この日、かみさんからオアファーを受けていたのが「SEALORDS」(Strategy & Tactics)です。ベトナム南部のメコンデルタでのゲリラ戦、しかも主役はアメリカ軍河川部隊(ブラウンウォーターネイビー)で、デザインがミランダと聞いた時点で、文字通り「仕掛け地雷」か?と疑いましたが、ものは試しでインストプレイです。

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このゲームの基本はコマンドポイント(CP)で、これがある限り、何度でも部隊を動かせますし、強力な援軍を得たり、再編成をしたりできます。よって、アメリカ軍は強力な火力スタックを作り、索敵撃滅作戦を行うことが主になります。一方、解放戦線は偵察能力の高さを生かして待ち伏せをしたり、補給ジャンクを基地に運び入れて、VPを稼ぐことになります。当然、損害点数の設定は、アメリカ軍が解放戦線の2倍近くになります。

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もう一つの特徴がCRTで、最大火力でも味方が吹き飛ぶ「Z」や航空機が墜ちる「A」(場合によってはB52も!) が随所に有り、ランダム性が極めて高いです。よって、勝利のためには、アメリカ軍は敵の基地を叩き、部隊を撃破することが必要ですが、そうすればするほど、誤爆や誤射のリスクが高まります。で、VP設定はアメリカ軍に厳しく・・・う~ん、後は運に頼るしかないのか?!

陣営は、アメリカ軍(mitsu)対南ベトナム解放民族戦線(かみ)です。

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第1ターン、アメリカ軍は圧倒的な火力を生かそうと、海軍・河川部隊で第482基地(VP得点の高い解放戦線の補給ジャンクの目標地点)を強襲します。が、なんと、ここに地雷(機雷)!予想外の仕掛けに、なんと駆逐艦とPBR隊が撃沈されてしまいます。それでも射撃戦に持ち込めば勝機はあると攻撃をかけましたが、第2ラウンドに解
放戦線がB(Back)を出し、攻撃が頓挫します。

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やむなく、アメリカ軍は河川の強襲に備えていたPBRと歩兵の混成部隊を差し向け、なんとかここを占領します。が、あまりの損害に高VPを献上し、かつ、民間人に犠牲を出した(!)とのことで、さらに2点を追加してしまいます。かつ、部隊の再配置のためにさらにCPを消費する羽目になり、このハンディはあまりに大きかったです。

第2ターン以降も、似たような状況が続き、攻撃をかければ待ち伏せで損害が増加し、落ちた火力を補うために、CPを使用して空軍を要請するという悪循環に。なんとか拠点を取ったのが救いでしたが、敵に2または3VPを渡さないために、6VPとか8VPの損害を出すという、なんともベトナムらしい悲惨さです。

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極めつけは、デルタ中央にある街ロンソンの攻防戦。勝ちはないにしても意地は見せたいと、PBRに空中騎兵、工兵にB52まで動員してロンソンを攻めますが、せっかく取った先制の機会を「Z」(誤射)でつぶし、敵にはBを出される体たらく。それでも2回目の強襲をかけますが、敵も増援を送り込んでおり、攻撃失敗。あれほどあったCP(第1ターンに35)も、ほぼゼロになったところで、逆転は不可能と終了になりました。

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敗因としては、まず、第1ターンの海軍・河川部隊の強襲が、機雷により大損害を出して頓挫したのが、痛かったです。また、第2ターン以降も(索敵能力に長ける解放戦線が先手を取るのはやむなしとして)ほぼ同じ射撃回数で、アメリカ軍が味方撃ちの「1」を2回出してしまったのに対し、解放戦線はBack(退却)を3 回と、完全に流れが偏ってしまいました。

その結果、損害過多で解放戦線のVPが激増し、また、Backによる攻撃失敗でCPの消費が響き、部隊の増援に回せなかったのが、酷かった・・・。第1ターンを除き、アメリカ軍としては不適切な手ではなかったと思いますが、drの影響はいかんともしがたかったです。

まあ、ふんだんにベトナム戦争らしさは出ていますが、競技性は厳しいので、それでも楽しめるかどうか「プレイヤーを選ぶゲーム」というのが、かみさんとの感想でした。