続いて、「ROYAL NAVY」(CMJ)のWWⅠシナリオの最後を飾るS6「ジュトランド夜戦」です。史上最大の水上砲撃戦ながら、ドイツ軍の撤退で尻切れトンボに終わったジュトランド海戦のエピローグとして、巡洋戦隊同士の戦いを描きます。
参加兵力は、イギリス軍4隻に対し、ドイツ軍は6隻。ただし、砲撃力ではイギリス軍が軽巡相手なら十分の6inch砲に対し、ドイツ軍は4.1inch砲であり、かつ、貫通のできないHE弾を使用することになります。数で勝るドイツ軍対質で勝るイギリス軍の戦いです。
第1ターン、思わぬ至近距離で敵を発見した両軍は、戦列を整え、5へクスの同航戦に入ります。ここで、ドイツ軍のステッテンがサウザンプトンに探照灯照射!闇夜に鮮やかに浮かび上がった敵の旗艦に対し、ミュンヘン、フラウエンローブを加えた3隻で、集中砲撃を行います。貫通力はないものの、HE弾6発を命中させ、主砲3基を破壊し、事実上の砲撃力を奪います(それ以外に、船体1、速度低下-1の損害)。また、後続のシュツットガルトがダブリンに命中弾を出し、副砲一基を破壊します。

対するイギリス軍は、セオリー通り、先頭艦から順に1隻ずつ砲撃を行います。探照灯を浴びせるステッテンに対し、サウザンプトンが6inch砲弾1発を命中させ、副砲を破壊。軽巡ダブリンも、ミュンヘンに2発の命中弾を与え、舷側装甲を貫通して、船体2、速度-5の損害を与えます。
第2ターン、ドイツ軍は速力の落ちたミュンヘンを離脱させますが、他はそのまま、同航戦を継続します。ステッテン、ミュンヘン、フラウエンローブの3隻が探照灯の下に集中射撃を実施し、サウザンプトンに船体1、速度低下-1、副砲破壊と、損害を積み重ねます。
また、先に命中弾を出しているシュツットガルトが、正確な射撃で3発の命中弾を出し、ダブリンの副砲とMFCを破壊し、2箇所に火災を発生させます。
イギリス軍も砲撃のできなくなったサウザンプトンを探照灯照射(おとりの損害担当艦!)に使用し、残りの3艦でステッテンに負けじと集中砲撃を行います。結果、3発の6inch砲弾をステッテンに命中させ、船体3ヒットを与えます。

そして、このターン、イギリス軍が、密かに発射していた魚雷が、ドイツ艦隊の後方に到達します。うち、必殺の一発が軽巡エルビングに命中し、一気に船体3損害と速度低下-7の大損害を与えます。

第3ターン、中破したエルビングも退避行動に移ったため、数で劣っていたイギリス軍は、火力でほぼ互角の戦いに持ち込めることに。
ドイツ軍は砲身も焼けよと連続射撃を行いますが、drに恵まれず、かつ、命中させた5発もHE弾のため、敵の舷側装甲を打ち抜けず。サウザンプトンに船体1、速度低下-1を、ダブリンに火災発生と、わずかな損害に止まります。
対して、先頭艦に集中砲撃を続けるイギリス軍は、確実に旗艦ステッテンに命中弾を与えます。4発の6inch砲弾が装甲を貫通し、ついにこれを撃沈します。
ドイツ軍は、このターンにおかえしとばかりに、密かに3発の魚雷を放っていましたが、はずれ。徐々に、ロイヤルネイビーに押され始めます。

そして、最終の第4ターン、頃合いよしと見たイギリス軍は、敵の司令官不在の混乱に乗じて、果敢な接近戦に出ます。至近距離から放たれた砲撃は命中率抜群で、旗艦を引き継いだフラウエンローブに6発の徹甲弾を命中させます。無慈悲な徹甲弾が「エンローブ夫人」を引き裂き、全主砲塔を破壊した上に、船体2損害を与え、一気に中破に追い込みます。
一方のドイツ軍も、奇跡を信じてまたも探照灯射撃でサウザンプトンを砲撃しますが、drに恵まれず、命中弾なし。代わりに、ステッテンとエルビングがにっくきダブリンに3発のHE弾を命中させ、こちらも全主砲塔を破壊し、船体も後2ダメージまで追い込みます。最後に、ずっと命中弾のなかったハンブルクも、バーミンガムに意地の砲撃を命中させ、主砲1基を破壊しましたが・・・。

と、ここでゲームは終了。沈没艦はドイツ軍のステッテン(5VP)のみということで、イギリス軍の勝利となりました。
[撃沈]軽巡ステッテン(ドイツ軍)
[大破]軽巡エルビング(ドイツ軍)、軽巡ダブリン、サウザンプトン(イギリス軍)
[中破]軽巡フラウエンローブ(ドイツ軍)
[小破]軽巡ミュンヘン(ドイツ軍)
[大破]軽巡エルビング(ドイツ軍)、軽巡ダブリン、サウザンプトン(イギリス軍)
[中破]軽巡フラウエンローブ(ドイツ軍)
[小破]軽巡ミュンヘン(ドイツ軍)
ドイツ軍は数で勝ることもあり、命中弾数は多かったんですが、やはりHE弾ではヴァイタルパートを打ち抜けず。逆にイギリス軍は確実な射撃で損害を与え続け、ドイツ軍を圧倒しました。