歴史・戦史研究「ちはら会」Zwei

Yahoo!ブログ終了に伴い、引っ越しました。

カテゴリ: 中世・近世史

業務多忙のため、新年の例会以降、参加できなかった千葉会ですが、先日、3ヶ月ぶりに参戦することができました。いやー、長かった。
 
会場に到着すると、茨城に転勤になったちはら会同志のmoritaさんが来場。早速、moritaさん持ち込みの三銃士(SIRIUS)を対戦します。以前、ちはら会でプレイして、その洗練されたシステムに感嘆した覚えがあります。
http://chiharakai2005.at.webry.info/201003/article_6.html
 
イメージ 1
 
第一戦は、しばらくぶりだったので、moritaさんにインストを受けて、HAさんらとの4人プレイ。中盤まで順調に進んだのはよかったけれど、調子に乗って、先頭に立ったアトスが衛兵に倒されます。実はネックレスを持っていたため、ここであえなく、サドンデス負け。
 
第二戦は、先の失敗に懲りて、4人でチームを組みながら、アルマダをつくって前進することに。この作戦が効を奏し、攻撃役のダルタニアンとアトスが負傷しながらも血路を開き、舞踏会会場の目前に。
 
イメージ 5
 
衛兵隊の最終防衛線をダルタニアンが蹴散らし、そこからネックレスを持ったボルトスが特殊チットで回廊を駆け抜け、ゴール!見事、三銃士側の勝利となりました。やっぱり、このゲームは面白い!moritaゲームに外れなし、とはよく言ったものです。
 
イメージ 6
 
イメージ 7
 
その後、「ジヴィライゼーション」と「アフリカ!」のお試しをプレイをした後、再び、moritaさんと発売まもない「竜虎三國志」(GJ)を対戦しました。
 
イメージ 8
 
イメージ 9
 
mitsu…曹操・孫堅・馬騰
morita…劉備・袁紹・劉表
でスタートしましたが・・・序盤から曹操陣営のチットが周り、軍師が多数、駆けつけます。ただでさえ、優秀な外交力が威力を増して炸裂し、劉璋も味方に引き入れ、外線から董卓軍のいる中央をめざします。
 
イメージ 2
 
劉備陣営も、袁紹を従えて北部を確保し、一時は洛陽を押さえますが・・・中盤に、両輪のハズの袁紹が、曹操の外交で中立化。さらに御家再興となった公孫瓚と袁紹が、曹操陣営になびいたことで、事態は決定的に。
 
イメージ 3
 
劉備陣営に残っていた袁術が、孫権に滅ぼされ、曹操陣営がほぼ中華の3/4を支配します。途中の御家再興で蜀や青州に、劉備陣営が復活しますが、外線の同盟国や奸賊に襲われて、再び、滅亡。劉備も滅んで、最後に残った劉表(!)が徐州で敗退し、曹操による天下統一となりました。
 
イメージ 4
 
イベントによるランダム性が高いことはわかっていましたが、やはり外交力を持つ軍師が偏ると、形勢は決定的になります。ソロなら、派手な展開も楽しめましたが、対戦だと、どうにもできない状況もありますね~。
 
ともあれ、このプレイで、古代中国史ジャンルが、4割突破を果たしました。以下を更新したので、ご覧ください。
 
悠久広大な中国史~東洋史アイテム

今月のソロプレイ第4弾は、マイナー極まる中世史キャンペーンの「英仏百年戦争」(GJ) です。テーマ的には、日本ではほとんどなじみがなく、欧米で趣味で作ったかと思いきや、デザイナーはなんと日本人!そう、太平記システムで有名な中嶋氏です。
 
元になった太平記システムは、非常に汎用性の高い戦略級で、パズルのような陣地取りをベースに、SLGでは表現しにくい「裏切り」や「在地主義」をスマートに表現しています。どれだけ、融通性が高いというと、博徒の勢力争いを描いた「東海任侠伝」、幕末京都の治安活動(?)を描いた「新選組始末記」まで、再現できるといえば、おわかりでしょうか。
 
今回の「英仏百年戦争」(GJ) でも、ヨーロッパ西部を舞台に、イギリス・フランスの貴族や王、リーダーたちが鎬を削ります。名前は「英仏」ですが、まだ、国民意識はなく、血の繋がった貴族同士が、王をめざして、あるいは自分の勢力を拡大をめざして、活動します。珍しく、「裏切り」のルールがないのは、馴染みのない中世でこれを入れてもピンと来ないか、はたまた、バランスがハチャメチャになると思ったのか?!
 
というのは、1ターン10年というスパンのため、中心となる武将が次々と死去する(入れ替わる)という、予測しづらい展開になるためです。通常は3ターン生きれば、確率的には「病死」が待っています(期待値が1になる)。この時、うまく、兵力を引き継げればいいのですが、先の在地主義や身分、能力差によって、たった1ターンで、圧倒的な戦力が壊滅状態になることもあります。
 
また、攻城戦を描いた「籠城」というルールもあり、守りの堅い地域では大軍で攻めても自動的に後退させられる可能性があります。
 
よって、本作は、太平記システムの中では、もっとも運の要素が大きい、といえます。対戦ならともかく、展開の派手さは、まさに、ソロプレイのちはら会向きか?!(笑い)
 
今回は、歴史に彩りを添えるフルオプション(中立武将の史実オプションを除く)で、プレイします。まず、ゲームの準備ですが、固定セットアップ以外では、2人の中立武将の帰趨を判定します。結果、イギリス側がdrで勝ちフロア伯(BRI)を、フランス側がガン大町人(FLA)を手に入れます。
 
イメージ 1
 
第1ターンは、イギリス側主導権で6。フランス側はフランドル伯がシャンパーニュの支配を目論みますが、うまくいかず。イギリス側は、鉄人チャンドスをブリタニー経由で南下させ、アキテーヌの支配に成功します。このターンの病死はなく、支配VPは英7:仏6で、イギリス側+1に。
 
イメージ 2
 
第2ターンは、フランス側主導権で4。戦闘能力が高いイギリス側は、黒太子+鉄人の最強コンビを北上させ、イル・ド・フランス(パリ)を急襲しますが、善良王に第1ラウンドで籠城され、アンジュー地方へ後退し、ここを支配します。
 
イメージ 8
 
フランス側は、在地の武将をばらして、シャンパーニュとスコットランド、ルクセンブルクを支配します。
 
このターンは、フランス側の善良王が病死。支配VPは、英7:仏7で、変化なし。
 
第3ターンは、イギリス側主導権で5。武将数で上回るイギリス側が、再び、攻勢に。北部攻略の鍵となるピカルディ地方に別働隊を送ったところ、フィリップⅥ世率いるフランス側の主力が迎撃。激戦の末、フランス側が勝利し、ブロア泊を捕虜にします。
 
イメージ 9
 
一方、イギリス国王自らは、スコットランドの征伐に向かい、デイビットⅡ世を撃破します。が、惜しくも、支配はならず。支配VPは、英8:仏8で、変化なし。
 
と、このターンにはペストが猖獗を極めます。登場したばかりの賢明王をはじめ、フランス側5名、イギリス側が国王に皇太子など3名、計8名が死亡!両陣営とも兵力の引き継ぎに必死になります。
 
イメージ 10
 
第4ターン、ともに国王がいない状態なので、軍事活動は低調で、フランス側主導権で2。まず、フランス側最強の大元帥ゲクランとナポリ王のスタックが、反撃に出て、アンジューへ進軍。対するイギリス軍は、敵主力の機先を制し、ノルマンディからIDFへ打って出ます。戦闘自体はともにフランス側の勝利となりますが、イギリス側は思惑通り、「時間を稼ぎ」、支配は12:12のイーブンに。
 
イメージ 11
 
ところが、ここで無情にも「時間」がイギリス側の敵に。鉄人チャンドスをはじめ、3武将が病死!(フランス側は1武将のみ。)
 
第5ターン、まだ、戦争は低調で、イギリス側主導権で3。武将数で上回るフランス側が、大陸での反撃を続けます。ゲクランが地元であるブリタニーへ進み、主力はノルマンディに侵攻。両陣営とも決して優秀な指揮官とはいえませんが、ウェールズ公が活躍し、籠城に成功!数で優るフランス側を押し返します。
 
イメージ 12
 
が、支配エリアでは、ブリタニー・ベリー・ブルボンなど、地方をフランス側が押さえ(登場した地方武将による)、英10:仏13で、累積VPはフランス側+1に。
 
第6ターン、国王が決まったため、国内は落ち着き、フランス側主導権で8。いまだ、ゲクランが在命のため、正面戦闘は不利と判断したイギリス側は、ゲリラ戦に出ます。ウェストモランド泊が、スコットランドからニーザーランドに海上移動し、そのまま、フランドル・ピカルディを蹂躙します。また、敵がノルマンディに戦力を集中した隙を突いて、ヨーク公がイル・ド・フランスを急襲します!
 
イメージ 13
 
対するフランス軍も、ゲリラにはゲリラとばかりに、大元帥ゲクランを南下させ、アキテーヌを強襲。さらに、主力を持って、再び、ノルマンディへ繰り出します。
 
最大の戦闘は、ノルマンディで起こりました。両陣営とも4武将を注ぎ込んでいたので、退却ができず、大消耗戦に・・・。結果は、フランス側の数が物を言い、イギリス側はマーチ泊が戦死し、スチュアート卿が敗走。イギリス側は、大陸の拠点-ノルマンディを失います。
 
そして、病死チェックでは、ペストが大流行!元から少ないイギリス側が悪人王など4武将を失えば、フランス側も殊勲のゲクランを始め、3武将が死去します。
 
イメージ 14
 
ともに、裏をかく機動戦だったので、支配地域は入れ替わりましたが、VPの高い地域をフランス側が押さえたので、英8:仏13で、累積VPはフランス側+6に。
 
第7ターンは、フランス側主導権で6。流れは、フランス側に傾きつつあるものの、ゲクランの死去でリーダーの質はほぼ同レベルになります。となると、お互いに隙を突いて、攻勢を試みます。
 
まず、フランス側の本拠に居座るヨーク公に対し、兵力倍のフランス側が襲いかかり、IDFを奪還。続いて、ピカルディをめぐって、2武将同士が激突しますが、豪勇公率いるフランス側が圧勝し、ここを支配します。
 
と、ここまで一方的に首都を攻められたフランス側は、オレルアン公を渡海させ、イングランドを直撃!惜しくも堅い城に跳ね返されたものの(退却)、イギリス側をひやっとさせます。
 
イメージ 15
 
支配では、イギリス側がフランドルをとって一息着いたもの、フランス側もピカルディを取るなど、英10:仏15。捕虜によるVPも加えて、累積VPはフランス側+12に。
 
第8ターン、フランス側の勢いは止まらず、フランス側主導権で5。これで3ターン連続で、フランス側が取ります。
なんとか、形勢を覆したいイギリス側は、後のアザンクール大勝の立役者-ヘンリーⅤ世をノルマンディに上陸させます。迎え撃つは、オレルアン公。能力はややヘンリーⅤ世が有利でしたが・・・結果は、イギリス側の大勝!フランス側は、パリへ後退します。また、ピカルディでは、国王のヘンリーⅣ世が攻勢に出て、ここを奪還します。
 
イメージ 3
 
フランス軍も必死の対応をし、ブルゴーニュに登場した敵に無怖公を、2個武将で圧殺。さらに、豪勇公がイングランドに侵攻し、退却するものの、後一歩まで追い込みます。
 
うまく支配がとれれば、差が縮まるところでしたが・・・よりによって、ヘンリーⅤ世がノルマンディ統治に失敗。さらに、そのまま、病死!(きつーっ)。エリアは1だけ縮まって、英10:仏14。累積VPはフランス側+16。
 
第9ターン、主導権はやっとイギリス軍に(4)。焦点は、ノルマンディとイングランド本国になります。イングランドは、三度、堅い城壁に救われますが、ノルマンディはオレルアン公の逆襲により、フランス側が大勝!ベッドフォード公が戦死し、グロスター公が捕虜となります。支配エリアは変わらず、英10:仏14で、累積VPはついにフランス側+20へ。
 
イメージ 4
 
第10ターン、フランス側主導権で4。もはや、劣勢はいかんともしがたいイギリス軍ですが、なんとか、重要地点(2VP)を確保せんと、無怖公をアキテーヌに送り、ここを奪取します。また、フランドルに突撃してきたジャンヌ・ダルクによって、大損害を受けながらも、ここを死守します。
 
が、この隙に、本国イングランドが危機に。海を渡ったオレルアン公のdrが爆発し、第1ラウンドに3ヒット!ジェームスⅠ世は後退を余儀なくされ、ついにイングランドが陥落します。
 
イメージ 5
 
支配エリアは、重要エリアを差し変えた形になり、英10:仏14のまま。病死チェックでは、イギリス側4人、フランス側5人と大量の死亡者が出る中、殊勲の老オレルアン公は生き残ります。
 
いよいよ、終盤の第11ターン。無情にも主導権はフランス側で6ながら、意気の衰えないイギリス側は、各地で攻勢に出ます。これを、数で優るフランス側が、適切に迎撃します。
 
イメージ 6
 
ポーから北上する青髭に対し、勝利王チャールズⅦ世が迎撃。コンピニューを伺う敵主力は、ジャンヌが阻止。そして、イングランドの奪還を狙う火の顔に対しては、老オレルアン公が籠城策で対抗し、これを退けます。

一方、私生児ジャンはニーザーランド経由で、スコットランドに渡り、敵の後方を攪乱します。これが効いて、支配は英9:仏16。累積VPは、ついに振りきりです(フランス側+30)。
 
このターンの病死チェックでは、主役級の死亡が連発します。イギリス側は、英仏王やソールズベリー泊など4名、フランス側は勝利王に老オレルアン公など、やはり4名。
 
もはや、逆転はありえませんが、第12ターン、イギリス側は最後まで反攻します。わずかながら主導権を取ると(イギリス側:3)、投入可能な全兵力を持って、イングランドに進軍!火の顔の活躍で、本国を奪還します。
 
また、大陸ではピカルディやブルゴーニュに進撃しましたが、武運つたなく、敗北。そのまま、地方に後退して、ジ・エンド。結局、フランス側の累積VPは、振り切りのままで、大勝となりました。
 
イメージ 7
 
今回は、大元帥ゲクランやオレルアン公などが、平均以上に長生きしたため、フランス側の部隊回しが楽になりました。逆に、イギリス側は黒太子やヘンリーⅤ世が短命で使い切らなかったため、徐々に差が広がり、どうにもできない状態になったかと思います。
 
本当に病死チェックは凄まじいですが、めまぐるしく変わる展開に、その都度、その都度、ベストを尽くした側に、勝利の女神は微笑むのかも知れません。あなたも、病死の神様(?)に運命を委ねてみませんか?!

続きをいきます。
 
この間にロビンはリーダーのリクルートを続け、第11ターンに負傷しながら、右腕となるリトル・ジョンを獲得します。
 
イメージ 1
 
第12ターン、押され放しのシェリフ側は、一発逆転をかけて、騎兵・歩兵2ユニットを、シャーウッドの森に送り込みます。狙うは、怪我をして動けないロビンの首一つ!分は悪いですが、出目によっては十分に可能性はある!
が、この乾坤一擲の攻勢は、仲間になったばかりのリトル・ジョンと楽しい人々によって阻止されます。森の中の射撃によって、1ユニットを失ったシェリフ側は、EXで消耗。第13ターンに回復なったロビンの指揮のもと、再び、正確無比な射撃を浴びて、騎兵が全滅。
 
イメージ 2
 
イメージ 6
 
う~ん、ジリ貧を恐れて、勝負に出た結果、ドカ貧に・・・。またも主力部隊を失ったシェリフ側を尻目に、各地に分散したアウトロー側はやりたい放題に。
 
イメージ 7
 
第15ターンにロビンがタック修道僧をリクルート。同時にスタットリーがリンカーン城から強奪。スカットリーとミンチが、旅人を襲って、通行税を巻き上げ、金を蓄えます。結果、スタート時に12金だったシェリフ側の財産は底を突き、逆にアウトロー側は20金を越えます。
 
イメージ 8
 
イメージ 9
 
さらに、第18ターン、会合なったロビンとマリアンがタックとアランの祝福を受け、結婚。これで、3つの勝利条件を満たしました。
 
イメージ 10
 
第20ターン、ジョン王子が登場し、なんとか、弓技大会を開いて、ロビンをおびき出そうとしますが・・・。第21ターン、肝心の介添人リンカーンのシェリフが、アウトロー側に襲撃され、捕虜になってしまいます(次ターンに殺害)。これで、弓技大会の開催も不可能に。
 
イメージ 11
 
挽回の手立てが見えないまま、第23ターンに予定より早く、獅子王リチャードが帰国!やむなく、ロビンとの合流を阻止せんと、ジョン王子が出撃しますが・・・。
 
イメージ 13
 
第25ターン、街道を進むジョン王子隊を、森から飛び出した楽しい人々が襲撃!射撃で兵力を磨り減らせたところに、2:1の白兵戦を挑まれ、D1で全滅。王位の簒奪を目論んだジョン王子は、乱戦の中、命を落とします。(予断ですが、これで、未来の「失地王」はいなくなり、百年戦争はフランスに優位になったことでしょう)
 
イメージ 12
 
ちょうどその頃、ロビンフッドとリチャード王は、ギスボーン城近くの街道で邂逅を果たし、ジエンド。4つの勝利条件の全てを満たしたアウトロー側の完勝となりました。めでたし、めでたし。
 
イメージ 3
 
今回は、序盤にシェリフ側の戦力を半減でき、部隊の展開が極めて有利になりました。また、敵のリーダー2名を排除できたことで、戦闘修整がアウトロー側に傾いたので、積極的に消耗戦を挑めたことが、勝因かと思います。同時に、敵に捕捉される心配なく、仲間のリクルートができたことも、間接的な要因でしょう。
 
イメージ 4
 
まあ、こんなにうまくいくことは滅多になく、大抵は勝利条件を一つか二つ、満たしただけで、シェリフ側の勝利となることが多いのですが・・・(アウトロー側の勝利には、4つの条件のうち、3つが必要)。
 
イメージ 5
 
ともあれ、不確定な味方を動員し、地の利を生かした機動力で敵を翻弄、隙を見て襲撃または略奪という展開は、まさにゲリラ戦の典型でしょう。デザイナーが伝説の再現にも力を入れているため、特別ルールが多いですが(今ならCDSに落とし込むでしょうね)、基本は移動-戦闘であり、慣れれば1時間半程度で終わる秀作かと思います。アウトロー側に厳しいのも、ちはら会としては、ファイトを燃やせるわけで・・・(笑い)。
 
ご希望があれば、インストもOKです(ただし、習熟度がもろに出るので、バランスは保障できませんが・・・)。ぜひ、中世のゲリラ戦を、ちはら会で!

今月のソロプレイは、マイナー戦線の中世・近世ヨーロッパ史アイテムから「The Legend of Robin Hood」(AH)です。いわゆる伝説を元にした英雄譚で、実在したかどうかも怪しいあたりが、ちはら会向けかも?!(笑い)
 
マップは、伝説に彩られたシャーウッドの森とその周辺を描きます。ユニットは、リーダーと部隊に別れます。リーダーは圧倒的にアウトロー側が有利ですが、いずれもリクルートをしなければ活性化できないことを考えると、前半はシェリフ側に分があります。
 
イメージ 1
 
部隊の強さは、当然、正規の軍隊であるシェリフ側が有利ですが、歩兵の移動力が3と低いことと、(特に前半は)受け手側としては十分な数がないため、その運用に熟慮が求められます。
 
イメージ 2
 
一方のアウトロー側は、接近戦こそ、弱いものの、優れた射撃能力(2射撃力)と快速(5移動力)、なにより除去されても次ターンには(未リクルートながら)再登場できる回復力が魅力です。
 
イメージ 7
 
両者の違いから、主な展開としては・・・
[シェリフ側]
・各城を守りながら、正規兵を使って、旅人を護衛し、VPを獲得。
・時々、行きがけの駄賃で、村を占領して、徴税。
・後半は、マリアンや弓技大会を餌にロビンらをおびき出し、捕縛または殺害。
[アウトロー側]
・序盤は、ロビンがリーダーと楽しい人々をリクルートしながら、戦力を拡大。
・敵の配置の隙を見て、旅人を襲ったり、有利な状況なら、正規兵に殴り込みをかけたり、あるいは天守閣を強奪。
・中盤以降は、勝利条件を満たすために、マリアンと結婚したり、リチャード王と邂逅したり。
 
この中で、勝利条件である、マリアンとの結婚やリチャード王との邂逅は、結構、運次第になります。登場位置がランダムに決まるので、マリアンをいきなりシェリフ側に拉致されたり、リチャード王が登場した途端にジョン王子隊に襲撃されたりすると、勝率はぐっと下がってしまいます。
 
上記ほどではないですが、経済的な条件(20金以上、シェリフ側5金以下)も、決して楽に達成できるものではありません。なんどか、ソロ演習をした感触としては、アウトロー側の勝率は、20-30%といったところでしょうか?
それでは、先日に行ったソロAARをお届けします。
 
まず、セットアップは指定。スタート時にアウトロー側で活性化しているのは、ロビンだけです。一方、シェリフ側も、ガイ卿と歩兵に行動制限があります。
 
イメージ 8
 
第1ターン、ロビンの初手は、定石の楽しい人々(MM)6のリクルートです。ここなら、敵に捕捉される心配なく、戦力を得られます。シェリフ側は、ノッティンガムのシェリフがガイ卿との連絡を果たすべく、ギスボーン城に向かいます。
 
イメージ 9
 
第2ターン、ロビンはシャーウッドの森で、さらにMMを獲得。ノッティンガムのシェリフも冒険を避け、一路、南下します。
 
イメージ 10
 
第3ターン、通常なら、ウィル・スタットリーのリクルートに向かうところですが、得点の高い司教がノッティンガム城近くの村にいることを発見したロビンは、大胆にもこの襲撃に向かいます。護衛は村に立てこもる歩兵。ロビンに率いられた楽しい人々2ユニットは、射撃修整を使って、一撃でこれを撃破!おびえる司教から「通行税」(2金)を奪って、凱歌を上げます。
 
イメージ 11
 
悔しがるシェリフ側ですが、後半の巻き返しに備え、ガイ卿と合流し、戦力を活性化させます。
 
イメージ 12
 
第4ターン、幸運がロビン側に訪れます。本来なら、5ターンに表れるウィル・スカーレットがイベントにより、近くの森に登場。一騎打ちで負傷する可能性がありましたが、果敢なリクルートで、仲間に引き入れます。リトル・ジョンに次ぐ優秀な同志を得たことで、今後の戦力充当に期待が持てます(MMのリクルートが可能で、引率値はロビンと同じ2!)。
 
イメージ 13
 
アウトロー側は部隊を分散して、郊外へリクルートへ。第5ターンにミンチ、第6ターンにウィル・スタットリーを加え、一気に組織力が増します。頼りになるウィル・スカーレットは、きっちりMM2ユニットのリクルートを行い、戦力も充実します。
 
イメージ 14
 
一方のシェリフ側は、増援と補充が来るまでは我慢の一途と、街道沿いの巡回を続けます。
 
第7ターン、ロビンが詩人のアラン・ア・デールをリクルートしている傍らで、アウトロー側主力のウィルコンビがシェリフ側の襲撃に出ます。これが、思わぬ大戦果に・・・。
 
イメージ 3
 
貴族を護衛していた歩兵2ユニット+ガイ卿・ノッティンガムのシェリフを、3部隊のMMが襲い、射撃戦で1ユニットを除去。続く、1:1の接近戦で損害を出しながら、敵を全滅させてしまいます(EX)。と、逃走を始めた敵のリーダーを捕捉し、2名の除去に成功します(ガイ卿は捕虜になった後で、次ターンに殺害)。
 
イメージ 4
 
戦力の半数と指揮官2名を失ったシェリフ側は、生き残ったリンカーンのシェリフの元で、守勢を余儀なくされます。
 
こうなると、機動力と展開力に勝るアウトロー側の独壇場に・・・。再び、各地に分散した「楽しい人々」は、ギスボーン城の天守閣を襲い(4金)、第10ターンには大胆にも司教を護衛中のリンカーンのシェリフ隊を襲撃!またもや、敵を全滅させ、2金を獲得します。リンカーンのシェリフは命からがら、居城へ逃げ帰ります。
 
イメージ 5
 
イメージ 6
 
画像のアップ制限があるため、後半は別記事で・・・。

寒さもひとしおの日曜日に、松戸の新春千葉会に行ってきました。積み重なる業務の疲労で、朝起きできず、着いたのは昼前。すると、さっそく、yagiさんが声をかけてくれまして。「これ、抜群に面白いよ~ん」と言って広げたのが、「傭兵隊長」(アークライト)です。ちなみに持ち込みは、「Moritaゲームに外れなし」といわれたMoritaさん。遠く北陸の地から、久々の参戦です。
 
中世イタリアをめぐる領土争いで、プレイヤーは1-10までの戦闘力を持つ傭兵カードのビッティングで、係争地を奪い合います。自分の領地が3つ繋がるか、合計5つの領地を獲得すれば、勝利となります。
 
イメージ 2
 
これに、戦闘力を倍加できる「鼓笛隊」や戦闘力を全て1にする「冬」、最強のカードを取り除ける「教皇」などを駆使して、丁々発止の駆け引きを行います。
 
早速、インストを受けて、プレイしましたが・・・これが、よくできていまして。とりあえず、足場をつくろうとカードを投入していくと、ムキになって抜けなくなって、気がつけば、後先を考えずにガチンコ勝負。勝てばまだいいですが、負けると、ほとんどの手札を失い、しばらくゲームに関与できなくなります。
 
展開を見越して、カードを温存するか、最後まで行くか、これまた、決断(と予測)を迫られるわけです、DOMINIONが多人数ソロプレイの極なら、こちらはブラフと駆け引きの極ですね~。途中から、誰も引けなくなって、夢中になるあたりは、なにやらPitを彷彿とさせます。
 
イメージ 3
 
結果は・・・冷静沈着なDas Reichさんが一勝で、まさかのyagiさんが勢いに任せて二勝していました。読みと賭が物を言うので、これが決まった時のyagiさんは、強いっす。SLG以外では、Small Worldの次に、買いたいゲームですね~。
 
イメージ 1

↑このページのトップヘ