歴史・戦史研究「ちはら会」Zwei

Yahoo!ブログ終了に伴い、引っ越しました。

カテゴリ: WWⅡ西部戦線1944-

続いて取り組んだのが、師団級ノルマンディ戦CDSの「ノルマンディの切り札」(CMJ)です。連合軍(str)対ドイツ軍(mitsu)の対戦になります。

上陸ターン、連合軍はスウォード海岸の1個師団が損害を受け、第82空挺師団がスカッターしますが、いずれも着上陸に成功します。

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第1ターン、連合軍は「交通妨害」を仕掛けますが、これは「ドイツ空軍」の活躍で無効に。さらに「後方攪乱」もありましたが、連合軍は展開を優先し、通常の作戦値として使用します。

連合軍は、オマハ方面とイギリス軍方面で初期攻勢に出て、占領地域を拡大します。ドイツ軍は、拠点のバイユー以外は包囲されない位置にいたため、カードの購入を優先し、「補充」を獲得します。

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第2ターン、なおも連合軍はバイユーを包囲攻撃で陥落させると、コタンタン半島でシェルブールに向けて攻勢に出ます。また、イギリス軍もカーン方面で圧力をかけ、北部市街地を占領します。

ドイツ軍は援軍を展開し、サンローから中央高地経由でカーン南までの戦線を構築します。

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第3ターン、連合軍は中央部に兵力を集中し、攻勢に出ます。防御力の低い歩兵を狙って戦線を後退させ、そこから浸透した部隊がサンローの2個師団と中央高地の歩兵・高射砲スタックを包囲します。

が、これは時期尚早でした。ドイツ軍は「補給」の4作戦値を使い、装甲師団による反撃に出ます。まず、サンローの背面に展開したアメリカ軍の機甲師団を逆包囲し、2回の攻撃でこれを殲滅します。

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さらにそれを救出に来た歩兵師団を包囲し、2ステップの損害を与えます。

第4ターン、損耗したアメリカ軍歩兵師団は救出攻撃により、一度は補給が繋がったものの、十分な離脱ができず。再包囲され、全滅します。これにより、連合軍のVPが2点とサドンデス敗北以下になったため、なんとかもう1都市を取ろうと、カランタンを包囲攻撃しますが・・・3個歩兵師団による攻撃はdrに嫌われ、失敗。結局、3VPを満たせず、ドイツ軍のサドンデス勝利となりました。

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連合軍は薄い中央を攻めて戦果を上げたまではよかったのですが、反撃を受けてVPが減少。かつ、カランタンやシェルブールが後回しになったため、得点が入られなかったのが、痛かったようです。常に不足気味の作戦値を有効活用するかが、このゲームの悩ましいところです。

この日の最後に取り組んだのが、師団級ノルマンディ戦CDSの「ノルマンディの切り札」(CMJ)です。連合軍(mitsu)対ドイツ軍(にし)の陣営になります。

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上陸ターン、連合軍はオマハの1個師団が史実通り、損害を受けるものの、空挺のスカッターもなく、まずまずの滑り出しとなります。

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第1ターン、連合軍はイギリス軍戦区で攻勢かけ、「揚陸」を効果的に使用してバイユーを包囲攻撃し、これを陥落させます。同時に、航空作戦を実施し、「交通妨害」こそ敵の「ドイツ空軍」でキャンセルされましたが、本命の「後方攪乱」に成功します。早期に「混乱」カードを与えたことで、その後のドイツ軍のカード廻りが困難になります。

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ドイツ軍は、戦略移動等を使って、増援できっちり戦線を構築します。

第2ターン、なおも連合軍はカーン方面で攻勢に出ます。5個師団を集中投入し、平地にいた第12SS装甲師団に2ヒットを与え、これを潰走させます。ドイツ軍は増援の登場が遅れますが、前ターンに戦線を構築していたため、大きな危機にはならず。

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第3ターン、イギリス軍戦区では攻勢の重点をやや中央寄りに移し、第102高地東のSSと歩兵の混合部隊にヒットを与え、退却させます。

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また、戦力の整ったアメリカ軍戦区も攻勢を開始し、カランタンを2:1の包囲攻撃で陥落させます。同時に、シェルブール方面にも歩兵3個師団を投入し、巧みな移動で歩兵師団を包囲し、一撃で撃破します。

ドイツ軍は、オルヌ川南部から中央丘陵、サンロー沿いに戦線を引き直します。

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第4ターン、早期に購入していた「ロンメル」カードが来たドイツ軍は、カーン方面で反撃に出ます。カーンにいた1個歩兵師団に対し、3個装甲師団が攻撃をかけ、これを撃退し、カーンを奪還します。

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が、これは連合軍の再反撃を呼び寄せることに。側面を守備していた歩兵を撃破すると、総力を持ってカーンの装甲師団に包囲攻撃をかけます。ドイツ軍も反撃で装甲師団の救出を試みますが、失敗。二度目の包囲攻撃を受け、第2装甲師団は壊滅し、カーンが陥落します。

アメリカ軍戦区では、中央で後退しきれなかった歩兵師団を包囲します。シェルブールには歩兵師団は隣接し、「艦砲射撃」を見舞って、要塞守備隊をそれぞれ、ステップロスさせます。

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第5ターン、リシャッフルで再び「艦砲射撃」が来て、シェルブールが陥落します。いよいよ、アメリカ軍の総攻撃が東側で始まります。中央部で包囲して歩兵師団を撃滅すると、(隙ができて再占領された)カランタンと要衝サンローを包囲下におきます。

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第6ターン、勢いに乗るアメリカ軍は、カランタンとサンローを猛攻で奪取。さらに、シェルブールを陥落させた部隊が東岸を突進し、クータンスを包囲攻撃します。

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ドイツ軍はあわててその後方に部隊を廻しますが、単独の一線防御がやっとです。

第7ターン、突進するアメリカ軍主力は、さらに東岸を南下し、戦線を突破します。ドイツ軍も装甲師団を投入しますが「混乱」などの影響で、対応が後手に回り、援軍の2個装甲師団もヴィルデューとその北方で包囲下に陥ります。

次のターンの先手は連合軍のため、この2個師団の撃破とその後の前進は確実と思われましたが・・・。

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運命の第8ターン、なんとここで、ドイツ軍に「ロンメル」!わずか30%未満の確率をこじ開け、ドイツ軍が先手を取ります。カーン方面からなりふり構わずに駆け付けた2個装甲師団が、包囲中のアメリカ軍歩兵師団を撃破します。アメリカ軍はヴィルデュー北方の装甲師団を撃破し、この部隊もまとめて消耗戦に持ち込もうとしましたが、drに嫌われ、これを撃破できず。その間にもう1個の歩兵師団が壊滅し、VPはサドンデス敗北の13VPに低下してしまいます。

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それでも、敵装甲師団を撃破できれば+0.5VPで、ゲームは続いたのですが・・・ああ、カーン側面の消耗した装甲師団への攻撃が、まさかの失敗(1/6の確率)。この瞬間、連合軍のサドンデス負けが決定しました。

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にしドイツ軍、ついに勝つ!ここまで、にしさんとは、ちはら会や茨城会で連戦し、最終ターンのdrやカード引きで勝負が決まるという、ギリギリの戦いを楽しんできました。これまでは僥倖に恵まれ、mitsuの引き分けまたは勝利でしたが、今回、粘り強く、着実な作戦指揮が、ダイスの神様も呼び寄せ、最終ターンを待たずにサドンデス勝利となりました。

なお、この日は別卓で、連合軍(Tommy)対ドイツ軍(kawa)の2戦が行われ、ともにドイツ軍が勝利していたようです。

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「Tigers in the Mist」の傍ら、エンジョウさんが持ち込んだバルジ関連の「バルジ大作戦」(CMJ)を対戦しました。さすがに二面打ちでドイツ軍だと慌ただしいので、連合軍をmitsuが、ドイツ軍をエンジョウさんが担当します。ちなみに、連合軍のセットアップは、機動予備による柔軟な防御策である「北の防人」作戦です。

第1ターン、前線が薄いならば強襲による殲滅戦と、ドイツ軍は北から6カ所で攻撃をかけます。drによってはかなりの損害もあり得たのですが、1カ所のEx2を除き、ああ、なぜか、エンジョウさんのdrは1ステップの損害ばかり。

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第二次攻撃でも、LAH装甲師団が第2歩兵師団に猛攻を掛けますが、こちらもD1Rと撃滅できず。1ターンを通して、わずかに6ステップロスに止まり、記録的な低損害となります。

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こうなると、サン・ビットには3個歩兵連隊が立て籠もり、シェーネ・アイフェル高地も3スタック、さらに南部では多くの歩兵連隊が組織的な後退を行うなど、「北の防人」作戦ががっちり機能します。

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第2ターン、ドイツ軍は前線の足止め部隊を撃破すると、強力な5個装甲師団を持って、なんとサン・ビットを攻撃します。一気に抜くことはできませんが、2:1でD1を与えます。また、北部では第1SS装甲師団と第12SS装甲師団がモンシャウを奪取します。

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大きな突出がないため、連合軍は大量の増援を投入し、北部の要所では3枚スタックで防御線を引きます。また、南部ではバストーニュを軸に、南端から半円形の防御陣地を構築します。

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第3ターン、ドイツ軍はなんとしても要衝サン・ビットを制圧せんと、なんと5個装甲師団相当を注ぎ込んで、5:1攻撃をかけます。この気合いが乗り移ったのか、D2の損害を与えます。そして、第二次攻撃でAoptでこれを奪取します。

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サン・ビットは取られたものの、第3ターンの増援を手に入れた連合軍は、北部では3枚スタックを、南部でも空挺増援によって、手堅い戦線を構築します。

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第4ターン、北部の戦線があまりにも厚いと見たドイツ軍は、サン・ビット経由の戦略移動で、兵力を中央にシフトします。南部では何とかバストーニュに接近せんと、第116装甲師団が歩兵とともに2:1攻撃をかけ、Ex2で空挺1個連隊を除去します。

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続く、第2攻撃フェイズに移動してきたLehrを加えた装甲2個師団弱でバストーニュ前面に辿り着きます。

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と、ここでLehrが突出したのを見た連合軍は、歩兵連隊を森林の迂回をさせ、これを包囲。続く、第2戦闘フェイズに機甲兵力を集めて、2:1の反撃を行います。これがEx2となり、Lehrの全ユニットは消耗状態になります。

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第5ターン、連合軍戦線のあまりの堅さに業を煮やしたドイツ軍は、3個の装甲師団を集中し、アメリカ軍の最強機甲スタックに強襲をかけます。戦闘比は4:1でしたが、ここで見事にAoptを勝ち取ります。4個装甲・装甲擲弾兵連隊の損害と引き替えに、機甲2個連隊を除去します。

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第2次移動でスパに肉迫することも可能でしたが、イギリス軍増援の投入を避けるべく、かわりにアムブレーブ川沿いに進撃し、中央にいた2個歩兵連隊と1個機甲連隊を包囲します。

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と、ここでイギリス軍が到着し、連合軍は北端からスパを通ってリエージュに続く戦線を再構築します。同時に、南部ではまたも突出したLehrに包囲攻撃をかけ、Ex2で2ユニットを撃破します。十分に敵を牽制した南部の連合軍主力は、ヌシャトーに向けて作戦的撤退を行います。

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第6ターン、もはや、ドイツ軍の進撃は厳しいですが、それでも最善を尽くさんと、北部では防御態勢に移行し、南部ではヌシャトーを伺う機動をします。

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実質的にイニシアチブを奪還した連合軍は、反撃に出ます。ここまで盤外待機させていたイギリス軍機甲旅団と1個歩兵師団、さらに北部からの装甲増援を、スコルティーニ狩りをさせながら戦略移動で中央部に進攻させます。

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第2次移動でマルシェを奪還すると、中央にいた第1SS装甲師団を包囲攻撃します。これは辛くもA1Rとなります。

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第7ターン、ここでドイツ軍が取った手は、なんとバストーニュ強襲!確かにVP上は魅力的で、装甲2個師団と歩兵を注ぎ込んで3:1まで持って行きます。結果は、ほぼ最良のD2。2個連隊がステップロスし、次ターンの攻撃ができれば、陥落も夢ではありませんでしたが・・・。

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この時点で、南北からの大量増援を使った連合軍の反撃を受けると、おそらく装甲の数ユニットが昇天することになります。こえにより、VPが35点を割ることはほぼ確実なため、連合軍の勝利で終了としました。

「バルジ大作戦」のセットアップ中に、Tommyさんが来たので、予約のあった「Tigers in the Mist」(CMJ)を二面打ちすることにします。陣営は、ドイツ軍(Tommy)対連合軍(mitsu)です。

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12月16日、ドイツ軍がアルデンヌ攻勢に出ます。工兵隊を架橋に使うことが多いのですが、Tommyドイツ軍は攻撃を優先し、車輌を放棄した工兵を戦闘地域に前進させます。

戦闘は、EchternachとBeaufortで発生します。Echternachでは、河川越しかつ諸兵科連合のない敵に対し、アメリカ軍の砲撃と(自動車化)歩兵の猛烈な射撃が降り注ぎ、3ヒットを与えます。ドイツ軍は戦力を減殺され、また、drも酷く、全く損害を与えられず。

Beaufortもほぼ同様でしたが、こちらは僥倖にも砲撃が命中し、ともに1ヒットずつとなります。

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アメリカ軍はこれを見て、Mersch方面には歩兵による縦深配置を行17日、い、戦車兵力はCondorfに集結させ、前進防御を試みます。

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第17日、ドイツ軍は継戦状態のEchternachとBeaufortに増援を送り込み、強襲をかけます。渡河修整もなくなり、アメリカ軍の砲撃も散発的で(まさかの外れ)、Echternachでは歩兵連隊が塹壕を枕に、全滅します。

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が、Beaufortでは戦力減少した機械歩兵が驚異的な粘りを見せ、3個擲弾兵連隊による猛攻を凌ぎきりま
す。

一方、Mersch方面では、装甲擲弾兵連隊と擲弾兵連隊がLarochette橋梁の確保を試みましたが、これは待ち構えていた1戦力歩兵により爆破されます。やむを得ず徒歩での渡河を行い、この歩兵を殲滅します。

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最終の第18日、頑強な抵抗に業を煮やしたドイツ軍は、重駆逐戦車大隊まで投入して、ついにBeaufort占領します。が、橋の修復ができないLarochetteでは補給切れ制限のため、Merschには突入できず。

ならば、正面攻撃あるのみと、Condorfに強襲をかけます。これが激戦となり、アメリカ軍のCCが2ヒットの消耗となりますが、防御射撃と砲撃も凄まじく、2個擲弾兵連隊が1戦力まで低下するなど、大損害を被ります。

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と、この時点で勝利条件のMerschとLuxembourgへの突入は不可能になり、アメリカ軍の勝利で終了しました。
今回はお試しでしたが、ルールを読むよりは簡単と感想もあったので、ぜひ、中型シナリオやキャンペーンに挑戦したいものです。

会場開きに向かうと、エンジョウさんが晩白柚を持って、スタンバってくれていまして。早速、駆け付け三戦で「PANZER WAFFE WESTERN FRONT」(CMJ)を対戦しました。このアイテムは、WWⅡの中隊戦闘を描いたカードゲームで、見た目と違って中味はかなりの本格派です。

第一戦は、ドイツ軍(エンジョウ)対連合軍(mitsu)にて。序盤、先手必勝とドイツ軍が攻撃を仕掛けてきますが、連合軍は地形をうまく使って、これを凌ぎます。後半、数が揃ったアメリカ軍は、左翼の小隊を強化すると、敵陣地に突進!そのまま、司令部を直撃し、敵のリソースを減らします。ドイツ軍も反撃でヤクトパンターが中央小隊を撃破し、長距離砲撃を行いますが、損害数の違い(直接攻撃は2枚、長距離砲撃は1枚)で、先にドイツ軍が枯渇し、アメリカ軍の勝利となりました。

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第二戦も同じく、ドイツ軍(エンジョウ)対連合軍(mitsu)の陣営で戦います。早々から激しい消耗戦になり、シャーマンジャンボとE8が、ヤクトパンターと相打ちになります。その後も、両軍の主力AFVがお互いに攻撃し合い、精密射撃を被弾経始で弾いたり、空爆を対空砲火で撃破したりなど、丁々発止の戦闘となります。終盤にアメリカ軍がサン・ビットと深雪で敵の動きを止めたところで、左翼からジャンボ小隊が突進可能になり、元からカード数の多いアメリカ軍が押し切りました。

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第三戦は、陣営を入れ替えて、ドイツ軍(mitsu)対連合軍(エンジョウ)にて。先手は連合軍で、E8小隊が空爆とスタック効果を使い、右翼のヤクトパンターを撃破。そのまま、連合軍の3枚スタックがドイツ軍陣地に突入してきます。撃破される前にかなりの痛手を司令部に与えられるはずでしたが・・・砲塔を旋回したクーニッヒ・ティーガーが「壊乱」を使って、一気に全車輌を撃破します。そのまま反撃で、クーニッヒ・ティーガーにハイパー戦闘団を付けて、強引に正面の敵を撃破します。あとは、長距離攻撃を続けて、ドイツ軍の勝利となりました。

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わずか、十数枚のカードですが、様々な組み合わせがあり、それがカード引きの運のしと相まって、毎回、展開が大きく変わる好ゲームです。元の「PANZER WAFFE」もそうですが、まさに中隊戦闘の万華鏡です。しかも、1戦あたり、10-15分程度で片が付きます。いやー、ここ数年の中黒デザインはキレッキレです。

年初めの記事で書いたとおり、今年はできるだけソロ記事を復活させたいと考えています。とりあえず、しばらく更新していないWWⅡの西部戦線1944年ジャンルから、未プレイのバルジ戦あたりを狙ってみようと思います。

今月のソロプレイは、バルジ戦役の前半戦を描いた「Tigers in the Mist」(CMJ)です。このアイテムは、同人出版だったものをGMTがボックス販売し、それをCMJが付録化したものです。

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マップはエリア式で、戦闘はファイヤーパワーと一見馴染みのないバルジです。地形がただのマークだとか(道路と橋梁以外は全て同じ!)、ドイツ軍がミューズ川に行きすぎるとか、批評もあります。

が、このゲームの本質は、史実に忠実な展開ではなく、いかにバルジらしさを表現するか、にあります。サンビットもバストーニュも「ただの地形」ですが、交差点を巡る拠点ごとの戦闘や砲兵の重要性、橋梁爆破と架橋など、まさに雰囲気がバルジそのものです。

また、デベロップが秀逸で、戦闘に焦点を置いたプレイが、実に楽しい。ドイツ軍は交通渋滞を避けながら、いかに効率的に部隊を前線に送り込むか、消耗した部隊を入れ替え、攻勢を維持するかに頭を使います。最良の展開をしても、防御側有利な戦闘システムと振り幅の大きいdr(1d10)によって、圧倒的な攻撃が頓挫することも。
逆に連合軍は、バルジ戦役の前半戦のみ(22日)までなので、苦しいだけと思われがちですが、優秀な砲兵や寡兵による足止め、橋梁の爆破など、考える要素も多く、こちらもいい意味で知恵を絞ります。また、防御砲撃と射撃を先に行えるので、劣勢の連合軍が、意地の抵抗を行えます。

また、砲兵の要請から始まり、ユニットのグレードに応じた目標選定、同時解決ではない射撃など、想像力をかき立てる戦術的展開も優れものです。質量ともに優越したアメリカ軍の砲撃、近距離で待ち伏せてドイツ軍のAFVを撃破するシャーマン、敵歩兵を防御射撃でなぎ払う歩兵、そして、それを生き延びたドイツ軍による猛烈な攻撃・・・プレイを終えると、無性に小隊規模の戦術級をプレイしたくなるんです。このシステムは、ある意味、WWⅡの作戦戦術級の優秀なモデルでも有り、バルジ以外でも十分、通用する汎用性を持っていると思います。

今回は、まず、練習シナリオの「第7軍の攻撃」をプレイしてみます。

12月16日第1インパルス、このターンはドイツ軍に常時、スタック制限が課されるので、大きな前進は見込めません。そこで、NusbaumとIrrelに集結した第212及び第276擲弾兵師団を渡河させ、陣地に籠もる2戦力歩兵を攻撃します。アメリカ軍の防御射撃でそれぞれ1ヒットを受けたものの、歩兵による肉迫攻撃が決まり、2個連隊を撃破します。

同時に、工兵が橋の修復に入り、Irrel-Echternach間の修理に成功します。

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アメリカ軍は、移動力の関係で北部からの渡河がないと見てとり、虎の子の第9機甲師団のCCRと駆逐戦車大隊をConsdorfに集結させます。

16日第2インパルス、架橋されたばかりの橋を通って、Bitburgにいた装甲擲弾兵連隊がこのConsdorfに突入します。戦力的には2:1程度で、グレードはアメリカ軍の方が高かったのですが、装甲擲弾兵連隊が奮闘し、2損害と引き替え、これを撃破してしまいます。

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アメリカ軍は歩兵による塹壕構築と橋梁破壊を考えて、Luxembourgに2戦力歩兵を、Larochetteに1戦力歩兵を配置します。第3インパルスの増援の機甲大隊は、足止めのため、Junglinsterに展開します。

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17日、ドイツ軍の待望の装甲増援がきます(重駆逐大隊!)。エレファント駆逐大隊に幹線道路を突進させ、装甲擲弾兵とのフルスタックでアメリカ軍機甲大隊を攻撃します。圧倒的な戦力差で、機甲大隊は撃破されます。

また、前ターンに迂回させていた国民擲弾兵連隊をLarochetteに突入させます。アメリカ軍は橋梁爆破を試みましたが、これは失敗に終わります。3倍の敵に強襲された機械化歩兵大隊でしたが、砲兵援護の下、2ヒットを与えますが、攻撃射撃で全滅します。

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アメリカ軍は、いよいよ、最終防衛線のLuxembourgとMerschに立てこもり、最終ターンを迎えます。

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18日第1インパルス、まず、Merschの奪取を狙って、擲弾兵連隊が先駆しますが、ここでアメリカ軍歩兵が、橋の爆破に成功!これにより事実上、Merschの攻略は不可能になります。

ならばと、主力のエレファント大隊と装甲擲弾兵連隊がLuxembourgを強襲します。敵は塹壕に籠もる2個連隊。

両軍の砲兵が咆吼し、近距離での射撃戦が展開されましたが・・・機械化連隊の撃破と引き替えに、アメリカ軍が3ヒットを与え、頑強な抵抗を示します。塹壕の自動車化歩兵がギリギリで踏みとどまり、現地を死守します。

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この結果、Merschが連合軍支配下で、Luxembourgが継戦状態となり、連合軍の戦術的勝利が確定しました。慣れれば、30分強のミニシナリオでした。

例会の最後に、にしさんがお得意の「ノルマンディの切り札」(CMJ)を対戦しました。前回と陣営を入れ替えて、連合軍(にし)対ドイツ軍(mitsu)です。

進攻ターンは、空挺1個師団のスカッターはあったものの、損害は全くなく、連合軍が完全上陸を果たします。

第1ターン、両軍とも戦線構築に精を出し、カーンからカランタンのラインで対峙します。

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第2ターン、連合軍はカーン前面の平地にた第21装甲師団に強襲をかけ、これを敗退させます(損耗)。一方、シェルブールの早期確保に向け、コタンタン半島で攻勢に出ます。

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第3ターン、なおもカーン前面の攻勢は続き、連合軍のdrもよく、112高地にいた第21装甲師団が壊滅します。が、すかさず、装甲教導師団を送り込んで対処します。一方、コタンタン半島では戦線を抜け出したアメリカ軍3個師団がシェルブール攻略に着手します。

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第4ターン、強襲に次ぐ強襲でシェルブールを奪取した連合軍は、物量に物を言わせ、再び、112高地に突撃を行います。ここでもハイロールで、装甲教導師団を損壊状態に。ドイツ軍はやむなくカーンにいた第2装甲師団と入れ替えますが、連合軍は今度はカーンを急襲し、ドイツ軍の歩兵師団を殲滅し、これを奪取します。

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第5ターン、ドイツ軍を厄災が襲います。カーン南部にいた装甲教導師団が一撃で壊滅(またもハイロール!)。戦線に大穴が開いたにもかかわらず、交通妨害と低コストカードしかなく、ドイツ軍は対応できず。この時点で敗北は必至かと思われましたが、慎重な連合軍はポケットの掃討に向かい、大突破はせず。

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第6ターン、第2装甲師団と高射砲連隊が犠牲になる間に、ドイツ軍はSSの装甲師団増援でなんとか戦線を引き直します。一方、シェルブール攻略を終えたアメリカ軍は、遅まきながらサン・ローを奪取し、こちらでも攻勢に出ます。

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第7ターン、戦線の間隙を突き、アメリカ軍が一気にヴィールとヴィルデューを奪取します。が、ドイツ軍は、前線からなけなしの戦力を引き抜くと反撃に転じ、歩兵1個師団を包囲損耗させます。

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第8ターン、これを救わんとするアメリカ軍がさらに外からの包囲を行いますが、あと一歩及ばず、歩兵1個師団が壊滅します。怒り心頭の米軍は6個師団を集中させ、ヴィルデューを再奪取します。ならばとドイツ軍は、今度は中央を迂回したSS装甲師団で、ヴィールを包囲攻撃します。こちらはD1を与えます。

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第9ターン、連合軍は伝家の宝刀を「突破」を実施します。東部エリアへの突破により、VPが+2点に。同時に、ヴィール死守にアメリカ軍を差し向け、外からの攻撃で包囲網を打ち破り、VPは21.5点となります。

ドイツ軍は装甲師団をエリアに突入させ、1VPを相殺しますが、それでもなおVPは20.5点と連合軍の勝利水準です。重要拠点は厚く防御され、奪還は不可能。ならば、敵師団を壊滅させるしかない、と西部にいた消耗した歩兵師団に包囲攻撃をかけます。確率は1/3でしたが・・・見事、2ステップロスで殲滅!この瞬間にVPは20を切り、ギリギリで引き分けに、持ち込みました。

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ああ、危なかった。第5ターンの戦線崩壊で負けが確定かと思われましたが、にしさんがモントゴメリーばりの慎重策だったおかげで、なんとか戦線を引き直せて。最後は、僥倖にも歩兵師団を撃破できて、望外の引き分けになりました。実質は連合軍圧勝でもおかしくなかったですね~。

なお、同時に、連合軍(Tommy)対ドイツ軍(kawa)でもう一卓が立ちましたが、こちらは時間切れで終了していました。 

おだやかなうちに、新年を迎えています。また、ソロを含めた多くのアイテムがプレイできるよう、早速、「今年のソロプレイ」第一弾です。

国内で発売された最新の対戦型のアルデンヌ・アイテムである「The Bulge」(WGHB)です。いわゆる師団級バルジであり、同じスケールのものとしては、SPI「The Bulge」やSSバルジ、CMJ誌の「バルジ大作戦」、GJのチット載せ作戦級「激突!バルジ突破作戦」などが発売されてきました。

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が、いずれも狭い戦場での消耗戦であり、ユニット数が限られている中では、バランスを取ることが至難でした。史実通りにはならなず、かつ、一方的な展開にしかならないことが多かったように思います。では、このアイテムはどうか?

ルールを読んだときには、ミニゲームの割に特別ルールが多く、「大丈夫か?」と危惧しましたが・・・少なくない回数のソロプレイで練度が上がってくると、ギリギリのところでゲームにはなるかも、というところまで辿り着きました。

突破即敗北の連合軍にとって、最も大切なことは、当然、ドイツ軍の盤外への突破を許さないことです。が、機械化部隊の機械化移動力は、1/5。そう、道路妨害がなければ、1ターンで、マップのどこへでも(!)進出・突破ができる機動力を持っています。連合軍のユニット数は限られており、全ての道路を部隊で完全封鎖することは不可能です。

これを防ぐための特別ルールが、橋梁破壊です。連合軍から3へクス以内の橋梁(道路)は、全て破壊されたものと見なします。これを駆使して道路を封鎖しますが、安易に前線に部隊を配置すると、第一戦闘-移動-第二戦闘というシークエンスで、あっという間に部隊が消耗します。結果、大量出血で阻止線が維持できず、あっけなくサドンデスを喰らいます。序盤から中盤までの連合軍には、細心の注意が必要です。

うまく阻止線と防御戦を設定できたとしても、手練れのドイツ軍相手では、かなり苦戦します。このゲームでは、敵ZOCからの離脱・進入と、スタックからの離脱・進入に+1追加移動力がかかりますが、移動力さえ十分ならば、ZOC to ZOCの直接移動が許されています。つまり、(河川越しの深い森の移動以外は)最低1へクスの浸透移動ができることになります。道路移動を使えれば、2へクスの浸透も可能で、連合軍は常に補給切れ(戦闘シフト+1及び退却不能による損耗)におびえることになります。

また、サドンデス以外の勝利条件も、連合軍に厳しくなっています。最終ターンにドイツ軍が12VP(1つの町が基本的には1VP)を確保していれば勝利になるのですが、これは史実通りにドイツ軍が進撃するだけで、達成できます。バストーニュが落ちなくてもOKであり、仮に落ちると、3VPが手に入るので圧勝でしょう。そして、史実と違って、スタックしていても、補給切れの都市は、あっけなく墜ちたりします。

バルジゲームではおなじみのイギリス軍が、ほとんど役に立ちません。そう、イギリス軍は、ミューズ川の渡河が禁止されているのです!

よって、ドイツ軍の練度が低いか、よほど戦闘drに恵まれるか(あるいはその両方)がないと、連合軍の敗北はほぼ確実でしょう。

そこで、今回のソロプレイでは、イギリス軍の行動制限を、drによって解除することにしました。イギリス軍が登場する第5ターンからdrをし、1が出たら、通常行動が取れるようにします。ターンが進むごとに、+1dr修整を累積することにし、第10ターンには必ず、参戦するようにします。

それでも、drによっては、ドイツ軍の急迫に間に合わない可能性があります。そこで、ドイツ軍のVPが勝利条件の12点以上になっていたら、即座に介入できることにしました。

このオリジナルルールで、ソロプレイに入ります。

第1ターン、まず、ドイツ軍は、あえて1シフトの付く第1戦闘(特別ルール)を放棄します。そして、浸透移動で前線のユニットを包囲すると、全戦線に渡って攻撃をかけます(相打ちの可能性はあるものの、確実に敵に損害を与えらる確率が高いためです)。結果は、1カ所を除き、想定通りの攻撃で、4ステップロスを与え、3ユニットの弱小部隊を殲滅します。戦闘後前進で、前線の街ヴァイアンタンを占領し、1VPを獲得します。

また、敵の移動妨害及び1VPの価値のあるハイト降下部隊は、もっとも生存率の高い南部(#1810)に降下させます。

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連合軍は、少ない移動力(特別ルールで補給切れ扱い)を有効に使い、橋梁破壊ルールを最大限に駆使して、遅滞戦術を繰り広げます。

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第2ターン、ドイツ軍は動きの鈍い敵の前線部隊を強襲します。結果的に2カ所でBB(相打ち)になったものの、第1ターン同様、4ステップの損害を与えます。また、南部のエヒテルナッハとクレルヴォーを占領し、累積で3VPと積み重ねます。

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連合軍は、増援を投入し、マルメディ-ヴーファリース-バストーニュに予定の防衛ラインを構築します。

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第3ターン、ドイツ軍は、エルゼンボルンとサンビットを占領し、累積VPは5点に。勢いに乗るドイツ軍は、機械化移動を駆使して、装甲師団を集中し、バストーニュ前面でBBとして、敵を消耗させます。

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あわや、前線崩壊の危機でしたが、ここでモンシャウの1個騎兵連隊が意地を見せ、DRで戦果なし(街のため、AS扱い)。また、包囲した第4師団への攻撃も、まさかのBBとなり、連合軍が踏みとどまります。

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第4ターン、一気に勝負を決めたいドイツ軍は、3VPの高得点都市バストーニュに、強襲を賭けます。連合軍の2個空挺師団が守っていたにもかかわらず、ドイツ軍の気迫が上回り、DE!(防御側は全1ステップロス)さらに3カ所の攻撃に全て成功し、さらに敵に2ステップロスを与えます。

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また、後方に降下していたハイト空挺部隊とスコルツィーニ特殊部隊が合流に成功し、エテルブリュックの占領と合わせて、さらに2VPを積み重ねます。

大きく兵力を消耗した連合軍は、バストーニュを死守するべきかどうか、さんざんに悩みましたが・・・「明日のために」涙をのんで、バストーニュ撤退を決定します。同時に北部でも、マルメディとヴィールサルムを放棄して、トロワ・ポンを軸にした防衛線に後退します。

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第5ターン、(次ターンから補給制限がかかるため)制限なく移動戦闘を行える最後のチャンスに、ドイツ軍は全戦線に渡って猛攻を加えます。北部・中央部・南部で高戦力差戦闘を仕掛け、敵を消耗させます。同時に連合軍が撤収したマルメディ、ヴィールサルム、ウィルツと、3VPの要衝バストーニュを占領し、VPは一気に14点に到達します。

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連合軍は、やむなく、ヴーファリーズも放棄し、兵力を抽出すると、浸透を計る第62師団とスコルツィーニをそれぞれ南北に包囲し、限定反撃でこれを殲滅します。また、増援のイギリス軍を即座に投入し、戦線を整えます。

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第6ターン、ドイツ軍の補給不足が発生し、このターンは4個師団が補給切れとなります。それでも、主力の装甲師団が健在のため、スパ前面と中央、南部でなおも攻撃をかけますが、敵の撤退と地形を利用した防御で最大で+4しかならず。BBで1ステップロスを与えたものの、さすがに攻勢限界点を迎えます。

機を逃さず、大量増援を得た連合軍は、組織的な反撃に移ります。あえて高戦力差ではなく、浸透と包囲を利用し、北部で2カ所、中央で3カ所、南で2カ所の総花的な反撃に出ます。うまく決まれば、決定的な戦果を上げられる可能性があったのですが・・・戦いの女神は微笑まず、BB2つを含めてわずか3ステップロスに止まります。

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第7ターン、前ターン同様に、ドイツ軍の4個師団が補給切れに。敵の初手反撃を僥倖で凌いだドイツ軍は、計画的な戦術的後退をし、全面で防御態勢に移ります。また、時間稼ぎのために、あえて全滅上等でトロワ・ポンを消耗した1個歩兵師団で占領します。これにより、前ターンのヴーファリーズ占領も含め、VPは最高の16点に到達します。通常の街ならば5つを奪還しなければ、連合軍敗北という相当に厳しい状況です。

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こうなれば、連合軍にできることは、バストーニュと2街の奪還しかない!北部から中央部で部隊を集中し、ヴーファリーズとトロワ・ポンに高戦力差攻撃をかけ、これを奪還します。そして、南ではヌシャトー周辺に焦点を絞り、敵歩兵に打撃を与え、戦線をこじ開けます。

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第8ターン、ドイツ軍は、増援の装甲・装甲擲弾兵師団を投入して、破れかけた南部を補強します。

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一方、連合軍には空軍が到着し、反撃を強化しますが、ドイツ軍の巧みな戦術的後退によって、高戦力差攻撃が立たず。第1戦闘で攻勢支援の空軍まで投入するものの、drに嫌われ、3連続でAS(効果なし)。第2戦闘も1カ所のみDEとなるものの、他は全てDRでほとんど損害なしに。ああ、バストーニュが遠い!

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第9ターン、ドイツ軍の補給切れは、奇跡的に1個師団のみに。と、ここで、突如、連合軍の北部戦線にドイツ軍が攻撃をかけます。まず、歩兵が戦力差-3攻撃をかけ(確率は1/6)、見事、これに成功!ついに、突破へクスまで、辿り着きます(これが機械化部隊だったなら、2/3の確率で移動に成功し、サドンデス勝利でした)。そこへ補給切れ上等で追加の歩兵と装甲師団が追撃し、歩兵師団を後退させ、あと、一歩まで辿り着きましたが・・・連合軍は、間髪を入れず、反撃に移り、突破へクスを奪還し、事なきを得ます。

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後がなくなった連合軍は、第1戦闘でイギリス軍を主体に正面攻撃を仕掛け、+3戦力差でBBをもぎ取り、バストーニュ南部へ浸透します。そこへ、アメリカ軍6個師団とイギリス軍2個師団が取り付き、第2戦闘で3カ所の包囲攻撃を成功させ、4ステップロスを与えて、バストーニュの包囲に成功します。果たして、バストーニュ解放は間に合うのか?

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第10ターン、なおもサドンデスをあきらめないドイツ軍は、北部で-3戦力差攻撃を行いましたが、これはギャンブルでした。当然のごとく、AEとなり、野望は潰えます。

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代わりに南部では、戦力を冷静に分析し、バストーニュから補給切れの装甲師団を引き抜き、同戦力の完全編成の歩兵師団を投入します。これによって、バストーニュははじめの一撃をしのげれば、このターンに攻略できない状態に。

連合軍は覚悟を決め、バストーニュへ最後の攻撃に出ます。第1戦闘のため、空軍を使っても4個師団しか投入できず、戦力差は+5。街効果でDRは無効になるため、成功率は1/3でしたが・・・ここまで悪戦していた連合軍に、最後になって女神が微笑みます。見事にBB!

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続く、第2戦闘で満を持して最大戦力差の+12包囲攻撃を実施し、ついにバストーニュを奪回!!この瞬間、ドイツ軍の獲得VPは11点に低下し、最後の最後に、バストーニュの奪還に成功した連合軍が、ギリギリで勝利をもぎ取りました。

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イギリス軍が登場と同時に介入したにもかかわらず、最終ターンまでもつれ込み、かつ、結果的に27.7%の成功率しかなったことを考えると、まさに薄氷の勝利でしたが、介入オプションが有効に機能しました。

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はじめに述べたとおり、「バルジの戦い」は見かけと違い、決して初心者向けでも、お手軽な「ミニゲーム」でもありません。が、十分にやり込み、一部修正をすれば、非常にパズルチックな頭脳戦が楽しめます。ご希望の方がいたら、早めに申し込みくださいませ(自分が忘れないうちに、笑い)。

この日の緒戦は、前回のゲムマで販売された「PANZER WAFFE」(CMJ)のヴァリアントの「Western Front 1944」です。その名の通り、戦場は1944年のアルデンヌとなっており、最強のKONIG TIGERやマーダー、シャーマン各種にパーシングなどになっています。BIBIさんがドイツ軍を、mitsuが連合軍を担当します。

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第一戦は、ドイツ軍の攻勢で幕を開けます。まず、中央のKONIG TIGERが正面にいるイージーエイトを一撃で破壊します。と、そこから次々と長距離砲撃を行い、アメリカ軍司令部に損害を与え続けます。アメリカ軍も必死に増援をつぎ込みますが、その都度、破壊され、打つ手なし。最後も長距離砲撃により、司令部が破壊され、ドイツ軍の勝利に。

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第二戦は、ならば先手でとアメリカ軍が反撃に出ます。傾斜装甲を生かしたシャーマン・ジャンボが中央のKONIG TIGERを牽制している隙に、数で勝るアメリカ軍が左翼を強化し、一気に突進します。KONIG TIGERが防御射撃を行うものの、損害上等でアメリカ軍が零距離砲撃を続け、敵司令部に大ダメージを与えます。このままではジリ貧になると判断したドイツ軍は、三度目の攻撃でシャーマン・ジャンボを撃破すると、KONIG TIGERを敵陣地に突進させましたが・・・一歩、及ばず、アメリカ軍が先にリソースを吹き飛ばし、勝利に。

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ここで、別ゲームに移った後、忘年会組の退出後、再び、BIBIさんと連戦に。

第三戦は、ドイツ軍が先手で左翼のヤクト・パンターが先制パンチを見舞いましたが・・・ここにパーシング!傾斜装甲で88mm砲弾を弾くと、増援で強化し反撃に。結果、ヤクト・パンターが返り討ちに遭います。

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となれば、突進と、この戦車隊が敵陣地に突入します。ドイツ軍は増援をつぎ込み、一時的に敵を後退させますが、単なる時間稼ぎにしかならず。そのまま、アメリカ軍が押し切って勝利しました。

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第四戦は、混戦に。序盤、最強のKONIG TIGERがシャーマン・ジャンボを撃破し、長距離砲撃を行いますが、ギリギリで増援と陣地構築が間に合い、アメリカ軍が戦線を安定されることに成功します。ドイツ軍がカードを引いて流れを変えようとしますが、一歩、先にアメリカ軍がまたも左翼を強化し、突進!そのまま、物量で押し切り、連勝となりました。

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第五戦は、ドイツ軍が先手に。今度はKONIG TIGERが右翼に陣取り、アメリカ軍を攻撃するも被弾経始で凌ぎ、その隙に森林に入り込みます。

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その後、中央も停滞したので、アメリカ軍が左翼で反撃に出ますが、ここで「タイガーショック」!(三両ないと、前進も攻撃もできない)どうにも手がなくなったところで、KONIG TIGERがおもむろに森林を迂回しまして。最後は、いつもの長距離砲撃で片が付きました。

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第六戦は、アメリカ軍のカウンターが炸裂!いつものように中央のKONIG TIGERがパーシングを叩くも、被弾経始で凌ぐと、空軍2枚を投入して、KONIG TIGERを撃破。

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とここまではよかったものの、ならばと右翼のヤクト・パンターが攻勢に出て、イージーエイトを撃破。カードを引き続けるも体制を立て直しことが出来ず、長距離砲撃を喰らって、連敗に。

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第七戦は、ほぼ似たような展開に。左翼に陣取ったKONIG TIGERの攻撃を、サンビットに籠もるイージーエイトが相打ちに持ち込みます。こりゃ、いけると思っていたら、中央のヤクト・パンターが連続攻撃に。配置していた最強のパーシングが討ち取られ、あれよあれよと、長距離砲撃に。ああ、まさかの3連敗に。

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最終第八戦は、やっぱりドイツ軍の先手でスタート。左翼に陣取ったKONIG TIGERがイージーエイトを撃破すると、一気に勝負を付けるべく、アメリカ軍陣地に突進。と、ここで近接航空支援2枚を受けたシャーマン・ジャンボが反撃!これが見事に決まり、KONIG TIGERを撃破します。

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これで一息着けたアメリカ軍は、ひたすらカード引きで部隊を補充すると、左翼に新小隊を編成し、逆侵攻!そのまま、押し切って、久々にアメリカ軍の勝利になりました。

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途中、別アイテムを挟んだものの、なんと8連戦。一戦あたり、15分ほどで片が付き、しかも結果は、4勝4敗のイーブンとバランスもよし。自分でデッキ構築する楽しさやカード引きの運もあり、極めてリプレイアビリティが高い作品です。もとの「PANZER WAFFE」ともども、ぜひ、やり込んでみたいですね~。

例会の最後に、にしさんのリクエストで「ノルマンディの切り札」(CMJ)を対戦しました。

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上陸ターンですが、全てが上陸できたものの、ゴールド、ユタ海岸と空挺降下でdrが酷く、始まる前から3ステップの損害となってしまいます。

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気を取り直して第1ターン、降下偏差した空挺師団を使って、カランタンを包囲するなど、前進を果たしますが、空軍を敵後方の攪乱に使ったため、戦闘までは行かず。

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第2ターン、包囲したバイユーの高射砲連隊を壊滅させると、道路移動を駆使して、一気にサン・ローを占拠します。また、カランタンに包囲攻撃をかけますが、無情にもA1となり、突進はできず。

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第3ターン、またもカランタンを攻めるもD1で陥落せず。精鋭の降下猟兵師団とはいえ、なんて堅いんだ!(drが酷すぎるだけですが)。

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第4ターン、どうにかカランタンを奪取し、シェルブールに別働隊を向かわせたのですが、ここでドイツ軍が反撃!

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カーン前面に集結した5個装甲師団+支援部隊が、薄いイギリス軍の戦線を強襲。こちらのdrは冴えにさえ、1個師団が基幹部隊になるほどの猛攻で、部隊が後退します。と、ドイツ軍は、戦闘後前進で大胆にも海岸堡に迫る突進を見せます。が、敵ながら、こんなに前進して大丈夫かしら?

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第5ターン、先手を取った連合軍は、敵の後方を遮断し、全装甲師団を遊兵化してしまいます。「ええ!補給が通じていましたっけ?!」そう、にし司令官は突入に夢中になるあまり、連合軍の補給遮断をミスしていまして。結果、5個機械化師団が丸々、包囲され、(次々ターンまでかかって)撃滅されます。

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第6ターン、一時的に敵の主力が無力化したので、アメリカ軍が攻勢を強め、シェルブールを陥落させ、クータンスを包囲します。

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第7ターン、連合軍はポケットの掃討とクータンスを攻略し、VPは14点に達します。

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時間がなくなってきた第8ターン、連合軍はカーンの両都市を占拠し、ウィルデューの後方を遮断します。ここで、VPが16点を超えたため、ほぼ連合軍の負けはなくなりましたが、勝利の20点にはあと二つの都市が必要です。

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最終の第9ターン、まずはウィルデューに包囲攻撃をかけ、これを奪取します。ドイツ軍も歩兵部隊を敷き詰めて、時間稼ぎをしますが、高AP カードを投入して回廊を切り開き、1.5:1でピールを強襲します。ここで見事に1/3の確率をこじ開け、20点超!

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が、まだドイツ軍にカード1枚が残っており、装甲師団が駆けつければ、同じく1/3の確率で引き分けに持ち込めましたが・・・このカードが、なんと「混乱」。第1ターンに打った布石が、最後の最後に生きた形になりました。

今回はかなりdrが偏り、苦労しましたが、その分、勝利できて感無量です。

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