歴史・戦史研究「ちはら会」Zwei

Yahoo!ブログ終了に伴い、引っ越しました。

カテゴリ: 古代史

ぼちぼち、人が集まったところで、まずはマルチと「History of the World」(Z-MAN)を5人で対戦しました。今回の色は以下の通りです。
 紫…kawa
 白…mitsu
 青…Tommy
 緑…BIBI
 赤…ybs

第1エポック、文明のスタートは、中東とヨーロッパに集中します。エジプト(ybs)に始まり、ミノア(Tommy)、ヒッタイト(mitsu)、アッシリア(kawa)と狭い地域に次々と文明が起こり、先の文明を衰退させながら、新勢力が勃興します。一つ、殷(BIBI)だけは中国で覇を唱えます。VPは11-15まで1点刻みで、団子レースです。

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第2エポック、文明は地中海に拡大します。まず、略奪国家スキタイ(BIBI)が先の文明を攻め滅ばしながら、中東を席巻。次にカルタゴ (ybs)がアフリカから登場し、地中海を制覇。続いて、マケドニア(Tommy)が史実通り、中東を通ってエジプトに。最後に15戦力という最強のローマ帝国が南ヨーロッパ、アフリカ、中東の一部を制覇し、トップに。漢(kawa)だけが別天地で万里の長城を築きますが、エリアVPが低く、一人だけ20点台と乗り遅れます。

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第3エポック、このターンに大きな変動が起こります。まず、グプタ朝(BIBI)がインドに起こり、そのまま、文明の中心地の中東へ。続いて、東西ゴート(mitsu)が中央アジアから南下し、グプタ朝の都市を略奪して、VPを得ます。次に、東ローマ帝国 (ybs)がバルカンから南ヨーロッパを通って、北アフリカに上陸します。と、ここで最大勢力のイスラム帝国(kawa)が勃興。ここで聖戦(ジハード!)を、掲げ、数を生かしてガンガン侵略をしていきます。戦闘drも冴えにさえ(一度も負けず)、ジハードだけで16点を荒稼ぎします。最後に、フランク王国(Tommy)が、イスラム帝国(kawa)を浸食しますが、焼け石に水。結果、最下位だった紫(kawa)が84点(+57点!)で一気にトップに上り詰めます。

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第4エポック、このターンに実質的にゲームが決まりました。紫(kawa)が一番手のヴァイキングになり、前ターンの勢力を保ったまま、143点(+59点!)を獲得します。実は、二番手の自分の所に国カードが来たときには、すでに1番か2番しか残っておらず。まだ、紫(kawa)を削れるセルジューク朝で浸食したものの、96点と、この時点で50点近くに。そう、「誰かが止めるだろう」と、ポルトガル (ybs)、スペイン(Tommy)、明(BIBI)の3人が自勢力の拡大を優先したため、結果的に、マルチにありがちな紫(kawa)の独走に。  

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第5エポック、最終ターンは、紫を最後のドイツ(kawa)にして、清(BIBI)、フランス(mitsu)、大英帝国 (ybs)、アメリカ(Tommy)で敵領を削りましたが、すでに遅し。ほとんど差は詰まらず、162点のダントツで紫(kawa)の勝利となりました。

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最強の略奪国家のフン族やモンゴルが出なかったり、イスラム帝国が「聖戦」で逆十字軍をかけたりと、もう一つのHistory of the Worldが、このゲームの面白さです。なにより、初プレイのybsさんが、「おお、史実通りの侵略だ」と勝敗を越えた展開を非常に喜んでいました。また、持ち込みたいと思います。

夕方近くになって、軍神さんにお声かけをいただき、「300」(中黒デザイン)をプレイすることになりました。その名の通り、映画「300」で描かれたペルシア帝国とギリシアのポリス国家群との戦いです。

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エリア式カードドリブンの戦略級ミニゲームですが、史実通り、生産量も兵力もペルシア軍が圧倒的で、ギリシアポリス国家の2-3倍を誇ります。ふつーに考えればペルシアの圧勝でしょうが、優秀なギリシア軍が様々な揺さぶりをかけ、本土防衛を試みます。

シークエンスは、生産-カードプレイ-補給とシンプルです。ターン始めに生産があって、ここで兵力とカードを購入します。カードプレイではイベントとして使用するか、1アクションのいずれかを選択します。

1アクションで、1エリアの部隊を移動できます。自軍がすでにいるエリアは通過できますが、空白や敵がいるエリアに入ると停止し、戦闘になります。

戦闘はペロポンネソス半島の地形を考慮して、ギリシア軍にかなり有利です。兵力がいくつあっても、ともに振れるdr数は3個まで。より多くの目を出した側が勝利しますが、敵地での不案内を考慮して、ペルシア軍は4以上は全て「4」と見なします。そう、ギリシア軍が5-6を出し続ければ、絶対に負けません。

それでも、正面決戦ならば、いつかはペルシア軍の量が圧倒するでしょう。これを制限するのが補給判定です。本拠地にいるペルシア軍に制限はありませんが、ギリシアに入った途端、各エリアに着き1戦力しか養うことができなくなります。結果、史実のようにテルモピュライで足止めできれば、ペルシア軍は補給不足で壊滅するか、根拠地への撤退を余儀なくされます。

さらに、陸路での押し合へし合いだけでなく、どこにも強襲上陸できる海軍があり、敵の後方を狙って、隙を突くゲリラ戦が行えます。両軍は敵の本拠を一気に付く上陸作戦ができ、また、進撃を遮断する背後上陸やVP確保のため島嶼攻撃も行えます。

両軍とも非常に多くのオプションがあって、いい意味で悩みの多いアイテムです。

まず、第一戦は、大群ながら扱いの難しいペルシア軍を軍神さんが、内線戦略のギリシア連合軍をmitsuが担当します。

第1ターン、ペルシア軍は全てを兵力生産につぎ込んで、アクションはなし。ならば、この隙にVPを得んと、ギリシア軍はペロポネソス半島を北上します。

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第2ターン、いよいよ、ペルシア軍が攻勢にと思いきや、ここで「王の急死」。ターンがなくなったため、ギリシア軍は悠々と兵力の増強ができます。

ちぐはぐ感はあったものの、第3ターン、ペルシアの大群がペロポンネソス半島に雪崩れ込みます。騎兵を先頭に怒濤の進撃をしますが、史実通り、テルモピュライでギリシア軍が迎撃します。ここで、mitsuが5-6を10回近く連発し(!)、第一次遠征を退けます。

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第4ターン、気を取り直して再編なったペルシアの大群が、再び遠征に。今度は、ペルシア軍も奮闘し、一旦はポリス近くに迫りますが、あと一歩足りず。補給切れを恐れて、やむなく本拠地に撤退します。ギリシア軍は送り狼のように、半島を奪還し、VPは振りきりに。

そして、最後の第5ターン、残った山札は4枚。4枚目が「王の急死」ならまだ可能性はありましたが・・・2枚目にこれが出て、ゲームエンド。望外にも緒戦でギリシア軍の勝利となりました。

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第2戦は、陣営を入れ替えて、ペルシア軍(mitsu)対ギリシア連合軍(軍神)です。

先の展開から、ペルシア軍(mitsu)はいかに「王の急死」(無条件ターン終了)を防ぐかを前提に作戦を立てます。16枚のカードがあるので、最大の6枚を引くと「王の急死」の確率は35%です。これが5枚ならば、30%強ですみます。敵が引いてくれれば大手を振ってフル活動できるので、それが確認できるまでは5枚引きを原則にします。うまくすれば、「王の急死」が1回程度で済むかも。

第1ターン、ペルシア軍は前回の展開に習って、全てを兵力生産につぎ込みます。少し違っていたのは、海軍をフルに建造したことです。これを見たギリシア軍はナクソスに上陸し、VPで優位に立ちます。

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第2ターン以降、エーゲ海を舞台に激しい島嶼争奪戦が展開されます。ペルシア軍が海軍を集中してナクソスを奪還すれば、ギリシア軍は別の島嶼をとるなど、めまぐるしく支配とVPが入れ替わります。途中、1回「王の急死」が入り、実質2ターンの駆け引きの結果、ギリシア軍がややVP有利で最終ターンに。

第5ターン、ここでも「王の急死」の可能性がありましたが、そこは例の5枚引きでクリア。ペルシア軍が重い腰を上げ、ペロポネソス半島に雪崩れ込みます。強襲上陸も成功し、ティバイまで進撃しましたが、大消耗戦となり、実質的な攻勢能力を失います。

と、ここで敵がパスを選択したため、こちらもパスをして終了。結果、最終ターンに4VPを取り戻し、危ないところで引き分けになりました。

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考えることが非常に多く、かつ、イベントの振れもあって、大いに楽しめました。ここ近年の中黒氏デザインらしく、「キレッキレ」の作品です。古代戦でかつギリシア国家というマイナーテーマですが、これを機に興味を持つ人が増えたらいいですね~。

最後は、おふざけで・・・軍神持ち込みのカード立てを握って、「リアルバトル」をする筆者。ずっしりと重いアクリル製で、これで殴られたら、結構痛い?!「これじゃ、馬鹿じゃねーか」と笑いながら、お付き合いただいた軍神どの、ありがとうございました(笑い)。

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続いて、古典的歴史攻防マルチの「History of the World」(アークライト)の4人プレイをしました。陣営は、緑(平)・赤(エンジョウ)・白(BIBI)・紫(mitsu)です。

第1エポックは、大きな差がなく、白(BIBI)のアッシリアをトップに、4人が10点台で並びます。ここで、紫(mitsu)はあえて少ない殷を選び、第2ターンのローマに賭けましたが・・・。

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第2エポックは、残念ながら、圧倒的なローマは起こらず。ならばと、紫(mitsu)は文明の守護者ことマケドニアを選び、征服した土地の行政組織をそのまま残して(特別ルール)31点を獲得し、トップに躍り出ます。これに次いで、勢力を伸ばしたのが赤(エンジョウ)で、ローマがいなければカルタゴの天下と、23点を加点し、第2位に。

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先の文明が残るこれ以降、各陣営は国順やイベントカードを駆使して、20-30点台、時には40点台を獲得して、丁々発止のかけ引きに。第3エポックは、ササン朝を引いた赤(エンジョウ)が43点でトップに飛びだし、ほぼ同じく42点を獲得した東ローマ帝国の白(BIBI)が次点に着けます。

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第4エポックは、やや遅れ気味だった緑(平)があえて先手のヴァイキングを選び、このエポックで最大の36点を獲得します。また、紫(mitsu)もスペイン艦隊を派遣し、33点で100点を超えます。が、辺境だったはずの赤(エンジョウ)の明が、予想外の活躍を見せ、総得点118でトップを守ります。

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いよいよ最後の第5エポック、「たまたま先手になった」白(BIBI)のムガル帝国が、セミダブル効果で41点を叩き出し、一躍、トップに返り咲きます。これを47点獲得の緑(平)が追いかけ、140点を超えますが、あと一歩届かず。最弱国のロシアとなった赤(エンジョウ)も考えられる全ての手を持って、やはり140点を超えましたが・・・トップの白(BIBI)さんがそのまま勝利しました。

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とはいえ、全員が10点以内の接戦だったわけで、非常にいい勝負でした。

途中で火星開発をした後で、バルジを終えたにしさくんを加え、第二戦に。陣営は、緑(平)・赤(にし)・青(エンジョウ)・白(BIBI)・紫(mitsu)です。

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第1エポックは、緑(平)の十六大国18点を筆頭に、全勢力が5点差という、超団子状態に。

そして、迎えた第2エポック、いつにヒストリー史上最大級のローマが登場します!見事に、引き当てた赤(にし)のうれしそうなこと。が、ローマは戦闘drが偏り、地中海を制圧するのに止まります。それ以上に勢力を伸ばしたのが、カルタゴで先行した緑(平)で、ローマを凌ぐ26点を獲得し、トップを守ります。

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第3エポックは、中小国が多い中、赤(にし)がササン朝ペルシアで唯一の70点台に用達し、ここで逆転します。これを緑(平)のフランク王国と白(BIBI)の東西ゴートが、約10点差で追いかける形に。

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第4エポックも、比較的中小勢力の勃興が続きます。白(BIBI)がセルジューク朝トルコで101点とトップに立てば、意外と点が取れるメソアメリカで赤(にし)が99点と肉迫。緑(平)のオスマン朝も92点と、三者の大混戦に。青(エンジョウ)のポルトガルと紫(mitsu)の明はともに80点台で、勝利は厳しくなります。

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が、最終の第5エポック、意地を見せたのは、この2勢力でした。青(エンジョウ)は大英帝国を用いて、全世界に艦艇を派遣し、その名の通り「太陽が沈まない帝国」を作り上げ、42点を獲得します。紫(mitsu)もフランスを率いて、負けじと帝国主義の本領を発揮し、それを上回る46点を得ます。が、最後は、またも「先手になった」白(BIBI)のムガル帝国が、38点を獲得して隆盛!なんと並み居る帝国主義諸国を押しのけて、二戦連続で現代史にその名を刻むことに成功しました。

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きっと、まともな蒸気船も作れない沿岸航海の古い帝国が、山川出版の教科書に最大の行数で載ったんでしょうね~(笑い)。

例会の最後に、str会長が持ち込んだ「History of the World」(アークライト)を4人プレイしました。陣営は、白(こまいふ)・紫(mitsu)・赤(str会長)・緑(山田)です。今日は、この4人組で3アイテムを駆け抜けます。

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第1エポック、あまり強力な国家は来ず、4人が地道に勢力を広げます。ミノア文明を取った白(こまいふ)が20点でトップになり、VPの高い中東を抑えたヒッタイトの緑(山田)が18点で追走します。プレイ経験がある赤(str会長)と紫(mitsu)は次ターンのローマを狙って、あえて低めの得点の十六大国と殷を抑えます。

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注目の第2エポックに、期待のローマは勃興せず。ならば、次ターンに再び、フン族かイスラム帝国が来ればと、赤(str会長)はあえて低めのカルタゴを選び、最下位をキープします。緑(山田)は略奪国家をお試しとスキタイを駆り、白(こまいふ)は与えられたケルト女王国で得点を重ねます。紫(mitsu)は、ここで方針を切り替え、VP の高い中東を抑えるべく、アケメネス朝ペルシアを勃興し、44点でトップに躍り出ます。

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第3エポックは、碌な国家が来ないだろうなと思っていたところ、紫(mitsu)にグプタ朝が来ます。!!奇しくも、第一手順となったため、先の遺産を丸々、援用し、ここで+50という大量得点に。

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東西ゴートの白(こまいふ)、予定通りフン族を引いた赤(str会長)、僻地の唐を選んだ緑(山田)も得点しますが、この時点で二番手に30点差以上をつけます。誰かが止めるだろうという心理で回ってきた僥倖でした。

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第4エポックは、白(こまいふ)が先読みの南北アメリカで+40点をとり、20点差まで詰めますが、スペインの赤(str会長)とオスマントルコの緑(山田)は伸び悩み、ポルトガルの紫(mitsu)がトップを死守します。

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最終の第5エポック、残り物のムガル帝国を率いた紫(mitsu)は、革命や入植といったイベントカードで高得点エリアに食い込み、+30点で終了。これをフランスを担当した白(こまいふ)が、海外植民で猛追しましたが、追いつけず。大英帝国の赤(str会長)と清の緑(山田)もそのまま終了。154点で10点差以上を守って、紫(mitsu)が勝利しました。

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続いて、「History of the World」(アークライト)3人戦を対戦することに。陣営は、赤(平)・緑(BIBI)・白(mitsu)です。

第1エポック、選ばれた国がメソポタミア(平)、ピンドス(mitsu)、ヒンデゥシュク(BIBI)と各地域に散らばったので、それぞれが大きな干渉なく勢力を拡大し、VPは14-16にまとまります。
 赤(平)…15点
 緑(BIBI)…16点
 白(mitsu)…14点

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第2エポックも、漢(平)とカルタゴ(BIBI)など地域がばらけたのですが、唯一、ペルシア(mitsu)がVPの高い中東に後から勃興し、兵力を生かして、一気にここを制圧します。結果、VPで大きくリードを広げます。
 赤(平)…28点
 緑(BIBI)…37点
 白(mitsu)…43点

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第3エポックも、この傾向は続き、先手を取ったグプタ朝(mitsu)が前回の遺産を利用して、トップを維持します。イスラム帝国(平)と東ローマ帝国(BIBI)も追撃しますが、差は縮まらず。
 赤(平)…64点
 緑(BIBI)…66点
 白(mitsu)…85点

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歴史の流れが大きく動いたのは、第4エポックでした。史上最強の侵略国家モンゴル(平)が台頭し、ステップからユーラシアを南下し、中東とインドに雪崩れ込みます。その結果、白(mitsu)の遺産がほぼなくなり、かつ、略奪によるVPと合わせて、モンゴル(平)が+56点という空前の繁栄で、逆転します。
 赤(平)…120点(!)
 緑(BIBI)…106点
 白(mitsu)…108点

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第5エポック、選ばれた国は・・・ああ、大英帝国(BIBI)を除いて、清(mitsu)とロシア(BIBI)という地味なアジアの中小国に。プレイ順で前ターンの遺産を削ることができず、赤(平)がヨーロッパに雪崩れ込んで、そのまま、逃げ切りました。
 赤(平)…158点
 緑(BIBI)…143点
 白(mitsu)…135点

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やっぱり、このアイテムは面白い!今回、平さんが初プレイでしたが、3人だとサクサク廻り、インストも入れて2時間弱でプレイできました。次回以降や他の例会にも持ち込みますので、みなさんでぜひ。

この日、mitsuが持ち込んだのが、傑作世界史マルチの「ヒストリー・オブ・ザ・ワールド」(アークライト)です。このゲームは1995年に発表されたもので、その優秀さからたびたび、再版がされています。基本なシステムは、「ヒストリー・オブ・サムライ」(CMJ)や「群雄割拠」(WGJ)、「スモール・ワールド」(DAYS OF WONDER)と類似です。もっとも、こちらの方が本家なんですが・・・(笑い)。

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プレイヤーは、文明創生期から現代までの時代ごとに、史実に現れては消えた国家や民族を担当し、覇権国家を目指します。その時の最も進歩していた地域が高得点になるように設定されており、時代によってVPが替わります。文明発祥の地とされる中東や中国は、古代から中世まではVPが高く、逆に北ヨーロッパやアメリカ大陸は近世以降に価値が上がります。それに「黒死病」や「裏切り」、従属国などのイベントと組み合わせて、プレイが進みます。

元々のアイテムは、5-6時間がかかったのですが、再版にあたり、エポックを7から5に減少し、地域の区域数を減少させたことで、面白さはそのままに、2-3時間とプレイ時間の大幅な短縮に成功しています。今回は、紫(mitsu)・赤(エンジョウ)・緑(にし)・黄(Tommy)・青(kawa)・白(BIBI)の最大人数でのプレイです。

第1エポック、文明の曙にあたるこの時代、リードをしたのはギリシアを担当した青(kawa)で、制海権を生かして、アフリカと南ヨーロッパを席巻します。これに、クレタの黄(Tommy)とシュメールの白(BIBI)が続き、少し遅れてヒッタイトの赤(エンジョウ)とエジプトの緑(にし)となります。あえて、僻地の中国を選んだ紫(mitsu)が最下位に。が、これは、最下位故に次に一番はじめに国を選ぶための布石でした。

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第2エポック、アケメネス朝ペルシアの赤(エンジョウ)、カルタゴの白(BIBI)が順調に点を伸ばす中、緑(にし)こと、アレクサンダー率いるマケドニアが史実通り、西アジアを席巻します。侵攻しても都市が衰退しないという得点を生かし、40点台に。

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が、それを上回ったのが、紫(mitsu)率いるローマでした。戦力15という飛び抜けた国力を生かし、守りの堅い小アジアを避けると、ジブラルタル海峡越しにアフリカを席巻。一気に36点と追いつきます。

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第3エポック、紫(mitsu)は警戒されてまっとうな国はもらえないだろうと思いきや、略奪国家フン族が来ます。さらにイベントで「聖戦」をゲット。結果、敵を衰退させるごとに4VPが手に入るという、まさに「盗人に追銭状態」に。
結果、まだ、ローマの威光が残っているうちにVP獲得ができ、第2エポックを上回る48点を得て、トップに躍り出ます。

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第4エポックは、いよいよ、大航海時代が始まり、覇権争いは全世界に。緑(にし)が先を見越して、敵がいないメソアメリカへ。その後、紫(mitsu)がポルトガルをもらったので、世界各地に顔を出し、VPを維持。赤(エンジョウ)のスペインがその後追いで、オーストラリアを除く、全大陸に散らばり、20点差ほどに縮めます。ここで、ローマに次ぐ13戦力のモンゴルが来なかったことが、色々と影響を与えます。

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最終の第5エポック、時代は帝国主義に。3位の赤(エンジョウ)帝国は、前エポックの偉功をそのまま利用するため、あえて清を選択。その甲斐あって、+55VPという空前のVPを獲得し、143点の暫定トップに躍り出ます。次いで、VPの高い北ヨーロッパを中心に、ロシア、フランス、大英帝国がプレイされ、全員が100点越えに。

と、ここで、紫(mitsu)のアメリカ合衆国。北ヨーロッパと並ぶ先進地域だったので、VPを維持でき、再び、トップに。最後は、緑(にし)のドイツ帝国が、アメリカに上陸をかけるなど(おお、レッドサン・ブラッククロスか?!)波乱もありましたが、そのまま、順位は替わらず、紫(mitsu)の勝利となりました。

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今回、初プレイの人が多く、かつ、最大プレイ人数なので、3時間半ほど、かかりましたが、最後までダレることなく、楽しめました。しばらく、各例会に持ち込みますので、ご希望の方はどうぞ。

主催のたかさわさんはじめ、各例会のみなさんに挨拶をして、さて、何をしようかと考えていたところ、千葉会の山崎さんが人集め(人さらい?)をしていまして。由緒正しきAHの傑作マルチ「CIVILIZATION」です。HJから「文明の曙」という邦題で売りに出されていましたが、自分は未プレイでしたので、物は試しと誘われることに。後から思えば、これが「大厄災」時代の始まりでした(笑い)。

基本のシークエンス自体は、非常にシンプルです。各プレイヤーは、毎ターン、自然に人口が+1または+2で増えていきます。倍とは言いませんが、初期は前ターン比75%以上の猛烈な速度で増加するため、あっという間に分割が終わります。となると、今度はある程度(6人口)を集めて都市を建設し、貿易の開始と税収をはじめます。
貿易は所有する都市数だけ、カードを引き、それを他のプレイヤーと取引して、できるだけ同じ種類にカードを集めます(独占)。集めれば集めるほど、交易点が二乗で増えていくため、なるべく多くの人と交渉を進めることが有効です。このあたりは穀物取引ゲーム「Pit」の要素も入っています。

ただし、貿易カードの中には、疾病や内戦をもたらす厄災カードも入っているので、どこで誰との貿易を打ち切るのかも、重要な駆け引きとなります。

最後に、この交易点と税収を足した分だけ、任意の文明化カードを「購入」できます。文明化カードはいわゆるお助けカードで、疫病を軽減したり、火山爆発を軽度に済ませたり、あるいは生産力を上げたり、航海能力を飛躍させたりと、なくてはならない物です。ただし、値段は、最も安い「陶芸」でも45ポイント、「哲学」に至っては240ポイント(!)と方外れです。

今回は、カードが増えるAdvancedを使用した上に、5人で全マップを使用したため、全員が比較的「豊かな」展開でした。メンバーと組み合わせは、以下の通りです。
 ピポ…イタリア
 mitsu…イベリア
 にし…アッシリア
 山崎…バビロニア
 にゅろ…エジプト
このうち、山崎さんとピポさんがベテランで、にしさんが普通、にゅろさんとmitsuがノービスです。

序盤、各国は予定通り、猛烈な勢いで領地拡大を行い、第4ターンあたりから、ちらほらと都市ができはじめます。となると、自然と交易が始まり、続々と文明が起こります。当然、災害も起こり始め、第5ターンに一気に爆発します。謀反と火山噴火で幕を開け、ダニューブ川が氾濫、弱ったところに内乱と疾病が押し寄せて、一気に10以上の都市がなくなります(!)。ああ、人類は一体、どんな悪行を積んだのやら・・・。

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その後も各国は、都市を壊されては造り、また、壊されては造るという、スクラッチ・アンド・ビルド(スクラッチの方が多いくらい!)の中、なんとか文明化を進めていきます、mitsuも不慣れながら、航海術と布加工を手に入れて古代の大航海時代を進め、一方で神秘主義と音楽で民衆の不安を和らげます。

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こうなると、他に戦争を仕掛けるどころか、かまっている余裕もなく、貿易を除けば、ひたすら多人数ソロプレイとなります。普通、初期が多人数ソロプレイながら、ある程度進むとディプロマシーとなるマルチがほとんどですが、このゲームでは厄災が強力すぎて、中盤以降にソロ(!)になるという珍しいゲームです。

自分も第11ターン以降は、貿易の初期カードに5ターン連続で複数(時には3枚!)の厄災が混じり、現状維持がやっと。第12ターンには、疾病に、蛮族襲来がかさなり、あまりに疲弊過ぎて、内戦も起こせないという衰退ぶりです。

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また、にしさんも、別の蛮族の襲撃を受けた上に、伝染病が流行り、なまじっか国力があったばかりに内乱に突入し、わずか1ターンで9都市が1つまで減少する(!)という、大崩壊!

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こうなると、もはや、笑うしかなく、あまりの弱体化に、各国から貿易カードがさしのべられる(!)という平和共存に。う~む、大災害の後は、人の結束が深まるというのは、古今東西同じなんですね~。

というわけで、およそ、6時間半に及ぶ天変地異合戦の末、後2ターンを残して、ゲームエンド。一日の長を生かして、山崎バビロニアが1位、ピポイタリアが2位になりました。

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これだけひどいと、もうご免かというと、そんなことはなく、嵐のように降りかかる厄災に、懸命に立ち向かう古代人の意気込みが楽しく(苦楽しい?)、また、やりたくなります。理不尽極まる天変地異を楽しみたい、あるいは人類のちっぽけさを味わいたい(?)方には、ぴったり。齢を重ねた今だからわかる、諸行無常。少し時間はかかりますが、日本語カードを用意して、ちはら会でもTRYしてみましょうか?

「若手でHANNIBALの希望者がいるので、相手をしてくれない?」と、会長のyagiさんから依頼がありまして。約半年ぶりに、現役学生(!)のMCさんと、対戦をすることに。

前回のちはら会のマンシュウさんもそうでしたが、老齢化の進むこの業界にあって、自分の子供より若い方とは頼もしい限りです。MCさんは、対戦者がいなかったので、VASSALで海外修行(?)をしていたとのことで、かなりの腕前です。陣営は、ご希望によりMCさんがカルタゴ軍を、mitsuがローマ軍を担当します。

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第1ターン、ローマ軍はわずかに1枚だけ来ていた3OPカードを使って、イタリア本土への進入口を封鎖すると、補充カードを使って兵力の増強をします。カルタゴ軍はお約束のアルプス越えでキサルピアに進攻します。

第2ターン、ハンニバルは兵力を増強しながら対峙に入ります。ならばと、兵力に余裕のあるローマ軍は、ヴァロをヒスパニアに進攻させます。本来は2個軍団が派遣できるようになってからなんですが、MCさんの戦術対応を見てみたかったので、早期に揺さぶりをかけましたが・・・。ハシュドルバルの外連味のない迎撃を受けて、ヴァロが敗走。

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第3ターンには壊滅し、ヒスパニアは安定を取り戻します。

その後、ハンニバルは一歩も動かず、戦線は膠着します。ローマ軍はファビウスを使って揺さぶりをかけますが、ハンニバルの戦術を打ち破れず。

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カルタゴ軍もコルシカの反乱や本土から離れたシシリアでディプロマシー等を仕掛けるのみで、ひたすら領土の防衛に。鎮圧のみで、ローマ軍も兵力の回復のため、動きはありません。

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このまま、いけば、領土数が同点で、カルタゴの判定勝ちになるため、第6ターンにアフリカヌスが来たところで、攻勢に出ようとしますが、こういうときに限って、キャンペーンカードが来ず。

反対にマゴがシシリアに上陸し、奪取を目指します。海を渡れないローマ軍は陸路でパウルスを派遣し、激闘の末、これを全滅させ、安定化させます。

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やっと、カードが来たのが、第8ターンでした。マイナーキャンペーンを使って、アフリカヌスをヒスパニアに上陸させます。これを迎え撃つハシュドルバルを退けて、橋頭堡を築きます。

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最終の第9ターン、これを奪取できれば勝利でしたが・・・兵力を十分にため込んでいたカルタゴ軍は、再びハシュドルバルで決戦を挑みます。アフリカヌスの戦術が今ひとつで(イニシアチブが取れない!)、第10ラウンドを超す激戦となり、ついに敗北。

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それでも、ローマ軍はもう一人のプロコンを送り込んで、再戦を挑み、今度はハシュドルバルを全滅させましたが、時すべに遅し。


カルタゴ軍は大事に持っていたDiplomacyで南部の支配を切り崩し、支配地は10:8に。最後に、ローマ軍がヌメディアの蜂起で一時的にイーブンにしたものの、補給が続かず、最後は9:8で敗北となりました。

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若手にもかかわらず、練度は十分で、実に外連味のない戦略でした。戦術的な運用も、極めて実直で安定しています。あとで聞いたところ、ハンニバルはキサルピアだけを押さえて、一切、南下せず、そのまま、土地を守り切って、判定勝ちをする作戦でした。実はこれはyagiさんと「カルタゴ軍の必勝法」として、話していた手でした。

ローマ軍としては、今回のように序盤に兵力を浪費せず、アフリカヌスが来たところで、2個軍団を持ってヒスパニアかアフリカに侵攻するのが、対抗策となります。が、対戦としては余り面白くはないので、いつもは両軍とも「戦略的な勝利」を目指して、派手な戦闘になります。まあ、このあたりは、SLGに何を求めるかといった、好みでしょうね~。

ともあれ、MCさんの練度は年齢を考えると、驚くほど高いものでした。いや、若いからこその集中力かもしれません。今はもう、あれだけの熱中はできないな~。ふと「世代交代」という言葉を思い浮かべました。



8月中盤の日曜日に、新京成にのんびり揺られて、松戸の千葉会に行ってきました。この日は、会長のyagiさんと事前に対戦が決まっていて「HANNIBAL」(Valley Games)にどっぷり、浸かることに・・・。

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第一戦は、カルタゴ軍をmitsuが、ローマ軍をyagiさんが担当します。第1ターンは、いつものPC合戦のあと、史実通り、ハンニバルがアルプスを越えます。越境の損耗は1戦力と軽微でしたが、ローマ軍は豊富な高オペレーションカードを駆使して、プブリウス・スキピオをCisalpiniaに送り込むと、2回の動員で15戦力まで兵力を増強します。

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第2ターン、ローマ軍には早くもファビウス(!)が登場し、戦力は20に。とてもこれを抜くことはできないと判断したカルタゴ軍は、イタリア北部の山脈を越えて、Etruriaに侵攻します。ここは戦略的な袋小路ですが、ハンニバルの戦術能力を駆使して時間を稼ぎ、その隙にマゴまたはハシュドルバルが南イタリアなどに進出して、占領地を増やす作戦を狙います。

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ローマ軍はこのターンにもカードに恵まれていて、すかさず、キャンペーン・カードでハンニバルに波状攻撃をかけます。第1戦のスキピオ戦は、第5ラウンドでハンニバルが勝利しましたが、兵力を消耗します。

続いて、残りの全力を率いてロングスが殺到。退路を防ぐため、Falelli経由で侵攻するローマ軍に迎撃を試みますが、カルタゴ軍はこれに失敗。ならばと、戦象で戦術的揺さぶりをかけますが、ああ、「戦象の恐慌」でBCが2枚減少する羽目に。結果、カード数は11対11のイーブンに。それでも戦術値の差は4:2とカルタゴ有利のはずでしたが・・・ハンニバルが2回にわたってイニシアチブを落とし、第3ラウンドにまさかの敗北!退路のないカルタゴ軍は全滅し、ハンニバル死す!!

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普通に考えると、この後の展開はかなり厳しかったのですが、ここまでのカード巡りがよくなかったので、後半に取り返せるはずと、「いけるところまで」続けることに。

第3ターンは、流れは変わらず。カルタゴ軍は兵力の再建をし、ローマ軍は国内の親カルタゴ部族を相当していきます。

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流れが大きく変わったのは、第4ターンでした。カルタゴ軍に奇跡のように、強力なカーが集中します。まずは「フィリップⅤ世の同盟」で制海権を得て、敵のカードを1枚、除去します。と、続けざまに「メッセンジャー・インターセプト」を浴びせて、カード差は3枚差に。さらに「シラクサの反乱」と「コルシカの反乱」が来て、このターンに一気に占領地を10:8に広げます。

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第5ターン、ローマ軍はコルシカとシラクサに執政官を投入し、占領地の奪還を計りますが、シラクサの制圧は遅々として進まず。と、この隙に、マゴが少数を率いて、南イタリアに上陸してLucaniaを占拠し、内通によって電撃的にTarentumを制圧してしまいます。占領地の10:8は変わらず。

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第6ターン、苛立つローマ軍は、最強のアフリカヌスを投入して、マゴを蹴散らし、Tarentumの奪還に乗り出しますが、ここでハシュドルバルが一か八かの強襲上陸をかけ、なんとアフリカヌスを撃破してしまいます。

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この危機にローマ軍は、コルシカ制圧を終えたフラミニウスを投入し、ハシュドルバルに逆襲をかけます。カルタゴ軍は「傭兵の脱走」でBCをイーブンにしましたが、2回の攻撃を凌ぐことができず、二重包囲で敗北。敗走表での結果は、ALL(全滅)!さすがに、ここがカルタゴ軍の限界か・・・。

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第7ターン、またも戦力を補充するカルタゴ軍に対し、ローマ軍は占領されたと回復を図ります。と、ここで、カルタゴ軍に「シシリアの反乱」!占領地数は9:8に。

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第8ターン、先手を取ったカルタゴは、すかさず、シシリアにPCをおくと、アフリカで養った兵を引き連れ、マゴがフル戦力で上陸をします。放置できないローマ軍は、アフリカヌスを投入して、マゴの粉砕とシシリア奪還を狙いましたが、BC15:14の優位にもかかわらず、なんと敗北。

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それでも大量の戦略予備を持つローマ軍は、消耗上等でマゴに波状攻撃をかけます。第2戦はプブリウス・スキピオ(父親)がフルスタックでの攻撃をかけ、アフリカ象が暴走したのですが、マゴが押し切って勝利。

怒り心頭のローマ軍は再び、アフリカヌスを投入し、第9ラウンドに及ぶ激戦となりましたが、これを寄り切って、カルタゴ軍が奇跡の3連勝!

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このあたりから、さすがのローマ軍も消耗が激しく、フル戦力が揃えられなくなります。が、消耗しているのはカルタゴ軍も同じと、意地の連戦を仕掛けます。いずれもローマ軍がBC数で上回っていたのですが、ここでマゴが鬼神と化します。第4戦で再び、プブリウス・スキピオ(父親)を、第5戦でローマ最後の希望-フラミニウスを打ち砕きます。

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これまで数十戦の対戦をしてきましたが、マゴ単独での5連勝はかつてなかったことです。まるで、ハンニバルの怨霊が乗り移ったかのような戦いぶりで、たった一人でローマ軍の背骨をたたき折り、敵の戦力を枯渇させました。結果、占領地数は11:7と圧倒的な大差に。

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カード巡りによってはまだ可能性はありましたが、第9ターンの手札を見て、ローマ軍は形勢挽回は不可能と判断し、投了となりました。ハンニバル死すとも、カルタゴは永遠なり!

第2ターンにハンニバルを死なせてしまい、かつ、相手は手練れのyagiさんということから考えると、「あり得ない勝利」でした。中盤からのカード巡りの極端な優位と、シラクサの驚異的な防衛(一体、何度、1と2が出たことか!)、そして、マゴによる奇跡の5連勝!ゲームの女神は、なんと愛憎が大きいことか。

昼食でもがっつり充実した会話があり(こちらの話題につきあってもらってありがとうございました)、戻ったところで再戦に。陣営は同じく、カルタゴ軍をmitsuが、ローマ軍をyagiさんが担当します。

第1ターンは、おきまりのPC合戦にはじまります。この時、早くも「フィリップⅤ世の同盟」が来たので、実行。結果、ローマ軍のリアクション数が減ったことを確認して、ハンニバルは難なくアルプスを越え、Cisalpiniaを支配します。

第2ターン、ローマ軍の執政官は、ヴァロとネロに。大胆にもEtruriaに進入したハンニバルを、両執政官が交互に強襲します。ハンニバルは戦象の恐慌に悩まされながらも、圧倒的な戦術能力をもって、これを撃退します。

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第3ターン、執政官はマルケルスとフラミニウスに。別働隊のギスゴを血祭りに上げると、ローマの剣マルケルスが、カルタゴ軍に攻撃をかけますが、戦闘カードが優れずに第1ラウンドでローマ軍は即撤退に。続いてフラミニウスが攻撃をかけますが、こちらは5ラウンドで敗退します。

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第4ターン、兵力を消耗したローマ軍と占領地で優位に立つカルタゴ軍は、お互いに次の準備で、にらみ合いになります。

第5ターン、兵力回復なったローマ軍はフラミニウスを投入しますが、多少の消耗はさせたものの、またもや敗退が続きます。

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第6ターン、待望のアフリカヌスが登場し、プブリウス・スキピオとの親子コンビで、ハンニバルに攻撃をかけます。まず、父親のプブリウスが先制し、6ラウンドまで粘って、敵を消耗させます。別働隊がCisalpiniaを奪還したことで、戦闘ボーナスが減ったカルタゴ軍を、真打ちアフリカヌスが襲います。戦闘カードは14枚:16枚とローマ軍が有利でしたが・・・勝利の女神はカルタゴを見捨てず、これにもハンニバルが勝利します。


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ハンニバルが無双の戦いを続けている間に、カルタゴ軍はマゴをシシリアに海輸し、ここの支配を奪い取ります。

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第7ターン、ここまで7連勝と、ハンニバルは天才の名をほしいままにしています。しかし、さすがの連戦で兵力は消耗し、カルタゴ軍は危険な状態に。そこで、増援のマゴを南イタリアに送り、なんとかハンニバルと合流させようとします。南下を始めたハンニバルを追って、ロングスとアフリカヌスが追撃をかけますが、その都度、巧みな迎撃でこれを退けます。

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最後に残されたのは、ローマ近郊にいるネロのみ。強行軍による機動力を生かして、ハンニバルに縋り付き、2
回に及ぶ会戦で、ついに勝利!敵の支配地域の真ん中で退路を失ったハンニバルは戦死します。

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しかし、ハンニバルの稼いだ時間は貴重でした。第8ターン開始時点で占領地数は10:8と未だカルタゴ軍が有利で、イタリア南部にはマゴが盤踞しています。ローマ軍は、一路南下を始め、マゴに決戦を挑みますが、カルタゴ軍は不利な戦闘カード差にもめげず、驚異の粘りを発揮し、これを打ち破ります。

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第9ターン、ローマ軍は機動力のあるネロを使って、再び、マゴを攻めますが、これも敗退。と、この隙にヒスパニアにいたハシュドルバルが一気にアルプスを越えて、Cisalpiniaを取り返します。ここに至り、占領地数は11:7と決定的に。

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最終ターンの手札を見た上で、ローマ軍は逆転は不可能と判断し、カルタゴの連勝となりました。

今回は、久しぶりのHANNIBAL連戦で、十二分に楽しめました。思えば数年前にこのアイテムを教えていただいたのはyagiさんでして、それ以来、断続的に熱い戦いを繰り返しています。Das Reichさんとの「バルジ大作戦」(CMJ)もそうですが、気心の知れた仲間と、ハードでタフでホットな対戦がありがたいです。持つべきは、真摯でかつ高い練度の戦友たちですね~。


お昼過ぎに、名作「HANNIBAL」(Valley Games)を持ち込んでくれた喜多川さんと対戦に入ります。実は、両者とも千葉会での対戦が最後でして。1年半ぶりの勝負となります。陣営はmitsuの希望でローマ軍を、喜多川さんがカルタゴ軍を受け持ちます。

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第1ターンは、お約束のIdubedaの支配を巡るPC合戦から始まります。初手で3PCを使い内陸を封鎖したカルタゴ軍に対し、ローマ軍はあえて内陸にPCを「捨て置き」ます。

実は、ローマ軍の戦略カードが3PCが1枚もない状態で、イタリア北部で迎撃が不可能でした。そこで、あたかも「ディプロマシー」があるフリをして、カルタゴにカードを消費させ、第1ターンのアルプス越えをさせない作戦をとります。結果的にこれが成功し、2PCの消費と引き替えに、ハンニバルにアルプスに手前で年を越させます。

第2ターン、この我慢を見届けたかのように、ローマ元老院は最強のファビウスを執政官に選出します。予定通り、アルプスを越えたハンニバルに対し、ファビウスが迎撃をかけ、見事に勝利します。が、ラウンドが短かく、Probeによる勝利のため、致命傷にはならず。

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逆に徴募カードを使って、Cisalpiniaで戦力を回復したハンニバルは、早くも逆襲に出ます。多少の損害比なら消耗戦上等で望むローマ軍に対しは、カルタゴ軍の攻撃は熾烈を極め、第1会戦でヴァロが、第2会戦でファビウスまでが敗走します。カルタゴ軍も4CUを失い、大きく戦力が低下します。

このままでは敗死の危険があると判断し、ハンニバル隊はやむなく、ヒスパニアに撤退します。

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第3ターン、Cisalpiniaの部族の攻略を始めたローマ軍に対し、カルタゴ軍は単騎マゴをシシリアに上陸させます。同時に、兵力を早々に補充したハンニバルが再び、アルプスを越えます。戦闘カード的には、ローマ軍が有利でしたが、天才的な戦術を駆使して、フラミニウスを敗走させます。

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第4ターン、イタリア本国に侵入される瀬戸際でしたが、ここで立ち塞がったのがローマの盾-ファビウスでした。敵の攻撃を鎬ながら、執拗にProbeを打ち続け、またもハンニバルを敗走させます。ハンニバルは再び、アルプスを越えて、逃走します。

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時間的余裕を持ったローマ軍は、フラミニウスをシシリアに送り、マゴを全滅させます。

第5ターン、カルタゴ軍は軍勢の立て直しにいっぱいとなり、大きな動きはなし。

第6ターン、カルタゴ軍最強の敵-スキピオ・アフリカヌスが登場します。再建なったハンニバル隊は、宿命のライバルとの決戦に三度、アルプスを越えます。前衛にいたマルケルスを一蹴すると、Bollでアフリカヌスとの戦闘に。

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第一戦は、戦闘カードで16枚:13枚とローマ軍有利にもかかわらず、ハンニバルの戦術が冴えを見せ、カルタゴ軍が勝利します。が、7ラウンドに及ぶ戦闘で、少なくない消耗となります。そこへ、兵を補充したアフリカヌスが逆襲に。第8ラウンドまで激闘を繰り返しますが、最後はローマ軍の物量が物を言い、ついにカルタゴ軍が敗走します。

ハンニバルは這々の体で、三度、アルプスを越えて潰走。その間にローマ軍は、部族に攻撃をかけ、Cisalpiniaを制圧し、支配を盤石にします。

第7ターン、このままではジリ貧となると、覚悟を決めたハンニバル隊は、再建途中にもかかわらず、四度目のアルプス越えを行います。山岳を抜けた隘路で迎え撃つのは、執政官パウルス。山越えの損耗が響き、かつ戦象が恐慌に陥ったため、戦闘カードは14枚:11枚のシビアな戦いに。戦術能力では2倍の差があったにもかかわらず、ハンニバルの指揮が振るわず、怒濤の正面攻撃の前に敗北。ああ、ついにハンニバル死す!

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その後、ヒスパニア攻略を試みるローマ軍の猛攻を、ハシュドルバルが鬼神となって撃退したり、最終ターンにシシリアに上陸したマゴが、アフリカヌスを敗死させたりと、大いに奮闘しましたが、最後まで占領地の数で優位を保ったローマ軍が、10:8で勝利しました。

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久々の対戦で、両軍とも作戦にキレが少なかったものの、最終ターンまでもつれ込む激戦を堪能できました。やっぱり、「HANNIBAL」(Valley Games)は面白い!また、定期的に対戦したいものです。

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