歴史・戦史研究「ちはら会」Zwei

Yahoo!ブログ終了に伴い、引っ越しました。

カテゴリ: WWⅡ空戦

前々回のちはら会でデビューした戦闘級空戦ゲームの「KOMET!」(CMJ)を、kawaさんと機種を入れ替え、4戦しました。

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まずは、P47(mitsu)対Bf109(kawa)の4機同士の対決です。第1ターン、3機のみに機動を与え、高速で敵に接近したP47が、Bf109の背後を取ります。高速・高火力を生かした一撃離脱攻撃で、これを撃墜します。

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さらに、第2ターン、単機となった敵の後方ロッテに対し、P47が側面攻撃で損傷を与えます。さすがに12.7mm8門は伊達じゃないぞ!

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焦るドイツ軍はお返しとばかりに、アメリカ軍の後方ロッテに側面攻撃をかけますが、こちらは厚い防弾板(dr+1)により、効果なし。

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第3ターンに、傷ついたBf109に対し、もう一機のP47が今度は後方から射撃。これが決まって、2機撃墜となり、アメリカ軍の勝利となりました。

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第2戦は、B17爆撃機及びP38護衛機(mitsu)対迎撃機(kawa)の戦いです。ドイツ軍には、表題のロケット戦闘機Kometとジェット戦闘機Me262が登場します。

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まず、セットアップですが、ドイツ軍が広く散開したのに対し、アメリカ軍は左方に集中して配備し、相互、連携を狙います。

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序盤、超高速性を生かして、ドイツ軍が一気に接近してきます。これに対し、アメリカ軍はB17の2機に機動を与え、ひたすら先を急ぎます。

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第2ターン、この爆撃機を襲撃せんと、ドイツ軍機は旋回に入ります。と、ここで先制射撃をしたのは、なぜかアメリカ軍のP38!ロケット戦闘機が双発機に迎撃されるなんて!(笑い)コメートが旋回のため、速度を落としたところを側面攻撃しましたが、これは惜しくも外れ。

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が、この攻撃を意識したドイツ軍は、下手な旋回は危険と、慎重な機動に終始します。

これが狙いでした。その間に、B17はスイスイと前進し、あっという間に安全地域に逃げ込み、勝利しました。そう、ロケットもジェットも速度は速いけど、思ったほど使えないんです。

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第3戦は、全く同じ戦力で対戦します。アメリカ軍は右方に集中配備します。

第1ターン、ドイツ軍は高速迎撃機群を右中央付近に集中させ、編隊攻撃を目論みます。この手間にと、アメリカ軍はB17の1機を先行させ、第1ターンで早くも突破に成功させます。

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が、ドイツ軍は慌てず、もう1機のB17に集中攻撃をかけます。まず、Me262が突進し、側面から大火力の射撃を見舞います。高い耐久力を持つB17でしたが、あまりの高速に対応できず、損傷します。

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と、ここで「主役」のコメートが突入!本来、格闘戦は得意ではないのですが、高速から一気に速度を絞り込み、急旋回でB17の背後につきます。この大火力攻撃を損傷機では回避できず、ついに4発爆撃機が撃墜されます。

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その後、数の優位に立ったドイツ軍は、格闘戦でP38の1機も撃墜し、2機撃墜により、初勝利となりました。

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最終の第4戦は、やはりドッグファイトをしましょうと、上級ルールの特殊機動を取り入れて、P51(mitsu)対Fw190(kawa)の戦いです。条件は、全くの五分です。

第1ターン、たった1機のサンダーボルトがドイツ軍編隊に突っ込みます。これを予測していなったドイツ軍は対応が遅れます。4機を相手に巧みな機動で背後をとったP47がFw190を損傷させます。

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実は、序盤からシザーズやブレイクといった特殊機動チットがきていたため、できた技でした。

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第2ターンになっても、優位は変わらず。P47が高速で敵を翻弄し、別のFw190の背後を取ります。正確な射撃が機体を直撃し、一撃でこれを撃墜します。

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第3ターン、さすがにドイツ軍にも機動チットが集まりだし、シザースにシザースなど、激しいドッグファイトに。アメリカ軍も1機ではつらくなり、もう1機のP47を側面から突入させます。

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勝負がついたのは、第4ターンでした。この2機の連携で、損傷したフォッケウルフを捕捉!側面からの攻撃で、2機目を撃墜し、アメリカ軍の勝利となりました。

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この日に持ち込んだWWⅡ空戦アイテムが「競争試作」(同人GJ)です。同人GJ誌の最終号に載ったカードゲームで、WWⅡの戦闘機開発をテーマにしたものです。

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デザイナーは、同じコンセプトで「建艦競争」(同人GJ)や「戦車協奏曲」(同人)を製作した風間祐一氏。いわゆる架空戦アイテムですが、カードゲームにしたことで、視角化及びプレイアブルになって、それなりの評価を受けています。

各プレイヤーは、航空機産業のメーカーになります。機体カードとエンジンカードを組み合わせて、試作機を作り、それをコンペにかけて、軍の制式採用を狙います。順当に採用されると、次は敵機との制空戦が待っています。これに負けると敗北チットを付けられ(VP-1)、勝つとそれを取り除けます。

通常は、より多くの制式採用を勝ち取って勝利を目指すのですが、中にはVPが「10-戦況レベル」といった迎撃戦闘機などがあり、あえて戦局を不利にしたりすることも。酷いことになると、戦局なんかそっちのけで、ただ採用されればいいと、航続距離0(!)なんて飛行機もありえます(当然、敵機を迎撃できないので、制空戦で不戦敗)。

今回は、同人誌のコンポーネントの都合で、戦況や技術レベルカードや敗北チットが用意しきれず。また、特殊カードが付くと、飛行機の能力が変化し、覚えていられないので、飛行機能力ディスプレイと各種の追加マーカーを自作しています。

第一戦は、mitsuのインストで、エンジョウさん、kawaさん、Tommyさんの4人戦となります。第一期にmitsuがBf109でコンペを勝ち抜き、主力戦闘機の座を射止めると、その後はこの傑作機を改良し、第二期でもこの座を死守します。

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その後も、四式戦闘機疾風やシュワルベなどの開発にも成功し、迎撃戦闘機の採用も勝ち取ります。

これをkawaさんが、エアラコブラ、二式戦闘機、紫電改で追いかけ、追いすがりますが、最後のコンペで寄り切られ、第二位に。

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第二戦は、mitsu・エンジョウ・BIBIの三人戦に。

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毎回、新作機を作らなくても、制式採用された優秀な機体を強化することで、複数の採用を勝ち取れると気づいたエンジョウさん。第二期にフォッケウルフを就役させると、次々とカードを使ってこれを強化。このウルトラ・フォッケウルフがなんと三度にわたり、制式採用を勝ち取ります。さらに、もっともスピードに優れた迎撃戦闘機の座ももぎ取り、圧倒的な優位に立ちます。

これに対し、mitsuもライバルと言えるP51 マスタングを投入し、ヴァリエーションで対抗しますが、あと一歩届かず。そのまま、エンジョウ社の勝利となりました。

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展開としては、とにかくカード巡りを頼りに、状況を見ながらコンペに参加するのですが、第二戦のようにスーパー機が出てくると、なかなか、対抗が難しいかも知れません。また、戦況に従って登場する敵機も、(相対的に第二期あたりまでの飛行機が低性能なこともあり)初期のスピットファイヤやF4Uコルセアがめっぽう強く、後半になるとそうでもないのがやや気になります。

とはいえ、各プレイとも1時間半ほどで楽しめますので、自分だけのオリジナル戦闘機(ジェット・マスタング、とかロケット・紫電改とか)を飛ばしたい人には、たまらないかも。せっかく、追加ポンポーネントを作ったので、もうしばらくやってみようと思います。

この日、最後にプレイされたのが、もう一つの空戦ゲーム「KOMET!」(CMJ)です。

フライトシミュレーター系が極めて苦手なため、購入を避けてきたのですが、「このシミュゲ」の原稿代代わりに現物支給でいただきまして。三次元が苦手な自分には無理だろうなと、ルールをめくったところ、おお、これは二次元だぁ!早速、ソロをしてみたところ、これが面白い!と例会に持ち込みました。

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システムは非常に簡単で、航空機は直進か旋回しかできません。当然、直進の方が移動力は大きいのですが、敵の背後につくには当然、旋回が必要になります。移動力は、馬力チットを引いてきて、各航空機の修整値を足すだけ。こんな簡単なのに、メッサーシミットはメッサーシミットらしく、マスタングはマスタングらしく、機動するから、あら不思議。

射撃は、敵機の背側面のアークを取った機体のみが行えます。概して、真後ろなら1/3で損傷、1/3で撃墜。側面なら、1/3で損傷、1/6で撃墜です。

お相手は決してSLGが獲物ではないBIBIさんでしたが、3分のインストで即プレイ開始。まずは、P47(BIBI)対Bf109(mitsu)の4機同士の対決です。

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序盤、今ひとつ、感覚をつかめていないBIBIさんのP47を、mitsuの高速Bf109が迎撃します。必殺の高速攻撃は、見事にコックピットを直撃し、一撃でこれを撃破します(dr6)。

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と、この攻撃にP47の僚機が食いつき、さらに敵の僚機が追いかけるという、めまぐるしいドッグファイトに。

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その後、両軍とも巴戦を展開しますが、P47はなかなか射撃ポジジョンを取れず。Bf109は度々、攻撃を加えるものの、厚い装甲板に阻まれ、打撃を与えられず。

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勝負は第3ターンにつきました。損傷したBf109を追って、背後を取ったP47の射撃は惜しくも外れ。この隙をついて、別のBf109がそのP47を捕捉します。至近距離から放たれた射撃は、またも撃墜!高速を生かしたBf109が、重装甲高火力のP47を圧倒しました。

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第二戦は、上級ルールの特殊機動を取り入れて、P51(BIBI)対Fw190の戦いです。特殊機動と行っても、スピードチェック時に★マークのチットを引くと、1枚、特殊機動チットを手に入れ、任意のタイミングで使うというだけのシンプルなシステムです。

序盤、この特殊機動チットが、なぜかアメリカ軍に集中します。背後を取ったフォッケウルフが射撃をしますが、難なくシザーズで躱され、効果なし。

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逆にヨーヨーや急旋回でフォッケウルフが追い込まれ、2機が損傷するピンチに。

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と、第2ターン、耐えに耐えていたドイツ軍に転機が訪れます。ついに、特殊機動チットを獲得。これが、シザーズや急旋回など使えるもので、早速、逆襲に転じ、P51の背後を取ります。この射撃が見事にヒットし、わずか一撃でマスタングを撃墜します。

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こうなると、数を生かしたFw190が巧みなチーム機動で、P51を追い込んでいきます。P51もブレイクなどを多用し、必死に逃げ切りを計りましたが、さすがに多勢に無勢で側面射撃をコックピットに受けて、ジエンド。ドイツ軍の連勝となりました。

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時間があれば、もう一戦行っていただろう、楽しいドッグファイトでした。まだ、表題のコメートやシュワルベ、B17なども出てきていないので、ぜひ、再戦したいものです。

ジャンル立ち上げの勢いに載せて、WWⅡ空戦ジャンルから「Operation Point Blank」(このシミュゲ)を持ち込みました。ちょうど、手隙だったエンジョウさんを誘って、インストプレイします。

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このアイテムは、いわゆるドイツ本土航空戦を描いた戦略爆撃ゲームです。通常ならば、別紙プロットになるのでしょうが、さすがBonsai Gamesだけあって、ブラインドシートにユニットを奥だけで非常にプレイアブルです。

シークエンスは、制空戦と爆撃に分かれていて、連合軍が敵の空域を制圧または中立にできると、次ターンの空襲の選択肢が広がります。ドイツ軍はどこを敵に委ねるのか、あるいは敵の本命の爆撃がどこかを考えて、迎撃戦闘機を向かわせます。通常の連合軍は敵の制空権外のエリアを狙いますが、裏を突いて、損害上等で爆撃機の単独攻撃もできます。

勝利判定は最終ターンのVP次第で、連合軍がギリギリ届くか届かないかに設定されています。最もドイツ軍も、圧倒的な数の敵から損害を受けると、防衛バランスが崩れ、ほとんどの都市を焦土にされるかもしれません。

第一戦は、第8空軍(エンジョウ)対ルフトヴァッフェ(mitsu)の戦いです。第1ターン、連合軍は順当に戦力を集中し、エッセンとブレーメンを焼き払います。が、全体の制空エリア数はドイツ軍の方が多く、VPは0のまま。

第2ターン、連合軍は戦力を二手に分け、エリアⅠとⅡを爆撃します。ドイツ軍はエリアⅠでこそ、戦闘機によって被害を与えますが、マイハイムとデュッセルドルフが焦土と化します。

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転機は第3ターンでした。連合軍は長距離能力のあるP51の全機を投入して、ベルリンのあるエリアⅣに進攻します。ここで半端は危険と、ドイツ軍は全ての迎撃機をこのエリアに投入します。それでも、先制権は連合軍が奪っており、P51が奮闘すればかなりの損害が見込まれましたが、7d6してヒットはわずかに1。ルフトヴァッフェの反撃で、戦闘機隊は全滅します。

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さらに、護衛なしで突っ込んできたB24も全滅させ、連合軍に大損害を与えます。

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それでも連合軍は意地になって回復したばかりのP51をⅣエリアに投入しますが、当然、制空権は取れず。

やむなく、連合軍はドイツ軍の防備の薄いエリアをゲリラ的に爆撃しVPを重ねますが、全体の制空エリア数をドイツ軍が押さえ続けることで、VPは伸びず。

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結局、シュワルベを含む戦闘機を的確に配置し、後方エリアをほぼ守り切ったドイツ軍の勝利となりました。

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「う~ん、考えることが多くて、面白い!」負けたはずのエンジョウさんがこれに填まって、同じ陣営で第二戦へ。

序盤、連合軍は兵力を分散し、護衛戦を付けて、生産工場を狙います。さらに第2ターンには、ドイツ軍の裏をかき、大挙、エリアⅣに進攻します。これによって、マグテブルクトとライプチッヒが焼け落ちます。が、それ以外の爆撃は迎撃機と対空砲火に祟られ、ほとんど戦果なし。

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業を煮やした連合軍は、再び、ドイツ軍配置に裏をかき、エリアⅣに進攻。ベルリンを始め、このエリアの全都市が焦土と化しますが、その隙に他のエリアの制空権を取り返し、VPは足踏み状態に。

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最終ターン、まだ残っているエリアⅠを狙ってくるはずという、ドイツ軍の読みが的中し、B24の編隊を捕捉。なんと、これを全滅させた時点で、勝利が確定しました。

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もとから簡易プロット故の先読みが面白い上、制空権と爆撃を分けたことでブラフの要素も加わり、数回のプレイでは底が見えない楽しさがあります。さらに最善を尽くしたとしてもdrの振れによっては、状況が激変することもあり、よい意味でランダム性が高くなっています。両軍ともああでもない、こうでもないと悩ましく、あまりにユニットを動かしすぎて、二戦ですでにエッジが消耗し始めています(笑い)。これも売り切れる前に、「こまいふ買い」かしら・・・。

ちなみに、エンジョウさんはよほど面白かったらしく、終了間際まで、第8空軍(Tommy)対ルフトヴァッフェ(エンジョウ)で、対戦していました。

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この日の最後に対戦したのが、カード空戦ゲームの「ダウン・イン・フレイムズ」(CMJ)です。もともとは「Luft Waffe」から始まる空戦シリーズをリファインしたもので、その日本語版になります。

機体性能によってカードの手持ち数や補充数が決っていて、そのカードを出し合って、ドッグファイトを行います。手番側の機動カードに対して、非手番側はそれを防ぐ機動カードを出し、さらに手番側はそれに対抗するカードを出していき・・・いずれかが途切れたところで、位置関係が変わります。優位な位置に付けた側は、射撃カードで攻撃し、一定ヒットを与えると損傷及び撃墜になります。カードの補充は自分の手番のみなので、どれほど優秀な機体であっても、複数機に囲まれると、最後はカードが尽きて捕捉されることになります。

実は、空戦(3次元機動)についてはかなり苦手なんですが、このシステムならカードのやりとりで済むので、ゲームができまして。もっとも「ヨーヨー」とか「バレルロール」とか全然、意味はわからず(犬の散歩?!)。それでも、ゲームができるのは、ある意味すごいかも・・・。

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というわけで、とりあえず、2対2のチーム戦に。相手チームが経験者のため、ハンディをもらって、こちらはMe109Fで、相手はハリケーンです。

序盤、Me109Fは優速を生かして、ハリケーンを追い詰めます。1番機が機動でしつこく追いかけ、ハリケーンはなんとかそれを躱しますが、これによりカードが不足。そこを2番機が追跡し、ついに後ろを取って射撃。2回の攻撃で、敵の1番機が撃墜されます。

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こうなると、機体性能と数の両方でハンディが付き、2番機もしばらく後に撃墜されます。ハンディ戦とは言え、さすがに性能差がありすぎました。

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2回戦は、スピットファイアとMe109Fの戦い。ハリケーンよりは機動性の高いスピットファイアは序盤、ほぼ互角の空中機動を行います。しかしながら、機銃の威力が弱いため、優位に立ちながらも、有効な射撃ができず。

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敵が優速を生かして、1機を同時追尾したことで、一気に形勢が不利になり、2番機が撃墜されます。そのまま、自機も連鎖攻撃で追い込まれ、最後は燃料タンクに被弾し、一撃で撃墜されました。

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戦績は一勝一敗でしたが、緒戦でも楽しくプレイできました10月末の「ミッション」が終わったら、ぜひ、購入して、空戦マイブームを作ろうかしら。

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