークを襲撃し、これで撃破数は18と盤石な態勢となります。さすがにまずいと感じた次点の赤が魔術師隊を持って、この青の魔術師隊を撃破します。赤と戦争を開始した黄色を除き、肌色、緑の各国もこれに続きます。

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第5ターン、いよいよ、オークが少なくなり、このままでは青の独走とみた各国は、一斉に青への攻撃を開始します。第1プレイヤーの肌色に始まり、赤と対立していた黄色まででが一時休戦して、青の領土を一気に浸食します。

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第6ターン、ここで微妙な変化が・・・次点の赤の領土でオークが凶暴化し、身の程知らずの攻撃により、3VPを赤に献上します。これで、13点になった赤に、同点または逆転の可能性が生まれます。

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続く、プレイヤーターンに、唯一の居城に追い詰められた青が、執念で第1プレイヤーを引き、補充兵を全て城に籠城させます。が、これも紫軍の圧倒的な20兵力に呑み込まれ、ついに青が崩壊します。

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となると、残りは赤とかろうじて黄色の可能性が残されます。黄色は、当然、赤に宣戦布告し、泥沼の混戦に突入します。

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第6ターンの終了時の殲滅オーク数は、
 赤…13
 黄…10
 肌色…8
 緑…8
 紫…7
 青…18(滅亡のため、これ以上は伸びず)
となります。

第7ターンは、赤対黄色の二大勢力に、勝利の可能性のなくなった3国がゲームを盛り上げるために介入と助太刀をし、もはや百年戦争ばりのケイオスに。それでも、二番手となった赤がさらに3オークを撃破し、トップの青に後2点まで迫ります。

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最終となった第8ターン、ここで注目の赤が第1プレイヤーに!これぞ、天運とばかりに赤の主力の魔術師隊がオークを攻撃し、ついにトップの青に並びます。これにより、黄色が追いつくことは不可能になり、城に籠もる最後のオークを緑王国が撃破し、ゲームエンド。

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勝利判定は、
 赤…18
 黄…10
 肌色…8
 緑…12
 紫…7
 青…18
となり、赤と青の二王国が勝利となりました。

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祈願カードがないので、ちょっと寂しいですが、ドラゴンもおらず、プレイはスムーズで、なれれば60分かからないかも。他のシナリオも楽しみです。