歴史・戦史研究「ちはら会」Zwei

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カテゴリ: WWⅡ北アフリカ・中東戦線

今月のソロプレイ第3弾は、北アフリカ戦線から「ロンメル戦記」(季刊Tactics誌)です。かつて、Tactics誌が専門解説本を目指していた季刊誌時代に、伏見素行氏デザインのミニゲームを付録化していました。「ロンメル戦記」はその一作で、完全自作が必要でした。が、TOROさんが美しいコンポーネントでこれを作製!ゲーム交流を通じていただくことができました。深謝、深謝です。
 
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システム的には、移動・戦闘に補給が加わったもので、北アフリカアイテムとしては、極めてオーソドックスです。こんな簡単なルールで、あのシーソーゲームを再現できるのか?!ともあれ、ソロプレイをしてみました。
 
第1ターン、エル・アゲイラを出撃したロンメルは、ZOC浸透の特別ルールを使って、最前線の機甲旅団を殲滅します。空いた穴から、第21装甲師団の一部とイタリア軍が海岸道路を突進し、イギリス軍の補給ユニットを捕獲します。
 
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予想外の反攻に態勢の整わない英連邦軍は、トブルクに第70師団を残し、ハルファヤ峠に立てこもります。
 
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第2ターンは、枢軸軍がトブルク南方を迂回し、前方へ。連合軍は1個機甲旅団をトブルクに派遣した他は、陣地を固めて終了します。
 
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第3ターン、補給が潤沢でないため、枢軸軍はトブルクへの無理な攻撃を控え、DAKを砂漠に派遣して前線を張ります。連合軍も補給と補充を前線に送り、反攻の準備を整えます。
 
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第4ターン、先手を取ったのは枢軸軍でした。トブルク攻略かと思いきや、機動力を生かして、ハルファヤ南方にいた第2NZ師団を急襲!EXでこれを除去すると、中央の第22機甲旅団+第1SA師団を包囲攻撃!惜しくもEXとなります。
 
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イギリス軍は南方に兵力を転送し、突出した第21装甲師団の一部に、物量攻勢(右に1シフト)をかけます。結果はまたもEXとなり、両軍とも主力が消耗します。
 
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第5ターン、DAKも半減したものの、敵の脅威も薄くなったので、枢軸軍はトブルク攻略に乗り出します。イタリア軍の掩護を受けて、EXで守備隊を削ります。
 
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イギリス軍もなけなしの補充を投入して、前面のイタリア軍を撃滅し、圧力をかけましたが・・・。
 
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第6ターン、残った第70師団に猛攻を加え、ついにトブルクを占領します。平地で機動戦をするのは分が悪いと、連合軍は再び、ハルファヤ峠に引きこもります。
 
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第7ターン、ここで枢軸軍は賭に出ます。マルタ島侵攻!1/2の確率でマルタが落ちるはずでしたが・・・おしくも失敗。なけなしの補給を失います。
 
第8ターン、やむなく、気を取り戻して、アフリカ軍団の全力を持って、国境線に強襲をかけます。ハルファヤ峠から南方に延びた戦線にDAKが攻撃をかけ、一進一退の攻防に。
 
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イギリス軍も、物量攻勢で変更に転じ、激しい消耗戦になります。
 
一時は、ドイツ軍が突破口を開きかけましたが、後方からの潤沢な増援と補充で英連邦軍が踏み留まります。
 
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第10ターン、物量攻勢を仕掛ける連合軍によって、第21装甲師団と第15装甲師団のそれぞれ一個連隊が壊滅し、ゲーム終了。ちょっと遅いクルセーダー作戦が成功しました。
 
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プレイした感想は、十分、面白い!でした。決して潤沢ではない枢軸軍の補給によって、展開が大きく変わるあたりが実にスマートに表現されています。(枢軸軍の輸送船を沈められまくるとお手上げですが)あと、一つ、補給が来れば、というロンメルの心境がよくわかります。
 
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今回は、ほぼ想定内のトブルク陥落により、国境線での攻防になりましたが、補給とdrによっては、ハルファヤ峠を抜くことも十分にあり得ます。(この後のソロでは、あやうくマレサ・マトルーで敗れるところでした)。付録にしては十二分の出来映えでしょう。
 
慣れれば、1時間で北アフリカ戦が堪能できることもあり、ぜひ、対戦してみたいものです。

二度目の三連休で、どこもいけない憂さ晴らしに、Tommyさんと自宅オフ会をしました。あまり、手間のかからないものをと選んだところ、ヘビーローテーションに填って、なんと14連戦!たった二人で、尋常ではない対戦数になりました。
 
激闘!ロンメル軍団(CMJ)7連戦!
 ○英連邦軍(mitsu)対枢軸軍(Tommy)●
 ○英連邦軍(mitsu)対枢軸軍(Tommy)●
 ○英連邦軍(mitsu)対枢軸軍(Tommy)●
  ●英連邦軍(mitsu)対枢軸軍(Tommy)○
  ●英連邦軍(Tommy)対枢軸軍(mitsu)○
  △英連邦軍(Tommy)対枢軸軍(mitsu)△
  ●英連邦軍(Tommy)対枢軸軍(mitsu)○
大戦略白村江の戦い(GJ) ●唐・新羅(Tommy)対倭・百済・高句麗(mitsu)○
NORWAY!(Bonsai Games)6連戦
 ●ドイツ軍(Tommy)対イギリス連邦(mitsu)○
 ●ドイツ軍(Tommy)対イギリス連邦(mitsu)○
 ○ドイツ軍(mitsu)対イギリス連邦(Tommy)●
 ●ドイツ軍(mitsu)対イギリス連邦(Tommy)○
 ●ドイツ軍(mitsu)対イギリス連邦(Tommy)○
 ○ドイツ軍(mitsu)対イギリス連邦(Tommy)●
 
まず、緒戦は、「激闘!ロンメル軍団」(CMJ)です。ウォーゲーム・ハンドブックについたプロット式のチットシステムで、自軍の作戦を立てる、あるいは相手の作戦を読むことが主眼になります。システムは簡単ですが、読みが大切で、デッキ構築型のCDSによく似ています。
 
前半はmitsuがイギリス軍を、Tommyさんが枢軸軍を担当します。第一戦は史実通りイギリス軍の攻勢から始まります。一撃でアラムハルファを奪取し、主力の機甲部隊に内陸を走らせます。スタック制限に慣れていない枢軸軍は、進撃路を味方に邪魔され、素早い対応ができません。
 
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と、この隙に、砂漠を突進したイギリス軍機甲部隊がガザラに到達し、サドンデスに。
 
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第二戦も同じ陣営でしたが、枢軸軍がトブルク周辺から主力を引く抜いたため、すかさず、トブルク守備隊がイタリア軍を蹂躙。そのまま、チットの主導権を握ったイギリス軍が、第2ターンにまたも突破を果たして、サドンデス勝ちに。
 
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第三戦は、早々にアラムハルファを落としたイギリス軍が、機甲部隊で圧力をかけ、アフリカ軍団をトブルク周辺に封じ込めます。と、その隙に別働隊が内陸を迂回し、チットにも恵まれて、ガザラに到達しました。
 
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三連敗となった枢軸軍は、第四戦で徹底的な機動防御策に転じます。アフリカ軍団を内陸に配置し、進入してきたイギリス軍を代わる代わるに殴ります。両軍とも激しい消耗となり、サドンデスでは決着が付かずに、最終ターンに。引き分けならほぼ確実でしたが、勝ちにこだわるイギリス軍が海岸道路を明けた隙に、第21装甲師団の擲弾兵が長駆バルディアを強襲し、ここを奪還!ついに枢軸軍が勝ちを収めました。
 
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ここで、Tommyさんがイギリス軍、mitsuが枢軸軍と、陣営を入れ替えて、後半戦に突入します。
 
第五戦は、枢軸軍が機動力を生かして、イギリス軍を翻弄します。第1ターンに、英連邦軍はアラムハルファを落とし、過半以上を内陸に突入されたまではよかったのですが、ちょっと早すぎました。第2ターン、すかさず、DAKが反撃に転じ、アラムハルファを奪還。そのまま、薄い戦線を狙って強襲をし、イギリス軍を防御一辺倒にします。最後は、南部の補給基地を粉砕したDAKが東方への突破に成功し、サドンデス勝ちになりました。
 
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第六戦は、イギリス軍が慎重に行動したことで、終始、イギリス国境と近くでの戦闘となります。突破をはかるドイツ軍を、イギリス軍が回復力で凌駕します。それでも、後一歩で補給基地の破壊が見えましたが、drに祟られ、失敗。逆にイギリス軍の反撃でDAKが壊滅したものの、最終版だったために影響は少なく、そのまま、初の引き分けになりました。
 
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最終の第七戦は、終始、枢軸軍が主導権を握ります。イギリス軍も決死の防衛を見せますが、DAKがフルスタックによる力押しをしたことで、防ぎきれず、補給基地の破壊をされ、終了となりました。
 
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時刻は5時を廻ったところで、ちはら会のもっとも新規の常連さんのイージーサンと、軽く一戦をすることにしました。こんな時のために持ち込んでいた「ロンメルアフリカ軍団」(GJ)です。初版が80年代後半ですから、すでに30年近く経つ絶版アイテムですが、ちはら会では何度もプレイされた優良インストゲームであります。
 
簡単に史実の展開とルールを確認し、連合軍(mitsu)対ドイツ軍(イージーサン)でプレイ開始。当然、序盤は、取りうる作戦指南付きです。
 
ウォーゲームに接した時期では、ベテラン並みのイージーサンだけあって、飲み込みが早く、史実通り、イギリス軍を各個撃破しながら、DAKが内陸を突進します。目指すは、サドンデスというあたりも、度胸があります。第3ターンには、Gabr Salehを奪取し、イギリス軍の最終防衛線Bir Sheferzenに向かいます。
 
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迎えた第4ターン、2個装甲師団にロンメル効果を付けて、3個師団相当の待つBir Sheferzenに突入します。後のないイギリス軍も決死の抵抗を見せます。その結果・・・イギリス軍が全て損耗し、2個連隊相当が壊滅し、退却になります。が、DAKの損害も激しく開始時の半分の6戦力まで落ち込みます。
 
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第5ターン、補充の強みを生かし、イギリス軍がすかさず、2個戦車連隊を回復させます。すでに、戦力差は8:6と逆転し、反撃開始かと思われましたが・・・先にチットを引いたドイツ軍が取った手は、突破を目指した強攻!まるで、ロンメルか!
 
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が、さすがに確率の壁は厚く、一方的な損害を受けたのはDAKでした。2ラウンドに渡って粘ったものの、ついに3.5戦力にまで落ち込むに至り、ついに撤退を開始します。
 
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すかさず、イギリス軍が逆襲をかけ、消耗した戦車大隊を撃破し、第15装甲師団を壊滅させます。あと、1ユニットでもDAKが壊滅すれば、イギリス軍の勝利までこぎ着けます。
 
が、ここからの粘りが凄かった!機動力を生かして、イギリス軍を振り切ると、第90軽師団を使って、El Ademを占領。イギリス軍も必死に追い上げますが、後一歩、届かず。勝負は、戦術的判定となり、8:6でからくも、枢軸軍が逃げ切りました。
 
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ああ、またもインストで負けてしまいましたが(笑い)、十分に堪能してもらえたようで、よかったです。これも、早く再版してくれればと思いました。
 
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